2 / 15
第一章 家出少女と、客を寄せ付けないパンダ
第2話 ようこそ、引っ越しのマカイへ
しおりを挟む
私をかばってくれた女性は、引越し業者の社長を名乗った。
船員が、乗員名簿をチェックする。
「名簿に、社員の名前が書かれていませんが?」
「さっき拾った、孤児の子やねん。骨董に詳しいっていうさかい、品物のチェックを頼んどったんよ。堪忍したってや」
ワニーナ語だ。この人、ワニーナ語を使ってる。もしかすると、この人が友人の言っていた業者の人か?
「嬢ちゃん、名前は?」
「アンパロです」
名字は名乗らない。あくまでも、孤児を演じる。
「ほなアンパロ、これなんや?」
ジュディ社長が、古めかしいステッキを私に見せた。
ライオンの頭をかたどった持ち手に、ビッシリとホコリが溜まっている。
「約二五七万年前に付着した、ホコリの化石です」
「ホコリじゃなくて、ステッキに価値があるんじゃないのか?」
船員が、私に疑問を投げかけた。
やはり素人は、そう思うだろう。
「いえ。この商品は、杖よりホコリのほうが貴重なんです。杖の周りにフィルターがしてあるでしょ?」
持ち手で魔力石を砕いた後、ホコリとともに固着してしまったのだ。それが、化石となっている。
「このホコリには、二五七万年前まで生存していた微生物が化石になっています。顕微鏡でないと見られません。調査したら、当時流行した、『亜人だけにかかる病原菌の始祖』なんだそうです」
病原菌を、魔力石とともに封印したのが、この杖なのだ。
使い手も杖を持ったまま死んでしまって、そのまま化石になった。
「見事や。ようわかったな」
「ええ。ちょっと事情がありまして」
事情も何も、これを掘り起こしたのは……。
「そういうことでしたら。失礼いたします」
船員が去っていく。
「部屋に、いこか」
酒瓶と軽食を買って、ジュディは私を自分の部屋へ連れて行った。
「改めて、ウチはジュディ。『引っ越しのマカイ』を運営する魔族や」
「アンパロ・ヒメネスです」
「ははーあ。あんたヒメネス商会の」
「はい。次女です」
ヒメネス商会は、世界でも有数の骨董品店だ。
トレジャーハンターだった祖父の代から、脈々と続いている。
が、が、祖父の欠点は女好きだった。自分の子どもにまでそんなカンジ。
一二歳で夭折した娘ばかりかわいがり、幼い頃の父をまったく顧みなかったという。
そのせいで父は商品の本当の価値がわからず、金儲けに走ってしまった。
今はもう、成金しか集まらない。
私は生前の祖父から「お前は死んだ娘に似ている」と、可愛がられていた。
それも、父は気に食わなかったらしい。
ずっと私にだけ、当たりがきつかった。
「でも、あなたが業者だと言う証拠はありますか?」
「なんや? ウチの商売に、ケチつけるんか?」
「さっきの杖ですが、あれを掘り起こしたのは祖父です!」
元トレジャーハンターだった祖父が、見つけたものである。
「それだけじゃない。あの品は全部、ウチの商品じゃないですか!」
この業者が手にしている物品はすべて、ヒメネス商会から持ち出されたものだ。
つまり、盗品。
それに、持ち出した人物もわかっている。
「持ち出したのは、ウチのメイドですよね? 家に火まで付けて逃亡した」
「せやで」
ジュディ社長が、一連のことを肯定した。
「出といで」
ドアを開けると、そこにはメイドさんが。
「ど、どうして!? どうしてこんなマネを!?」
「手切れ金です。奥様に旦那さまとの関係がバレたらポイとか。冗談ではありません」
あんなに優しかったメイドさんの口調が、やけに刺々しい。
