168 / 230
3-4 敵の目的を殴……探りに行きます
エトムントとリュボフ
しおりを挟む
「そうよ。あたしはリュボフ・ヒューコ。エトムントとあたしは兄と妹なの」
リュボフ姫が「改めて、助けてくれてありがとう」と礼を言う。
エトムントと比べて、背格好は随分と低い。エルフだからか、胸は多少控えめだ。しかし、顔立ちはほぼ鏡のように同じだ。長い髪にウェーブがかかっているところも、キリッとした目元も。
一〇〇人が見たら全員が「美しい」と言うだろうルックスである。もっともエトムントは戦闘中、顔のほとんどをマスクで覆っているが。
「すると、エトムントは王族の出身なんだな?」
「ああ。ずっと隠していてすまない」
「いいんだ。それより、姫は辛そうだな」
目に見えて、リュボフは消耗している。
「大丈夫、姫?」と、フェリシアがリュボに肩を貸す。
「ありがとう」
リュボフも、大人しく従った。ここは王族同士で、支え合ってもらうほうがいいだろう。
「さすがに参っているようね。詳しい話は、お城かルエ・ゾンおじさまの家でやりましょう。早くここから出ないと」
急いでリュボフを帰さないと。回復の泉でもいいかもしれないが、そこでも襲撃を受けそうだ。
「大丈夫なのか? 追っ手が塔の外に出てしまうんじゃ」
「ムリよ。堕天使は塔の外には出られない。ヤツらにとって外気は毒なの。そういう話も、外でしましょう」
とにかく、堕天使は外へ出ていく危険がないという。
「任せろー」
トウコが、二メートルのサモエド犬を呼び出した。
「後ろに乗れ。多分、アタシのユキオが一番早い」
たしかに、この中ではトウコが一番ダメージを負っていない。体力は有り余っているはずだ。
「わかったわ。トウコ、お願いするわね」
フェリシアに手伝ってもらいながら、リュボフはサモエドの背中に乗る。
「頼んだぞ」
「任せろランバート。いくぞユキオー」
俺が声をかけると、トウコはガッツポーズを取った。
抜群のダッシュ力で、サモエドは走っていく。
「俺たちは、トウコを援護する」
「わかった。先に行っていてくれ、兵たちで足止めをしておく」
エトムントが、シンガリを務めてくれるらしい。しかし。
「……サピィ」
「はい。あなたの言いたいことは、わかっています」
「姫のこと、頼めるか?」
「いえ。わたしも残りましょう。皆さんは、リュボフ姫をお願いします。シーデー、エトムントをお送りして」
「はい。サピロス様。ではエトムント殿」
シーデーはバイクモードになり、エトムントを乗せた。
「部下を残して、私は行けない!」
「今一番姫の側にいないといけないのは、あなたです。大丈夫。兵士たちはわたしにおまかせを」
「……お願いする」
「お気をつけて」
エトムントを乗せたシーデーが、猛スピードでトウコたちに追いつく。そのまま、三層の出口まで行けそうだ。
「付き合わせてしまって、すまない」
俺は、堕天使に向けて刀を抜く。
「平気です。あなたには、どこまでもお付き合いします」
サピィも杖を構えて、凄まじい魔力を発動させた。
「ありがとう。こっちは手短に済ませるぞ!」
兵士を、一人も欠けさせたくない。あの中には、ルーオンたちだっているんだ。彼らを見捨てたとあっては、彼らを託してくれたリックに、俺は顔向けができない。
「おらおら、【ディメンション・セイバー】!」
刀から衝撃波を撃ちながら、兵士たちを守る。ジュエルは俺が回収せず、兵士たちの弾倉にしてやった。
ルーオンも同じように、空を飛ぶ敵を相手に衝撃波を撃っている。
「ダイヤが出たら、スロットに入れろ! 体力と魔力が回復する!」
「……ホントだ。少しだけ楽になった!」
ジュエルを武器のスロットに装着したルーオンが、息を吹き返す。
「コネーホ、あなたはわたしの側で隠れてください」
「すいません! お役に立てなくて!」
「いいんです。ここにいられるだけでも奇跡ですから」
みんな、懸命に戦っている。それでも、堕天使の数が一向に減らない。
「それはなんですか?」
俺の刀のスロットに入っているジュエルに、サピィは関心を向けた。
「見たところ、サイズはオーブで種類はオニキスのですね。ですが、これは見たことがない形です」
オニキスは、倒した相手の魔力や体力を俺に変換する。
「ああ、マガタマっていう形なんだが」
「また、新しいジュエルですか。あなたは、本当に面白い」
サピィが、微笑む。
「変種なら、別の効果もあるかも知れません」
「おう。やってみるさ」
しかし、堕天使の動きがおかしい。
「出口に集まっていきます」
堕天使たちが、出口の前で融合を始める。その姿はまるで、巨人だった。
「ジェエエアアアアアアアア!」
巨大化した堕天使が、出口に立ち塞がる。
トウコたちも、急ブレーキをかけた。これでは、出られない!
「ギガースだと!?」
「そうでした。ギガースも、堕天使の一種でしたね」
たしかに、ギガースは天界を追われた巨人族だったはず。とはいえ、あの巨大堕天使はギガースの数倍は大きい。一〇〇メートルはあるだろう。
ギガース亜種が、リュボフを踏みつけようとする。
「おらああ!」
俺は、ギガースの足を狙う。
衝撃波が、足をふっ飛ばした。
足を切断されて、ギガースがたたらを踏む。
「今だ。姫たちだけでも行け!」
トウコ、シーデー、護衛役のフェリシアが、出口を抜けた。
後は、コイツを片付けるだけ。
「ランバート、ちょっといいですか?」
「どうした?」
「おそらくマガタマというジュエルは、スロットに直接つけないのでは?」
サピィが、細い紐を取り出す。
「これは、装備に何かをくくりつけようと思って、ダフネちゃんから購入したものです。お役に立てそうです」
刀のジュエルスロットは、柄頭の部分だ。そこには、半円状の輪っかがある。輪っかへ、サピィは紐を通した。マガタマジュエルをスロットから外し、紐でマガタマをくくる。
「この紐は、ジュエルを付けられないタイプの装備に、無理やりジュエルの効果をもたらす紐です。うまくいきそうですね」
これなら、他のジュエルにも影響が出ない。
「元あった場所には、ダイヤを入れておきましょう」
紐には、留具としてジュエルを使うこともできるらしい。
「これで大丈夫です」
ありったけのスフィア型ジュエルを、サピィは紐に通して留具にする。
「ジュエルそのものに、穴を開ける方法があるんだな?」
「ダフネちゃんの考案です。弾倉にできるんですから、アクセサリとしても加工は可能だろうと思いまして、ダフネちゃんと相談しました」
サピィですら、ジュエルの全貌はわからなかったのか。
斬られた足が再び生えてきて、堕天使型ギガースが持ち直す。
「さて、トドメと参りましょう」
「OKだ。くらえ、ディメンション・セイバー……あぁあっ!?」
俺は、いつものように衝撃波を刀から撃ち出した……はずだった。だが、撃ち出されたのは、虹である。虹色のセイバーが、ギガース堕天使を斬り裂いた。
各種属性攻撃を受けて、堕天使の巨人が粉々になる。
残ったのは、大量のジュエルだけ。
「色が虹色だった」
「なんか、ゲーミング・セイバーだったな」
ルーオンが、呆れている。
「すごい……これは、例の武器にも使えるのではありませんか?」
「例の武器って、【黒曜顎】か?」
俺が聞くと、サピィがうなずく。
「そういえば、刀がボロボロだ」
さっきの攻撃に、とうとう刀が壊れてしまった。
「外へ出ましょう。武器がないとあっては、太刀打ちできません」
俺たちは、すぐさま外へ。
そこには、先に帰っていたシーデーたちが、神妙な面持ちで立っていた。
姫たち兄妹と、フェリシアだけが、そこにはいない。
「おかえりなさいませ、ランバート殿」
「フェリシアはどうした?」
シーデーに問いかけても、彼は首を振るばかり。
「リュボフ姫を慰めておいでです」
「なにがあった?」
「ヒューコ国王が、亡くなりました」
リュボフ姫が「改めて、助けてくれてありがとう」と礼を言う。
エトムントと比べて、背格好は随分と低い。エルフだからか、胸は多少控えめだ。しかし、顔立ちはほぼ鏡のように同じだ。長い髪にウェーブがかかっているところも、キリッとした目元も。
一〇〇人が見たら全員が「美しい」と言うだろうルックスである。もっともエトムントは戦闘中、顔のほとんどをマスクで覆っているが。
「すると、エトムントは王族の出身なんだな?」
「ああ。ずっと隠していてすまない」
「いいんだ。それより、姫は辛そうだな」
目に見えて、リュボフは消耗している。
「大丈夫、姫?」と、フェリシアがリュボに肩を貸す。
「ありがとう」
リュボフも、大人しく従った。ここは王族同士で、支え合ってもらうほうがいいだろう。
「さすがに参っているようね。詳しい話は、お城かルエ・ゾンおじさまの家でやりましょう。早くここから出ないと」
急いでリュボフを帰さないと。回復の泉でもいいかもしれないが、そこでも襲撃を受けそうだ。
「大丈夫なのか? 追っ手が塔の外に出てしまうんじゃ」
「ムリよ。堕天使は塔の外には出られない。ヤツらにとって外気は毒なの。そういう話も、外でしましょう」
とにかく、堕天使は外へ出ていく危険がないという。
「任せろー」
トウコが、二メートルのサモエド犬を呼び出した。
「後ろに乗れ。多分、アタシのユキオが一番早い」
たしかに、この中ではトウコが一番ダメージを負っていない。体力は有り余っているはずだ。
「わかったわ。トウコ、お願いするわね」
フェリシアに手伝ってもらいながら、リュボフはサモエドの背中に乗る。
「頼んだぞ」
「任せろランバート。いくぞユキオー」
俺が声をかけると、トウコはガッツポーズを取った。
抜群のダッシュ力で、サモエドは走っていく。
「俺たちは、トウコを援護する」
「わかった。先に行っていてくれ、兵たちで足止めをしておく」
エトムントが、シンガリを務めてくれるらしい。しかし。
「……サピィ」
「はい。あなたの言いたいことは、わかっています」
「姫のこと、頼めるか?」
「いえ。わたしも残りましょう。皆さんは、リュボフ姫をお願いします。シーデー、エトムントをお送りして」
「はい。サピロス様。ではエトムント殿」
シーデーはバイクモードになり、エトムントを乗せた。
「部下を残して、私は行けない!」
「今一番姫の側にいないといけないのは、あなたです。大丈夫。兵士たちはわたしにおまかせを」
「……お願いする」
「お気をつけて」
エトムントを乗せたシーデーが、猛スピードでトウコたちに追いつく。そのまま、三層の出口まで行けそうだ。
「付き合わせてしまって、すまない」
俺は、堕天使に向けて刀を抜く。
「平気です。あなたには、どこまでもお付き合いします」
サピィも杖を構えて、凄まじい魔力を発動させた。
「ありがとう。こっちは手短に済ませるぞ!」
兵士を、一人も欠けさせたくない。あの中には、ルーオンたちだっているんだ。彼らを見捨てたとあっては、彼らを託してくれたリックに、俺は顔向けができない。
「おらおら、【ディメンション・セイバー】!」
刀から衝撃波を撃ちながら、兵士たちを守る。ジュエルは俺が回収せず、兵士たちの弾倉にしてやった。
ルーオンも同じように、空を飛ぶ敵を相手に衝撃波を撃っている。
「ダイヤが出たら、スロットに入れろ! 体力と魔力が回復する!」
「……ホントだ。少しだけ楽になった!」
ジュエルを武器のスロットに装着したルーオンが、息を吹き返す。
「コネーホ、あなたはわたしの側で隠れてください」
「すいません! お役に立てなくて!」
「いいんです。ここにいられるだけでも奇跡ですから」
みんな、懸命に戦っている。それでも、堕天使の数が一向に減らない。
「それはなんですか?」
俺の刀のスロットに入っているジュエルに、サピィは関心を向けた。
「見たところ、サイズはオーブで種類はオニキスのですね。ですが、これは見たことがない形です」
オニキスは、倒した相手の魔力や体力を俺に変換する。
「ああ、マガタマっていう形なんだが」
「また、新しいジュエルですか。あなたは、本当に面白い」
サピィが、微笑む。
「変種なら、別の効果もあるかも知れません」
「おう。やってみるさ」
しかし、堕天使の動きがおかしい。
「出口に集まっていきます」
堕天使たちが、出口の前で融合を始める。その姿はまるで、巨人だった。
「ジェエエアアアアアアアア!」
巨大化した堕天使が、出口に立ち塞がる。
トウコたちも、急ブレーキをかけた。これでは、出られない!
「ギガースだと!?」
「そうでした。ギガースも、堕天使の一種でしたね」
たしかに、ギガースは天界を追われた巨人族だったはず。とはいえ、あの巨大堕天使はギガースの数倍は大きい。一〇〇メートルはあるだろう。
ギガース亜種が、リュボフを踏みつけようとする。
「おらああ!」
俺は、ギガースの足を狙う。
衝撃波が、足をふっ飛ばした。
足を切断されて、ギガースがたたらを踏む。
「今だ。姫たちだけでも行け!」
トウコ、シーデー、護衛役のフェリシアが、出口を抜けた。
後は、コイツを片付けるだけ。
「ランバート、ちょっといいですか?」
「どうした?」
「おそらくマガタマというジュエルは、スロットに直接つけないのでは?」
サピィが、細い紐を取り出す。
「これは、装備に何かをくくりつけようと思って、ダフネちゃんから購入したものです。お役に立てそうです」
刀のジュエルスロットは、柄頭の部分だ。そこには、半円状の輪っかがある。輪っかへ、サピィは紐を通した。マガタマジュエルをスロットから外し、紐でマガタマをくくる。
「この紐は、ジュエルを付けられないタイプの装備に、無理やりジュエルの効果をもたらす紐です。うまくいきそうですね」
これなら、他のジュエルにも影響が出ない。
「元あった場所には、ダイヤを入れておきましょう」
紐には、留具としてジュエルを使うこともできるらしい。
「これで大丈夫です」
ありったけのスフィア型ジュエルを、サピィは紐に通して留具にする。
「ジュエルそのものに、穴を開ける方法があるんだな?」
「ダフネちゃんの考案です。弾倉にできるんですから、アクセサリとしても加工は可能だろうと思いまして、ダフネちゃんと相談しました」
サピィですら、ジュエルの全貌はわからなかったのか。
斬られた足が再び生えてきて、堕天使型ギガースが持ち直す。
「さて、トドメと参りましょう」
「OKだ。くらえ、ディメンション・セイバー……あぁあっ!?」
俺は、いつものように衝撃波を刀から撃ち出した……はずだった。だが、撃ち出されたのは、虹である。虹色のセイバーが、ギガース堕天使を斬り裂いた。
各種属性攻撃を受けて、堕天使の巨人が粉々になる。
残ったのは、大量のジュエルだけ。
「色が虹色だった」
「なんか、ゲーミング・セイバーだったな」
ルーオンが、呆れている。
「すごい……これは、例の武器にも使えるのではありませんか?」
「例の武器って、【黒曜顎】か?」
俺が聞くと、サピィがうなずく。
「そういえば、刀がボロボロだ」
さっきの攻撃に、とうとう刀が壊れてしまった。
「外へ出ましょう。武器がないとあっては、太刀打ちできません」
俺たちは、すぐさま外へ。
そこには、先に帰っていたシーデーたちが、神妙な面持ちで立っていた。
姫たち兄妹と、フェリシアだけが、そこにはいない。
「おかえりなさいませ、ランバート殿」
「フェリシアはどうした?」
シーデーに問いかけても、彼は首を振るばかり。
「リュボフ姫を慰めておいでです」
「なにがあった?」
「ヒューコ国王が、亡くなりました」
0
あなたにおすすめの小説
田舎農家の俺、拾ったトカゲが『始祖竜』だった件〜女神がくれたスキル【絶対飼育】で育てたら、魔王がコスメ欲しさに竜王が胃薬借りに通い詰めだした
月神世一
ファンタジー
「くそっ、魔王はまたトカゲの抜け殻を美容液にしようとしてるし、女神は酒のつまみばかり要求してくる! 俺はただ静かに農業がしたいだけなのに!」
ブラック企業で過労死した日本人、カイト。
彼の願いはただ一つ、「誰にも邪魔されない静かな場所で農業をすること」。
女神ルチアナからチートスキル【絶対飼育】を貰い、異世界マンルシア大陸の辺境で念願の農場を開いたカイトだったが、ある日、庭から虹色の卵を発掘してしまう。
孵化したのは、可愛らしいトカゲ……ではなく、神話の時代に世界を滅亡させた『始祖竜』の幼体だった!
しかし、カイトはスキル【絶対飼育】のおかげで、その破壊神を「ポチ」と名付けたペットとして完璧に飼い慣らしてしまう。
ポチのくしゃみ一発で、敵の軍勢は老衰で塵に!?
ポチの抜け殻は、魔王が喉から手が出るほど欲しがる究極の美容成分に!?
世界を滅ぼすほどの力を持つポチと、その魔素を浴びて育った規格外の農作物を求め、理知的で美人の魔王、疲労困憊の竜王、いい加減な女神が次々にカイトの家に押しかけてくる!
「世界の管理者」すら手が出せない最強の農場主、カイト。
これは、世界の運命と、美味しい野菜と、ペットの散歩に追われる、史上最も騒がしいスローライフ物語である!
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
攻撃魔法を使えないヒーラーの俺が、回復魔法で最強でした。 -俺は何度でも救うとそう決めた-【[完]】
水無月いい人(minazuki)
ファンタジー
【HOTランキング一位獲得作品】
【一次選考通過作品】
---
とある剣と魔法の世界で、
ある男女の間に赤ん坊が生まれた。
名をアスフィ・シーネット。
才能が無ければ魔法が使えない、そんな世界で彼は運良く魔法の才能を持って産まれた。
だが、使用できるのは攻撃魔法ではなく回復魔法のみだった。
攻撃魔法を一切使えない彼は、冒険者達からも距離を置かれていた。
彼は誓う、俺は回復魔法で最強になると。
---------
もし気に入っていただけたら、ブクマや評価、感想をいただけると大変励みになります!
#ヒラ俺
この度ついに完結しました。
1年以上書き続けた作品です。
途中迷走してました……。
今までありがとうございました!
---
追記:2025/09/20
再編、あるいは続編を書くか迷ってます。
もし気になる方は、
コメント頂けるとするかもしれないです。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる