婚約破棄など私は望みません！秘密？どんな事でもギーン様となら乗り越えられます。

話

「すまない、マリア、君との婚約は破棄させてもらえないか？」

「え、な、何を言っておられるのです？ギーン様！」

先日、魔物退治から帰ってこられてから元気のなかったギーン様、ずっと思い詰めていたと思ったら、突然の婚約破棄！

「わ、訳は話して戴けますね？」

「それは、出来ない！」

「な、なぜです？他に好きな人が出来たのですか？」

「違う！」

「私は何か粗相をしましたか？」

「違う！」

「他に条件の良い縁談でも？」

「それも違う！」

「では、なぜなのです？」

「僕も君との婚約は破棄したくないんだ！君を離したくはない！」

「ではなぜなのです！」

「わかった……他言無用で頼む。」

すると、ギーンはおもむろに帽子を取る。

「な、何を？」

帽子のしたからは、

以前のサラサラの金髪はなく、無惨にも大きな傷を残す……悲惨な姿が現れる！


「これが原因だ！どうやら呪いらしく、もう元には戻らない。こんな僕は嫌だろう？」

国随一と言われたイケメンの頭は、悲惨な姿になったが、

「そ、そんなことで…、私をバカにしないで下さい！」

マリアはギーンの頭を抱き締める！

「この頭は国の為に尽くしたその結果です。私は誇りに思います。」

マリアはそっとギーンの頭にキスをした。

「マリア！」

それからも二人は仲良く暮らしましたとさ。