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2-2 おねショタ魔王と激突する。

二層行き、前祝い

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「おめでとうございます、チサ様、ダイキ様。みなさんなら、やれると思っておりました」


 元の世界に戻ると、セイさんが豪華な料理を作って待っていた。


「あれ、海鮮料理ばっかりだ」
 並んでいるのは、エビチリやお刺身など、海で採れる食材が多い。


「ネウロータが……様が、ねぎらいだと言って前もって贈って下さったのです」

 うわあ、本当にいい子じゃないか。感謝しないと。

「って、あれ?」

 さっきセイさん、ネウロータくんを呼び捨てにしかけていなかったかな?

「ありがと、セイ」
「今日はお祝いです。思い切り召し上がって下さい」

 話しかけたかったけど、お風呂を優先した。
 チサちゃんをキレイにしないとね。

 軽くお風呂を済ませ、ボクはあぐらをかく。
 いつものように、チサちゃんを間に載せる。

「いただきます」

 海鮮メインの料理は、あっという間になくなる。
 チサちゃんと一緒に、寝間着に着替えた。

「これでようやく、本格的な二層攻略がスタートしますね」
「はい、ダイキ様。明日の朝には、海ができあがっているでしょう」

 城の南側に、海のある大陸が発生予定らしい。
 
 イベントをこなして、新しいフィールドが実装される世界なんて、相変わらずゲームっぽいなぁ。

「水着を選ばないと」
 チサちゃんも、ウキウキしていると伝わってくる。

「ですが、ご用心を。よからぬウワサを耳にしましたので」
「そうなんですか?」



「はい。聞くところによると、海に恐ろしいモンスターが実装されたとか」



 海中の深くに、新しいLOが誕生したという。
 恐ろしく強くて、誰も勝ったことがないらしい。



「それまで、二層のボスは大して強くはなかったんです。あくまでも、イキり始めた魔王の鼻っ柱を折る程度の、初心者殺しレベルだったのですが」


「また、亜神さんの妨害でしょうか?」


 なにかとボクたちを目の敵にして、難題をふっかけてくる。


「それがですね、どうも別口らしく」



 亜神さんと違う勢力が? どこの誰だろう?



「何も、ダイキ様だけを狙った様子はありません」

 全ての魔王に対して、強烈な敵意を向けているのだとか。

「いまだ、正体は掴めていません。ダイキ様、くれぐれも油断せぬよう」

「忠告、ありがとうございます」


 改めて身が引き締まる思いになった。

「始まる前からクヨクヨしても仕方ない。明日は目一杯楽しむ。攻略はそれから」
「そうだね。明日は遊ぼう」
「二層攻略の道のりは長い。各地を回りつつ、情報を集める」


 気長にやっていこう。


「明日はエィハスたちも呼ぶ。きっと楽しんでくれる」

 なんだか、面白くなってきたぞ。

「だから、今日は早く寝る」
「分かった。そろそろおやすみしようか」


 明日に備え、ボクたちは早い時間に床へついた。
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