19 / 38
第19話 今度こそダンジョンの主を届けに行きました。
しおりを挟む
そういえば朝からグランドギルド本部に来るのは初かも。爽やかな空に、心地いい風。
「おはようございます。サトさん。」
「あれ、リアムさん。おはようございます。どうして入り口に?受付にいらっしゃると思ってました。」
「サトさんが来たらすぐに分かるようにと思いまして。」
「なんかすみません。」
「いえいえ。こちらこそわざわざご足労頂いて、ありがとうございます。では、こちらへ。」
え!朝ってこんなに人いるの?そりゃ私が来ても気がつかないかも。
「すごい賑わってますね。」
「そうですね。皆さん良い依頼を受けたいですからね。」
「あれ、そういえばリアムさん達はなぜここで働いているんでしたっけ?依頼を受けるより報酬が良かったりするのですか?」
「そういうわけではありませんが、ここ、グランドギルド本部はたくさんあるギルドをまとめているところですので、特に貢献度の高い上位ギルドには招集がかかるんです。ですので、もちろん報酬はそれなりに出ますが、半分は強制ですね。」
「なるほど。ということはここで働いている人達は皆さんすごい人ってことですか?」
「そうですね。皆さんと直接接する職員の実力は折り紙付きだと思いますよ。」
すごいな。なんかリアムさん、雲の上の世界の人って感じがしてきた。こんな人とこんなにも近くで話してしまって良いのだろうか。ましてや冒険者になりたてのFランクの私が、同じギルドに入ってしまって良いのだろうか。ギルドマスターの方はどう思ってるんだろう。
「サトさん。着きました。」
ああ、なんか勝手に考えて勝手にへこんじゃった。みんな私を必要としてくれたんだし、その期待に応えられるように頑張ろう。よし!
「室内なのにすごく広いですね。」
天井がガラス張りになっていて太陽の光が差し込んでる。幻想的できれいだな。
「そうですね。魔物も大きいのでそれなりに広い場所でないと。」
「確かにそうですよね。」
なんかこんなにきれいなところに魔物を置くなんて勿体ないよ。
「すみませんが、こちらに置いて頂けますか。」
「あ、はい。わかりました。」
ま、魔物も幸せでしょう。さ、アイテムボックスから出してっと。
うわ、なんか明るいところでまじまじと魔物をみると気持ち悪いな。
「ありがとうございます。」
「いえ。」
「大丈夫ですか?」
「え?」
リアムさんの手が私の顔に…
「顔色が少々優れないようですが。」
「あっすみません。なんか、近くで魔物をみたら気持ち悪いなと思ってしまって。ダンジョンは暗かったので…ってえ?」
目の前が暗く…リアムさんに抱きしめられてる?
「僕としたことが配慮が足りませんでした。ではこんなところさっさと出ましょう。」
ちょっ、そのままお姫様だっこは…
「あ、歩けます。歩けます。大丈夫です。」
「そんなに嫌ですか?」
「え…?嫌というわけでは。ただ…恥ずかしくて…」
「それは良かったです。では少しの間僕のわがままにお付き合いください。」
「……」
なんでリアムさんはいつも優しいんだろう。いや、からかわれてるのか?
「ふふ。だんだん顔の血色が良くなってきましたね。」
「それは…」
「それは?」
「それは……リアムさんがそうしてるからです。」
「目をそらさないでください。そう言って頂けると僕もこうしている甲斐がありますね。」
その優しくて全てを包み込む笑顔は反則だよ。
人気のないところでよかった。
「では、このままギルドの拠点に行きましょうか。」
「それ、いじわるで言ってます?」
やっぱりからかわれてるわ。
「それは、どういうことでしょう。」
分かってるくせに。
「おはようございます。サトさん。」
「あれ、リアムさん。おはようございます。どうして入り口に?受付にいらっしゃると思ってました。」
「サトさんが来たらすぐに分かるようにと思いまして。」
「なんかすみません。」
「いえいえ。こちらこそわざわざご足労頂いて、ありがとうございます。では、こちらへ。」
え!朝ってこんなに人いるの?そりゃ私が来ても気がつかないかも。
「すごい賑わってますね。」
「そうですね。皆さん良い依頼を受けたいですからね。」
「あれ、そういえばリアムさん達はなぜここで働いているんでしたっけ?依頼を受けるより報酬が良かったりするのですか?」
「そういうわけではありませんが、ここ、グランドギルド本部はたくさんあるギルドをまとめているところですので、特に貢献度の高い上位ギルドには招集がかかるんです。ですので、もちろん報酬はそれなりに出ますが、半分は強制ですね。」
「なるほど。ということはここで働いている人達は皆さんすごい人ってことですか?」
「そうですね。皆さんと直接接する職員の実力は折り紙付きだと思いますよ。」
すごいな。なんかリアムさん、雲の上の世界の人って感じがしてきた。こんな人とこんなにも近くで話してしまって良いのだろうか。ましてや冒険者になりたてのFランクの私が、同じギルドに入ってしまって良いのだろうか。ギルドマスターの方はどう思ってるんだろう。
「サトさん。着きました。」
ああ、なんか勝手に考えて勝手にへこんじゃった。みんな私を必要としてくれたんだし、その期待に応えられるように頑張ろう。よし!
「室内なのにすごく広いですね。」
天井がガラス張りになっていて太陽の光が差し込んでる。幻想的できれいだな。
「そうですね。魔物も大きいのでそれなりに広い場所でないと。」
「確かにそうですよね。」
なんかこんなにきれいなところに魔物を置くなんて勿体ないよ。
「すみませんが、こちらに置いて頂けますか。」
「あ、はい。わかりました。」
ま、魔物も幸せでしょう。さ、アイテムボックスから出してっと。
うわ、なんか明るいところでまじまじと魔物をみると気持ち悪いな。
「ありがとうございます。」
「いえ。」
「大丈夫ですか?」
「え?」
リアムさんの手が私の顔に…
「顔色が少々優れないようですが。」
「あっすみません。なんか、近くで魔物をみたら気持ち悪いなと思ってしまって。ダンジョンは暗かったので…ってえ?」
目の前が暗く…リアムさんに抱きしめられてる?
「僕としたことが配慮が足りませんでした。ではこんなところさっさと出ましょう。」
ちょっ、そのままお姫様だっこは…
「あ、歩けます。歩けます。大丈夫です。」
「そんなに嫌ですか?」
「え…?嫌というわけでは。ただ…恥ずかしくて…」
「それは良かったです。では少しの間僕のわがままにお付き合いください。」
「……」
なんでリアムさんはいつも優しいんだろう。いや、からかわれてるのか?
「ふふ。だんだん顔の血色が良くなってきましたね。」
「それは…」
「それは?」
「それは……リアムさんがそうしてるからです。」
「目をそらさないでください。そう言って頂けると僕もこうしている甲斐がありますね。」
その優しくて全てを包み込む笑顔は反則だよ。
人気のないところでよかった。
「では、このままギルドの拠点に行きましょうか。」
「それ、いじわるで言ってます?」
やっぱりからかわれてるわ。
「それは、どういうことでしょう。」
分かってるくせに。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
1,883
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる