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第34話 私の居場所
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その日、私は知った。
あの別れさせ屋の事務所がなくなったことを。
一緒に働いていた子からの連絡で知った。
私があそこにいた時救った人たちは今どうしているのだろうか……。
救っていたつもりで、ただの自己満足だった。
私も揺れていた。
早川さんと沢村さんの間で。
しかも早川さんは彼女がいて、沢村さんには奥さんがいた。
結果的に二人は相手と別れてしまった。
あの時は思ってもいなかった。
自分が裁かれる立場になるなんて。
カフェで物思いに耽っていると、目の前の椅子に男性が座った。
「何かあったの?」
早川さんだった。
「はい……私がいた別れさせ屋の事務所がなくなって……」
「それはよかった」
飄々としている早川さん。
「私がやってたことはなんだったんだろうって考えてたんです」
「また余計なことを考えている」
「早川さんにはわからないですよ……」
早川さんの手が私の手に触れた。
「じゃあ教えてよ。葵の全部」
その瞳は、まるで初めて会った時のように、私がまるで来るのを待っていたかのような、待ち受けていたかのような瞳だった。
「早川さんずるいです!」
私達はその後カフェを出た。
しばらく歩いていると、早川さんが私の顔を覗きこんだ。
「ところで俺とどうなりたいの?」
「……まだ考え中です」
「まだかかるのか……」
早川さんが優しく微笑んだ。
私達は無意識にまた手を繋いでいた。
──私は恋をした。
もう二度と恋なんてしたくなかった。
でも、どうしようもなく惹かれてしまった。
理屈じゃなく恋をした。
揺れながら、葛藤しながらも、私が流れ着いたのはここだった。
ここならきっと私は自分を救えるかもしれない。
過去を赦せるかもしれない。
そして、私の本当の幸せを見つけるんだ。
自分の足で。
──fin
あの別れさせ屋の事務所がなくなったことを。
一緒に働いていた子からの連絡で知った。
私があそこにいた時救った人たちは今どうしているのだろうか……。
救っていたつもりで、ただの自己満足だった。
私も揺れていた。
早川さんと沢村さんの間で。
しかも早川さんは彼女がいて、沢村さんには奥さんがいた。
結果的に二人は相手と別れてしまった。
あの時は思ってもいなかった。
自分が裁かれる立場になるなんて。
カフェで物思いに耽っていると、目の前の椅子に男性が座った。
「何かあったの?」
早川さんだった。
「はい……私がいた別れさせ屋の事務所がなくなって……」
「それはよかった」
飄々としている早川さん。
「私がやってたことはなんだったんだろうって考えてたんです」
「また余計なことを考えている」
「早川さんにはわからないですよ……」
早川さんの手が私の手に触れた。
「じゃあ教えてよ。葵の全部」
その瞳は、まるで初めて会った時のように、私がまるで来るのを待っていたかのような、待ち受けていたかのような瞳だった。
「早川さんずるいです!」
私達はその後カフェを出た。
しばらく歩いていると、早川さんが私の顔を覗きこんだ。
「ところで俺とどうなりたいの?」
「……まだ考え中です」
「まだかかるのか……」
早川さんが優しく微笑んだ。
私達は無意識にまた手を繋いでいた。
──私は恋をした。
もう二度と恋なんてしたくなかった。
でも、どうしようもなく惹かれてしまった。
理屈じゃなく恋をした。
揺れながら、葛藤しながらも、私が流れ着いたのはここだった。
ここならきっと私は自分を救えるかもしれない。
過去を赦せるかもしれない。
そして、私の本当の幸せを見つけるんだ。
自分の足で。
──fin
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