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第六章 バ美肉、ライブする!
第50話 グッズ紹介
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実はこのユニット、結構な人数が面接に来ていた。で、すべて不採用に。
「中にはいたんだよ。『めちゃ稼ぎたい』って志望者が。全員、落としたよ」
活動中にも、ウチでV活動をしたいという就活生がいた。
たしかに、ギラギラした若者ってのは、やる気もあるし苦労も辞さない。
とはいえ、ウチは念頭から「ゆるいユニット」を目指していた。
なので、そういう志願者には別の事務所を紹介してお帰りいただく。
ウチは未経験でも構わないが、生活に余裕のない人間は採用しない。
あくまでもエンジョイ勢ユニットなので、ギラギラしたやつが入ってくると空気が変わる。
スタッフも同様で、「大量に仕事を取ってきます!」となると、「いやいやそこまでせんでいい」となってしまう。
「基本的にウチは、【自分軸】で動いている人しかいないんで」
他人軸を中心に置くと、承認欲求モンスターになってしまう。ひたすら「いいね」や「スパチャ」を求める化け物になる。
活動者としては、正解だ。しかし、不毛すぎる。キャパーオーバーが進み、過激な行動が目立つようになるだろう。やがては、自壊の道まっしぐらだ。
「自分はこうありたい」という自分軸を持っている人に、居場所を作ってやりたい。
OYA・KATAこと椛島親方だって、「自分は女装したい」という思いのほうが強く出ている。
彼は決して、他人の承認を求めてはいない。
自分の行いに、維持と責任を持っているだけ。
椛島親方が現れたことで、ユニット【尾鰭なき野郎ども】の方向性は決まった。
最初に面接したのが、親方でよかったと、今は思う。
でなければ、ウチも承認を求めすぎて自壊していたはず。
「そんなオレたちですが、グッズは出しますよ。ファンアイテムとして」
なんだかんだ言って、絵師様は食わせなならんからなー。
「ライブ後に、販売となるから楽しみにしててくれなー」
『内容は?』
「えっとねー。アクキーでしょ。クリアファイルでしょ。マウスパッドでしょ」
あと、ボイスコミックも出す。
スタジオを借りられるため、ここぞとばかりに収録した。
絵師さんが描いてくれたマンガに、声を当てたのである。
他にも、作家さんがラープのリプレイを文字で起こしてくださった。
「他には、なにが欲しい?」
『ボイス』
「ああ、ボイスな! 励ましボイスとか、慰めボイスとか、そういうのが欲しいか?」
『ASMRも』
「うーん。収録環境が許せば。今はいいスタジオを借りられるから、できんくはない。ただ、台本がない」
台本を作れる知り合いも、今はいない。
「えっと、これらの収益が、次のライブに繋がることは、ないです」
『ないんかい』
「ないよ。エンジョイ勢だから。スパチャもメンバーシップも、禁止してるじゃん。私の配信だけは。収益が生まれちゃうと、税金が大変だからな」
完全にオレは、再生数と登録者数だけの数字で、ある程度は稼げる。
前世の収益もあるが、そっちは微々たるものだ。
おかげさまで、こちらのほうが食えている。
「絵師さんの収益にはなるので、応援してあげてねー。それじゃあねー」
「中にはいたんだよ。『めちゃ稼ぎたい』って志望者が。全員、落としたよ」
活動中にも、ウチでV活動をしたいという就活生がいた。
たしかに、ギラギラした若者ってのは、やる気もあるし苦労も辞さない。
とはいえ、ウチは念頭から「ゆるいユニット」を目指していた。
なので、そういう志願者には別の事務所を紹介してお帰りいただく。
ウチは未経験でも構わないが、生活に余裕のない人間は採用しない。
あくまでもエンジョイ勢ユニットなので、ギラギラしたやつが入ってくると空気が変わる。
スタッフも同様で、「大量に仕事を取ってきます!」となると、「いやいやそこまでせんでいい」となってしまう。
「基本的にウチは、【自分軸】で動いている人しかいないんで」
他人軸を中心に置くと、承認欲求モンスターになってしまう。ひたすら「いいね」や「スパチャ」を求める化け物になる。
活動者としては、正解だ。しかし、不毛すぎる。キャパーオーバーが進み、過激な行動が目立つようになるだろう。やがては、自壊の道まっしぐらだ。
「自分はこうありたい」という自分軸を持っている人に、居場所を作ってやりたい。
OYA・KATAこと椛島親方だって、「自分は女装したい」という思いのほうが強く出ている。
彼は決して、他人の承認を求めてはいない。
自分の行いに、維持と責任を持っているだけ。
椛島親方が現れたことで、ユニット【尾鰭なき野郎ども】の方向性は決まった。
最初に面接したのが、親方でよかったと、今は思う。
でなければ、ウチも承認を求めすぎて自壊していたはず。
「そんなオレたちですが、グッズは出しますよ。ファンアイテムとして」
なんだかんだ言って、絵師様は食わせなならんからなー。
「ライブ後に、販売となるから楽しみにしててくれなー」
『内容は?』
「えっとねー。アクキーでしょ。クリアファイルでしょ。マウスパッドでしょ」
あと、ボイスコミックも出す。
スタジオを借りられるため、ここぞとばかりに収録した。
絵師さんが描いてくれたマンガに、声を当てたのである。
他にも、作家さんがラープのリプレイを文字で起こしてくださった。
「他には、なにが欲しい?」
『ボイス』
「ああ、ボイスな! 励ましボイスとか、慰めボイスとか、そういうのが欲しいか?」
『ASMRも』
「うーん。収録環境が許せば。今はいいスタジオを借りられるから、できんくはない。ただ、台本がない」
台本を作れる知り合いも、今はいない。
「えっと、これらの収益が、次のライブに繋がることは、ないです」
『ないんかい』
「ないよ。エンジョイ勢だから。スパチャもメンバーシップも、禁止してるじゃん。私の配信だけは。収益が生まれちゃうと、税金が大変だからな」
完全にオレは、再生数と登録者数だけの数字で、ある程度は稼げる。
前世の収益もあるが、そっちは微々たるものだ。
おかげさまで、こちらのほうが食えている。
「絵師さんの収益にはなるので、応援してあげてねー。それじゃあねー」
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