39 / 49
第四章 学園の闇を暴け! 百合王子の禁じ手!
百合王子、夜の街へ!?
しおりを挟む
いかにも子どもうけしそうな家族向けレストランだったという。ただ、女の子にしか優しくないと低評価だそうな。
その店のウワサは、オレもトーモスから聞いていた。
トーモスによると、「子ども向けならぬ、子供だまし」とのことだ。「ちびっこ百合」をコンセプトにしているのが、大いに気持ち悪いという。
聞いただけでも、寒気がする。
誰にでも優しいシビルが、敬遠するほどの店だ。期待はできんだろう。
「チエリちゃんのお店は、大丈夫だとは思いますが」
「心配だな。では、兄が様子を見に行ってやろう」
「ホントですか? シビルが心配していたと告げてくださいませ」
「約束しよう」
「ありがとうございます。大好き兄さま」
オレの腹に、シビルが抱きつく。
街へ向かうと、別の喫茶店が客引きをしていた。
しきりに『女性カップル限定のサービス』を謳っている。
客は入っているようだが、女性しかいない。
雰囲気も、落ち着かない様子だ。
『食べさせ合えばさらに半額』とか『写真を撮ればドリンク無料』とか、めんどくさいことこの上なかった。
「やけに露骨だな。シビルが嫌がるわけだ」
百合とは強要する物ではない。自然発生するモノだ。
あんなやり方は、オレの主義に反した。
店を無視して、隠れられそうな路地裏へ。
物陰に隠れ、メイドのメイを呼ぶ。
「メイ、いるか?」
「こちらに」
オレの前に、メイが現れる。
学校の教師をしながら、オレが呼べばメイド服姿で現れるのか。
「件の辻斬りを調査せよ。ただし、油断するな」
「心得ております。あの少年の足取りはいかがいたしましょう?」
「そっちはオレが追う。お前は、情報を集めてくれ」
メイのことだ。
ライバラがなにかしらおかしな行動を起こせば、問答無用で叩き潰すだろう。
それは避けたい。
彼とは、話し合いで解決できるならそうしたかった。
友として。
「オレも帰りが遅くなる、と伝えておけ」
そう告げると、メイが不審がってオレを見た。
「は? どちらへ?」
「行きたい場所がある」
メイが、オレの視線の先を追う。
路地裏に、煌々と照りつける艶っぽい光が灯り出す。
「さ、左様ですか。王子も隅に置けへんなぁ」
真面目モードだったメイが、急にデヘヘとニヤけた表情に。
「ご、誤解だ! オレはただ」
「皆まで言わんでええって。黙っといたる。口では百合百合言うても、王子かてオトコや。発散したいわなぁ」
「違うっつーの! とにかく、お前は辻斬りを追え! いいな!」
「へいへい」
最後までオレのことを誤解したまま、メイは調査へ消えた。
「まったく。そんなんじゃない」
オレは、とある店へと急ぐ。
「たしか、こっちだったような」
トーモスの情報を頼りに、足を進めた。
辿り着いたのは、古びた小料理屋である。
木造で、こぢんまりとした佇まい。
隠れ家というのは、こういう形状を言うのだろう。
オレだって歳を取れば、お忍びでこのような場所にくつろぎたい。そう思わせる。
「すまん。開いているか?」
ノレンという布をくぐって、店の扉を開く。
客たちは、年配が多いようである。
一見さんはお断りなのか、オレの顔を見て怪訝そうな顔を浮かべた。
手に取っている杯も、やけに小さい。
家族連れで食べに来る店ではないらしく、子連れはいなかった。中年カップルか、一人酒が多い。
「いらっしゃ……」
気弱に、店主がカウンターの奥からペコペコ頭を下げる。
店主はオレを見ると、すぐに客じゃないと悟った。
「申し訳ありません。未成年の方は……」
ここはオトナの世界だ。
「いいんだ。友人を見に来ただけである」
「友だちって。ひょっとして?」
「エミネ・ライバラだ」
「へ、へいっ。少々お待ちを。おいエミネ、こっち来い」
主人がカウンターから厨房へ引っ込み、ライバラを連れてくる。
「まさか、息子に友人ができるとは。おあがりになって。大したモンは作れませんが」
