秘密の館の主に囚われて 〜彼は姉の婚約者〜

七転び八起き

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求めた体

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 ──深夜

 私はカウリス様にあの日手渡された一輪の赤い薔薇を見つめていた。

 燃えるように赤くて、深い香りがする。

 ──会いたい。

 会うべきではない。そう思っていても、私の心は叫んでいる。

 部屋の窓を開けて夜風に当たっていた。


 その時、視線を感じた。

 その先を見るとそこには──

 カウリス様がいた。

 屋敷の前に立っている。

 そして、目が合った。

 なぜこんな時間に……?

 カウリス様が微笑んだ。

 その瞬間、私の体が勝手に動いた。

 着替えてコートを羽織って、屋敷を誰にも気づかれないように出てきた。

「カウリス様……」

 時が止まったように動けなくなった。

 カウリス様が私に手を差し出した。

「ユミリア、ついてきて」

 私がカウリス様についていくと、屋敷の陰に馬車が止まっていた。

「どこへ?」
「屋敷だ。見せたいものがある」

 見せたいもの──

 私はそれが気になって、カウリス様の馬車に乗った。

 馬車がゆっくりと動き出した。

 馬車の中でカウリス様と二人きり。

 私はずっと外の景色を見ていた。

「エルバート家の子息とはどうだ」

 カウリス様の低い声が響いた。

 鋭い視線。

「……優しそうなお方です」

 カウリス様は怪しい笑みを浮かべた。

「知ってるよ。あれは汚れを知らない真面目そうな男だ」

 カウリス様が私の隣に座った。
 私の頬を撫でる。

「俺とユミリアの関係を知ったらどうするだろうな」

 私の鼓動が強く脈打った。

「……それは、やめてください」

「あの男と真剣に結婚を考えているのか?」

「それは──」

 結婚したいかはわからない。
 でも、向き合ってみたいと思った。

 カウリス様との関係から逃れたかった。

 カウリス様が私を抱き寄せた。

「例えどうなっても、離す気はない」

 耳元で囁かれ、頭が痺れる。

 唇が重なる。

 私が顔を背けようとしても、顎を掴まれてしまう。

 深く深く絡み合う。

 意図せず体が熱くなる。

 カウリス様の匂い、感触が、私の全てを呼び覚ます。

 手がスカートの下に滑り込んだ。

「待ってください!」

 彼の指が触れる。

「こんなに溢れてるのに、抵抗ばかりして、俺の心をかき乱す」

 指が奥まで入ってくる。

「ダメです!こんなところで……」

 カウリス様はやめない。

 それどころか、もっと揺さぶってくる。

 快感で体に力が入らなくなる。

 カウリス様が私の手を掴んで触れさせたものは、とても熱くて張り詰めていた。

 鼓動が早くなる。

「欲しいだろ」

 言えない。

 でも、そう思ってしまってる。

 体を抱き上げられて、カウリス様の膝の上に乗せられた。

 至近距離で見つめ合う。

「自分でやってごらん」

 その時、屋敷が見えた。

 月と美しい湖畔が見える。

 この瞬間が終わってしまう──

 早く昂った体を解放したかった。

 私は自分から、それを中に沈めてしまった。

 全身が震えるほどの快楽に襲われた。

「ユミリア、嬉しいよ。君から俺を求めくれるのが」

 カウリス様も動いた。

 私は彼の肩に顔を押し付けて、声を必死に堪える。

 勝手に動く自分の体と、それを突き動かすカウリス様。

 二人の動きが一つになった時、奥に強く当たって一気に解放された。

 脱力して、倒れそうになるとカウリス様が受け止めた。

 そしてすぐ、体の奥でそれが脈打った。

「俺のものだ」

 静かに強く言った言葉が、虚な脳に響いた。

 カウリス様が見せたいものとは──

 馬車が屋敷に到着した。
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