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第五章 魔獣少女危うし! 先輩の仇、現る!
第43話 魔獣少女、暴走
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「ビースト・クロス」
魔獣少女が変身した。ビキニアーマーである。朱と白を基調とした池尻と違い、神主の袴のような白と青をベースにした水着だ。
「テメエだけは、絶対に許さねえ!」
ドラゴン型魔獣少女スカディを前に、バロール先輩はわたしからムリヤリ身体の自由を奪う。
「どこを見ているです? あなたの相手は――」
スカディを守ろうとしてか、ケツアルカトルがわたしの前に立ちふさがった。
「邪魔だ!」
相手と目線を合わせようともしないで、バロール先輩は抜刀する。一瞬で、ケツアルカトルを切り裂いた。
魔獣少女巫女の身体から、ケツアルカトルが消滅する。
「が、は」と、巫女の池尻が悶絶した。
人間に害はないとはいえ、直接刀を通された肉体はしばらく硬直したままだ。
「仇は取ります、池尻。休みなさい。氷皇高校生徒会長、竜崎、参る!」
竜崎と名乗る魔獣少女も、剣を出してきた。日本刀ではなく、竹刀だ。
「安心しな。次はテメエだ!」
バロール先輩が、抜身の刀を構えて迫る。
「ジャ!」
これまで出したことのない超音速で、刀を振った。
「ちい!」
相手は、氷のウロコで覆った腕で防ぐ。
今まで力を抑え込んでいたのだろう。その分、動きが鮮やかだ。わたしの肉体をフル活用している。
わたし自身も、動きに耐えられていた。イヴキさんを倒したことで、わたしの戦闘力が飛躍的に上がっているのか。今までできなかった動きが、可能になっている。
だが、相手も強い。剣道経験者なのか、防ぎ方も慣れていた。防御に徹しているが、反撃の機会を伺っているのがわかる。
「ヤロウ、おとなしく死ね!」
今のバロール先輩は、野性味があふれていた。父が昔見た、時代劇映画の主人公のようだ。保護対象の尼さんから、主人公は「あなたは抜身の刀のようだ」と指摘される。本当によい刀は、鞘に収まっていると。
「なんという強さ。そんな強さを持ちながら、なんの野心も持たないなんて」
「野心ならある。復讐だ! なんでヘカトンケイルを殺った!? 恨みでもあるのか!?」
「ワタシは、主たるオーディンの命に従ったまで!」
黒幕がいたのか。彼女はあくまでも実行犯であり、動機があったわけではないと。
だから今まで、犯人が見つからなかったのか。
「どうしてヘカトンケイルを殺す必要があった!? 教えろ雪女!」
猛攻を加えながら、バロール先輩がドラゴン魔獣少女に詰め寄る。
「主のお考えなど、聞くまでもなし。ワタシは、主の命令に従うまで。主が殺せと言えば殺し、死ねと言われれば死ぬ。それが我々、エインフェリアだ!」
まるでロボットだ。イヴキさんのおじいさんを殺した実行犯と、同じような感じである。
「じゃあ、テメエを殺してオーディンとやらに聞き出すぜ!」
バロール先輩の剣戟が、ドラゴンの竹刀を破壊した。
ドラゴン巫女の手から、血が滲んでいた。
「強すぎる。オーディンが恐れたわけだ。これに頼ることになろうとは」
砕けた竹刀から、白鞘が現れる。
魔獣少女竜崎が、鞘を抜く。かと思えば、細身の一撃がこちらの目を狙ってきた。
「フェンシング!?」
かろうじてかわしたが、頬をかすって血がにじむ。
「オーディンのヤロウは、どこにいる!?」
「我が主、オーディンは、遥か高みにいらっしゃる。お前やサマエルなど及びもつかぬ場所に!」
彼女も相当強いが、オーディンはもっと大きな存在なのだろう。
「ノドへの一突きが、来ます!」
「わかってらあっ!」
ドラゴン少女の突きを、先輩は強引に抑え込んだ。返す刀で、相手の首を狙う。今までにない、ダーティな攻めだ。本気で殺しにかかっている。
いけない。なんとか止める手立てを。
「ん?」
こちらとは、別の気配を感じた。
あれは、さっき倒したロリ巫女か。
魔獣少女が変身した。ビキニアーマーである。朱と白を基調とした池尻と違い、神主の袴のような白と青をベースにした水着だ。
「テメエだけは、絶対に許さねえ!」
ドラゴン型魔獣少女スカディを前に、バロール先輩はわたしからムリヤリ身体の自由を奪う。
「どこを見ているです? あなたの相手は――」
スカディを守ろうとしてか、ケツアルカトルがわたしの前に立ちふさがった。
「邪魔だ!」
相手と目線を合わせようともしないで、バロール先輩は抜刀する。一瞬で、ケツアルカトルを切り裂いた。
魔獣少女巫女の身体から、ケツアルカトルが消滅する。
「が、は」と、巫女の池尻が悶絶した。
人間に害はないとはいえ、直接刀を通された肉体はしばらく硬直したままだ。
「仇は取ります、池尻。休みなさい。氷皇高校生徒会長、竜崎、参る!」
竜崎と名乗る魔獣少女も、剣を出してきた。日本刀ではなく、竹刀だ。
「安心しな。次はテメエだ!」
バロール先輩が、抜身の刀を構えて迫る。
「ジャ!」
これまで出したことのない超音速で、刀を振った。
「ちい!」
相手は、氷のウロコで覆った腕で防ぐ。
今まで力を抑え込んでいたのだろう。その分、動きが鮮やかだ。わたしの肉体をフル活用している。
わたし自身も、動きに耐えられていた。イヴキさんを倒したことで、わたしの戦闘力が飛躍的に上がっているのか。今までできなかった動きが、可能になっている。
だが、相手も強い。剣道経験者なのか、防ぎ方も慣れていた。防御に徹しているが、反撃の機会を伺っているのがわかる。
「ヤロウ、おとなしく死ね!」
今のバロール先輩は、野性味があふれていた。父が昔見た、時代劇映画の主人公のようだ。保護対象の尼さんから、主人公は「あなたは抜身の刀のようだ」と指摘される。本当によい刀は、鞘に収まっていると。
「なんという強さ。そんな強さを持ちながら、なんの野心も持たないなんて」
「野心ならある。復讐だ! なんでヘカトンケイルを殺った!? 恨みでもあるのか!?」
「ワタシは、主たるオーディンの命に従ったまで!」
黒幕がいたのか。彼女はあくまでも実行犯であり、動機があったわけではないと。
だから今まで、犯人が見つからなかったのか。
「どうしてヘカトンケイルを殺す必要があった!? 教えろ雪女!」
猛攻を加えながら、バロール先輩がドラゴン魔獣少女に詰め寄る。
「主のお考えなど、聞くまでもなし。ワタシは、主の命令に従うまで。主が殺せと言えば殺し、死ねと言われれば死ぬ。それが我々、エインフェリアだ!」
まるでロボットだ。イヴキさんのおじいさんを殺した実行犯と、同じような感じである。
「じゃあ、テメエを殺してオーディンとやらに聞き出すぜ!」
バロール先輩の剣戟が、ドラゴンの竹刀を破壊した。
ドラゴン巫女の手から、血が滲んでいた。
「強すぎる。オーディンが恐れたわけだ。これに頼ることになろうとは」
砕けた竹刀から、白鞘が現れる。
魔獣少女竜崎が、鞘を抜く。かと思えば、細身の一撃がこちらの目を狙ってきた。
「フェンシング!?」
かろうじてかわしたが、頬をかすって血がにじむ。
「オーディンのヤロウは、どこにいる!?」
「我が主、オーディンは、遥か高みにいらっしゃる。お前やサマエルなど及びもつかぬ場所に!」
彼女も相当強いが、オーディンはもっと大きな存在なのだろう。
「ノドへの一突きが、来ます!」
「わかってらあっ!」
ドラゴン少女の突きを、先輩は強引に抑え込んだ。返す刀で、相手の首を狙う。今までにない、ダーティな攻めだ。本気で殺しにかかっている。
いけない。なんとか止める手立てを。
「ん?」
こちらとは、別の気配を感じた。
あれは、さっき倒したロリ巫女か。
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