「話を聞きたいだけだ。すぐに出る」
親が同伴していない未成年が長居しては、この店にも迷惑が掛かる。
「話って、なんだ?」
手持ち無沙汰そうに、ライバラは手ぬぐいを弄ぶ。
時々チラチラと、店内の様子を伺っている。
早く仕事に戻らないと、と考えている様子だった。
「付近に出没した、辻斬りの話だ」
すぐにライバラは、「ああ」と短く返答をする。
「昨日も、店の経営者がやられた」
聞いているのか、いないのか。
オレが話している間、ライバラはずっとソワソワしていた。
「気をつけてな」
なぜ逃げた、なんて聞けない。
オレには、彼が辻斬りなどを行うなんて想像すらできないのだ。
「それだけ言いに来たのか?」
「ああ」
「変なヤツだな、あんた」
卑屈そうに、ライバラは笑う。
「お前がというより、チエリ嬢が心配なのだ。オレの妹と同じ学友だからな」
チエリ嬢が襲撃されたら、きっとシビルは悲しむ。
オレだって、犯人を八つ裂きにするだろう。
子どもたちが安心して出歩ける街を、取り戻す。
「とにかく、チエリ嬢は守れよ」
「おう。忠告ありがとうな」
「礼には及ばん」
扉に手をかけた瞬間、ライバラが後ろから声をかけてきた。
「おれを疑っているんじゃ、ないのか?」
その店のウワサは、オレもトーモスから聞いていた。
トーモスによると、「子ども向けならぬ、子供だまし」とのことだ。「ちびっこ百合」をコンセプトにしているのが、大いに気持ち悪いという。
聞いただけでも、寒気がする。
誰にでも優しいシビルが、敬遠するほどの店だ。期待はできんだろう。
「チエリちゃんのお店は、大丈夫だとは思いますが」
「心配だな。では、兄が様子を見に行ってやろう」
「ホントですか? シビルが心配していたと告げてくださいませ」
「約束しよう」
「ありがとうございます。大好き兄さま」
オレの腹に、シビルが抱きつく。
街へ向かうと、別の喫茶店が客引きをしていた。
しきりに『女性カップル限定のサービス』を謳っている。
客は入っているようだが、女性しかいない。
雰囲気も、落ち着かない様子だ。
『食べさせ合えばさらに半額』とか『写真を撮ればドリンク無料』とか、めんどくさいことこの上なかった。
「やけに露骨だな。シビルが嫌がるわけだ」
百合とは強要する物ではない。自然発生するモノだ。
あんなやり方は、オレの主義に反した。
店を無視して、隠れられそうな路地裏へ。
物陰に隠れ、メイドのメイを呼ぶ。
「メイ、いるか?」
「こちらに」
オレの前に、メイが現れる。
学校の教師をしながら、オレが呼べばメイド服姿で現れるのか。
「件の辻斬りを調査せよ。ただし、油断するな」
「心得ております。あの少年の足取りはいかがいたしましょう?」
「そっちはオレが追う。お前は、情報を集めてくれ」
メイのことだ。
ライバラがなにかしらおかしな行動を起こせば、問答無用で叩き潰すだろう。
それは避けたい。
彼とは、話し合いで解決できるならそうしたかった。
友として。
「オレも帰りが遅くなる、と伝えておけ」
そう告げると、メイが不審がってオレを見た。
「は? どちらへ?」
「行きたい場所がある」
メイが、オレの視線の先を追う。
路地裏に、煌々と照りつける艶っぽい光が灯り出す。
「さ、左様ですか。王子も隅に置けへんなぁ」
真面目モードだったメイが、急にデヘヘとニヤけた表情に。
「ご、誤解だ! オレはただ」
「皆まで言わんでええって。黙っといたる。口では百合百合言うても、王子かてオトコや。発散したいわなぁ」
「違うっつーの! とにかく、お前は辻斬りを追え! いいな!」
「へいへい」
最後までオレのことを誤解したまま、メイは調査へ消えた。
「まったく。そんなんじゃない」
オレは、とある店へと急ぐ。
「たしか、こっちだったような」
トーモスの情報を頼りに、足を進めた。
辿り着いたのは、古びた小料理屋である。
木造で、こぢんまりとした佇まい。
隠れ家というのは、こういう形状を言うのだろう。
オレだって歳を取れば、お忍びでこのような場所にくつろぎたい。そう思わせる。
「すまん。開いているか?」
ノレンという布をくぐって、店の扉を開く。
客たちは、年配が多いようである。
一見さんはお断りなのか、オレの顔を見て怪訝そうな顔を浮かべた。
手に取っている杯も、やけに小さい。
家族連れで食べに来る店ではないらしく、子連れはいなかった。中年カップルか、一人酒が多い。
「いらっしゃ……」
気弱に、店主がカウンターの奥からペコペコ頭を下げる。
店主はオレを見ると、すぐに客じゃないと悟った。
「申し訳ありません。未成年の方は……」
ここはオトナの世界だ。
「いいんだ。友人を見に来ただけである」
「友だちって。ひょっとして?」
「エミネ・ライバラだ」
「へ、へいっ。少々お待ちを。おいエミネ、こっち来い」
主人がカウンターから厨房へ引っ込み、ライバラを連れてくる。
「まさか、息子に友人ができるとは。おあがりになって。大したモンは作れませんが」
「話を聞きたいだけだ。すぐに出る」
親が同伴していない未成年が長居しては、この店にも迷惑が掛かる。
「話って、なんだ?」
手持ち無沙汰そうに、ライバラは手ぬぐいを弄ぶ。
時々チラチラと、店内の様子を伺っている。
早く仕事に戻らないと、と考えている様子だった。
「付近に出没した、辻斬りの話だ」
すぐにライバラは、「ああ」と短く返答をする。
「昨日も、店の経営者がやられた」
聞いているのか、いないのか。
オレが話している間、ライバラはずっとソワソワしていた。
「気をつけてな」
なぜ逃げた、なんて聞けない。
オレには、彼が辻斬りなどを行うなんて想像すらできないのだ。
「それだけ言いに来たのか?」
「ああ」
「変なヤツだな、あんた」
卑屈そうに、ライバラは笑う。
「お前がというより、チエリ嬢が心配なのだ。オレの妹と同じ学友だからな」
チエリ嬢が襲撃されたら、きっとシビルは悲しむ。
オレだって、犯人を八つ裂きにするだろう。
子どもたちが安心して出歩ける街を、取り戻す。
「とにかく、チエリ嬢は守れよ」
「おう。忠告ありがとうな」
「礼には及ばん」
扉に手をかけた瞬間、ライバラが後ろから声をかけてきた。
「おれを疑っているんじゃ、ないのか?」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
真祖竜に転生したけど、怠け者の世界最強種とか性に合わないんで、人間のふりして旅に出ます
難波一
ファンタジー
"『第18回ファンタジー小説大賞【奨励賞】受賞!』"
ブラック企業勤めのサラリーマン、橘隆也(たちばな・りゅうや)、28歳。
社畜生活に疲れ果て、ある日ついに階段から足を滑らせてあっさりゲームオーバー……
……と思いきや、目覚めたらなんと、伝説の存在・“真祖竜”として異世界に転生していた!?
ところがその竜社会、価値観がヤバすぎた。
「努力は未熟の証、夢は竜の尊厳を損なう」
「強者たるもの怠惰であれ」がスローガンの“七大怠惰戒律”を掲げる、まさかのぐうたら最強種族!
「何それ意味わかんない。強く生まれたからこそ、努力してもっと強くなるのが楽しいんじゃん。」
かくして、生まれながらにして世界最強クラスのポテンシャルを持つ幼竜・アルドラクスは、
竜社会の常識をぶっちぎりで踏み倒し、独学で魔法と技術を学び、人間の姿へと変身。
「世界を見たい。自分の力がどこまで通じるか、試してみたい——」
人間のふりをして旅に出た彼は、貴族の令嬢や竜の少女、巨大な犬といった仲間たちと出会い、
やがて“魔王”と呼ばれる世界級の脅威や、世界の秘密に巻き込まれていくことになる。
——これは、“怠惰が美徳”な最強種族に生まれてしまった元社畜が、
「自分らしく、全力で生きる」ことを選んだ物語。
世界を知り、仲間と出会い、規格外の強さで冒険と成長を繰り広げる、
最強幼竜の“成り上がり×異端×ほのぼの冒険ファンタジー”開幕!
