61 / 107
第七章 合計 十三人のバ美肉!?
第61話 ディープ・ダーク・デビル・ドリーム
しおりを挟む
D;Ⅳの一人が、オレの事務所に挨拶に来た。
「どうもお久しぶりです。円谷さん。ディープ・ダーク・デビル・ドリーム所属の【白鞘 小雪】こと、雪平 健介です」
「よろしく」
面接時のような、挑戦的な瞳をしている。が、雪平くんは決してウチに敵対意識を持っているわけじゃない。
「どうしてまた、バ美肉にこだわってんの?」
「だって男子Vって、需要ないじゃないですか!」
「いやいや、スパチャ獲得率ランク上位は、だいたい男性が占めてるぞ」
見識、浅すぎだろ。
「あれは男性Vが需要高めというより、あの人たちの人柄によるところが多いじゃないですか。男性Vってだけで、ハイリスクなんですよ。バ美肉するか、人外になるしかないっす」
「でもバ美肉って、いうてファン層は特殊だぞ。結構キャラクター性なんかも考えておかないと、バズったりは難しいよ」
「承知しています。だからこそ、やってみる価値はあるかなって」
他のメンバーも、同じような志のようだ。
「とにかくキミたちは、人気者になりたいと」
「はい。俺は顔出しもしてて、他のメンバーも、ダンサーとか元アイドルとか、有名どころでユニットを組んでいます」
先輩として、またライバル企業として、挨拶に来たわけだ。
「せっかくだけど、オレたちはそこまで、有名になりたいわけじゃないんだ」
「存じ上げています。だからこそ、俺は面接に落ちたんで」
面接当時、あまりにも彼はギラつきすぎていた。声優としてパッとしないことで、行き詰まりを感じていたという。
VTuberとしてなら、自分の声をいかんなく発揮できるだろうと。
「いや、まずは声優として天下を取ったら?」と、当時のオレはアドバイスした。
ただ声を活かしたいだけなら、VTuberでもいいだろう。それこそ個人勢で、細々とやってもいい。
だが、彼の場合は違う。バズりたいわけだ。
ならば、本業で頑張ったほうがいい。
それを聞いて、彼は一礼して面接場を後にした。
そこからの彼は、飛ぶ鳥を落とす勢いである。
声優アワード若手部門を、本当に取りやがった。
で、満を持してVとなったのである。
「忙しいのに、大変じゃない?」
「はい。それでもVになるのは夢だったんで」
「そんなに、Vって憧れの職業かなあ?」
「あの。円谷さんがみんなの憧れの人だって、自覚してないんですね?」
オレの横で、ウチの泉社長がニヤニヤしていた。
「でないと、硬い商売しかやろうとしない泉社長が、ファン・レバレッジちゃんなんかになりませんって」
そう言われてもねえ。
「とにかく、俺は尾鰭超えるんで。今日はその宣戦布告に参りました」
「はい。がんばってください」
「コラボしたいとか言ったら、やってくれますか」
「いいの? まずは自分の箱を、デカくするほうがよくね?」
「そうなんですけど、いっしょになんかしたいっす」
「ありがとう。では、喜んで」
スケジュールなどは、クリスマスライブ前後でいいかどうか確認を取った。
「では、ありがとうございました。そうだ。こちら、みなさんで」
ありがたい。手土産までくれるとは。
「好青年やんけ。あれやったら、忙しさで潰されたりはせんやろ」
「でしょうね。多忙もバネにできそうです。オレは、そうじゃないけど」
「どうもお久しぶりです。円谷さん。ディープ・ダーク・デビル・ドリーム所属の【白鞘 小雪】こと、雪平 健介です」
「よろしく」
面接時のような、挑戦的な瞳をしている。が、雪平くんは決してウチに敵対意識を持っているわけじゃない。
「どうしてまた、バ美肉にこだわってんの?」
「だって男子Vって、需要ないじゃないですか!」
「いやいや、スパチャ獲得率ランク上位は、だいたい男性が占めてるぞ」
見識、浅すぎだろ。
「あれは男性Vが需要高めというより、あの人たちの人柄によるところが多いじゃないですか。男性Vってだけで、ハイリスクなんですよ。バ美肉するか、人外になるしかないっす」
「でもバ美肉って、いうてファン層は特殊だぞ。結構キャラクター性なんかも考えておかないと、バズったりは難しいよ」
「承知しています。だからこそ、やってみる価値はあるかなって」
他のメンバーも、同じような志のようだ。
「とにかくキミたちは、人気者になりたいと」
「はい。俺は顔出しもしてて、他のメンバーも、ダンサーとか元アイドルとか、有名どころでユニットを組んでいます」
先輩として、またライバル企業として、挨拶に来たわけだ。
「せっかくだけど、オレたちはそこまで、有名になりたいわけじゃないんだ」
「存じ上げています。だからこそ、俺は面接に落ちたんで」
面接当時、あまりにも彼はギラつきすぎていた。声優としてパッとしないことで、行き詰まりを感じていたという。
VTuberとしてなら、自分の声をいかんなく発揮できるだろうと。
「いや、まずは声優として天下を取ったら?」と、当時のオレはアドバイスした。
ただ声を活かしたいだけなら、VTuberでもいいだろう。それこそ個人勢で、細々とやってもいい。
だが、彼の場合は違う。バズりたいわけだ。
ならば、本業で頑張ったほうがいい。
それを聞いて、彼は一礼して面接場を後にした。
そこからの彼は、飛ぶ鳥を落とす勢いである。
声優アワード若手部門を、本当に取りやがった。
で、満を持してVとなったのである。
「忙しいのに、大変じゃない?」
「はい。それでもVになるのは夢だったんで」
「そんなに、Vって憧れの職業かなあ?」
「あの。円谷さんがみんなの憧れの人だって、自覚してないんですね?」
オレの横で、ウチの泉社長がニヤニヤしていた。
「でないと、硬い商売しかやろうとしない泉社長が、ファン・レバレッジちゃんなんかになりませんって」
そう言われてもねえ。
「とにかく、俺は尾鰭超えるんで。今日はその宣戦布告に参りました」
「はい。がんばってください」
「コラボしたいとか言ったら、やってくれますか」
「いいの? まずは自分の箱を、デカくするほうがよくね?」
「そうなんですけど、いっしょになんかしたいっす」
「ありがとう。では、喜んで」
スケジュールなどは、クリスマスライブ前後でいいかどうか確認を取った。
「では、ありがとうございました。そうだ。こちら、みなさんで」
ありがたい。手土産までくれるとは。
「好青年やんけ。あれやったら、忙しさで潰されたりはせんやろ」
「でしょうね。多忙もバネにできそうです。オレは、そうじゃないけど」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中1でEカップって巨乳だから熱く甘く生きたいと思う真理(マリー)と小説家を目指す男子、光(みつ)のラブな日常物語
jun( ̄▽ ̄)ノ
大衆娯楽
中1でバスト92cmのブラはEカップというマリーと小説家を目指す男子、光の日常ラブ
★作品はマリーの語り、一人称で進行します。
静かに過ごしたい冬馬君が学園のマドンナに好かれてしまった件について
おとら@ 書籍発売中
青春
この物語は、とある理由から目立ちたくないぼっちの少年の成長物語である
そんなある日、少年は不良に絡まれている女子を助けてしまったが……。
なんと、彼女は学園のマドンナだった……!
こうして平穏に過ごしたい少年の生活は一変することになる。
彼女を避けていたが、度々遭遇してしまう。
そんな中、少年は次第に彼女に惹かれていく……。
そして助けられた少女もまた……。
二人の青春、そして成長物語をご覧ください。
※中盤から甘々にご注意を。
※性描写ありは保険です。
他サイトにも掲載しております。
天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】
田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。
俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。
「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」
そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。
「あの...相手の人の名前は?」
「...汐崎真凛様...という方ですね」
その名前には心当たりがあった。
天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。
こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる