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第11段階 part2
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えっと…これも入れるでしょ。あれも必要で…
こんにちは!ユナです。なんと!アレン様が実験場所を作ってくれまして、ただいま爆弾製作真っ最中なのです
「…ねぇ。カイム。俺の部屋で婚約者が犯罪一歩手前の代物を作ってるっぽいんだけどどう思う?あのさ、あんなの作っても使う機会ないと思うんだよ。だって…絶対使った瞬間この国無くなるくらいの威力だよ。あれ。身を守るどころがそれ以外全部吹き飛ばすよね?…ある意味身は守れてるか?」
私が実験している最中、何やらアレンは従者のカイムと話しているようだった。二人ともやってんな…とばかりの冷ややかな目とどう隠蔽しようかというような遠い目を向け話しているが…内容は私の実験音によって相殺され聞こえないのだった
「そうですねぇ。間違いなく誰にバレても面倒くさい予感しかしませんねぇ。あれ…捕まるどころが良いように利用されますよ、絶対。まぁ、あの暴れ馬様を捕まえても返り討ちになって自分が死ぬのは目に見えてますので…相手方は監禁よりも良いように利用する手を考えるでしょう。その点では…ゆな様が命の危険が伴うことはこれからも無に等しいので安心ですが、その分あなたが狙われますね?…さて、どう隠蔽しましょうか」
従者カイムは思った。目の前の我が主をここまで悩ませるとは婚約者様は天才である。正直、有能ではあるものの人使いは荒いので鬱憤がたまりまくり破裂寸前だったのだが、婚約者様が来てからと言うもの…その方が『誰か』の鬱憤を晴らすように問題を引き起こしてくれるため、見る分にはかなり爽快というか。もう最高というか。これほど遠い目をした主を拝める日が来るなんて…どんな仕事をした時よりも優越感のある。あぁ、続けておいて良かった。
「…その嬉しそうな顔は何かな?カイム。だいぶ失礼なことを考えてるように見えるけど。そんなに楽しめそうだと思うのなら、あの実験に混ぜてもらうかい?ユナは喜んで歓迎してくれるさ」
「結構です。分かってますよね?あそこに入ったらどんな人間も生き物も死にますよ。あれほどの魔力の濃密度に耐えれる体はしておませんので」
「ユナは入ってるじゃないか」
「あの方は異常です。そんなに言うならアレン様が入ってみて下さいよ」
「今は遠慮しとくよ。朝入ったばかりだから。俺も長時間はさすがに無理だったよ」
「…は?えっと…まさかほんとに入ったんですか?冗談ですよね?貴方も化け物だったんですか?」
「言ってることが矛盾してるが?それとさっきから…というか常時だけど、主への態度ではないよね」
「最低限は敬意を払ってるつもりです。てか…そんな従順にしてても貴方方は手に負えませんので。そして、後先考えずあんな場所に自ら入られるバカを静止するのも役割だったはずなのですが…まぁ無理ですよね。そして、もちろん婚約者様をお止めするのも無理でしたね。はい」
こんなことを思う自分はバカだろうか。あの目の前で目を爛々に輝かせながら爆弾を作っている愛しい婚約者を…この部屋で好きにさせていた方が安全であると。もちろん世界が。犯罪一歩手前なんて気休めに言ってはいるものの…あれはもう手遅れだ。本人は果たして気づいているのだろうか。自らが作っているものは、この国もろとも吹き飛ばす勢いを持つであろうことを。
「……まぁ、知らないよな。ユナだし」
「知らないですよ…ユナ様ですから。あぁ…見てくださいよ。あれ何個魔法が付与されてるんですか。めちゃくちゃヤバい威力なんですけど。アレン様…『あれ』どうするんです?」
「…どうしようねぇ」
この場所はユナのことを1日中見れる特等席である。愛しい婚約者と一緒に部屋に入れることに喜びは感じるが…俺たちはいったい何を見せられているんだ?
「おかしいな、カイム。ここはいつから魔窟になったんだ?婚約者と僕の間に結界あるの可笑しくない?」
「…💢。あのな?あんたのせいだろ!?なぁ?おい。どうするんだよ。結界あるのが可笑しいって?なかったら俺ら即死だよ!」
「言葉崩れてるが?」
「やってらんねぇよ。俺はな?ここに命かけてきてんの。名誉のために!とか騎士の近いなんてものじゃねぇよ?ほんとにマ・ジ・で!あの結界なかったらどうなってると思う?お前でも数時間が限界だろ?俺らなんて即死だから。毎朝、死地に出勤してやってんだ。バカなこと言わずに働け!結界がどうのって言うなら、早くあの婚約者様をどうにかして、平和な執務室に戻すんだな」
「……あれを外に出せるか?」
「…無理だな。だから、変なこと言わず働けって」
「……分かった」
私は実験の手を止め、何やら言い合いをしているようなアレンとカイムを見ていた。二人は何を言っているんだか。そして、アレン様の机に山積みになった書類はいつ片付くのだろうか。
アレンは知っているのかな。私はあなたが書類を全て片付け終わる瞬間をいつも待ってるのに。全部終わってたら…飛びついて抱きしめて。あの日の続きできたらって。
ねぇ…アレン。私いつの間にか『爆弾』二番目になっちゃった。今はあなたが一番みたい。早くアレンの仕事終わらないかな。
こんにちは!ユナです。なんと!アレン様が実験場所を作ってくれまして、ただいま爆弾製作真っ最中なのです
「…ねぇ。カイム。俺の部屋で婚約者が犯罪一歩手前の代物を作ってるっぽいんだけどどう思う?あのさ、あんなの作っても使う機会ないと思うんだよ。だって…絶対使った瞬間この国無くなるくらいの威力だよ。あれ。身を守るどころがそれ以外全部吹き飛ばすよね?…ある意味身は守れてるか?」
私が実験している最中、何やらアレンは従者のカイムと話しているようだった。二人ともやってんな…とばかりの冷ややかな目とどう隠蔽しようかというような遠い目を向け話しているが…内容は私の実験音によって相殺され聞こえないのだった
「そうですねぇ。間違いなく誰にバレても面倒くさい予感しかしませんねぇ。あれ…捕まるどころが良いように利用されますよ、絶対。まぁ、あの暴れ馬様を捕まえても返り討ちになって自分が死ぬのは目に見えてますので…相手方は監禁よりも良いように利用する手を考えるでしょう。その点では…ゆな様が命の危険が伴うことはこれからも無に等しいので安心ですが、その分あなたが狙われますね?…さて、どう隠蔽しましょうか」
従者カイムは思った。目の前の我が主をここまで悩ませるとは婚約者様は天才である。正直、有能ではあるものの人使いは荒いので鬱憤がたまりまくり破裂寸前だったのだが、婚約者様が来てからと言うもの…その方が『誰か』の鬱憤を晴らすように問題を引き起こしてくれるため、見る分にはかなり爽快というか。もう最高というか。これほど遠い目をした主を拝める日が来るなんて…どんな仕事をした時よりも優越感のある。あぁ、続けておいて良かった。
「…その嬉しそうな顔は何かな?カイム。だいぶ失礼なことを考えてるように見えるけど。そんなに楽しめそうだと思うのなら、あの実験に混ぜてもらうかい?ユナは喜んで歓迎してくれるさ」
「結構です。分かってますよね?あそこに入ったらどんな人間も生き物も死にますよ。あれほどの魔力の濃密度に耐えれる体はしておませんので」
「ユナは入ってるじゃないか」
「あの方は異常です。そんなに言うならアレン様が入ってみて下さいよ」
「今は遠慮しとくよ。朝入ったばかりだから。俺も長時間はさすがに無理だったよ」
「…は?えっと…まさかほんとに入ったんですか?冗談ですよね?貴方も化け物だったんですか?」
「言ってることが矛盾してるが?それとさっきから…というか常時だけど、主への態度ではないよね」
「最低限は敬意を払ってるつもりです。てか…そんな従順にしてても貴方方は手に負えませんので。そして、後先考えずあんな場所に自ら入られるバカを静止するのも役割だったはずなのですが…まぁ無理ですよね。そして、もちろん婚約者様をお止めするのも無理でしたね。はい」
こんなことを思う自分はバカだろうか。あの目の前で目を爛々に輝かせながら爆弾を作っている愛しい婚約者を…この部屋で好きにさせていた方が安全であると。もちろん世界が。犯罪一歩手前なんて気休めに言ってはいるものの…あれはもう手遅れだ。本人は果たして気づいているのだろうか。自らが作っているものは、この国もろとも吹き飛ばす勢いを持つであろうことを。
「……まぁ、知らないよな。ユナだし」
「知らないですよ…ユナ様ですから。あぁ…見てくださいよ。あれ何個魔法が付与されてるんですか。めちゃくちゃヤバい威力なんですけど。アレン様…『あれ』どうするんです?」
「…どうしようねぇ」
この場所はユナのことを1日中見れる特等席である。愛しい婚約者と一緒に部屋に入れることに喜びは感じるが…俺たちはいったい何を見せられているんだ?
「おかしいな、カイム。ここはいつから魔窟になったんだ?婚約者と僕の間に結界あるの可笑しくない?」
「…💢。あのな?あんたのせいだろ!?なぁ?おい。どうするんだよ。結界あるのが可笑しいって?なかったら俺ら即死だよ!」
「言葉崩れてるが?」
「やってらんねぇよ。俺はな?ここに命かけてきてんの。名誉のために!とか騎士の近いなんてものじゃねぇよ?ほんとにマ・ジ・で!あの結界なかったらどうなってると思う?お前でも数時間が限界だろ?俺らなんて即死だから。毎朝、死地に出勤してやってんだ。バカなこと言わずに働け!結界がどうのって言うなら、早くあの婚約者様をどうにかして、平和な執務室に戻すんだな」
「……あれを外に出せるか?」
「…無理だな。だから、変なこと言わず働けって」
「……分かった」
私は実験の手を止め、何やら言い合いをしているようなアレンとカイムを見ていた。二人は何を言っているんだか。そして、アレン様の机に山積みになった書類はいつ片付くのだろうか。
アレンは知っているのかな。私はあなたが書類を全て片付け終わる瞬間をいつも待ってるのに。全部終わってたら…飛びついて抱きしめて。あの日の続きできたらって。
ねぇ…アレン。私いつの間にか『爆弾』二番目になっちゃった。今はあなたが一番みたい。早くアレンの仕事終わらないかな。
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