27 / 30
最終章 魔王の娘との戦い! さらば、推しよ!?
第27話 最終装備
しおりを挟む
翌日、エデルから褒美をもらった。
魔法少女のような装備を、ミラベルは身につけている。
ピンクの生地とブルーのラインを基調とし、勇者の装備をより魔法少女風にアレンジされていた。
【イリュージョン】の効果もあるだろうが、オレは気に入っている。
ちなみに、イリュージョンがなかったらフルプレートのドレスアーマーだ。これもまたカッコいい。ドレスアーマーは、たしかに乙女の最終装備と言えよう。
しかし、ミラベルを主役にした世界観だったら、あまりゴツゴツしたプロテクターより、やはり魔法少女ルックの方が安心する。
これは、好みの問題かな。
さらに、武器も用意してあるという。
「これは、【光の剣】だ。持っていくといい」
エデルが渡した剣には、刀身がなかった。
しかし、ちゃんとした剣らしい。
「ミラベル殿、剣に魔力を込めてみよ」
銀狼に促され、ミラベルが柄に魔力を込めた。
「うわ!」
いわゆるキャンディケインのように、二重らせんのステッキが発動した。
海の都ナコンベルルで買ったものとは、作りからして違う。
白と赤のラインが、常に回転し続けている。
柄にはめ込まれた魔法石から、常に光が放たれているようだ。
軽く振っただけで、剣戟のエフェクトが。離れていても、相手にダメージが通る仕組みか。
これは、思っているより攻撃力がありそうな作りである。
「この白いラインが物理攻撃、赤いラインは魔力攻撃として使えるぞ。この刀身が回転し続けることにより、魔力を常に循環させているのだ」
「ミラベル殿にしか扱えん。エデル姫が開発した、最強クラスの武器だ」
たしかに、最終装備って言われても、遜色がない強さだ。
さらに【アイテム合成】まで行い、より強度を上げた。
人魚の角笛によるバフも、常に発動する。
柄に口を当てると、笛が鳴る仕組みだ。
「ベップ殿、あなたにはこれを」
オレに与えられたのは、賢者の防具一式だ。
賢者か。なってみたかったんだよな。
しかも、スチームパンク風ってのがいい。
ソードオフショットガンを持つ、賢者とは。
盾も、ガスマスクみたいな構造になった。見た目だけではなく、ちゃんとあらゆる毒を防御する効果もあるという。
スチームパンクっていうと、ホコリっぽい茶色ってイメージだったが、黄色と鉄の灰色をうまくミックスしてある。無骨さと知性が組み合わさって、飽きないオトナの色合いだ。
「ありがとう、エデル」
「エデルちゃん。この装備、すっごいかわいいよ」
オレたちが礼をいうと、エデルは首を横に振った。
「国家を救ってくれた英雄には、まだまだ礼を渡し足りないよ。では、気をつけてくれ」
いよいよオレたちは、魔王の城に向かっていく。
魔法少女のような装備を、ミラベルは身につけている。
ピンクの生地とブルーのラインを基調とし、勇者の装備をより魔法少女風にアレンジされていた。
【イリュージョン】の効果もあるだろうが、オレは気に入っている。
ちなみに、イリュージョンがなかったらフルプレートのドレスアーマーだ。これもまたカッコいい。ドレスアーマーは、たしかに乙女の最終装備と言えよう。
しかし、ミラベルを主役にした世界観だったら、あまりゴツゴツしたプロテクターより、やはり魔法少女ルックの方が安心する。
これは、好みの問題かな。
さらに、武器も用意してあるという。
「これは、【光の剣】だ。持っていくといい」
エデルが渡した剣には、刀身がなかった。
しかし、ちゃんとした剣らしい。
「ミラベル殿、剣に魔力を込めてみよ」
銀狼に促され、ミラベルが柄に魔力を込めた。
「うわ!」
いわゆるキャンディケインのように、二重らせんのステッキが発動した。
海の都ナコンベルルで買ったものとは、作りからして違う。
白と赤のラインが、常に回転し続けている。
柄にはめ込まれた魔法石から、常に光が放たれているようだ。
軽く振っただけで、剣戟のエフェクトが。離れていても、相手にダメージが通る仕組みか。
これは、思っているより攻撃力がありそうな作りである。
「この白いラインが物理攻撃、赤いラインは魔力攻撃として使えるぞ。この刀身が回転し続けることにより、魔力を常に循環させているのだ」
「ミラベル殿にしか扱えん。エデル姫が開発した、最強クラスの武器だ」
たしかに、最終装備って言われても、遜色がない強さだ。
さらに【アイテム合成】まで行い、より強度を上げた。
人魚の角笛によるバフも、常に発動する。
柄に口を当てると、笛が鳴る仕組みだ。
「ベップ殿、あなたにはこれを」
オレに与えられたのは、賢者の防具一式だ。
賢者か。なってみたかったんだよな。
しかも、スチームパンク風ってのがいい。
ソードオフショットガンを持つ、賢者とは。
盾も、ガスマスクみたいな構造になった。見た目だけではなく、ちゃんとあらゆる毒を防御する効果もあるという。
スチームパンクっていうと、ホコリっぽい茶色ってイメージだったが、黄色と鉄の灰色をうまくミックスしてある。無骨さと知性が組み合わさって、飽きないオトナの色合いだ。
「ありがとう、エデル」
「エデルちゃん。この装備、すっごいかわいいよ」
オレたちが礼をいうと、エデルは首を横に振った。
「国家を救ってくれた英雄には、まだまだ礼を渡し足りないよ。では、気をつけてくれ」
いよいよオレたちは、魔王の城に向かっていく。
0
あなたにおすすめの小説
「キヅイセ。」 ~気づいたら異世界にいた。おまけに目の前にはATMがあった。異世界転移、通算一万人目の冒険者~
あめの みかな
ファンタジー
秋月レンジ。高校2年生。
彼は気づいたら異世界にいた。
その世界は、彼が元いた世界とのゲート開通から100周年を迎え、彼は通算一万人目の冒険者だった。
科学ではなく魔法が発達した、もうひとつの地球を舞台に、秋月レンジとふたりの巫女ステラ・リヴァイアサンとピノア・カーバンクルの冒険が今始まる。
スーパーの店長・結城偉介 〜異世界でスーパーの売れ残りを在庫処分〜
かの
ファンタジー
世界一周旅行を夢見てコツコツ貯金してきたスーパーの店長、結城偉介32歳。
スーパーのバックヤードで、うたた寝をしていた偉介は、何故か異世界に転移してしまう。
偉介が転移したのは、スーパーでバイトするハル君こと、青柳ハル26歳が書いたファンタジー小説の世界の中。
スーパーの過剰商品(売れ残り)を捌きながら、微妙にズレた世界線で、偉介の異世界一周旅行が始まる!
冒険者じゃない! 勇者じゃない! 俺は商人だーーー! だからハル君、お願い! 俺を戦わせないでください!
相続した畑で拾ったエルフがいつの間にか嫁になっていた件 ~魔法で快適!田舎で農業スローライフ~
ちくでん
ファンタジー
山科啓介28歳。祖父の畑を相続した彼は、脱サラして農業者になるためにとある田舎町にやってきた。
休耕地を畑に戻そうとして草刈りをしていたところで発見したのは、倒れた美少女エルフ。
啓介はそのエルフを家に連れ帰ったのだった。
異世界からこちらの世界に迷い込んだエルフの魔法使いと初心者農業者の主人公は、畑をおこして田舎に馴染んでいく。
これは生活を共にする二人が、やがて好き合うことになり、付き合ったり結婚したり作物を育てたり、日々を生活していくお話です。
ある日、俺の部屋にダンジョンの入り口が!? こうなったら配信者で天下を取ってやろう!
さかいおさむ
ファンタジー
ダンジョンが出現し【冒険者】という職業が出来た日本。
冒険者は探索だけではなく、【配信者】としてダンジョンでの冒険を配信するようになる。
底辺サラリーマンのアキラもダンジョン配信者の大ファンだ。
そんなある日、彼の部屋にダンジョンの入り口が現れた。
部屋にダンジョンの入り口が出来るという奇跡のおかげで、アキラも配信者になる。
ダンジョン配信オタクの美人がプロデューサーになり、アキラのダンジョン配信は人気が出てくる。
『アキラちゃんねる』は配信収益で一攫千金を狙う!
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
【完結】異世界で魔道具チートでのんびり商売生活
シマセイ
ファンタジー
大学生・誠也は工事現場の穴に落ちて異世界へ。 物体に魔力を付与できるチートスキルを見つけ、 能力を隠しつつ魔道具を作って商業ギルドで商売開始。 のんびりスローライフを目指す毎日が幕を開ける!
ようこそ異世界へ!うっかりから始まる異世界転生物語
Eunoi
ファンタジー
本来12人が異世界転生だったはずが、神様のうっかりで異世界転生に巻き込まれた主人公。
チート能力をもらえるかと思いきや、予定外だったため、チート能力なし。
その代わりに公爵家子息として異世界転生するも、まさかの没落→島流し。
さぁ、どん底から這い上がろうか
そして、少年は流刑地より、王政が当たり前の国家の中で、民主主義国家を樹立することとなる。
少年は英雄への道を歩き始めるのだった。
※第4章に入る前に、各話の改定作業に入りますので、ご了承ください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる