サバイディー、南方上座部仏教国の夕陽

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第二章 2002年 春

サバイディー、南方上座部仏教国の夕陽 82

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    第二章 2002年 春


    82 N君との豪遊

 (正直に書かなくても良いんだけどなぁ) 
      その三

 スリウォン通りとシーロム通りを縦に、かの有名なタニヤ通りが繋がっている。
 そのタニヤの隣の通りがパッポン1とパッポン2通りとなっている。

 僕とN君はパッポン1通りの中ほどにある一軒のゴーゴーバーに飛び込んだ。
 
 大音響のディスコティック音楽が耳をつんざき、驚きも覚めやらぬうちに目の前には全裸一歩手前のビキニ姿の大勢の女性が踊っていた。

 僕達は広いお立ち台で踊っている彼女達を下から覗ける位置のカウンター席に案内された。
 目の前に細くて綺麗な足が飛び跳ねているのだ。

 セクシーダンスを目の前で見せられると、普段若い女性のこのような姿に全く縁のない僕は、目玉が飛び出てしまいそうなほど驚いた。
 N君は横でニヤニヤしているだけだ。

 案内してくれた中年の女性に五十バーツ(150円ほどですな)を支払い、間もなくビールが運ばれてきた。
 これが一応セット料金のようだった。

 しばらくあっけに取られてダンスを見ていると、突然僕の隣に一人のダンサーが体を摺り寄せてきた。
 見ると巨乳の美女だ。僕は頭の中がパニック状態になりながらも、その巨乳から目が離れない。

「コーラ飲んでいいですか?」
                                            
 片言の日本語で彼女が言う。

 勿論このような状態の時に断るわけがない。

「コーラでも何でも飲んだらんかい!」と言うとすぐにコーラが運ばれ、五十バーツを支払う。

 乾杯をしたあとは、なにやら僕に話しかけてくる。
 隣に目をやると、N君もグラマーな女性と話しながら鼻の下があごの辺りまで伸び切っている。
 何ともまあ男というものはどうしようもない生き物だな。

 横の彼女にもう一杯飲み物をおごったが、彼女が店外に連れ出して欲しいという希望を僕が拒否したので、諦めて離れて行った。

 すると間髪を入れずに、すぐに別の女性が横に座った。
 今度はやや小柄でスリムな女性だ。

 彼女はやや控えめな感じだったが、同じように飲み物をねだってきたのでコーラをおごった。

 こちらから話さないと喋らない女性で僕はすぐに気に入ったが、店外に連れ出してどうこうする気は全くなかった。

 三十分以上セクシーディスコダンスを眺めながら、横に座った女性の相手を適当にしていたが、結局この店は女性を店外へ連れ出してくれることを期待するわけである。

 僕たちのようにじっとダンスを見ているだけでは歓迎されないのだ。(店外へ連れ出すには、店に四百バーツを支払い、連れ出した女性には二千バーツから三千バーツが相場らしい)

 気配を察して僕とN君は退散することにした。
 僕達は要するに真面目なのだな。(笑)

 ゴーゴーディスコバーに思いっきり後ろ髪を引かれながら、次に小腹が空いたのでタニヤ通りの「すし幸」に入った。

 タニヤ通りには「築地」という有名なすし屋があり、ここは昼間のランチがお奨め。(百三十バーツでにぎり寿司に小鉢と吸い物がついています)

 この「すし幸」は板さんの本田氏がとても気さくな人で、僕はこのあとバンコクに来たら必ず立ち寄って、タイの様々な現地事情を教えていただく。

 彼は既に六十才を過ぎているが、某大手ホテルの料理人として長年従事し、そのホテルが海外に店を出したことをきっかけに日本を離れ、数十年が経っているらしい。
 
 日本に奥さんがいるらしいが、何年かに一度しか帰国しないと語っていた。

 この夜はシーフードを食べたあとだったので、二人で瓶ビール二本とにぎりを四種類ほどしか食べなかったが、味はとても美味しかった。

 ただ新鮮だと奨められた「かんぱち」が四百バーツとかなり高めだった。

 でもこのお寿司屋さんはお奨めなので、是非立ち寄ってください。いろいろと情報が聞けますよ!

 ※この旅行記は2002年のものなので、すし幸さんはすでに存在していません


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