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第27話 特別任務
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「――お前たちに特別任務を与える」
(――へ?今、なんて??)
取り敢えずカエサルとの交際の件は何とか収まったようだったが……今度は突然のギルドマスターの口から飛び出した特別任務という単語に、優斗は思わず眉を寄せて首を傾げてしまう。
「特別任務、ですか……?」
そんな優斗の疑問を代弁するかのようにカエサルが問い掛けるが、ギルドマスターはそれには答えずにデスクの上に一枚の紙を置くと、それを二人の方へと押しやってきた。
(なんだ?)
怪訝に思いつつも、二人はそれに目を落とす――どうやらそれは隣国『アドラディア王国』にあるアドラギルドのマスターからの書簡のようだった。
アドラギルドといえば、あのギルランスと和哉が所属しているギルドである。
その書簡には、今後アドラギルドから優斗とカエサルの二人宛にサポートの出動要請を嘆願した際には、速やかに応えて欲しいといった内容が書かれていた。
「えっ……と、これってなんなんすか?」
益々訳が分からくなってしまった優斗が問い掛けると、ようやくギルドマスターは重い口を開いた。
「先日、君たちが捕らえてきた魔導士たちがいただろう?……彼らを調査した結果、どうやらアドラギルト側で追っている案件と繋がっていた事が発覚した――」
そう切り出したギルドマスターの話によれば、この事件はアドラギルド――そして、それは和哉たちにも関係しているとの事だった。
話しを聞いた優斗は、その事実に驚き暫しその場で固まってしまった。
呆然と立ち尽くす優斗の横から「やはりそうでしたか……」という落ち着いた声音が聞こえてきて、そちらを見遣れば神妙な顔つきのカエサルの姿が目に入る。
「え……カエサルさん、知ってました……?」
思いもよらないカエサルの反応に更に驚き問い掛ける優斗に対して、彼は静かに首を縦に振った。
「まあ、あの魔導士が身に着けていたローブの紋章を見て、なんとなくは予想はしていたんだけどね……」
どうやら、魔導士を尋問していたあの時には既にある程度の予想はついていたらしい――それが今のマスターの話でそれは確信に変ったようだった。
「な……なんでもっと早く教えてくれなかったんすか?」
カエサルが密かに抱いていた事実に、優斗は動揺を隠せない。
そんな様子にカエサルは眉尻を下げ、困ったような笑みを見せた。
「ユウトはカズヤくんの親友だろ?――だから、確信の無い事を言って、君を不安にさせたくなかったんだよ……黙っていて申し訳なかった」
「カエサルさん……」
申し訳なさそうな表情で見つめてくるカエサルに、優斗は胸が締め付けられる想いだった――。
カエサルの自分への気遣い、そして、渦中にいる和哉への想い……そんな様々な思いが優斗の中で交錯する 。
優斗は顔を上げ、真っ直ぐにカエサルを見つめると、真剣な表情でこう言った。
「カエサルさん――俺、大丈夫っす。だから、全部教えてください」
例えどんな現実でも受け止める覚悟はできている――そんな優斗の想いを感じ取ったのだろう、カエサルはその整った顔に穏やかな微笑を浮かべて小さくうなずいた。
「あぁ……解ったよ。こうなった以上は君にも知っておいて欲しい――全部教えるよ」
その言葉にギルドマスターも満足そうにうなずくと、全てを告げてきたのだった……。
二人の話を要約すると、どうやらこの世界は今、その安寧が脅かされている事態に陥っており、それを回避するため、和哉たちはその渦中にいるらしかった。
そして、彼らが所属するギルド――アドラギルドが主導して各ギルドへ内密に支援要請をしているという事だった。
この世界がそんな事態に陥っているなど優斗としては初耳だったのだが、この事が公となってしまえば世界中が混乱しパニックになってしまう事は容易に想像できる――だからこそ、各国お抱えのギルドは秘密裏に協力しているという事にも納得できた話だった。
「――つまり、俺らは内密に和哉――アドラギルドの要請に協力して、事態を解決へ導く……つう事で合ってるっすかね?」
要点を纏めて確認をする優斗に対して、ギルドマスターはうなずきながら最終確認をしてくる。
「あぁ、そういう事だ――お前たちに危険な任務を任せる事はこちらとしても辛いところだが……やってくれるな?」
真剣な表情で問い掛けてくるギルドマスターに、優斗はニカリと笑みを浮かべて見せた。
「当然っす!なんせ親友とその仲間の一大事だし、俺らがやらなきゃ誰がやるってなもんすよ!」
そう答える優斗の眼差しは、既に覚悟が決まった強い光を宿していた。
(――へ?今、なんて??)
