5 / 29
第一章 宗教勧誘から助けた元上司が、ボクに「いっしょに住んでくれ」と頼んできた。
第6話 過密スケジュール
しおりを挟む
朝食を食べ終わり、二人で食器を洗う。
「ごちそうさまでした」
「いえいえ。気に入ってくれたなら、なによりだ。
「穂村先輩、普段は食事を終えたら、なにをしているんです?」
「読書だな。一時間は、難しめの本を読む」
「朝のうちに、難しいタスクをこなす、ってやつですか?」
「そうだ。朝活を制すれば、一日が充実する……はずなんだ」
ん?
その後、ボクたちは本を読み始めた。
「沖くんは、なにを読んでいるんだ?」
「副業の本です」
実用書というより、体験談をメインで読んでいる。
副業の始め方などは、さらっと読んだ感じだと、どれも同じ攻略法だったからだ。
「人それぞれに、向き不向きがあるでしょ? 他の人だってそうなんだと、確認するために読んでる感じですね」
「読書好きの読み方だな。私はそういった領域まで、たどり着いていないよ」
穂村先輩は、知識を詰め込むために、読書をしているようだ。
勉強は大切だが、勉強しすぎるのもパンクする。
ただ、勉強が苦にならないタイプは、ついついやってしまうのだ。
「次は、ネットで副業だ」
ストック型の副業として、ブログを始めているらしい。
「ランキングとか、見ました?」
「見た。政治家の悪口が、上位を占めていた。あれで萎えたな。あんな戦場では戦いたいと思えない」
そこそこの内容でも、ある程度の収益は見込める。
「私には投資先の銘柄選びなどは、アドバイスできない。自分の体験から、節約術を紹介している」
「いいですねぇ」
「あとは旅行の情報なども、載せているぞ」
「旅行も、行くんですね?」
「ああ。なんか趣味を持ちたくてな。遠出したくなったので、せっかくだからブログに載せるかと」
生活に張り合いが出る趣味は、なにか持っていたほうがいい。
先輩は、やりがいを見つけたようだ。
しかし、どうも先輩は楽しそうではない。
「まずは、旅のしおりから書くんだよ」
「うーん?」
ボクは、スマホのメモに書かれた旅行のスケジュールを見せてもらう。
「スケジュールが、やけにタイトじゃないですか?」
「そうなんだ。一分一秒でもムダにしたくなくてな。つい、過密になってしまうんだ」
完全で完璧な休日を、過ごそうとしすぎだ。
「ほぼ、分刻みじゃないですか」
「一度にどこまで回れるか、チキンレースをしてしまってな」
楽しむどころか、ブログのネタを探すためだけの旅になっている。
これではバケーションというより、ロケーションだ。
「実際に、ボクも連れて行ってください」
ちょうど、今日は休みである。
旅行へとはいかなくても、ちょっと遊びには行ってみよう。
そこから、先輩のヤバい休日を垣間見ることができる。
「ごちそうさまでした」
「いえいえ。気に入ってくれたなら、なによりだ。
「穂村先輩、普段は食事を終えたら、なにをしているんです?」
「読書だな。一時間は、難しめの本を読む」
「朝のうちに、難しいタスクをこなす、ってやつですか?」
「そうだ。朝活を制すれば、一日が充実する……はずなんだ」
ん?
その後、ボクたちは本を読み始めた。
「沖くんは、なにを読んでいるんだ?」
「副業の本です」
実用書というより、体験談をメインで読んでいる。
副業の始め方などは、さらっと読んだ感じだと、どれも同じ攻略法だったからだ。
「人それぞれに、向き不向きがあるでしょ? 他の人だってそうなんだと、確認するために読んでる感じですね」
「読書好きの読み方だな。私はそういった領域まで、たどり着いていないよ」
穂村先輩は、知識を詰め込むために、読書をしているようだ。
勉強は大切だが、勉強しすぎるのもパンクする。
ただ、勉強が苦にならないタイプは、ついついやってしまうのだ。
「次は、ネットで副業だ」
ストック型の副業として、ブログを始めているらしい。
「ランキングとか、見ました?」
「見た。政治家の悪口が、上位を占めていた。あれで萎えたな。あんな戦場では戦いたいと思えない」
そこそこの内容でも、ある程度の収益は見込める。
「私には投資先の銘柄選びなどは、アドバイスできない。自分の体験から、節約術を紹介している」
「いいですねぇ」
「あとは旅行の情報なども、載せているぞ」
「旅行も、行くんですね?」
「ああ。なんか趣味を持ちたくてな。遠出したくなったので、せっかくだからブログに載せるかと」
生活に張り合いが出る趣味は、なにか持っていたほうがいい。
先輩は、やりがいを見つけたようだ。
しかし、どうも先輩は楽しそうではない。
「まずは、旅のしおりから書くんだよ」
「うーん?」
ボクは、スマホのメモに書かれた旅行のスケジュールを見せてもらう。
「スケジュールが、やけにタイトじゃないですか?」
「そうなんだ。一分一秒でもムダにしたくなくてな。つい、過密になってしまうんだ」
完全で完璧な休日を、過ごそうとしすぎだ。
「ほぼ、分刻みじゃないですか」
「一度にどこまで回れるか、チキンレースをしてしまってな」
楽しむどころか、ブログのネタを探すためだけの旅になっている。
これではバケーションというより、ロケーションだ。
「実際に、ボクも連れて行ってください」
ちょうど、今日は休みである。
旅行へとはいかなくても、ちょっと遊びには行ってみよう。
そこから、先輩のヤバい休日を垣間見ることができる。
0
あなたにおすすめの小説
「25歳OL、異世界で年上公爵の甘々保護対象に!? 〜女神ルミエール様の悪戯〜」
透子(とおるこ)
恋愛
25歳OL・佐神ミレイは、仕事も恋も完璧にこなす美人女子。しかし本当は、年上の男性に甘やかされたい願望を密かに抱いていた。
そんな彼女の前に現れたのは、気まぐれな女神ルミエール。理由も告げず、ミレイを異世界アルデリア王国の公爵家へ転移させる。そこには恐ろしく気難しいと評判の45歳独身公爵・アレクセイが待っていた。
最初は恐怖を覚えるミレイだったが、公爵の手厚い保護に触れ、次第に心を許す。やがて彼女は甘く溺愛される日々に――。
仕事も恋も頑張るOLが、異世界で年上公爵にゴロニャン♡ 甘くて胸キュンなラブストーリー、開幕!
---
身を引いたのに、皇帝からの溺愛が止まりません ~秘された珠の還る場所~
ささゆき細雪
恋愛
五年前、内乱の混乱のなかで姿を消した最愛の妃・白瑤華(はくようか)。
彼女を失った皇帝・景玄耀(けいげんよう)は、その後ただ一人を想い続けながら執務に追われていた。そんなある日、書類に彼女の名前を発見し、居ても立っても居られなくなる。
――死んだはずの彼女が、生きている?
同姓同名かもしれないが確かめずにいられなくなった彼は地方巡察を決行。そこで、彼によく似た幼子とともに彼女と再会、地方官吏として働く瑤華と、珠児(しゅじ)を見て、皇帝は決意する――もう二度と、逃がさないと。
「今さら、逃げ道があると思うなよ」
瑤華を玄耀は責めずに、待ちの姿勢で包み込み、囲い込んでいく。
秘された皇子と、選び直した愛。
三人で食卓を囲む幸福が、国をも動かすことになるなんて――?
