15 / 31
第三章 ないぞうしぼう!(果てしない減量と未曾有の危機に、聖女は思慕を歌う!)
プチ断食
しおりを挟む
温泉を改造している間、雷漸拳の特訓も欠かさない。
家の掃除仕事が使用人たちに戻った分、鍛錬に磨きをかける。
今夜の献立は、固めに焼いた少量の雑穀パンと、トウモロコシをたっぷり使ったコーンスープ、海藻サラダ、メインは豚肉のステーキだ。糖質はトウモロコシで代用し、タンパク質メインの食事で固めている。
食事を始めると、テトがスープを全員によそう。
最後に、ライカがオタマを手にして、テトの分を注ぐ。
食べる時間となると、セリスはトウモロコシを口いっぱいに含んで、シャクシャクと咀嚼し始める。多少行儀が悪いが、お腹が空いているのだろう。
今回は、トウモロコシが安く買えた。
そのため、かなり多めに使っている。
おかげで水分が少なく、ドロドロだ。
わざととろみを付けて、腹に溜まりやすくしている。
幸せそうなセリスの顔を見ていると、ライカも咎める気にはなれなかった。
「ところでライカ様、質問が」
テトはコーンスープを口に付けてから木の匙を置く。
「なんでしょう?」
「東洋には、断食という修行法があると言うが、ダイエットには効果があるのか?」
それは、いずれ質問されると思っていた。
「指導員のいない断食は、全く効果はありません。むしろ、逆効果です」
ライカは、きっぱりと言い切った。
「なぜ、断言できる?」
「健康法というより、『精神修行』の側面が強いからです」
本来、断食は『煩悩のひとつである食欲を断つこと』が目的だ。
つまり、初めから自分を律することが出来る者だけに許された修行法なのである。
ダイエットに挑む人というのは、たいてい心が弱く、ついつい食べすぎてしまう人だ。
そんな人々が下手にダイエットのためだと断食を始めるようものなら、速攻で心が折れてしまう。
「短時間で断食をする方法なら、あります。ですが、それは食事法をリセットして自分を見直すことが目的であって、ダイエットとは少し違いますね。外見を変えるのではなく、精神面を整える側面が強いと思って下さい」
自力で食欲をリセットして、体内の代謝能力を絶てる人など、数は少ない。
そんな人のマネなどをすれば、挫折するのは目に見えている。
マネなどすべきではない。むしろ命に関わり、危険だ。
「断食。非常に奥が深い」
危険だと分かったせいか、テトは噛みしめるようにコーンスープへ口を付ける。
「安易にマネしたら、いけないんですね」
「はい。ただし『安易には』です」
セリスは空になったスープ皿に、雑穀パンをこすり付けて食べる。
「断食できる人は、元々精神的に我慢強いんです。修行ですからね。そんな人と比較するのではなく、自分のペースで減量することが大切なんです」
また、無理をする必要はない、と付け加えておく。
「あいわかった。肝に銘じておく」
どうやら、やってみようと思っていたらしい。
「わかりやすい解説でした。ありがとうございます」
「一度やってみますか? 体験したほうが、危険度がわかると思うので」
「興味深いです。わたしにできるでしょうか?」
とりあえず、セリスは三個目のパンに手を伸ばさないところから始めるべきだろう。
◇ * ◇ * ◇ * ◇
聖女領にある空き家を借りて、ライカは断食の訓練場とした。
お屋敷だと、どうしても料理の匂いが漂ってきてしまう。
離れでも、使用人たちの食事が目に入る。
セリスの両親に頼んで、手頃な家を都合してもらった。
ライカが掃除をして、不要な家具を取っ払ってある。
ゴザを敷いた床に、セリスとテトが禅を組んでいた。
テトは、大地と一体化したように静まり返っている。
一方セリスの方は、集中できていないようだ。
「お腹が空きました」
くたびれた表情で、セリスは腹をおさえる。
「これでもいわゆる『プチ断食』ですよ」
精神統一として行う断食は、もっと本格的だ。数日は山にこもる。
かくいうライカも、精神と対話する際に何度か断食をした。
