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第三章 婚約破棄した相手は、海軍の隊長でしたわ!
第27話 いけ好かない海軍司令ですわー
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面倒な方が相手になりました。向こうは、わたくしの顔など見たことはないでしょう。【サメ使い】がバレたとしても、適当にあしらいます。
「改めてごあいさつを。オレは海軍の司令官、サミュエル・フォスターだ。美しいお嬢さん方、ご無事で何よりで」
「ええ。わたくしはルカン。冒険者ですわ」
本当はあんな海賊、一人でも倒せたのですが。
ステイサメさんとエビちゃんさんも、名乗ります。
「エビハラって、オラトリアの騎士団長じゃないか!」
「ですよね? どうしてこんな海域に?」
海軍たちが、ザワつき始めました。そりゃあ、ちゃんさんの身分を知ればそうなるでしょう。
「深きものの脅威が迫っているのだ。当然、調査に向かうだろう」
「ええ。そうですよね」
さっきわたくしたちにボディチェックをした女性隊員が、納得してくれます。
「冒険者か。女三人旅で危なくないか?」
「余計なお世話ですわ」
胸の前で腕を組んで、わたくしはフォスターの問いに受け答えしました。
「……心理的な拒絶の姿勢だな。気分を害したか?」
「そんなところですわ」
この方に歯向かっても、いいことはありません。ただ、悪態が口をついて出てしまいますね。生理的に、この方は受け付けません。
「まあまあ」と、ステイサメさんがわたくしをなだめてきました。
「この街に、何をしに来た?」
「個人情報ですわ。ほっといてくださる?」
「答えたくないのか。まあいい。ところで、そのサメは召喚獣か?」
「そうですわ。なにか問題がありまして?」
「実は、妙なウワサが立っている」
なんでも、サメ使いを名乗る美女が、悪事を働く一団を成敗したとか、海を荒らす怪物を撃退したとかで。
「そういうのは、海軍の仕事だ。我々に任せておけばいいものを」
「大きい団体は、動くだけでもなんらかの許可が必要になります。たとえそれが歩くだけの仕事でも」
「詳しいな。元軍属か、貴族の出か?」
アゴに手を当てながら、サミュエルはわたくしを横目で見ます。
「常識ですわ」
わたくしの知り合いだった悪ガキ共も、グチっておりましたわね。
港町ミグのスラム出身で、彼女たちは有事でも動かない海軍に嫌気が差していました。
自分たちで世界を救うんだって、大げさな夢をかかげていましたね。数日後には、本当に冒険者になっていましたが。
わたくしも彼らについていけば、早い段階で自由を手に入れられたのでしょうか。
いいえ。違いますわね。追放という出来事がなかったら、わたくしはステイサメさんと会えませんでした。エビちゃんさんとも出会えなかったでしょう。
不幸なことがあったから、わたくしは前に進めるのです。
「ところで、【サメ使い】という称号を持った女性を知らないか? キミほどの背丈と年齢で、恐ろしく強いサメを引き連れていると聞く」
「知ったこっちゃありませんわ」
わたくしはフォスターから視線をそらして、鼻を鳴らしました。
「なにかあったら、情報をくれ」
海軍司令フォスターは、わたくしたちから離れていきます。
「ずいぶんと、嫌っていたな?」
エビちゃんさんが、わたくしに問いかけてきました。
隠してもしょうがありません。事情をご説明しました。
「なるほど。それは頭にくるね」
ステイサメさんは、同情的です。
「たしかに。キミの事情はわかった。だがヘタに反抗的な態度を取ると、余計に怪しまれないか? 貴族であるキミが生きていると、向こうに知られてしまう」
エビちゃんさんは、わたくしの姿勢に難色を示しました。
「そのときは実力行使ですわ。海賊なりのおもてなしをして差し上げますわ」
「キミらしいな」
「ともかく、今は父の手がかりを掴むことが先決です。ただ、ここから先は個人的な事情で動きますのよ? お二人はついてきてもよろしくて?」
わたくしは、二人に問いかけます。
「私がついていきたいんだ。キミの行く末を見守りたい。それに我々は仲間だ。仲間の過去探しを手伝うのも、悪くない」
「だよね。ワタシも同じだよ、ルカン」
二人の優しさに触れて、わたくしは頭を下げました。
「改めてごあいさつを。オレは海軍の司令官、サミュエル・フォスターだ。美しいお嬢さん方、ご無事で何よりで」
「ええ。わたくしはルカン。冒険者ですわ」
本当はあんな海賊、一人でも倒せたのですが。
ステイサメさんとエビちゃんさんも、名乗ります。
「エビハラって、オラトリアの騎士団長じゃないか!」
「ですよね? どうしてこんな海域に?」
海軍たちが、ザワつき始めました。そりゃあ、ちゃんさんの身分を知ればそうなるでしょう。
「深きものの脅威が迫っているのだ。当然、調査に向かうだろう」
「ええ。そうですよね」
さっきわたくしたちにボディチェックをした女性隊員が、納得してくれます。
「冒険者か。女三人旅で危なくないか?」
「余計なお世話ですわ」
胸の前で腕を組んで、わたくしはフォスターの問いに受け答えしました。
「……心理的な拒絶の姿勢だな。気分を害したか?」
「そんなところですわ」
この方に歯向かっても、いいことはありません。ただ、悪態が口をついて出てしまいますね。生理的に、この方は受け付けません。
「まあまあ」と、ステイサメさんがわたくしをなだめてきました。
「この街に、何をしに来た?」
「個人情報ですわ。ほっといてくださる?」
「答えたくないのか。まあいい。ところで、そのサメは召喚獣か?」
「そうですわ。なにか問題がありまして?」
「実は、妙なウワサが立っている」
なんでも、サメ使いを名乗る美女が、悪事を働く一団を成敗したとか、海を荒らす怪物を撃退したとかで。
「そういうのは、海軍の仕事だ。我々に任せておけばいいものを」
「大きい団体は、動くだけでもなんらかの許可が必要になります。たとえそれが歩くだけの仕事でも」
「詳しいな。元軍属か、貴族の出か?」
アゴに手を当てながら、サミュエルはわたくしを横目で見ます。
「常識ですわ」
わたくしの知り合いだった悪ガキ共も、グチっておりましたわね。
港町ミグのスラム出身で、彼女たちは有事でも動かない海軍に嫌気が差していました。
自分たちで世界を救うんだって、大げさな夢をかかげていましたね。数日後には、本当に冒険者になっていましたが。
わたくしも彼らについていけば、早い段階で自由を手に入れられたのでしょうか。
いいえ。違いますわね。追放という出来事がなかったら、わたくしはステイサメさんと会えませんでした。エビちゃんさんとも出会えなかったでしょう。
不幸なことがあったから、わたくしは前に進めるのです。
「ところで、【サメ使い】という称号を持った女性を知らないか? キミほどの背丈と年齢で、恐ろしく強いサメを引き連れていると聞く」
「知ったこっちゃありませんわ」
わたくしはフォスターから視線をそらして、鼻を鳴らしました。
「なにかあったら、情報をくれ」
海軍司令フォスターは、わたくしたちから離れていきます。
「ずいぶんと、嫌っていたな?」
エビちゃんさんが、わたくしに問いかけてきました。
隠してもしょうがありません。事情をご説明しました。
「なるほど。それは頭にくるね」
ステイサメさんは、同情的です。
「たしかに。キミの事情はわかった。だがヘタに反抗的な態度を取ると、余計に怪しまれないか? 貴族であるキミが生きていると、向こうに知られてしまう」
エビちゃんさんは、わたくしの姿勢に難色を示しました。
「そのときは実力行使ですわ。海賊なりのおもてなしをして差し上げますわ」
「キミらしいな」
「ともかく、今は父の手がかりを掴むことが先決です。ただ、ここから先は個人的な事情で動きますのよ? お二人はついてきてもよろしくて?」
わたくしは、二人に問いかけます。
「私がついていきたいんだ。キミの行く末を見守りたい。それに我々は仲間だ。仲間の過去探しを手伝うのも、悪くない」
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二人の優しさに触れて、わたくしは頭を下げました。
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