* * *
後宮から逃げ出して身を引いたのに、皇帝の溺愛は止まらない――これはそんな、中華風異世界ロマンス。
余命僅かな大富豪を看取って、円満に未亡人になるはずでした
ぜんだ 夕里
恋愛
傾きかけた家を救うため、私が結んだのはあまりにも不謹慎な契約――余命いくばくもない大富豪の辺境伯様と結婚し、彼の最期を穏やかに看取ることで莫大な遺産を相続する、というものだった。
しかし、人の死を利用して富を得るなど不正義!
そう考えた私が立てたのは、前代未聞の計画。
「そうだ、遺産が残らないくらい贅沢の限りを尽くしてもらえば、すべて丸く収まるじゃない!」
押しつけられた身代わり婚のはずが、最上級の溺愛生活が待っていました
cheeery
恋愛
名家・御堂家の次女・澪は、一卵性双生の双子の姉・零と常に比較され、冷遇されて育った。社交界で華やかに振る舞う姉とは対照的に、澪は人前に出されることもなく、ひっそりと生きてきた。
そんなある日、姉の零のもとに日本有数の財閥・凰条一真との縁談が舞い込む。しかし凰条一真の悪いウワサを聞きつけた零は、「ブサイクとの結婚なんて嫌」と当日に逃亡。
双子の妹、澪に縁談を押し付ける。
両親はこんな機会を逃すわけにはいかないと、顔が同じ澪に姉の代わりになるよう言って送り出す。
「はじめまして」
そうして出会った凰条一真は、冷徹で金に汚いという噂とは異なり、端正な顔立ちで品位のある落ち着いた物腰の男性だった。
なんてカッコイイ人なの……。
戸惑いながらも、澪は姉の零として振る舞うが……澪は一真を好きになってしまって──。
「澪、キミを探していたんだ」
「キミ以外はいらない」
腹黒上司が実は激甘だった件について。
あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。
彼はヤバいです。
サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。
まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。
本当に厳しいんだから。
ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。
マジで?
意味不明なんだけど。
めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。
素直に甘えたいとさえ思った。
だけど、私はその想いに応えられないよ。
どうしたらいいかわからない…。
**********
この作品は、他のサイトにも掲載しています。
【完結】悪役令嬢の身代わりで処刑されかけた侍女、悪人面強面騎士にさらわれる。
雨宮羽那
恋愛
侍女リーリエは、処刑される予定の主・エリーゼと容姿がそっくりだったせいで、身代わりとして処刑台へ立たされていた。
(私はエリーゼ様じゃないわ!)と心の中で叫んだ瞬間、前世の記憶がよみがえり、ここが読みかけだった悪役令嬢ものの小説の世界だと気づく。
しかも小説ではエリーゼが処刑されるはずなのに、リーリエが処刑されかけているという最悪の展開。
絶体絶命の瞬間、リーリエの前に現れたのは強面で悪人面の騎士ガウェイン。
彼はなぜかリーリエを抱えあげ連れ去ってしまい――?
◇◇◇◇
※全5話
※AI不使用です。
※「小説家になろう」「エブリスタ」様にも掲載しております。
嘘コクのゆくえ
キムラましゅろう
恋愛
アニーは奨学金とバイトで稼いだお金で魔法学校に通う苦学生。
生活は困窮、他の学生みたいに愛だの恋だのに現を抜かしている暇などない生活を送っていた。
そんな中、とある教授の研究室で何らかの罰としてアニー=メイスンに告白して来いと教授が学生に命じているのを偶然耳にしてしまう。
アニーとは自分のこと、そして告白するように言われていた学生は密かに思いを寄せる同級生のロンド=ハミルトンで……
次の日、さっそくその命令に従ってアニーに嘘の告白、嘘コクをしてきたロンドにアニーは……
完全ご都合主義、ノーリアリティノークオリティのお話です。
誤字脱字が罠のように点在するお話です。菩薩の如き広いお心でお読みいただけますと幸いです。
作者は元サヤハピエン主義を掲げております。
アンチ元サヤの方は回れ右をお勧めいたします。
小説家になろうさんにも時差投稿します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる