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秘密の社交界
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──翌日
その日は友人のソフィアが屋敷に訪れた。
社交界で出会って、歳が同じで意気投合した私の唯一の友人。
大手貿易商の娘。
ソフィアと私は、私の部屋で定期的に最近の出来事を話す。
といっても、私が話すことはほとんどなく、ソフィアの話をただ聞いている。
でも、外の世界をあまり知らない私には、ソフィアの話はとても興味深く、毎回来るのを楽しみにしている。
ソフィアが一通り最近あった出来事を話し終わった後、表情が変わった。
「ねえ、ユミリア、知ってる?湖のほとりにある屋敷の秘密」
「秘密?」
「ええ、あそこは定期的に夜な夜な秘密の社交界が行われるの」
初耳だった。
「あそこは誰も住んでいないと思っていたけど」
「そう見えるわよね。でもね、夜にこっそりと行われているのよ。色んな身分の方が集まって、仮面をかぶって、ただその場を楽しむの。素敵でしょ?」
「そうかしら……」
とても危険な香りがする。
「その場だけの関係、その場だけの恋人。誰かわからないけど、それでいいの」
ソフィアは遠くを見る。
「私たちは自由に恋愛なんかできないんだから」
胸に切なく響く。
まともに恋もしないまま、知らない男と結婚する。
私の人生は、家のためにあるのだろうか……。
そう思う日はある。
「ねえ、今度行ってみない?」
「え……いつあるか知ってるの?
「ええ、こっそり、前父の開いたパーティーで、ご婦人が話してるのを聞いてしまったの。ご婦人は結婚しているのに、その社交界の虜なの」
ソフィアは悪戯な笑顔を浮かべる。
「ねえ、行きましょう。この身を知らない人に捧げる前に、思う存分楽しみましょう」
ソフィアの目は真剣だった。
「わかった」
ソフィアの目が輝いた。
「じゃあ、その日はうちの商会のパーティーがあるってことにしましょう!あなたを迎えに来るわ!私がいれば、ユミリアのお父上は信用してくださるもの」
ソフィアが誇らしげに言う。
ソフィアの親の商会には、父も頭が上がらない。
たぶん夜でも簡単に外出を許可してくれる。
「わかった。じゃあその日待ってる」
「うん。楽しみにしていて」
そしてソフィアは馬車で去っていった。
そこに何が待ち受けているのかも知らずに、私は、その社交界への興味や好奇心で頭がいっぱいになった。
その日は友人のソフィアが屋敷に訪れた。
社交界で出会って、歳が同じで意気投合した私の唯一の友人。
大手貿易商の娘。
ソフィアと私は、私の部屋で定期的に最近の出来事を話す。
といっても、私が話すことはほとんどなく、ソフィアの話をただ聞いている。
でも、外の世界をあまり知らない私には、ソフィアの話はとても興味深く、毎回来るのを楽しみにしている。
ソフィアが一通り最近あった出来事を話し終わった後、表情が変わった。
「ねえ、ユミリア、知ってる?湖のほとりにある屋敷の秘密」
「秘密?」
「ええ、あそこは定期的に夜な夜な秘密の社交界が行われるの」
初耳だった。
「あそこは誰も住んでいないと思っていたけど」
「そう見えるわよね。でもね、夜にこっそりと行われているのよ。色んな身分の方が集まって、仮面をかぶって、ただその場を楽しむの。素敵でしょ?」
「そうかしら……」
とても危険な香りがする。
「その場だけの関係、その場だけの恋人。誰かわからないけど、それでいいの」
ソフィアは遠くを見る。
「私たちは自由に恋愛なんかできないんだから」
胸に切なく響く。
まともに恋もしないまま、知らない男と結婚する。
私の人生は、家のためにあるのだろうか……。
そう思う日はある。
「ねえ、今度行ってみない?」
「え……いつあるか知ってるの?
「ええ、こっそり、前父の開いたパーティーで、ご婦人が話してるのを聞いてしまったの。ご婦人は結婚しているのに、その社交界の虜なの」
ソフィアは悪戯な笑顔を浮かべる。
「ねえ、行きましょう。この身を知らない人に捧げる前に、思う存分楽しみましょう」
ソフィアの目は真剣だった。
「わかった」
ソフィアの目が輝いた。
「じゃあ、その日はうちの商会のパーティーがあるってことにしましょう!あなたを迎えに来るわ!私がいれば、ユミリアのお父上は信用してくださるもの」
ソフィアが誇らしげに言う。
ソフィアの親の商会には、父も頭が上がらない。
たぶん夜でも簡単に外出を許可してくれる。
「わかった。じゃあその日待ってる」
「うん。楽しみにしていて」
そしてソフィアは馬車で去っていった。
そこに何が待ち受けているのかも知らずに、私は、その社交界への興味や好奇心で頭がいっぱいになった。
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