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おまけ2
殿下に会うのは久しぶりです
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(長男参加前)
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「久しぶり、リーシャ」
半年振りに屋敷を訪れた殿下に、顔を合わせるなり抱きしめられた。
殿下に使用人たちの前で触れられるのにはもう慣れてしまったけれど、いつもとは違う雰囲気に戸惑う。
「殿…下…?」
「リーシャ…」
少し身体を離した殿下に、じっと見つめられた。頬に手を当てられ、親指でそっと撫でられる。
距離が…近いような………
そう思った次の瞬間には、唇を塞がれていた。出迎えの使用人たちがズラリと並んで見ているのに。
流石に逃れようとしたけれど、後頭部をつかむ手の力は強く逃げられない。
「んっ…殿……」
「リーシャ………」
角度を変えて執拗に唇を貪られ、身体の奥が疼き始める。もう、押し退けようとしているのか縋り付いているのかわからない。
結局、長いキスが終わる頃にはぐったりして、殿下の腕に支えられていないと立っていられなくなってしまっていた。
胸に寄りかかり荒い息を吐く私に、殿下がいつもの調子で微笑んだ。
「可愛いリーシャに寂しい思いをさせてしまったからね。お詫びだよ」
「寂しくなんてなかった」とか「お詫びになってない」とか言いたいことはあったのだけれど、息が整わないのと、何より殿下のあまりに満足そうな様子に何も言えなくなってしまった。
「部屋に行こうか」
そんな言葉にコクリと頷くのがやっとで。
キスの余韻で足元がふらついた私を、殿下がひょいと抱えあげた。
「っ…殿……」
キスも恥ずかしいけれどこの体勢も恥ずかしい。
けれど
「このまま、ここでするかい?」
下ろしてくださいと言うより早くそう言われて、思いきり首を横に振った。
殿下は時々、冗談か本気かわからないから困る。
ぎゅっとしがみつく私に、殿下が喉の奥で楽しそうに笑った。
「ここでもいいけど人払いをしてからかな」
ホール脇に置かれたソファにチラリと視線をやられて、小さく悲鳴をあげて殿下に抱きつく腕に更に力を込めた。
人払いしようが、こんなひらけたところでは嫌だ。
「部屋…で……」
「部屋で何?」
にっこりと笑った殿下がすぐそこにあるソファに向かって歩き出す。私の髪に軽くキスをして。
ソファまであとほんの数歩。
「っ…部屋で抱いてくださいっ…!」
たまらず悲鳴混じりに叫んだ私に、クスクスと殿下が笑った。
「今日は随分積極的だね?僕のリーシャ」
言わせた癖に、そんな風に揶揄って。
思わず責めるような目で見返したけれど
「そんなに僕に抱かれたかったのかい?リーシャ」
耳に唇が触れる距離で低く囁かれて、全身が震えた。
身体の奥がドクンと跳ねる。
期待するように。
肌も熱くなっていて。
気づけば、殿下の言う通りもっとたくさん触れて欲しくてたまらなくなってしまっていた。
もっと、奥の方まで…。
自覚して恥ずかしくなって、ぎゅっと目を閉じる。
「それなら念入りに可愛がってあげないといけないね?僕の寂しがりな奥さん?」
耳を甘くくすぐる殿下の声に、もう言い返すことなどできなくて。大人しくしがみついたまま、殿下の部屋へと運ばれていった。
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「久しぶり、リーシャ」
半年振りに屋敷を訪れた殿下に、顔を合わせるなり抱きしめられた。
殿下に使用人たちの前で触れられるのにはもう慣れてしまったけれど、いつもとは違う雰囲気に戸惑う。
「殿…下…?」
「リーシャ…」
少し身体を離した殿下に、じっと見つめられた。頬に手を当てられ、親指でそっと撫でられる。
距離が…近いような………
そう思った次の瞬間には、唇を塞がれていた。出迎えの使用人たちがズラリと並んで見ているのに。
流石に逃れようとしたけれど、後頭部をつかむ手の力は強く逃げられない。
「んっ…殿……」
「リーシャ………」
角度を変えて執拗に唇を貪られ、身体の奥が疼き始める。もう、押し退けようとしているのか縋り付いているのかわからない。
結局、長いキスが終わる頃にはぐったりして、殿下の腕に支えられていないと立っていられなくなってしまっていた。
胸に寄りかかり荒い息を吐く私に、殿下がいつもの調子で微笑んだ。
「可愛いリーシャに寂しい思いをさせてしまったからね。お詫びだよ」
「寂しくなんてなかった」とか「お詫びになってない」とか言いたいことはあったのだけれど、息が整わないのと、何より殿下のあまりに満足そうな様子に何も言えなくなってしまった。
「部屋に行こうか」
そんな言葉にコクリと頷くのがやっとで。
キスの余韻で足元がふらついた私を、殿下がひょいと抱えあげた。
「っ…殿……」
キスも恥ずかしいけれどこの体勢も恥ずかしい。
けれど
「このまま、ここでするかい?」
下ろしてくださいと言うより早くそう言われて、思いきり首を横に振った。
殿下は時々、冗談か本気かわからないから困る。
ぎゅっとしがみつく私に、殿下が喉の奥で楽しそうに笑った。
「ここでもいいけど人払いをしてからかな」
ホール脇に置かれたソファにチラリと視線をやられて、小さく悲鳴をあげて殿下に抱きつく腕に更に力を込めた。
人払いしようが、こんなひらけたところでは嫌だ。
「部屋…で……」
「部屋で何?」
にっこりと笑った殿下がすぐそこにあるソファに向かって歩き出す。私の髪に軽くキスをして。
ソファまであとほんの数歩。
「っ…部屋で抱いてくださいっ…!」
たまらず悲鳴混じりに叫んだ私に、クスクスと殿下が笑った。
「今日は随分積極的だね?僕のリーシャ」
言わせた癖に、そんな風に揶揄って。
思わず責めるような目で見返したけれど
「そんなに僕に抱かれたかったのかい?リーシャ」
耳に唇が触れる距離で低く囁かれて、全身が震えた。
身体の奥がドクンと跳ねる。
期待するように。
肌も熱くなっていて。
気づけば、殿下の言う通りもっとたくさん触れて欲しくてたまらなくなってしまっていた。
もっと、奥の方まで…。
自覚して恥ずかしくなって、ぎゅっと目を閉じる。
「それなら念入りに可愛がってあげないといけないね?僕の寂しがりな奥さん?」
耳を甘くくすぐる殿下の声に、もう言い返すことなどできなくて。大人しくしがみついたまま、殿下の部屋へと運ばれていった。
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