七人のバ美肉 ~美少女V事務所を立ち上げたら、オッサンたちしか来なかった~

椎名 富比路

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第六章 バ美肉、ライブする!

第49話 隠れ採用条件

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「はい、こんばんはー。円城景えんじょうけい つばさです。今、ライブに向けて、ボイトレをしています」

 リスナーに向けて、オレは配信をする。

「今はみんなボイトレばかりしていて、順調にノドを鍛えております」

『歌の内容は? オリジナルソングとかないよね?』

「はい。オリジナルソングを作ったところで、知名度が低い我々では盛り上がらんから」

『それでも、オリソンあってもいいと思うよ』

「まあ考えてはいるけど、もうちょっと活動してからのほうがいいかなと」

 オレたちは、定期的に毎日配信しているわけじゃない。動画勢もいるし。
 それぞれがやりやすいタイミングで、あまりガッツカずに動画や配信をアップしている。

 オレがみんなには、「とにかくムリをしないこと」と念を押していた。

 活動を活発化しすぎて病んでやめたやつを、オレは多く見てきている。

 そのせいで、ちょっと慎重になっていた。

 この間も、推しが一人やめたからなー。

 パワーバランスが狂うと、ちょっとしたことがストレスになって爆発する。
 オレたちがなんてことないと感じることさえ、敏感になるようだ。

 ファンのコメントなんて、ほっとけばいいのにな。

 自分のスケジュールの都合で、忙しいだけなんだし。

『案件とかも、少なめだよね? お金を稼がなくていい?』

「いい。大丈夫。ライブするくらいの金は、どうにかなってるから」

 オレの箱は、あまり案件などは受けない。
 もうちょっと儲ける気があれば、もっと案件を取ってこようとは思うが。

 箱に採用する第一条件が、「金に困ってない人」だ。

 オレがメンバーに、それなりに知名度や金のある人たちばかりを選んだ理由は、そこにある。

 はっきりいうと、オレはこの箱を大きくしたいと考えていない。

 自分たちの好きなことをすることが、目的だから。

 チャンネル登録者数は絶対だろうし、オレだって数字が取れたら喜ぶさ。

 とはいえ、意にそぐわない案件やムリな企画などは、実行を考えていない。

 だからスタッフも最小限だし、ライブも小規模でネット配信のみで行う。

 スタッフが多くなると、どうしても案件なども選べなくなる。スタッフを食わせる必要が、出てくるからだ。

 Vの方も、同様である。カネに困っていると、どうしてもムリな仕事をしてしまう。V活に依存しなくても大丈夫なメンバーで、構成しているのだ。
 
「というわけで、まあグッズとかは出せたらなーと思うけど、ファンアイテム程度に考えててね。そこまですごいクオリティのは、出せないかもと」
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