※小説家になろう様にも掲載しています。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2巻決定しました!
【書籍版 大ヒット御礼!オリコン18位&続刊決定!】
皆様の熱狂的な応援のおかげで、書籍版『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』が、オリコン週間ライトノベルランキング18位、そしてアルファポリス様の書店売上ランキングでトップ10入りを記録しました!
本当に、本当にありがとうございます!
皆様の応援が、最高の形で「続刊(2巻)」へと繋がりました。
市丸きすけ先生による、素晴らしい書影も必見です!
【作品紹介】
欲望に取りつかれた権力者が企んだ「スキル強奪」のための勇者召喚。
だが、その儀式に巻き込まれたのは、どこにでもいる普通のサラリーマン――白河小次郎、45歳。
彼に与えられたのは、派手な攻撃魔法ではない。
【鑑定】【いんたーねっと?】【異世界売買】【テイマー】…etc.
その一つ一つが、世界の理すら書き換えかねない、規格外の「便利スキル」だった。
欲望者から逃げ切るか、それとも、サラリーマンとして培った「知識」と、チート級のスキルを武器に、反撃の狼煙を上げるか。
気のいいおっさんの、優しくて、ずる賢い、まったり異世界サバイバルが、今、始まる!
【書誌情報】
タイトル: 『45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる』
著者: よっしぃ
イラスト: 市丸きすけ 先生
出版社: アルファポリス
ご購入はこちらから:
Amazon: https://www.amazon.co.jp/dp/4434364235/
楽天ブックス: https://books.rakuten.co.jp/rb/18361791/
【作者より、感謝を込めて】
この日を迎えられたのは、長年にわたり、Webで私の拙い物語を応援し続けてくださった、読者の皆様のおかげです。
そして、この物語を見つけ出し、最高の形で世に送り出してくださる、担当編集者様、イラストレーターの市丸きすけ先生、全ての関係者の皆様に、心からの感謝を。
本当に、ありがとうございます。
【これまでの主な実績】
アルファポリス ファンタジー部門 1位獲得
小説家になろう 異世界転移/転移ジャンル(日間) 5位獲得
アルファポリス 第16回ファンタジー小説大賞 奨励賞受賞
第6回カクヨムWeb小説コンテスト 中間選考通過
復活の大カクヨムチャレンジカップ 9位入賞
ファミ通文庫大賞 一次選考通過
異世界でぼっち生活をしてたら幼女×2を拾ったので養うことにした【改稿版】
きたーの(旧名:せんせい)
ファンタジー
自身のクラスが勇者召喚として呼ばれたのに乗り遅れてお亡くなりになってしまった主人公。
その瞬間を偶然にも神が見ていたことでほぼ不老不死に近い能力を貰い異世界へ!
約2万年の時を、ぼっちで過ごしていたある日、いつも通り森を闊歩していると2人の子供(幼女)に遭遇し、そこから主人公の物語が始まって行く……。
―――
当作品は過去作品の改稿版です。情景描写等を厚くしております。
なお、投稿規約に基づき既存作品に関しては非公開としておりますためご理解のほどよろしくお願いいたします。
異世界ビルメン~清掃スキルで召喚された俺、役立たずと蔑まれ投獄されたが、実は光の女神の使徒でした~
松永 恭
ファンタジー
三十三歳のビルメン、白石恭真(しらいし きょうま)。
異世界に召喚されたが、与えられたスキルは「清掃」。
「役立たず」と蔑まれ、牢獄に放り込まれる。
だがモップひと振りで汚れも瘴気も消す“浄化スキル”は規格外。
牢獄を光で満たした結果、強制釈放されることに。
やがて彼は知らされる。
その力は偶然ではなく、光の女神に選ばれし“使徒”の証だと――。
金髪エルフやクセ者たちと繰り広げる、
戦闘より掃除が多い異世界ライフ。
──これは、汚れと戦いながら世界を救う、
笑えて、ときにシリアスなおじさん清掃員の奮闘記である。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる