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第3話 コラボエルフ
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「わおーん! こんばんは。獣人族系VTuberのソウ・ルフルでーす。そして!」
「森の恵みあれ! 居候エルフVチューバーの、『赤松坂・ルイスギル』だ。「ルイス様」と呼ぶがいい。本日は、ソウ・ルフルどのの元へお邪魔しているぞ」
「なお、ルイスさまのチャンネルともリンクしていますから、そちらでもご視聴いただけますよ~」
「いやあ、突然のコラボ依頼だったので、驚いたぞ」
「いえいえ。こうしてお会いできて感謝ですぞ~」
「もっとも驚いたのは、リアルのあなたが本物の獣人ではないということだ」
「え、それ言っちゃいます?」
「獣人族の方と話ができるかどうか、獣人の言葉もちゃんと覚えてきたのだ」
「すごい勉強熱心ですねえ」
「うむ。そうではなければ、ベテランのV殿とのコラボなので、無礼のないように」
「はい。わたしも、無礼があったら遠慮なくおっしゃってくださいませ~」
「かたじけないが、あなたからはそんな素振りはまったく感じない。本当に気配りの方なのだなと感心していたところだ」
「ありがとうございます~。人狼じゃなくてがっかりでしたか?」
「人狼? ライカンスロープのことか。知らない人もいるみたいだから、ここでひとつ豆知識を。お近づきの印だ」
「おっ。リスナーのみなさん、ケモミミかっぽじいて聞いたほうがいいかもよ~」
「そんなだいそれたことではない。獣人族とライカンスロープは、別物だ。似て非なるものどころか、ぜんぜん違うぞ」
「そうなんですか?」
「うむ。獣人族は人に進化しつつある獣族のことであり、ライカンというのは、むしろ人間から獣になってしまった部類になる」
「マジっすか。知りませんでした」
「同じ獣でも、ライカンは獣化すると話が通じなくなったりするのだ。興奮状態から、心まで獣になるのだ。また、我々のような亜人だって、獣になる確率がある」
「へえ~」
「ホントだぞ。魔物に取り憑かれてしまったりな」
「他にも質問がありますっ。ドラゴンや魔族なんかって、人間に化けたりできるっていうじゃないですか。わたしの知り合いにドラゴンがいるんですが」
「さすがベテランのルフル殿だ。やはり、顔が広いな」
「いえいえ。ありがとうございます」
「では、質問に答えよう。ドラゴンや魔族・天使による人間への変化は、それもまたライカンや獣人とは違う。あれは術の部類だ。肉体組織を『人が認識できやすいように具現化』しているに過ぎん」
「おお~っ。そうなんですね。勉強になりました。リスナーさんの中にVになろうとしている人がいましたね。『獣人と人狼の違いがわかって、あやうく知らずにデビューするところでした』ですって」
「参考になれば幸いだ。しかし、これは我々の世界の常識だ。人語を解せる人狼もいるかもしれない。なので、私の意見はあくまでも参考程度にとどめてくれ」
「本日はありがとうございました! 本日のゲストは、エルフVのルイス様でした~」
「おつかルイス! よそのチャンネルだが、おつかルイス!」
「森の恵みあれ! 居候エルフVチューバーの、『赤松坂・ルイスギル』だ。「ルイス様」と呼ぶがいい。本日は、ソウ・ルフルどのの元へお邪魔しているぞ」
「なお、ルイスさまのチャンネルともリンクしていますから、そちらでもご視聴いただけますよ~」
「いやあ、突然のコラボ依頼だったので、驚いたぞ」
「いえいえ。こうしてお会いできて感謝ですぞ~」
「もっとも驚いたのは、リアルのあなたが本物の獣人ではないということだ」
「え、それ言っちゃいます?」
「獣人族の方と話ができるかどうか、獣人の言葉もちゃんと覚えてきたのだ」
「すごい勉強熱心ですねえ」
「うむ。そうではなければ、ベテランのV殿とのコラボなので、無礼のないように」
「はい。わたしも、無礼があったら遠慮なくおっしゃってくださいませ~」
「かたじけないが、あなたからはそんな素振りはまったく感じない。本当に気配りの方なのだなと感心していたところだ」
「ありがとうございます~。人狼じゃなくてがっかりでしたか?」
「人狼? ライカンスロープのことか。知らない人もいるみたいだから、ここでひとつ豆知識を。お近づきの印だ」
「おっ。リスナーのみなさん、ケモミミかっぽじいて聞いたほうがいいかもよ~」
「そんなだいそれたことではない。獣人族とライカンスロープは、別物だ。似て非なるものどころか、ぜんぜん違うぞ」
「そうなんですか?」
「うむ。獣人族は人に進化しつつある獣族のことであり、ライカンというのは、むしろ人間から獣になってしまった部類になる」
「マジっすか。知りませんでした」
「同じ獣でも、ライカンは獣化すると話が通じなくなったりするのだ。興奮状態から、心まで獣になるのだ。また、我々のような亜人だって、獣になる確率がある」
「へえ~」
「ホントだぞ。魔物に取り憑かれてしまったりな」
「他にも質問がありますっ。ドラゴンや魔族なんかって、人間に化けたりできるっていうじゃないですか。わたしの知り合いにドラゴンがいるんですが」
「さすがベテランのルフル殿だ。やはり、顔が広いな」
「いえいえ。ありがとうございます」
「では、質問に答えよう。ドラゴンや魔族・天使による人間への変化は、それもまたライカンや獣人とは違う。あれは術の部類だ。肉体組織を『人が認識できやすいように具現化』しているに過ぎん」
「おお~っ。そうなんですね。勉強になりました。リスナーさんの中にVになろうとしている人がいましたね。『獣人と人狼の違いがわかって、あやうく知らずにデビューするところでした』ですって」
「参考になれば幸いだ。しかし、これは我々の世界の常識だ。人語を解せる人狼もいるかもしれない。なので、私の意見はあくまでも参考程度にとどめてくれ」
「本日はありがとうございました! 本日のゲストは、エルフVのルイス様でした~」
「おつかルイス! よそのチャンネルだが、おつかルイス!」
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