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第五章 底辺配信者 対 魔族三人衆!
第38話 異世界の魔王
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家に帰って、新しく手に入れたアイテムのチェックだ。モンスターハウスを攻略して、ドロップアイテムが大量にある。それをみんなで分けるのだ。
その前にとにかく、センディさんとヒヨリさんを寝かせる。
ヒヨリさんを心配して、ずっとピオンが付き添っていた。
「今日はめちゃがんばったから、ワラビにはいっぱい桃をあげよう」
「ありがとうございます。マスターツヨシ」
「アイテムも、ほしいのがあったら言ってね」
「いえ。結構です。みなさんでどうぞ。ワタシは桃があれば十分です」
むしゃむしゃと、ワラビは桃を消化する。
ワラビはモンスターを大量に食べたから、アイテム補充は必要ないという。ヴァンパイアの身体も、ワラビがほとんど消化した。
「わがはいも、いいかなー」
ピオンも、魔物のドロップアイテムから魔石などを平らげて、ご満悦だ。コンラッドも同様である。
「このアミュレット、オレがもらっていいか?」
呪いよけの首飾りを、センディさんがリクエストした。
「どうぞどうぞ」
センディさんは、特攻隊長だ。デバフ対策は、多い方がいい。
「私は、新しい杖をもらうわ」
コルタナさんは、金属製のロッドを手にする。先端に宝石がついていて、今までの杖より魔法の蓄積数が多い。
「では、わたしはこのローブを。よろしいですか」
「いいわ。とっても似合うわよ」
「ありがとうございます」
白いローブを、ヒヨリさんは羽織った。ローブと言うよりパーカーに近く、いわゆる萌え袖というやつだ。ケット・シーが落とす中でも、超激レアアイテムだという。
「ツヨシさん、いかがでしょう?」
「めちゃ、かわいくなったね」
ネコ耳がついたローブが、ヒヨリさんにマッチしている。
「あ、ありがとうございますっ」
「ヒヨリさんにぴったりだと思うよ。シャーマンって、もっと仰々しい服装のイメージがあったんだけど」
「ですよね。そういう意味ですよねっ」
ヒヨリさんが、パーカーで顔を隠してしまった。
どういう意味で、とらえていたんだろう?
ボクは、魔法のガントレットを譲ってもらう。ソードへの魔法伝達力が上がるだけでなく、防御力も高い。
「他は、換金アイテムでいいわ」
「メイヴィス姫は、何も取らないんですか?」
「だいたい、間に合っているわ」
ミスリルを越えるアイテムは、なかなか出ない。ほぼ全身ミスリルで覆っている姫には、四層のアイテムも不要なのだろう。
「ボスのドロップを回してもらえると、ありがたいわね」
「よろしくおねがいします」
準備は整った。あとは明日に備えて、寝るだけ。
今日はヒヨリさんがダウンしてしまっているので、コルタナさんの料理だ。ポテサラと、ブイヤベースである。
「今日は魚介メインです。大量に動物を狩ったので、お肉はやめておきました」
コルタナさんなりに、配慮してくれたようだ。
ボクももう、獣狩りは当分いいかな。いくらなんでも、狩りすぎた。
「ナイスなチョイスだと思うわ、コルタナ。いただきます」
ブイヤベースをパンに付けて、メイヴィス姫は「うーんっ」とかわいく鳴く。
「最後は、『ピー子のお城』ですね。なにが起きるのかは、わかりません」
「あの魔族、ハーピーよね? 景気づけに、フライドチキンにすればよかったかしら?」
メイヴィス姫が、とんでもないギャグを言う。
「めったなことを言わないでください、姫」
コルタナさんが、姫をたしなめる。
「魔族なのに、モンスターの形を取るんですね?」
「あれは中級魔族よ。魔物が魔王からパワーをもらったタイプなの」
メイヴィス姫が、説明してくれた。
下級の魔族は、魔王から力を与えてもらった人間だといっていたっけ。
「上位は、純粋な魔族よ。その中でも最上位なのが、魔王。【オーバーロード】なの」
ブイヤベースで顔をとろかせながら、姫は語る。
「魔王は自分の世界に点在するダンジョンを地球に顕現することによって、地球環境を自分の住みやすい世界に書き換えるのが目的なの」
ただし魔王といっても、あらゆる世界にも魔王が存在するという。
「魔王たちとかち合ってしまうから、うかつに地球に手が出せない、というわけだな」
「そうね」
魔王たちの目的も、様々だ。メイヴィス姫のように観光が目的の者もいる。だが、いずれも危険な存在に変わりない。
「そんな絶大な存在と、ピグまりはどうやってコミュニケーションを取ったんですか?」
「リモートよ」
魔王は最初、配信のコメントから接触してきたらしい。
「で、メッセに添付されていたURLをクリックした後は、何も覚えていないらしいわ」
気がつけばワイバーンの入ったリュックとともに、ダンジョンの外に放り出されていたという。
「どうも、洗脳されていたっぽいわね。会うときも、ダンジョンのときだけ」
ダンジョン内でカレシとデートした記憶はあるそうだ。が、まったく顔を思い出せないらしい。
「つまり、名前も顔も思い出せないと」
「ええ。だから、事情聴取が難航していたらしいの」
しかし、心当たりはあるという。
「向こうの魔王は、【ルクシオ・ソール】というわ」
あちらの言葉で、「破壊する太陽」を意味するらしい。
「詳しくは四層にある、『ピー子の城』でわかるわよ」
「どうしてです?」
「あそこは、異世界の歴史資料館だからよ」
その前にとにかく、センディさんとヒヨリさんを寝かせる。
ヒヨリさんを心配して、ずっとピオンが付き添っていた。
「今日はめちゃがんばったから、ワラビにはいっぱい桃をあげよう」
「ありがとうございます。マスターツヨシ」
「アイテムも、ほしいのがあったら言ってね」
「いえ。結構です。みなさんでどうぞ。ワタシは桃があれば十分です」
むしゃむしゃと、ワラビは桃を消化する。
ワラビはモンスターを大量に食べたから、アイテム補充は必要ないという。ヴァンパイアの身体も、ワラビがほとんど消化した。
「わがはいも、いいかなー」
ピオンも、魔物のドロップアイテムから魔石などを平らげて、ご満悦だ。コンラッドも同様である。
「このアミュレット、オレがもらっていいか?」
呪いよけの首飾りを、センディさんがリクエストした。
「どうぞどうぞ」
センディさんは、特攻隊長だ。デバフ対策は、多い方がいい。
「私は、新しい杖をもらうわ」
コルタナさんは、金属製のロッドを手にする。先端に宝石がついていて、今までの杖より魔法の蓄積数が多い。
「では、わたしはこのローブを。よろしいですか」
「いいわ。とっても似合うわよ」
「ありがとうございます」
白いローブを、ヒヨリさんは羽織った。ローブと言うよりパーカーに近く、いわゆる萌え袖というやつだ。ケット・シーが落とす中でも、超激レアアイテムだという。
「ツヨシさん、いかがでしょう?」
「めちゃ、かわいくなったね」
ネコ耳がついたローブが、ヒヨリさんにマッチしている。
「あ、ありがとうございますっ」
「ヒヨリさんにぴったりだと思うよ。シャーマンって、もっと仰々しい服装のイメージがあったんだけど」
「ですよね。そういう意味ですよねっ」
ヒヨリさんが、パーカーで顔を隠してしまった。
どういう意味で、とらえていたんだろう?
ボクは、魔法のガントレットを譲ってもらう。ソードへの魔法伝達力が上がるだけでなく、防御力も高い。
「他は、換金アイテムでいいわ」
「メイヴィス姫は、何も取らないんですか?」
「だいたい、間に合っているわ」
ミスリルを越えるアイテムは、なかなか出ない。ほぼ全身ミスリルで覆っている姫には、四層のアイテムも不要なのだろう。
「ボスのドロップを回してもらえると、ありがたいわね」
「よろしくおねがいします」
準備は整った。あとは明日に備えて、寝るだけ。
今日はヒヨリさんがダウンしてしまっているので、コルタナさんの料理だ。ポテサラと、ブイヤベースである。
「今日は魚介メインです。大量に動物を狩ったので、お肉はやめておきました」
コルタナさんなりに、配慮してくれたようだ。
ボクももう、獣狩りは当分いいかな。いくらなんでも、狩りすぎた。
「ナイスなチョイスだと思うわ、コルタナ。いただきます」
ブイヤベースをパンに付けて、メイヴィス姫は「うーんっ」とかわいく鳴く。
「最後は、『ピー子のお城』ですね。なにが起きるのかは、わかりません」
「あの魔族、ハーピーよね? 景気づけに、フライドチキンにすればよかったかしら?」
メイヴィス姫が、とんでもないギャグを言う。
「めったなことを言わないでください、姫」
コルタナさんが、姫をたしなめる。
「魔族なのに、モンスターの形を取るんですね?」
「あれは中級魔族よ。魔物が魔王からパワーをもらったタイプなの」
メイヴィス姫が、説明してくれた。
下級の魔族は、魔王から力を与えてもらった人間だといっていたっけ。
「上位は、純粋な魔族よ。その中でも最上位なのが、魔王。【オーバーロード】なの」
ブイヤベースで顔をとろかせながら、姫は語る。
「魔王は自分の世界に点在するダンジョンを地球に顕現することによって、地球環境を自分の住みやすい世界に書き換えるのが目的なの」
ただし魔王といっても、あらゆる世界にも魔王が存在するという。
「魔王たちとかち合ってしまうから、うかつに地球に手が出せない、というわけだな」
「そうね」
魔王たちの目的も、様々だ。メイヴィス姫のように観光が目的の者もいる。だが、いずれも危険な存在に変わりない。
「そんな絶大な存在と、ピグまりはどうやってコミュニケーションを取ったんですか?」
「リモートよ」
魔王は最初、配信のコメントから接触してきたらしい。
「で、メッセに添付されていたURLをクリックした後は、何も覚えていないらしいわ」
気がつけばワイバーンの入ったリュックとともに、ダンジョンの外に放り出されていたという。
「どうも、洗脳されていたっぽいわね。会うときも、ダンジョンのときだけ」
ダンジョン内でカレシとデートした記憶はあるそうだ。が、まったく顔を思い出せないらしい。
「つまり、名前も顔も思い出せないと」
「ええ。だから、事情聴取が難航していたらしいの」
しかし、心当たりはあるという。
「向こうの魔王は、【ルクシオ・ソール】というわ」
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