それはあくまでも神や仏に一歩でも近づく為の儀式である。
決して、美容や健康のためなどに行わない。
「大丈夫ですか?」
言葉の代わりに、腹の虫が返答した。
二人は今日、水粥しか食べていない。味付けも、塩がひとつまみだけ。
「では、気分転換でもしましょうか?」
ライカは、二人を散歩へ連れて行く。
草原を歩くライカに、セリスがトボトボとついてきた。
テトは試練と思っているのか、あまり表情に苦労が見えない。
「断食は、食の断捨離と思ってください」
「食の、断捨離?」
「断食は、食べすぎている人にとっては断捨離に近いのです」
食べすぎの人は、特別にどうしても食べたいものなんてない。
腹を満たしてくれるなら、どれでも構わないのだ。
自分の心を満たしてくれるならば。
「衝動買いならぬ、『衝動食い』です。いわゆる『ドカ食い』ですね。誘惑に負けて、食欲が暴走しているのです」
最も危険なのは、食べることに罪悪感を持つこと。
食事を抑え込むと、満足感を得られなくなる。
そのストレスこそが、暴飲暴食に繋がってしまうのだ。
「そんな症状があるんですね?」
「ドカ食いはやがて過食になり、食べることへの感情はもっと悪くなっていきます。最悪、拒食症へと発展するでしょう」
悪いのは、許容量をオーバーすること。
生命活動に食事は必須だ。
その生理的に当たり前なことを罪と考えてしまうと、脳は暴走する。
「断食は、そんな自分を見つめ直すには最適でしょう」
腹も頭も空にして、極限まで自身と対話するのだ。
本当に欲しているものは何なのかを、ひたすら己に問いかける。
そうしていくうちに、答えが見つかるのだ。
「弱い自分を克服するんですね?」
そうセリスに問いかけられ、ライカは足を止めた。
振り返って、大きく首を振る。
「違います。弱い自分を受け入れるんです」
セリスは、不思議そうな顔になった。
「よ、弱い自分を認めたら、食べてしまうんじゃ?」
「そんなことは、ありません」
食事に罪悪感を持つと、余計に食べることで満足感を得ようとする。
生命活動に、食事は必須だ。調節すればいいだけ。
「要は『足るを知る』ですよ。他のことで満足感を得ようと、自分を律するわけです」
「なるほどぉ」
「そうすれば、食べたときに本当の意味で『おいしい』と思えるようになるでしょう。お腹も心も満たす一歩、それが断食です」
再び前を向き、ライカは歩を進める。
「自分に語りかけてください。今一番食べたいものを思い浮かべるのもいいでしょう」
「えっと。これは、食べられますか?」
セリスは、木に成っている実を指差した。
赤々とした実が、熟している。
「これですね。お待ちを」
ライカは飛び上がって、実をもぐ。
「これは大丈夫です。食べてみましょうか」
半分に切って、セリスとテトに分ける。
「いいんですか?」
「どうぞ。食べたくなったら、自分でもぐので」
「では。えいっ」
セリスは、自分の分を更に等分した。一つをライカに差し出す。
「みんなで食べましょう」
「ありがとうございます」
「いいえ。『足るを知る』です」
セリスからの施しを、ライカはありがたくちょうだいした。
「いただきます」
桃に近い果実は、セリスの優しさによってより甘みを増している。
「すごくおいしいです。セリスさん、ありがとうございます」
二人のやり取りに触発されたのか、テトが手持ち無沙汰になっていた。
四分の一しか、口をつけていない。
「あの、これも皆さんでシェアを」
「いただけるのでしたら、ぜひ」
ライカがお願いすると、四分の一をさらに三等分する。
「これでいかがですかな?」
「お見事です。ちょうだいしますね」
ついつい食べすぎてしまいそうだったので、この一口で断食を終えた。
「いい経験になりました。わたし、心が満たされた気がします」
家の掃除仕事が使用人たちに戻った分、鍛錬に磨きをかける。
今夜の献立は、固めに焼いた少量の雑穀パンと、トウモロコシをたっぷり使ったコーンスープ、海藻サラダ、メインは豚肉のステーキだ。糖質はトウモロコシで代用し、タンパク質メインの食事で固めている。
食事を始めると、テトがスープを全員によそう。
最後に、ライカがオタマを手にして、テトの分を注ぐ。
食べる時間となると、セリスはトウモロコシを口いっぱいに含んで、シャクシャクと咀嚼し始める。多少行儀が悪いが、お腹が空いているのだろう。
今回は、トウモロコシが安く買えた。
そのため、かなり多めに使っている。
おかげで水分が少なく、ドロドロだ。
わざととろみを付けて、腹に溜まりやすくしている。
幸せそうなセリスの顔を見ていると、ライカも咎める気にはなれなかった。
「ところでライカ様、質問が」
テトはコーンスープを口に付けてから木の匙を置く。
「なんでしょう?」
「東洋には、断食という修行法があると言うが、ダイエットには効果があるのか?」
それは、いずれ質問されると思っていた。
「指導員のいない断食は、全く効果はありません。むしろ、逆効果です」
ライカは、きっぱりと言い切った。
「なぜ、断言できる?」
「健康法というより、『精神修行』の側面が強いからです」
本来、断食は『煩悩のひとつである食欲を断つこと』が目的だ。
つまり、初めから自分を律することが出来る者だけに許された修行法なのである。
ダイエットに挑む人というのは、たいてい心が弱く、ついつい食べすぎてしまう人だ。
そんな人々が下手にダイエットのためだと断食を始めるようものなら、速攻で心が折れてしまう。
「短時間で断食をする方法なら、あります。ですが、それは食事法をリセットして自分を見直すことが目的であって、ダイエットとは少し違いますね。外見を変えるのではなく、精神面を整える側面が強いと思って下さい」
自力で食欲をリセットして、体内の代謝能力を絶てる人など、数は少ない。
そんな人のマネなどをすれば、挫折するのは目に見えている。
マネなどすべきではない。むしろ命に関わり、危険だ。
「断食。非常に奥が深い」
危険だと分かったせいか、テトは噛みしめるようにコーンスープへ口を付ける。
「安易にマネしたら、いけないんですね」
「はい。ただし『安易には』です」
セリスは空になったスープ皿に、雑穀パンをこすり付けて食べる。
「断食できる人は、元々精神的に我慢強いんです。修行ですからね。そんな人と比較するのではなく、自分のペースで減量することが大切なんです」
また、無理をする必要はない、と付け加えておく。
「あいわかった。肝に銘じておく」
どうやら、やってみようと思っていたらしい。
「わかりやすい解説でした。ありがとうございます」
「一度やってみますか? 体験したほうが、危険度がわかると思うので」
「興味深いです。わたしにできるでしょうか?」
とりあえず、セリスは三個目のパンに手を伸ばさないところから始めるべきだろう。
◇ * ◇ * ◇ * ◇
聖女領にある空き家を借りて、ライカは断食の訓練場とした。
お屋敷だと、どうしても料理の匂いが漂ってきてしまう。
離れでも、使用人たちの食事が目に入る。
セリスの両親に頼んで、手頃な家を都合してもらった。
ライカが掃除をして、不要な家具を取っ払ってある。
ゴザを敷いた床に、セリスとテトが禅を組んでいた。
テトは、大地と一体化したように静まり返っている。
一方セリスの方は、集中できていないようだ。
「お腹が空きました」
くたびれた表情で、セリスは腹をおさえる。
「これでもいわゆる『プチ断食』ですよ」
精神統一として行う断食は、もっと本格的だ。数日は山にこもる。
かくいうライカも、精神と対話する際に何度か断食をした。
それはあくまでも神や仏に一歩でも近づく為の儀式である。
決して、美容や健康のためなどに行わない。
「大丈夫ですか?」
言葉の代わりに、腹の虫が返答した。
二人は今日、水粥しか食べていない。味付けも、塩がひとつまみだけ。
「では、気分転換でもしましょうか?」
ライカは、二人を散歩へ連れて行く。
草原を歩くライカに、セリスがトボトボとついてきた。
テトは試練と思っているのか、あまり表情に苦労が見えない。
「断食は、食の断捨離と思ってください」
「食の、断捨離?」
「断食は、食べすぎている人にとっては断捨離に近いのです」
食べすぎの人は、特別にどうしても食べたいものなんてない。
腹を満たしてくれるなら、どれでも構わないのだ。
自分の心を満たしてくれるならば。
「衝動買いならぬ、『衝動食い』です。いわゆる『ドカ食い』ですね。誘惑に負けて、食欲が暴走しているのです」
最も危険なのは、食べることに罪悪感を持つこと。
食事を抑え込むと、満足感を得られなくなる。
そのストレスこそが、暴飲暴食に繋がってしまうのだ。
「そんな症状があるんですね?」
「ドカ食いはやがて過食になり、食べることへの感情はもっと悪くなっていきます。最悪、拒食症へと発展するでしょう」
悪いのは、許容量をオーバーすること。
生命活動に食事は必須だ。
その生理的に当たり前なことを罪と考えてしまうと、脳は暴走する。
「断食は、そんな自分を見つめ直すには最適でしょう」
腹も頭も空にして、極限まで自身と対話するのだ。
本当に欲しているものは何なのかを、ひたすら己に問いかける。
そうしていくうちに、答えが見つかるのだ。
「弱い自分を克服するんですね?」
そうセリスに問いかけられ、ライカは足を止めた。
振り返って、大きく首を振る。
「違います。弱い自分を受け入れるんです」
セリスは、不思議そうな顔になった。
「よ、弱い自分を認めたら、食べてしまうんじゃ?」
「そんなことは、ありません」
食事に罪悪感を持つと、余計に食べることで満足感を得ようとする。
生命活動に、食事は必須だ。調節すればいいだけ。
「要は『足るを知る』ですよ。他のことで満足感を得ようと、自分を律するわけです」
「なるほどぉ」
「そうすれば、食べたときに本当の意味で『おいしい』と思えるようになるでしょう。お腹も心も満たす一歩、それが断食です」
再び前を向き、ライカは歩を進める。
「自分に語りかけてください。今一番食べたいものを思い浮かべるのもいいでしょう」
「えっと。これは、食べられますか?」
セリスは、木に成っている実を指差した。
赤々とした実が、熟している。
「これですね。お待ちを」
ライカは飛び上がって、実をもぐ。
「これは大丈夫です。食べてみましょうか」
半分に切って、セリスとテトに分ける。
「いいんですか?」
「どうぞ。食べたくなったら、自分でもぐので」
「では。えいっ」
セリスは、自分の分を更に等分した。一つをライカに差し出す。
「みんなで食べましょう」
「ありがとうございます」
「いいえ。『足るを知る』です」
セリスからの施しを、ライカはありがたくちょうだいした。
「いただきます」
桃に近い果実は、セリスの優しさによってより甘みを増している。
「すごくおいしいです。セリスさん、ありがとうございます」
二人のやり取りに触発されたのか、テトが手持ち無沙汰になっていた。
四分の一しか、口をつけていない。
「あの、これも皆さんでシェアを」
「いただけるのでしたら、ぜひ」
ライカがお願いすると、四分の一をさらに三等分する。
「これでいかがですかな?」
「お見事です。ちょうだいしますね」
ついつい食べすぎてしまいそうだったので、この一口で断食を終えた。
「いい経験になりました。わたし、心が満たされた気がします」
0
あなたにおすすめの小説
一級魔法使いになれなかったので特級厨師になりました
しおしお
恋愛
魔法学院次席卒業のシャーリー・ドットは、
「一級魔法使いになれなかった」という理由だけで婚約破棄された。
――だが本当の理由は、ただの“うっかり”。
試験会場を間違え、隣の建物で行われていた
特級厨師試験に合格してしまったのだ。
気づけばシャーリーは、王宮からスカウトされるほどの
“超一流料理人”となり、国王の胃袋をがっちり掴む存在に。
一方、学院首席で一級魔法使いとなった
ナターシャ・キンスキーは、大活躍しているはずなのに――
「なんで料理で一番になってるのよ!?
あの女、魔法より料理の方が強くない!?」
すれ違い、逃げ回り、勘違いし続けるナターシャと、
天然すぎて誤解が絶えないシャーリー。
そんな二人が、魔王軍の襲撃、国家危機、王宮騒動を通じて、
少しずつ距離を縮めていく。
魔法で国を守る最強魔術師。
料理で国を救う特級厨師。
――これは、“敵でもライバルでもない二人”が、
ようやく互いを認め、本当の友情を築いていく物語。
すれ違いコメディ×料理魔法×ダブルヒロイン友情譚!
笑って、癒されて、最後は心が温かくなる王宮ラノベ、開幕です。
幼女はリペア(修復魔法)で無双……しない
しろこねこ
ファンタジー
田舎の小さな村・セデル村に生まれた貧乏貴族のリナ5歳はある日魔法にめざめる。それは貧乏村にとって最強の魔法、リペア、修復の魔法だった。ちょっと説明がつかないでたらめチートな魔法でリナは覇王を目指……さない。だって平凡が1番だもん。騙され上手な父ヘンリーと脳筋な兄カイル、スーパー執事のゴフじいさんと乙女なおかんマール婆さんとの平和で凹凸な日々の話。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
追放された私の代わりに入った女、三日で国を滅ぼしたらしいですよ?
タマ マコト
ファンタジー
王国直属の宮廷魔導師・セレス・アルトレイン。
白銀の髪に琥珀の瞳を持つ、稀代の天才。
しかし、その才能はあまりに“美しすぎた”。
王妃リディアの嫉妬。
王太子レオンの盲信。
そして、セレスを庇うはずだった上官の沈黙。
「あなたの魔法は冷たい。心がこもっていないわ」
そう言われ、セレスは**『無能』の烙印**を押され、王国から追放される。
彼女はただ一言だけ残した。
「――この国の炎は、三日で尽きるでしょう。」
誰もそれを脅しとは受け取らなかった。
だがそれは、彼女が未来を見通す“預言魔法”の言葉だったのだ。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
辺境ぐうたら日記 〜気づいたら村の守り神になってた〜
自ら
ファンタジー
異世界に転移したアキト。 彼に壮大な野望も、世界を救う使命感もない。 望むのはただ、 美味しいものを食べて、気持ちよく寝て、静かに過ごすこと。 ところが―― 彼が焚き火をすれば、枯れていた森が息を吹き返す。 井戸を掘れば、地下水脈が活性化して村が潤う。 昼寝をすれば、周囲の魔物たちまで眠りにつく。 村人は彼を「奇跡を呼ぶ聖人」と崇め、 教会は「神の化身」として祀り上げ、 王都では「伝説の男」として語り継がれる。 だが、本人はまったく気づいていない。 今日も木陰で、心地よい風を感じながら昼寝をしている。 これは、欲望に忠実に生きた男が、 無自覚に世界を変えてしまう、 ゆるやかで温かな異世界スローライフ。 幸せは、案外すぐ隣にある。
悪役令息、前世の記憶により悪評が嵩んで死ぬことを悟り教会に出家しに行った結果、最強の聖騎士になり伝説になる
竜頭蛇
ファンタジー
ある日、前世の記憶を思い出したシド・カマッセイはこの世界がギャルゲー「ヒロイックキングダム」の世界であり、自分がギャルゲの悪役令息であると理解する。
評判が悪すぎて破滅する運命にあるが父親が毒親でシドの悪評を広げたり、関係を作ったものには危害を加えるので現状では何をやっても悪評に繋がるを悟り、家との関係を断って出家をすることを決意する。
身を寄せた教会で働くうちに評判が上がりすぎて、聖女や信者から崇められたり、女神から一目置かれ、やがて最強の聖騎士となり、伝説となる物語。
魔王を倒した勇者を迫害した人間様方の末路はなかなか悲惨なようです。
カモミール
ファンタジー
勇者ロキは長い冒険の末魔王を討伐する。
だが、人間の王エスカダルはそんな英雄であるロキをなぜか認めず、
ロキに身の覚えのない罪をなすりつけて投獄してしまう。
国民たちもその罪を信じ勇者を迫害した。
そして、処刑場される間際、勇者は驚きの発言をするのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる