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第七話 静かな暮らしが…。
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「陛下!今、何とおっしゃったのですか?」
「ほ?聞き取れんかったかの?では、もう一度、アドレーと婚約して貰いたいのだ。」
マリアは全く、事態が呑み込めず、固まる。
「な、頼むよ!マリア!俺と婚約しよう!」
アドレー王子はマリアの両肩を掴み。真っ直ぐマリアを見つめ、
「なぁ、ダメか?それとも、他に婚約者がいるのか?」
と尋ねる。
アドレー王子は外見的には申し分無いし、地位もある。しかし、マリアは静かに生きていきたいと思っていたところにこの話である!
「い、いえ、もう、私には婚約者はいませんが……半年前に婚約破棄されたので……そ、そうだ!婚約破棄されたような女と婚約なぞ、王家の恥では?」
「いや!そんなことはない!それを恥に思うのは男のプライドとか言うものだ!そんなことより俺はマリア、君が好きだ!」
「え、でもまだお会いしてまだ数時間ですが……」
「時間は重要じゃないだろう?俺は君の振る舞いや、言動、何より、君に一目惚れした!」
真っ直ぐな王子の眼にマリアは圧倒されはじめる。
「あ、ありがとうございます。……でも……私にも心の準備と言うものが……殿下の事もよくわかりませんし……お父様にも相談を……」
「ん~、そうか、ではこうしよう!マリア、君には僕の侍女になって貰う!そして、僕の事を近くで見て、僕の事を知ってくれ。どうしても君が僕との婚約が嫌ならそう言ってくれれば良い。もちろんそのときは、僕はきっぱりと諦めよう!そして、その時僕は、王宮を離れるから君はこのまま侍女を続けられる。これなら良いだろ?」
あまりにも強引な話ではあるが、これだけ王子が譲歩してくれた、とマリアは思ってしまい、
「わ、わかりました……そこまで、言われるのでしたら……アドレー殿下の侍女になります」
すると王様が、
「ほ、ほ、そうか、そうか、話しは、まとまった、ようだな?では後程謁見の間でな。」
王様は、笑顔で部屋を出ていく。
「え?謁見の間?」
「ああ、俺の帰還報告を正式にするのに集まるからな。」
「え!そ、そんなところでの発表って…。」
「んじゃ!そう言うことだから後でな!」
王子も満面の笑みで部屋を後にした。
「あ~親子だな~。って!なんて、強引な!こ、これでは……専属侍女とはなばかりの……絶対に回りには色々と噂されるわよね……まぁ、嬉しくないことはないけど……ドルイダスの力……バレたら殺されるわよね……。お城に来たのは間違いだったかしら?」
マリアの王宮での暮らしが、変わりはじめた瞬間であった。
「ほ?聞き取れんかったかの?では、もう一度、アドレーと婚約して貰いたいのだ。」
マリアは全く、事態が呑み込めず、固まる。
「な、頼むよ!マリア!俺と婚約しよう!」
アドレー王子はマリアの両肩を掴み。真っ直ぐマリアを見つめ、
「なぁ、ダメか?それとも、他に婚約者がいるのか?」
と尋ねる。
アドレー王子は外見的には申し分無いし、地位もある。しかし、マリアは静かに生きていきたいと思っていたところにこの話である!
「い、いえ、もう、私には婚約者はいませんが……半年前に婚約破棄されたので……そ、そうだ!婚約破棄されたような女と婚約なぞ、王家の恥では?」
「いや!そんなことはない!それを恥に思うのは男のプライドとか言うものだ!そんなことより俺はマリア、君が好きだ!」
「え、でもまだお会いしてまだ数時間ですが……」
「時間は重要じゃないだろう?俺は君の振る舞いや、言動、何より、君に一目惚れした!」
真っ直ぐな王子の眼にマリアは圧倒されはじめる。
「あ、ありがとうございます。……でも……私にも心の準備と言うものが……殿下の事もよくわかりませんし……お父様にも相談を……」
「ん~、そうか、ではこうしよう!マリア、君には僕の侍女になって貰う!そして、僕の事を近くで見て、僕の事を知ってくれ。どうしても君が僕との婚約が嫌ならそう言ってくれれば良い。もちろんそのときは、僕はきっぱりと諦めよう!そして、その時僕は、王宮を離れるから君はこのまま侍女を続けられる。これなら良いだろ?」
あまりにも強引な話ではあるが、これだけ王子が譲歩してくれた、とマリアは思ってしまい、
「わ、わかりました……そこまで、言われるのでしたら……アドレー殿下の侍女になります」
すると王様が、
「ほ、ほ、そうか、そうか、話しは、まとまった、ようだな?では後程謁見の間でな。」
王様は、笑顔で部屋を出ていく。
「え?謁見の間?」
「ああ、俺の帰還報告を正式にするのに集まるからな。」
「え!そ、そんなところでの発表って…。」
「んじゃ!そう言うことだから後でな!」
王子も満面の笑みで部屋を後にした。
「あ~親子だな~。って!なんて、強引な!こ、これでは……専属侍女とはなばかりの……絶対に回りには色々と噂されるわよね……まぁ、嬉しくないことはないけど……ドルイダスの力……バレたら殺されるわよね……。お城に来たのは間違いだったかしら?」
マリアの王宮での暮らしが、変わりはじめた瞬間であった。
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