取り敢えずカエサルとの交際の件は何とか収まったようだったが……今度は突然のギルドマスターの口から飛び出した特別任務という単語に、優斗は思わず眉を寄せて首を傾げてしまう。
「特別任務、ですか……?」
そんな優斗の疑問を代弁するかのようにカエサルが問い掛けるが、ギルドマスターはそれには答えずにデスクの上に一枚の紙を置くと、それを二人の方へと押しやってきた。
(なんだ?)
怪訝に思いつつも、二人はそれに目を落とす――どうやらそれは隣国『アドラディア王国』にあるアドラギルドのマスターからの書簡のようだった。
アドラギルドといえば、あのギルランスと和哉が所属しているギルドである。
その書簡には、今後アドラギルドから優斗とカエサルの二人宛にサポートの出動要請を嘆願した際には、速やかに応えて欲しいといった内容が書かれていた。
「えっ……と、これってなんなんすか?」
益々訳が分からくなってしまった優斗が問い掛けると、ようやくギルドマスターは重い口を開いた。
「先日、君たちが捕らえてきた魔導士たちがいただろう?……彼らを調査した結果、どうやらアドラギルト側で追っている案件と繋がっていた事が発覚した――」
そう切り出したギルドマスターの話によれば、この事件はアドラギルド――そして、それは和哉たちにも関係しているとの事だった。
話しを聞いた優斗は、その事実に驚き暫しその場で固まってしまった。
呆然と立ち尽くす優斗の横から「やはりそうでしたか……」という落ち着いた声音が聞こえてきて、そちらを見遣れば神妙な顔つきのカエサルの姿が目に入る。
「え……カエサルさん、知ってました……?」
思いもよらないカエサルの反応に更に驚き問い掛ける優斗に対して、彼は静かに首を縦に振った。
「まあ、あの魔導士が身に着けていたローブの紋章を見て、なんとなくは予想はしていたんだけどね……」
どうやら、魔導士を尋問していたあの時には既にある程度の予想はついていたらしい――それが今のマスターの話でそれは確信に変ったようだった。
「な……なんでもっと早く教えてくれなかったんすか?」
カエサルが密かに抱いていた事実に、優斗は動揺を隠せない。
そんな様子にカエサルは眉尻を下げ、困ったような笑みを見せた。
「ユウトはカズヤくんの親友だろ?――だから、確信の無い事を言って、君を不安にさせたくなかったんだよ……黙っていて申し訳なかった」
「カエサルさん……」
申し訳なさそうな表情で見つめてくるカエサルに、優斗は胸が締め付けられる想いだった――。
カエサルの自分への気遣い、そして、渦中にいる和哉への想い……そんな様々な思いが優斗の中で交錯する 。
優斗は顔を上げ、真っ直ぐにカエサルを見つめると、真剣な表情でこう言った。
「カエサルさん――俺、大丈夫っす。だから、全部教えてください」
例えどんな現実でも受け止める覚悟はできている――そんな優斗の想いを感じ取ったのだろう、カエサルはその整った顔に穏やかな微笑を浮かべて小さくうなずいた。
「あぁ……解ったよ。こうなった以上は君にも知っておいて欲しい――全部教えるよ」
その言葉にギルドマスターも満足そうにうなずくと、全てを告げてきたのだった……。
二人の話を要約すると、どうやらこの世界は今、その安寧が脅かされている事態に陥っており、それを回避するため、和哉たちはその渦中にいるらしかった。
そして、彼らが所属するギルド――アドラギルドが主導して各ギルドへ内密に支援要請をしているという事だった。
この世界がそんな事態に陥っているなど優斗としては初耳だったのだが、この事が公となってしまえば世界中が混乱しパニックになってしまう事は容易に想像できる――だからこそ、各国お抱えのギルドは秘密裏に協力しているという事にも納得できた話だった。
「――つまり、俺らは内密に和哉――アドラギルドの要請に協力して、事態を解決へ導く……つう事で合ってるっすかね?」
要点を纏めて確認をする優斗に対して、ギルドマスターはうなずきながら最終確認をしてくる。
「あぁ、そういう事だ――お前たちに危険な任務を任せる事はこちらとしても辛いところだが……やってくれるな?」
真剣な表情で問い掛けてくるギルドマスターに、優斗はニカリと笑みを浮かべて見せた。
「当然っす!なんせ親友とその仲間の一大事だし、俺らがやらなきゃ誰がやるってなもんすよ!」
そう答える優斗の眼差しは、既に覚悟が決まった強い光を宿していた。
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