レアドロップしない男、魔法付与装備を生成できる女スライム魔王に溺愛されて、【レアアイテムを破壊する男】として覚醒!

椎名 富比路

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1-4 ダンジョンの闇を、殴りにいきます

戦う受付嬢

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 約束通り、コナツの店へと戻ってきた。

「まずはシーデーと、対面だ」

 今のシーデーは、全身をフルプレートの装甲で覆っている。重さが増えた分、ジュエル付きのアーマーで防御力は格段に上がった。

「見違えたな」
「もうマントだけでは、心もとないと思いまして。これでお嬢を守る手段が盤石になってきましたぞ」

 各所のジュエルは、状況に応じて性能を変化させるという。

「次だ。そのブレスレットに、追加装備をつけるぜ」

 語ってからコナツが見せたのは、小型のラウンドシールドだ。その割にはえらく小さい。顔くらいの面積しかなかった。

「これは、相手の攻撃を防ぐのに技術が必要だな?」
「違う違う。こうやるんだよ」

 まず、コナツ自らがシールドを手首にはめる。

「マジックシールド!」

 コナツが声を上げると、ラウンドシールドが分離した。
 中には、大量のジュエルがびっしり埋め込まれている。
 なんと、あれだけ小さかった盾を覆うかのように、広範囲の魔法陣が展開した。

「ほほう。これは魔法をガードするシールドなんだな?」
「ああ。これなら、大剣や槍のような両手持ちでも、邪魔にならないだろ?」

 たしかに、サピィの装備がまさにその状態だ。
 片手持ちのワンドに、ジュエルで強化した盾で武装している。

「ほほう。サファイアをビッシリはめ込んでおりますな」

 シーデーの言う通り、盾には魔力最大値が上がるサファイアが大量に埋め込まれていた。魔力でシールドを維持するのか。

「物理防御はあきらめてもらうが、魔法攻撃にはたしかな効果がある。大事に使え」
「わかった。ありがたく使わせてもらう」
「まだある。物理はこっちで補え」 

 コナツが、新しいバトルスーツを用意した。

「こいつは【魔術師のヨロイ】っていってな、オレが開発した。お前の筋力ギリギリでも着られるアーマーだ。作っておいてよかったぜ」

 ベルトの部分にソケットがあり、【スクエア】のひとつ下ランク【デルタ】のジュエルで補強してある。体力増加のアメジストと反射効果のあるトパーズ、マナ上昇のサファイアの三つが埋まっていた。


 最後に武器をもらう。

 ようやく、黒いフランベルジュが俺の手に渡った。

「ほら、【イクリプス】の完成品だ。受け取れ」

 確認すると、ソードの柄にあるソケットに一つだけ空きがある。

「まだ、できあがってないぞ?」

 コナツがそんなミスをするとは思えんが。

「それなんだがよ」


 最後に、コナツは工具をくれた。


「この工具は?」

 コナツがくれた工具は、なにかピンセットのようなものである。

「イクリプスに、わざと穴を一つ分だけ開けてある。もし魔力が心もとなくなったら、ジュエルにダイヤを入れればいい」

 工具の力で、俺でもソケットにジュエルを仕込めるようになるという。定着させるには、コナツの力が必要だが。

 コナツの自信作だという魔法の銃は、シーデーに持たせた。

「助かる。世話になった」
「じゃあな相棒。マジで死ぬなよ!」

 最後に、ギルドへ報告向かう。
 セグメント・セブンまでは、ギルドの馬車が案内してくれる。急を要するからだとか。

 馬車と言っても、装甲車だ。電動の馬で引く。

「確かに、依頼を受諾しました。ではこのキンバリーめが、責任を持ってご案内致します」
「あんたが?」

 キンバリーと名乗る受付嬢自らが、案内役を引き受けると言ってくれた。

「これは、不甲斐ないギルドの責任です。これくらいはやらないと」

 電動の馬にまたがって、キンバリーはバックで馬車の荷台と連結する。
 
「わかりました。勇敢なお嬢さん。我が護衛に回りましょう」
 
 何も言わず、シーデーがもう一頭の馬を駆った。
 電動馬が、シーデーを主と認めたらしく、おとなしくなる。
 片方の馬に乗るはずだった御者は、荷台の手綱を持つ席へ。

「ありがとうございます。では出発しましょう!」

 キンバリーの合図で、電動馬車が発進した。

 俺とサピィは、機銃を撃つ席に座る。
 この馬車は軍隊仕様で、各所に機銃が付いているのだ。

 ゴブリンが、馬車に向かってくる。
 キンバリーを守るように、シーデーが指マシンガンでゴブリンの集団を撃ち抜いた。

「コナツさんがあんなにも怒って、あなたを止めようとするなんて」

 魔物を機銃で撃ちながら、サピィが聞いてくる。

「それだけ、危険なダンジョンなんだ」

 クリムでさえ、あそこに潜ろうとは思わなかった。

「気を引き締めてかからなければ、なりませんな」
「ああ。いつもの魔物とは、勝手が違うからな」

 旧市街地の外れ、いわゆる『非常口』と書かれている場所が、ダンジョンの入口である。
 地下鉄の出入り口として使われていたらしく、「七番」と入り口の門に書かれていた。
 これが、「セグメント・セブン」の由来である。

「到着しました」

 セグメントの入り口で、俺たちは馬車から降りた。

「おいでなすったぜ!」

 ウェンディゴやウルフなど、大量の魔物がセグメントへの道を塞ぐ。

「ランバートさん、ここは私が」

 キンバリーが、タイトなミニスカートの脚を上げる。太ももにくくりつけたホルスターが、顔を覗かせた。キンバリーがホルスターから、光線銃を出す。
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