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第七章
第82話
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その日、私は自分の部屋で先生を待っていた。
先生からもらったサボテンを眺めていた。
私のために買ってくれたサボテン。
私の事をどう思う?
その時インターホンが鳴った。
心臓が跳ね上がった。
そっと開けると、いつもの先生が居た。
先生は入ってくると私を抱きしめてくれた。
「何かあった?」
私の心臓が高鳴っている。
話した時、先生がどういう反応をするのか怖い。
「先生、大事な話があります」
先生にソファに座ってもらって、私は床に正座をしていた。
「なんでそこに座る?」
「それは、なんとなく……」
先生は不思議そうに私を見ていた。
私は深呼吸した。
「先生、私、教員にはなりません」
その時、先生の表情が変わった。
「は?どういう事?」
手をグッと握った。
「色々考えてたんです……ずっと」
二人の間に気まずい沈黙が流れる。
「お前なんのために今まで頑張ってきたんだよ……それでどうするんだよこれから」
もう覚悟を決めた。
どんな答えが出ても、私は進むと。
「私はスクールカウンセラーを目指そうと思います」
先生の表情を見れなかった。
しばらくすると先生が口を開いた。
「お前はそれでいいのか?教員に来年からなれるのに……やっと叶ったんだろ」
先生の表情から悲しみが溢れていた。
「はい、本気で目指しました。でも見つけてしまったんです。私は困ってる人を助けたいんです。学校で悩んでる色んな人達を」
先生は黙っていた。
私もそれ以上何も言えなかった。
「それで、それになるとして、それはあとどのくらいかかるんだよ」
「院に進んでから二年勉強して、試験を受けて、なれるまでにそれ以上かかるかもしれません」
長い。
でも、それくらいちゃんと勉強しないといけない事なんだ。
その時、先生が私の髪に触れた。
「お前が悩んでるのはわかってた。でも教師になって欲しかった。それが俺の夢でもあった」
「先生……」
今まで見た事もない、切ない表情だった。
「先生、ごめんなさい。先生と私の夢、叶えられなくて。でも私はこの道に進みたいんです」
私の方の目から涙が出てしまった。
泣いてる場合じゃない。
泣いて先生の気持ちを収める気もない。
でも、私も辛かった。
先生を愛していたから。
逢えない時間も乗り越えて頑張ってきて、先生も協力してくれたから。
「でも私はあなたを愛してるんです。だから嘘をつきたくなかったんです」
全部伝えた。
先生が受け入れてくれなくても、先生への気持ちはずっと変わらない。
ずっと憧れていた人、追いかけた人、本気で愛した人。
私は思わず先生を抱きしめてしまった。
「先生、私はそれでもあなたと一緒に居たいんです。時間はかかるけど、自分で見つけた新しい道を歩みたいんです」
自分勝手な話だ。
先生は動かない。
「お前がそうしたいなら、頑張りたいなら、俺はもう何も言えない」
先生は私を強く抱きしめた。
「お前がそばに居てくれればそれでいい」
え……?
それが先生の答えなの?
「先生、私を受け入れられるんですか?許せるんですか?」
先生は少しだけ苦しそうな笑みを浮かべた。
「今更突き放せるわけないだろ」
苦しいくらいに力が強くなった。
「本気で愛してるんだから」
先生の想いが伝わって、私はすごく苦しくなった。
「先生、私こんなんですけど、あなたと一緒になりたいです。来年も学生です。それでも──」
先生の手を取った。
「あなたと結婚したいんです」
このタイミングでこの言葉が出たことは、自分の中でも想定外だった。
もっとロマンチックに、甘く、幸せな気持ちで言いたかった。
苦しい、切ない、でも愛してる。
それが私の愛し方なんだ。
先生からもらったサボテンを眺めていた。
私のために買ってくれたサボテン。
私の事をどう思う?
その時インターホンが鳴った。
心臓が跳ね上がった。
そっと開けると、いつもの先生が居た。
先生は入ってくると私を抱きしめてくれた。
「何かあった?」
私の心臓が高鳴っている。
話した時、先生がどういう反応をするのか怖い。
「先生、大事な話があります」
先生にソファに座ってもらって、私は床に正座をしていた。
「なんでそこに座る?」
「それは、なんとなく……」
先生は不思議そうに私を見ていた。
私は深呼吸した。
「先生、私、教員にはなりません」
その時、先生の表情が変わった。
「は?どういう事?」
手をグッと握った。
「色々考えてたんです……ずっと」
二人の間に気まずい沈黙が流れる。
「お前なんのために今まで頑張ってきたんだよ……それでどうするんだよこれから」
もう覚悟を決めた。
どんな答えが出ても、私は進むと。
「私はスクールカウンセラーを目指そうと思います」
先生の表情を見れなかった。
しばらくすると先生が口を開いた。
「お前はそれでいいのか?教員に来年からなれるのに……やっと叶ったんだろ」
先生の表情から悲しみが溢れていた。
「はい、本気で目指しました。でも見つけてしまったんです。私は困ってる人を助けたいんです。学校で悩んでる色んな人達を」
先生は黙っていた。
私もそれ以上何も言えなかった。
「それで、それになるとして、それはあとどのくらいかかるんだよ」
「院に進んでから二年勉強して、試験を受けて、なれるまでにそれ以上かかるかもしれません」
長い。
でも、それくらいちゃんと勉強しないといけない事なんだ。
その時、先生が私の髪に触れた。
「お前が悩んでるのはわかってた。でも教師になって欲しかった。それが俺の夢でもあった」
「先生……」
今まで見た事もない、切ない表情だった。
「先生、ごめんなさい。先生と私の夢、叶えられなくて。でも私はこの道に進みたいんです」
私の方の目から涙が出てしまった。
泣いてる場合じゃない。
泣いて先生の気持ちを収める気もない。
でも、私も辛かった。
先生を愛していたから。
逢えない時間も乗り越えて頑張ってきて、先生も協力してくれたから。
「でも私はあなたを愛してるんです。だから嘘をつきたくなかったんです」
全部伝えた。
先生が受け入れてくれなくても、先生への気持ちはずっと変わらない。
ずっと憧れていた人、追いかけた人、本気で愛した人。
私は思わず先生を抱きしめてしまった。
「先生、私はそれでもあなたと一緒に居たいんです。時間はかかるけど、自分で見つけた新しい道を歩みたいんです」
自分勝手な話だ。
先生は動かない。
「お前がそうしたいなら、頑張りたいなら、俺はもう何も言えない」
先生は私を強く抱きしめた。
「お前がそばに居てくれればそれでいい」
え……?
それが先生の答えなの?
「先生、私を受け入れられるんですか?許せるんですか?」
先生は少しだけ苦しそうな笑みを浮かべた。
「今更突き放せるわけないだろ」
苦しいくらいに力が強くなった。
「本気で愛してるんだから」
先生の想いが伝わって、私はすごく苦しくなった。
「先生、私こんなんですけど、あなたと一緒になりたいです。来年も学生です。それでも──」
先生の手を取った。
「あなたと結婚したいんです」
このタイミングでこの言葉が出たことは、自分の中でも想定外だった。
もっとロマンチックに、甘く、幸せな気持ちで言いたかった。
苦しい、切ない、でも愛してる。
それが私の愛し方なんだ。
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