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第八章 バ美肉、新春特番!
第84話 スケる豚 お宅訪問
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今日は、スケる豚こと、刀舟院さんの自宅にお邪魔する。
「一人者同士、意気投合している」ということで、今日はゆーなちゃんこと矢沢 辰起もいっしょだ。
「毎回、お邪魔させてもらってるんだよ。俺も将来こういう家が欲しくてさ、刀舟院さんには相談に乗ってもらっているんだ」
それにしても、デカい家だな。コンビニかよ、と思うほどである。
駐車場には、仕事用の車を止めるスペースが。車庫スペースだったところは、「着るプラモデル」の試作場となっていた。
「ボクとしては、車はいらないんですけど、会社が必要としているので」
自宅を兼ねた会社、ってわけか。
「ボクは素人時代に一回ね、とあるVさんのオタク部屋拝見配信にも、自分の部屋を投稿したことがあるんですよ」
『オタク部屋 拝見配信』とは、撮影した自宅のオタク部屋をSNSでに載せ、推しのVに紹介してもらうという企画だ。
今では筋金入りのオタであるスケる豚の、名物企画となっている。
「マジかよ! 個人特定されなかった!?」
「そのときは、まだマンション住まいだったので。どうぞ」
今流行りの、「一人暮らし用平屋」という建築方式だ。老後も一人で住むため、二階建てにはしない。あらかじめバリアフリーを完備している。
窓際に、作業スペースがあった。そこを取り囲むように、キッチンやベッドが置かれている。
まったく、壁がない。プラモの粉や塗装スプレーがかからない程度に、間仕切りがあるだけ。
「食事中も就寝中も、アイデアを閃いたらさっと作業に取りかかれるよう、壁を取っ払ったんですよね。そのせいで、あちこち柱だらけになっちゃいましたけど」
たしかに、こんな家ではくつろげないだろう。
「理想の家を追求したら、やっぱり一人暮らし用の家だなと思いまして」
辰起と刀舟院さんは、結婚感に乏しい。
今どきの若者らしく、他人と深く付き合おうとしないのだ。
女性と接しても、友情の域を出ないのだとか。
「刀舟院さんくらいだったら、モテるだろ? 俺はともかく」
辰起が、質問する。
「いやあ、ボクはビジュアルがこれなので。まったくなんですよね」
小太りの金持ちは、やはり女性ウケが悪いという。
「でも、同じプラモ会社の女社長と、いい感じだったじゃん」
「ああ。矢倉 美弥子さんね?」
矢倉社長は、ドローン開発会社の新鋭女社長だ。アラサーなのにもう社長という、バリキャリである。
「はい。あのあと、いっしょにお酒も飲みました」
うおーっ、そこまで発展なさいましたか。
「よかったじゃーん」
しかし、刀舟院さんは苦い顔をする。
「好みの異性と言うより、生き別れのきょうだいのようでした。もしくは、別世界線の自分を見ている気がしましたね」
恋愛事情にまでは、発展しなかったという。
「一人者同士、意気投合している」ということで、今日はゆーなちゃんこと矢沢 辰起もいっしょだ。
「毎回、お邪魔させてもらってるんだよ。俺も将来こういう家が欲しくてさ、刀舟院さんには相談に乗ってもらっているんだ」
それにしても、デカい家だな。コンビニかよ、と思うほどである。
駐車場には、仕事用の車を止めるスペースが。車庫スペースだったところは、「着るプラモデル」の試作場となっていた。
「ボクとしては、車はいらないんですけど、会社が必要としているので」
自宅を兼ねた会社、ってわけか。
「ボクは素人時代に一回ね、とあるVさんのオタク部屋拝見配信にも、自分の部屋を投稿したことがあるんですよ」
『オタク部屋 拝見配信』とは、撮影した自宅のオタク部屋をSNSでに載せ、推しのVに紹介してもらうという企画だ。
今では筋金入りのオタであるスケる豚の、名物企画となっている。
「マジかよ! 個人特定されなかった!?」
「そのときは、まだマンション住まいだったので。どうぞ」
今流行りの、「一人暮らし用平屋」という建築方式だ。老後も一人で住むため、二階建てにはしない。あらかじめバリアフリーを完備している。
窓際に、作業スペースがあった。そこを取り囲むように、キッチンやベッドが置かれている。
まったく、壁がない。プラモの粉や塗装スプレーがかからない程度に、間仕切りがあるだけ。
「食事中も就寝中も、アイデアを閃いたらさっと作業に取りかかれるよう、壁を取っ払ったんですよね。そのせいで、あちこち柱だらけになっちゃいましたけど」
たしかに、こんな家ではくつろげないだろう。
「理想の家を追求したら、やっぱり一人暮らし用の家だなと思いまして」
辰起と刀舟院さんは、結婚感に乏しい。
今どきの若者らしく、他人と深く付き合おうとしないのだ。
女性と接しても、友情の域を出ないのだとか。
「刀舟院さんくらいだったら、モテるだろ? 俺はともかく」
辰起が、質問する。
「いやあ、ボクはビジュアルがこれなので。まったくなんですよね」
小太りの金持ちは、やはり女性ウケが悪いという。
「でも、同じプラモ会社の女社長と、いい感じだったじゃん」
「ああ。矢倉 美弥子さんね?」
矢倉社長は、ドローン開発会社の新鋭女社長だ。アラサーなのにもう社長という、バリキャリである。
「はい。あのあと、いっしょにお酒も飲みました」
うおーっ、そこまで発展なさいましたか。
「よかったじゃーん」
しかし、刀舟院さんは苦い顔をする。
「好みの異性と言うより、生き別れのきょうだいのようでした。もしくは、別世界線の自分を見ている気がしましたね」
恋愛事情にまでは、発展しなかったという。
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