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第四章 従弟
第53話
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『利用していい』
『居場所がない』
遼君は利用されてもいいから、誰かの側に居たいのかな。
すごい孤独だ。
抱きしめる力から気持ちが流れ込むように感じた。
でも、私は利用するつもりなんてない。
遼君は先生の代わりにはなれない。
例え先生とどうなっても、私はあの人じゃなきゃだめ。
「遼君、さっきは言いすぎた。ごめんね」
傘は近くに落ちていて、遼君も濡れている。
「私は先生の代わりに遼君を利用する事はできないよ」
そっと遼君の腕を解いた。
「遼君の気持ちは伝わったよ。でも、私は本物の先生がいいんだ。」
遼君の目は、何かを失ったような、空虚なものだった。
私は遼君に傘を渡して、途中まで歩いた。
「これからは先生とか関係なく、私の事は近所に住んでるお姉さんって思って!じゃあね!」
私はそのまま振り返らずに、家に帰った。
家に帰った後、どっと疲れがきて玄関に座り込んでしまった。
情に流されそうになったけど、なんとか私なりに距離を置けた気がする…。
ただ、遼君がこれからどうなるかは心配だった。
でも私はそこに踏み込んではいけない。
私は勇気を振り絞って……先生に電話をかけた。
呼び出し音がやけに長く感じた。
出てくれなかったらどうしよう……。
その時、通話になった。
『……どうした』
久々に聞いた先生の声──
嬉しくて涙が出てしまった。
「先生……!」
『……なんかあったのか?』
──先生に会いたい。
「先生が好きなんです!」
結局、出るのはこの言葉。
もっと話さなきゃいけない事があるのに、前置きなんて無視、思った事を直球で言ってしまう。
『家にいるのか?』
「はい……」
すごく安心する。
声だけでも満たされる。
『仕事終わったら行く』
先生と会える。
私は嬉しくて嬉しくて、急いで準備をした。
雨で濡れた体を温めて。
白いレースのワンピースを着て。
先生のくれたダイヤの首輪を付ける。
先生が来るのを心待ちにしていた。
暫くしたら先生から電話がかかってきて、家の玄関を出たら目線の先に、先生の車。
私は傘を刺して、ゆっくりと歩いた。
先生、怒ってるかな、まだ……。
恐る恐る先生を見ると、いつもの先生だった。
特に感情がある訳ではなく、落ち着いた雰囲気。
少し安心して、助手席をそっと開けた。
「お疲れ様です……」
電話で勢いよく告白したのに、先生を見ると怖くなる。
「濡れるから早く座れ」
先生が助手席に私を招いてくれた。
久々に先生の隣!
嬉しくて姿勢良く座ってしまう。
先生の全てが愛おしかった。
「家帰っていい?」
「え……?」
「ちょっと疲れてて」
どうしよう、なんか申し訳ない。
「また別の日にしましょうか?」
何も返事もないまま車は動き出した。
これは行っていいって事かな……?
先生と、ちゃんと話したい。
仲直りしたい。
先生の前だとただの恋する乙女になる自分に、やっぱり私は先生じゃなきゃダメなんだと改めて感じた。
『居場所がない』
遼君は利用されてもいいから、誰かの側に居たいのかな。
すごい孤独だ。
抱きしめる力から気持ちが流れ込むように感じた。
でも、私は利用するつもりなんてない。
遼君は先生の代わりにはなれない。
例え先生とどうなっても、私はあの人じゃなきゃだめ。
「遼君、さっきは言いすぎた。ごめんね」
傘は近くに落ちていて、遼君も濡れている。
「私は先生の代わりに遼君を利用する事はできないよ」
そっと遼君の腕を解いた。
「遼君の気持ちは伝わったよ。でも、私は本物の先生がいいんだ。」
遼君の目は、何かを失ったような、空虚なものだった。
私は遼君に傘を渡して、途中まで歩いた。
「これからは先生とか関係なく、私の事は近所に住んでるお姉さんって思って!じゃあね!」
私はそのまま振り返らずに、家に帰った。
家に帰った後、どっと疲れがきて玄関に座り込んでしまった。
情に流されそうになったけど、なんとか私なりに距離を置けた気がする…。
ただ、遼君がこれからどうなるかは心配だった。
でも私はそこに踏み込んではいけない。
私は勇気を振り絞って……先生に電話をかけた。
呼び出し音がやけに長く感じた。
出てくれなかったらどうしよう……。
その時、通話になった。
『……どうした』
久々に聞いた先生の声──
嬉しくて涙が出てしまった。
「先生……!」
『……なんかあったのか?』
──先生に会いたい。
「先生が好きなんです!」
結局、出るのはこの言葉。
もっと話さなきゃいけない事があるのに、前置きなんて無視、思った事を直球で言ってしまう。
『家にいるのか?』
「はい……」
すごく安心する。
声だけでも満たされる。
『仕事終わったら行く』
先生と会える。
私は嬉しくて嬉しくて、急いで準備をした。
雨で濡れた体を温めて。
白いレースのワンピースを着て。
先生のくれたダイヤの首輪を付ける。
先生が来るのを心待ちにしていた。
暫くしたら先生から電話がかかってきて、家の玄関を出たら目線の先に、先生の車。
私は傘を刺して、ゆっくりと歩いた。
先生、怒ってるかな、まだ……。
恐る恐る先生を見ると、いつもの先生だった。
特に感情がある訳ではなく、落ち着いた雰囲気。
少し安心して、助手席をそっと開けた。
「お疲れ様です……」
電話で勢いよく告白したのに、先生を見ると怖くなる。
「濡れるから早く座れ」
先生が助手席に私を招いてくれた。
久々に先生の隣!
嬉しくて姿勢良く座ってしまう。
先生の全てが愛おしかった。
「家帰っていい?」
「え……?」
「ちょっと疲れてて」
どうしよう、なんか申し訳ない。
「また別の日にしましょうか?」
何も返事もないまま車は動き出した。
これは行っていいって事かな……?
先生と、ちゃんと話したい。
仲直りしたい。
先生の前だとただの恋する乙女になる自分に、やっぱり私は先生じゃなきゃダメなんだと改めて感じた。
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