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第四章 魔獣少女とお嬢様! 本当の敵は!?
第33話 真・魔獣少女のお嬢様
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「オレサマは、テメエの針からクラスメイトを守るだけだ。テメエを始末するのは、イヴキでいいんだよ」
手ごろな岩に、わたしは腰掛けた。
「あら? 二人同時に相手してもいいのよ」
魔獣少女フェンリルが、わたしたちを挑発してくる。
わたしは「ハン!」と鼻で笑う。
「テメエごとき三下に二人がかりとか、笑わせんな。ちゃんとイヴキがトドメをさしてくれらあ」
フェンリルの顔が、青筋だらけとなる。
「いいわ。ここにいる全員、私の針のエジキにしてあげる! 集中治療室に入っている間、私はずっと、私を半殺しにした加瀬 イヴキを殺すことだけ考えていた! それがやっと叶う! 全魔力開放!」
かけ声とともに、フェンリルの全身が総毛立つ。
「ぶっ殺せ!」
フェンリルが、針の全弾を発射した。
あれだけの数は、とてもさばききれない。
わたしはかろうじて、クラスメイトへ飛んでいく針は剣ですべて弾き飛ばす。
だが、イヴキ様は自力でなんとかしてもらうしか。
それに、イヴキ様へ飛んでいく針のほうが、遥かに多い。このままでは。
まったく怯むことなく、イヴキ様は身構えている。
「観念したか、加瀬イヴキ!」
「……魔力開放」
「なにい!?」
これまで、サマエルの魔力に頼らない戦い方をしていたイヴキ様が、魔獣少女の魔力をすべて開放した。
「ビースト・クロス」
イヴキ様が、変身の詠唱をする。
空を置い尽くすほどの赤い羽根が、フェンリルの放った針の嵐をすべて焼き尽くす。
その姿はまるで、灼熱の天使だ。あるいは、世界を煉獄で焼き尽くす断罪の堕天使か。
「なんだと……」
「魔獣少女が魔獣の力を借りて、なにがいけませんの?」
跳躍したイヴキ様が、急降下してフェンリルの脳天へとヒザを落とす。首の骨をへし折り、フェンリルを断罪した。
ぺたんこ座りの状態で、少女の中のフェンリルが死んだ。
あとは、満身創痍の少女が草むらで眠っているだけ。だが、顔色が悪い。ほっておいても、死んでしまいそうだ。
「サマエル、治療して差し上げて」
変身を解き、イヴキ様が指示を出す。
わたしも、変身モードを解除した。
「よいのです?」
「ええ。もうすべて終わりましたわ。あとは、わたくしに襲いかかる殺人犯を探すだ――」
イヴキ様の背中を、何者かのサバイバルナイフが貫こうとした。
中年の男性で、身体が引き締まっている。スポーツや格闘技より、人殺しで鍛えた筋肉だと瞬時でわかった。
その彼が手に持っているナイフが、今にもイヴキ様の命を奪おうと迫る。
「てめえ!」
だが、それよりも早くわたしの手が、犯人の顔面を握りしめていた。
手ごろな岩に、わたしは腰掛けた。
「あら? 二人同時に相手してもいいのよ」
魔獣少女フェンリルが、わたしたちを挑発してくる。
わたしは「ハン!」と鼻で笑う。
「テメエごとき三下に二人がかりとか、笑わせんな。ちゃんとイヴキがトドメをさしてくれらあ」
フェンリルの顔が、青筋だらけとなる。
「いいわ。ここにいる全員、私の針のエジキにしてあげる! 集中治療室に入っている間、私はずっと、私を半殺しにした加瀬 イヴキを殺すことだけ考えていた! それがやっと叶う! 全魔力開放!」
かけ声とともに、フェンリルの全身が総毛立つ。
「ぶっ殺せ!」
フェンリルが、針の全弾を発射した。
あれだけの数は、とてもさばききれない。
わたしはかろうじて、クラスメイトへ飛んでいく針は剣ですべて弾き飛ばす。
だが、イヴキ様は自力でなんとかしてもらうしか。
それに、イヴキ様へ飛んでいく針のほうが、遥かに多い。このままでは。
まったく怯むことなく、イヴキ様は身構えている。
「観念したか、加瀬イヴキ!」
「……魔力開放」
「なにい!?」
これまで、サマエルの魔力に頼らない戦い方をしていたイヴキ様が、魔獣少女の魔力をすべて開放した。
「ビースト・クロス」
イヴキ様が、変身の詠唱をする。
空を置い尽くすほどの赤い羽根が、フェンリルの放った針の嵐をすべて焼き尽くす。
その姿はまるで、灼熱の天使だ。あるいは、世界を煉獄で焼き尽くす断罪の堕天使か。
「なんだと……」
「魔獣少女が魔獣の力を借りて、なにがいけませんの?」
跳躍したイヴキ様が、急降下してフェンリルの脳天へとヒザを落とす。首の骨をへし折り、フェンリルを断罪した。
ぺたんこ座りの状態で、少女の中のフェンリルが死んだ。
あとは、満身創痍の少女が草むらで眠っているだけ。だが、顔色が悪い。ほっておいても、死んでしまいそうだ。
「サマエル、治療して差し上げて」
変身を解き、イヴキ様が指示を出す。
わたしも、変身モードを解除した。
「よいのです?」
「ええ。もうすべて終わりましたわ。あとは、わたくしに襲いかかる殺人犯を探すだ――」
イヴキ様の背中を、何者かのサバイバルナイフが貫こうとした。
中年の男性で、身体が引き締まっている。スポーツや格闘技より、人殺しで鍛えた筋肉だと瞬時でわかった。
その彼が手に持っているナイフが、今にもイヴキ様の命を奪おうと迫る。
「てめえ!」
だが、それよりも早くわたしの手が、犯人の顔面を握りしめていた。
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