「店に火を付けたのは?」
「証拠隠滅のためです。一番懐いていたあなたに罪をなすりつけるのが、もっとも効果的だと思いました。地下倉庫の開け方も、あなたの目を盗んで知っていましたし」
私は、メイドさんをぶん殴ろうとした。
「家族が死にかけたんだ! あんたは、なんとも思わないのか!」
振り下ろそうとした拳を、ジュディ社長が止める。
「放して! この人のせいで、私の家族はバラバラに!」
「もう、なってるじゃないですか!」
激昂して、メイドさんが言い返してきた。
「あんな体裁を取り繕っただけの家、どこがいいんです? あなただって、家族が死ねば清々なさるでしょ? 違いますか?」
再び殴ろうと、私はジュディ社長の手を振り払おうとする。
しかし、いくら力を入れようと、ビクともしない。
「あんたは、こんな奴の手を貸すんですか?」
「ウチは一切手伝ってない。ウチはあくまで、引越し業者や。お客を引越し先まで送るんが、仕事やねん」
大陸が見えてきた。あそこが終点である。
荷物を受け取り、このメイドはまんまと逃げおおせるつもりだ。
「あなたもあんな家を捨てて、新天地で励めばいいんです。あんな家にいたら腐ってしまう」
メイドが、船を降りて、馬車に乗り込もうとした。
「待たんかい」
ジュディ社長が、メイドの肩を掴む。
「なによ?」
流し目を送ってくるメイドに対して、ジュディ社長は睨み返した。
「あんたの引越し先は、この街とちゃうで。ブタ箱や」
港には、警察官が多数待機していた。みな武装した馬車から、ピストルを構えている。
「どうして……」
手錠をかけられて、メイドがジュディ社長を睨む。
「盗品なんか運ばせるからや。すぐ足がつくなんて、わからんかったんか?」
船から船員に、ずっとライトで信号を送らせていたらしい。盗品を積んだ船がこちらに向かっていると。
「それに、荷物の質や認証印ですぐわかった。ヒメネス商会の品やってな」
貴族でもない一般人が、こんな大量にヒメネスの品を引っ越しの荷物として持っていけるはずがない。
ちょうどいいところに、私がこれを盗品と見破った。
私は、ダシに使われたのか。
「ではあなたは最初から、私の計画に乗ったフリをして」
「せやで。無報酬やさかい、割に合わんけどな。ウチらは信用が大事なんや」
メイドが、連行されていった。
「あなた、家を出たんでしょ? 私の弁護しない?」
去り際に、メイドが捨て台詞を吐く。
今度は、ジュディ社長も私を止めない。
一発いいものをもらって、メイドは口も聞けなくなるくらいにおとなしくなった。
「おおきに。危うく、ウチも犯罪者になるトコロやった」
「いえ。私は」
「気に食わんやろ? ウチのこと」
「そんなことは」
盗品を乗せた船が、私の住んでいた街へ帰っていく。
「乗らんで、よかったんか?」
「私は、前の家に帰りたくないです」
とはいえ、これからどうしようか。
さっきのメイドの言葉が、頭をよぎる。
悔しいが、あいつのいうとおりだ。
「せや。ウチで働いてくれへんか? 立ち上げたばっかりで、従業員がおらんねん。魔法で荷造りとかしとったんやけど、体力が続かへん」
「いいんですか?」
「ええって。ようこそ、引っ越しのマカイへ!」
船員が、乗員名簿をチェックする。
「名簿に、社員の名前が書かれていませんが?」
「さっき拾った、孤児の子やねん。骨董に詳しいっていうさかい、品物のチェックを頼んどったんよ。堪忍したってや」
ワニーナ語だ。この人、ワニーナ語を使ってる。もしかすると、この人が友人の言っていた業者の人か?
「嬢ちゃん、名前は?」
「アンパロです」
名字は名乗らない。あくまでも、孤児を演じる。
「ほなアンパロ、これなんや?」
ジュディ社長が、古めかしいステッキを私に見せた。
ライオンの頭をかたどった持ち手に、ビッシリとホコリが溜まっている。
「約二五七万年前に付着した、ホコリの化石です」
「ホコリじゃなくて、ステッキに価値があるんじゃないのか?」
船員が、私に疑問を投げかけた。
やはり素人は、そう思うだろう。
「いえ。この商品は、杖よりホコリのほうが貴重なんです。杖の周りにフィルターがしてあるでしょ?」
持ち手で魔力石を砕いた後、ホコリとともに固着してしまったのだ。それが、化石となっている。
「このホコリには、二五七万年前まで生存していた微生物が化石になっています。顕微鏡でないと見られません。調査したら、当時流行した、『亜人だけにかかる病原菌の始祖』なんだそうです」
病原菌を、魔力石とともに封印したのが、この杖なのだ。
使い手も杖を持ったまま死んでしまって、そのまま化石になった。
「見事や。ようわかったな」
「ええ。ちょっと事情がありまして」
事情も何も、これを掘り起こしたのは……。
「そういうことでしたら。失礼いたします」
船員が去っていく。
「部屋に、いこか」
酒瓶と軽食を買って、ジュディは私を自分の部屋へ連れて行った。
「改めて、ウチはジュディ。『引っ越しのマカイ』を運営する魔族や」
「アンパロ・ヒメネスです」
「ははーあ。あんたヒメネス商会の」
「はい。次女です」
ヒメネス商会は、世界でも有数の骨董品店だ。
トレジャーハンターだった祖父の代から、脈々と続いている。
が、が、祖父の欠点は女好きだった。自分の子どもにまでそんなカンジ。
一二歳で夭折した娘ばかりかわいがり、幼い頃の父をまったく顧みなかったという。
そのせいで父は商品の本当の価値がわからず、金儲けに走ってしまった。
今はもう、成金しか集まらない。
私は生前の祖父から「お前は死んだ娘に似ている」と、可愛がられていた。
それも、父は気に食わなかったらしい。
ずっと私にだけ、当たりがきつかった。
「でも、あなたが業者だと言う証拠はありますか?」
「なんや? ウチの商売に、ケチつけるんか?」
「さっきの杖ですが、あれを掘り起こしたのは祖父です!」
元トレジャーハンターだった祖父が、見つけたものである。
「それだけじゃない。あの品は全部、ウチの商品じゃないですか!」
この業者が手にしている物品はすべて、ヒメネス商会から持ち出されたものだ。
つまり、盗品。
それに、持ち出した人物もわかっている。
「持ち出したのは、ウチのメイドですよね? 家に火まで付けて逃亡した」
「せやで」
ジュディ社長が、一連のことを肯定した。
「出といで」
ドアを開けると、そこにはメイドさんが。
「ど、どうして!? どうしてこんなマネを!?」
「手切れ金です。奥様に旦那さまとの関係がバレたらポイとか。冗談ではありません」
あんなに優しかったメイドさんの口調が、やけに刺々しい。
「店に火を付けたのは?」
「証拠隠滅のためです。一番懐いていたあなたに罪をなすりつけるのが、もっとも効果的だと思いました。地下倉庫の開け方も、あなたの目を盗んで知っていましたし」
私は、メイドさんをぶん殴ろうとした。
「家族が死にかけたんだ! あんたは、なんとも思わないのか!」
振り下ろそうとした拳を、ジュディ社長が止める。
「放して! この人のせいで、私の家族はバラバラに!」
「もう、なってるじゃないですか!」
激昂して、メイドさんが言い返してきた。
「あんな体裁を取り繕っただけの家、どこがいいんです? あなただって、家族が死ねば清々なさるでしょ? 違いますか?」
再び殴ろうと、私はジュディ社長の手を振り払おうとする。
しかし、いくら力を入れようと、ビクともしない。
「あんたは、こんな奴の手を貸すんですか?」
「ウチは一切手伝ってない。ウチはあくまで、引越し業者や。お客を引越し先まで送るんが、仕事やねん」
大陸が見えてきた。あそこが終点である。
荷物を受け取り、このメイドはまんまと逃げおおせるつもりだ。
「あなたもあんな家を捨てて、新天地で励めばいいんです。あんな家にいたら腐ってしまう」
メイドが、船を降りて、馬車に乗り込もうとした。
「待たんかい」
ジュディ社長が、メイドの肩を掴む。
「なによ?」
流し目を送ってくるメイドに対して、ジュディ社長は睨み返した。
「あんたの引越し先は、この街とちゃうで。ブタ箱や」
港には、警察官が多数待機していた。みな武装した馬車から、ピストルを構えている。
「どうして……」
手錠をかけられて、メイドがジュディ社長を睨む。
「盗品なんか運ばせるからや。すぐ足がつくなんて、わからんかったんか?」
船から船員に、ずっとライトで信号を送らせていたらしい。盗品を積んだ船がこちらに向かっていると。
「それに、荷物の質や認証印ですぐわかった。ヒメネス商会の品やってな」
貴族でもない一般人が、こんな大量にヒメネスの品を引っ越しの荷物として持っていけるはずがない。
ちょうどいいところに、私がこれを盗品と見破った。
私は、ダシに使われたのか。
「ではあなたは最初から、私の計画に乗ったフリをして」
「せやで。無報酬やさかい、割に合わんけどな。ウチらは信用が大事なんや」
メイドが、連行されていった。
「あなた、家を出たんでしょ? 私の弁護しない?」
去り際に、メイドが捨て台詞を吐く。
今度は、ジュディ社長も私を止めない。
一発いいものをもらって、メイドは口も聞けなくなるくらいにおとなしくなった。
「おおきに。危うく、ウチも犯罪者になるトコロやった」
「いえ。私は」
「気に食わんやろ? ウチのこと」
「そんなことは」
盗品を乗せた船が、私の住んでいた街へ帰っていく。
「乗らんで、よかったんか?」
「私は、前の家に帰りたくないです」
とはいえ、これからどうしようか。
さっきのメイドの言葉が、頭をよぎる。
悔しいが、あいつのいうとおりだ。
「せや。ウチで働いてくれへんか? 立ち上げたばっかりで、従業員がおらんねん。魔法で荷造りとかしとったんやけど、体力が続かへん」
「いいんですか?」
「ええって。ようこそ、引っ越しのマカイへ!」
0
あなたにおすすめの小説
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
カクヨム(吉野 ひな)にて、先行投稿しています。
地味な薬草師だった俺が、実は村の生命線でした
有賀冬馬
ファンタジー
恋人に裏切られ、村を追い出された青年エド。彼の地味な仕事は誰にも評価されず、ただの「役立たず」として切り捨てられた。だが、それは間違いだった。旅の魔術師エリーゼと出会った彼は、自分の能力が秘めていた真の価値を知る。魔術と薬草を組み合わせた彼の秘薬は、やがて王国を救うほどの力となり、エドは英雄として名を馳せていく。そして、彼が去った村は、彼がいた頃には気づかなかった「地味な薬」の恩恵を失い、静かに破滅へと向かっていくのだった。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
次期国王様の寵愛を受けるいじめられっこの私と没落していくいじめっこの貴族令嬢
さら
恋愛
名門公爵家の娘・レティシアは、幼い頃から“地味で鈍くさい”と同級生たちに嘲られ、社交界では笑い者にされてきた。中でも、侯爵令嬢セリーヌによる陰湿ないじめは日常茶飯事。誰も彼女を助けず、婚約の話も破談となり、レティシアは「無能な令嬢」として居場所を失っていく。
しかし、そんな彼女に運命の転機が訪れた。
王立学園での舞踏会の夜、次期国王アレクシス殿下が突然、レティシアの手を取り――「君が、私の隣にふさわしい」と告げたのだ。
戸惑う彼女をよそに、殿下は一途な想いを示し続け、やがてレティシアは“王妃教育”を受けながら、自らの力で未来を切り開いていく。いじめられっこだった少女は、人々の声に耳を傾け、改革を導く“知恵ある王妃”へと成長していくのだった。
一方、他人を見下し続けてきたセリーヌは、過去の行いが明るみに出て家の地位を失い、婚約者にも見放されて没落していく――。
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
冤罪で辺境に幽閉された第4王子
satomi
ファンタジー
主人公・アンドリュート=ラルラは冤罪で辺境に幽閉されることになったわけだが…。
「辺境に幽閉とは、辺境で生きている人間を何だと思っているんだ!辺境は不要な人間を送る場所じゃない!」と、辺境伯は怒っているし当然のことだろう。元から辺境で暮している方々は決して不要な方ではないし、‘辺境に幽閉’というのはなんとも辺境に暮らしている方々にしてみれば、喧嘩売ってんの?となる。
辺境伯の娘さんと婚約という話だから辺境伯の主人公へのあたりも結構なものだけど、娘さんは美人だから万事OK。
存在感のない聖女が姿を消した後 [完]
風龍佳乃
恋愛
聖女であるディアターナは
永く仕えた国を捨てた。
何故って?
それは新たに現れた聖女が
ヒロインだったから。
ディアターナは
いつの日からか新聖女と比べられ
人々の心が離れていった事を悟った。
もう私の役目は終わったわ…
神託を受けたディアターナは
手紙を残して消えた。
残された国は天災に見舞われ
てしまった。
しかし聖女は戻る事はなかった。
ディアターナは西帝国にて
初代聖女のコリーアンナに出会い
運命を切り開いて
自分自身の幸せをみつけるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる