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第九章 バレンタインライブ!
第102話 バ美肉、チョコをもらう
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「こんばんは~。炎上系Vの円城景 つばさでーす。今日はですね。リスナー祭壇拝見配信です」
SNSで募集した、リスナーのオタク部屋を訪問する企画である。
「そしてなんと。どういうわけか、チョコをいただきました。その紹介も、させていただこうかなと」
バ美肉であるため、性別は一応女性のはず。
しかし、女性リスナーからチョコをいただけた。
「まあ、バレンタインってね、外国だとね、大切な人であれば男性も女性も関係なくプレゼントしていい記念日ですからね。ありがたくいただきます」
欲しいものリストなど、特に配置していなかったのだが、事務所に市販のチョコが山ほど届いている。
一人ひとりだけではなく、箱全体にもまんべんなくくれるリスナーもいた。
まことにありがたい。
事務所を立ち上げた際に、「手作り差し入れ禁止」と銘打っている。何を入れられるか、わからないからな。
いただいたチョコは、すべて市販のものだ。
チョコをくれる気持ちはありがたいが、ファンレターで十分だともリスナーに告げていた。
なので、届いた分は控えめ。とはいえ、普通にアイドル事務所ほどは届いている。
一応断りを入れて、「食べきれない分は寄付」させてもらう。
「リスナーの祭壇を見ながらですね、チョコを食べていこうと思いまーす」
一つ目は、キノコとたけのこの定番お菓子だ。小分けにされた、パックのやつである。
「私はね、基本的にどっちの派閥とかはありません。いただいたものである以上、とくにこだわりなくいただきますよ。あーむ」
ああ、やっぱりうまい。
「では火種どもの祭壇を見ていこうかな?」
オレは自分を推すリスナーのことを、火種と呼んでいる。
「おお、グッズが出たばっかりだってのに、めちゃ飾ってくれてる」
アクキーやスタンドを大量に買って、めっちゃ並べてくれていた。
「私って、こんなに推してもらうことを想定していないキャラなんだけどねっ」
オレはあくまでも、他のメンバーの引き立て役というポジションを意識している。
そのため、あまり自分にスポットが当たらないように気を使っていたのだが。
「うれしいな。胸が弾んじゃった。ありがとー」
続いての祭壇は、オレのマウスパッドを使ってくれている。
「いいよなあ。私は胸が普通な方だから、マウスパッドにしても映えないんだよね。でも大事に使ってくれてるねぇ」
板チョコのアソートをバリボリと食いながら、オレは感想を述べた。
火種によると、『このサイズが、ちょうどいい感じです』と、普段から使ってくれているようだ。実にありがたい。
日常的に、おっぱいを触られているのか。オレは。
「次は、これはなんだ? ガジェットがどれも高品質な品ばっかりじゃん。隠れ富裕層か?」
部屋自体は狭く、派手さはない。だが、機材などから高級感が伺えた。
「『独身貴族を謳歌していたら、つばさちゃんに出会いました。今はいっしょに暮らしています』か。はいはい。だよな、一人暮らしだよなぁ。これくらいガジェットに金かけられるってのは」
チョコ入りスナックの袋を、平らげる。
「最後だけど。こ、れ、は」
出たよ。汚部屋が。いたるところが段ボールで敷き詰められ、足の踏み場もない。
「しかも、これ送ってくれたの、女子じゃん! 『助けてください』って。いや、業者を呼びなさいよ!」
SNSで募集した、リスナーのオタク部屋を訪問する企画である。
「そしてなんと。どういうわけか、チョコをいただきました。その紹介も、させていただこうかなと」
バ美肉であるため、性別は一応女性のはず。
しかし、女性リスナーからチョコをいただけた。
「まあ、バレンタインってね、外国だとね、大切な人であれば男性も女性も関係なくプレゼントしていい記念日ですからね。ありがたくいただきます」
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一人ひとりだけではなく、箱全体にもまんべんなくくれるリスナーもいた。
まことにありがたい。
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いただいたチョコは、すべて市販のものだ。
チョコをくれる気持ちはありがたいが、ファンレターで十分だともリスナーに告げていた。
なので、届いた分は控えめ。とはいえ、普通にアイドル事務所ほどは届いている。
一応断りを入れて、「食べきれない分は寄付」させてもらう。
「リスナーの祭壇を見ながらですね、チョコを食べていこうと思いまーす」
一つ目は、キノコとたけのこの定番お菓子だ。小分けにされた、パックのやつである。
「私はね、基本的にどっちの派閥とかはありません。いただいたものである以上、とくにこだわりなくいただきますよ。あーむ」
ああ、やっぱりうまい。
「では火種どもの祭壇を見ていこうかな?」
オレは自分を推すリスナーのことを、火種と呼んでいる。
「おお、グッズが出たばっかりだってのに、めちゃ飾ってくれてる」
アクキーやスタンドを大量に買って、めっちゃ並べてくれていた。
「私って、こんなに推してもらうことを想定していないキャラなんだけどねっ」
オレはあくまでも、他のメンバーの引き立て役というポジションを意識している。
そのため、あまり自分にスポットが当たらないように気を使っていたのだが。
「うれしいな。胸が弾んじゃった。ありがとー」
続いての祭壇は、オレのマウスパッドを使ってくれている。
「いいよなあ。私は胸が普通な方だから、マウスパッドにしても映えないんだよね。でも大事に使ってくれてるねぇ」
板チョコのアソートをバリボリと食いながら、オレは感想を述べた。
火種によると、『このサイズが、ちょうどいい感じです』と、普段から使ってくれているようだ。実にありがたい。
日常的に、おっぱいを触られているのか。オレは。
「次は、これはなんだ? ガジェットがどれも高品質な品ばっかりじゃん。隠れ富裕層か?」
部屋自体は狭く、派手さはない。だが、機材などから高級感が伺えた。
「『独身貴族を謳歌していたら、つばさちゃんに出会いました。今はいっしょに暮らしています』か。はいはい。だよな、一人暮らしだよなぁ。これくらいガジェットに金かけられるってのは」
チョコ入りスナックの袋を、平らげる。
「最後だけど。こ、れ、は」
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