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♡『揺れる心』(SIDE 剛谷 猛)
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~~~登場人物~~~
♡剛谷 猛(ごうたに たける)34歳
がっしりとした190センチの大きな体。
背中が広く、胸板が厚い。筋肉質の体格に恵まれた大男。
消化器外科医。男気に溢れ、面倒見が良い。
指導医だった湊のことが好き。
♡湊 京(みなと けい) 41歳
優秀な心臓外科医。
肩まで伸ばしたロン毛。青光りする黒髪。
医者とは思えないチャラチャラした軽い雰囲気。いい加減で荒っぽい喋り方。
人を小馬鹿にした話し方をする。
患者に対しては、優しく紳士的。腕の良い一流の心臓外科医。
亡くなった恋人、朝倉のことが忘れられない。
~~~~~~~~~~
♡『揺れる心』(SIDE 剛谷 猛)
湊先生は酔い潰れた俺を、家まで送ってくれた。
寝室に、2人きり。
全てを見通し常に先を読む湊先生がこの状況に身を置いているのだから、完全なNOではない。
酔いが回って機能しない頭をフル回転させて、彼の感情を読み解く。
「俺は、お前とそういう関係になりたいと思ってない。」
静まり返った寝室に響いた彼の声に含みを感じて顔を上げる。
目が合った途端、湊先生は罰が悪そうに顔を歪めた。
「いや・・それは正確じゃねぇな。時々・・お前のその・・バカみたいに真っ直ぐで暑苦しい目に見つめられて変な気分になったことは認める。けど、超えたくないんだよ、わかるだろ。」
この人が言葉を濁すなんて、珍しい。
相手の気持ちがどうあれそんなの全然関係ない。
俺はこう思うんだから、それが全てだろとでも言いたげな、揺るぎのない態度、口調。
それが湊 京という男の持ち味なのに。
周りくどい言い方をするのは、彼の心が揺れているからなのではと期待する。
少なくとも俺に欲情してくれたことがあるとわかっただけで、たまらなく嬉しくなった。
「だから、その目・・やめろ。そんな目で俺を見るな。」
俺を睨みつける彼の表情に困惑が浮かんでいて、押せばいけるのではないかという浅はかな期待に心が色めく。
この人はアルコールを摂らない。
一線を越えれば、酒の勢いだったと言い訳することはできないのだ。
彼の逡巡が見て取れる。
でも、そんなことはどうでもよかった。
「あんたのことが好きだ。あんたになら・・・都合よく扱われてもいい。」
「お前な・・ 何言ってるのかわかってんのか?」
自分を大切にしろとでも言いたげな、彼の乱暴な口調。
それでも、彼が俺を求めているのははっきりわかった。
「俺のこの気持ちを満たすことが出来るのは、世界でただ1人・・あんただけなんだ。」
バクバクとうるさい心臓の音に、俺は今生きているのだとたまらなく実感する。
しつこくされることを嫌う彼が、はぁ、と呆れたようにため息を吐き出すその仕草でさえ、自分に向けられているのだと思うと嬉しかった。
彼が俺を見ているだけで、嬉しくて誇らしくて身体が熱くて、訳がわからなくなる。
「男なんだから、たまには欲望に従っても良い。本気の相手じゃないと、関係を持っちゃいけないなんて、誰が決めたんですか。」
「お前なぁ・・必死かよ。そんなに俺を悪い男にしたいのか?」
「元々悪い男でしょう。いたいけな研修医に手出したの忘れました?」
「その話、いつまで引き摺んの?ここで間違いが起きたら、一生付き纏われそうだな。」
欲望にスイッチが入ったのだとわかる。
彼の感情が昂るのは、決まって俺に怒りを向ける時だった。
「煽ったのは、お前だからな。」
彼の低い声が響く。
ドクン、と心臓が痛いほど大きく跳ねた。
♡剛谷 猛(ごうたに たける)34歳
がっしりとした190センチの大きな体。
背中が広く、胸板が厚い。筋肉質の体格に恵まれた大男。
消化器外科医。男気に溢れ、面倒見が良い。
指導医だった湊のことが好き。
♡湊 京(みなと けい) 41歳
優秀な心臓外科医。
肩まで伸ばしたロン毛。青光りする黒髪。
医者とは思えないチャラチャラした軽い雰囲気。いい加減で荒っぽい喋り方。
人を小馬鹿にした話し方をする。
患者に対しては、優しく紳士的。腕の良い一流の心臓外科医。
亡くなった恋人、朝倉のことが忘れられない。
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♡『揺れる心』(SIDE 剛谷 猛)
湊先生は酔い潰れた俺を、家まで送ってくれた。
寝室に、2人きり。
全てを見通し常に先を読む湊先生がこの状況に身を置いているのだから、完全なNOではない。
酔いが回って機能しない頭をフル回転させて、彼の感情を読み解く。
「俺は、お前とそういう関係になりたいと思ってない。」
静まり返った寝室に響いた彼の声に含みを感じて顔を上げる。
目が合った途端、湊先生は罰が悪そうに顔を歪めた。
「いや・・それは正確じゃねぇな。時々・・お前のその・・バカみたいに真っ直ぐで暑苦しい目に見つめられて変な気分になったことは認める。けど、超えたくないんだよ、わかるだろ。」
この人が言葉を濁すなんて、珍しい。
相手の気持ちがどうあれそんなの全然関係ない。
俺はこう思うんだから、それが全てだろとでも言いたげな、揺るぎのない態度、口調。
それが湊 京という男の持ち味なのに。
周りくどい言い方をするのは、彼の心が揺れているからなのではと期待する。
少なくとも俺に欲情してくれたことがあるとわかっただけで、たまらなく嬉しくなった。
「だから、その目・・やめろ。そんな目で俺を見るな。」
俺を睨みつける彼の表情に困惑が浮かんでいて、押せばいけるのではないかという浅はかな期待に心が色めく。
この人はアルコールを摂らない。
一線を越えれば、酒の勢いだったと言い訳することはできないのだ。
彼の逡巡が見て取れる。
でも、そんなことはどうでもよかった。
「あんたのことが好きだ。あんたになら・・・都合よく扱われてもいい。」
「お前な・・ 何言ってるのかわかってんのか?」
自分を大切にしろとでも言いたげな、彼の乱暴な口調。
それでも、彼が俺を求めているのははっきりわかった。
「俺のこの気持ちを満たすことが出来るのは、世界でただ1人・・あんただけなんだ。」
バクバクとうるさい心臓の音に、俺は今生きているのだとたまらなく実感する。
しつこくされることを嫌う彼が、はぁ、と呆れたようにため息を吐き出すその仕草でさえ、自分に向けられているのだと思うと嬉しかった。
彼が俺を見ているだけで、嬉しくて誇らしくて身体が熱くて、訳がわからなくなる。
「男なんだから、たまには欲望に従っても良い。本気の相手じゃないと、関係を持っちゃいけないなんて、誰が決めたんですか。」
「お前なぁ・・必死かよ。そんなに俺を悪い男にしたいのか?」
「元々悪い男でしょう。いたいけな研修医に手出したの忘れました?」
「その話、いつまで引き摺んの?ここで間違いが起きたら、一生付き纏われそうだな。」
欲望にスイッチが入ったのだとわかる。
彼の感情が昂るのは、決まって俺に怒りを向ける時だった。
「煽ったのは、お前だからな。」
彼の低い声が響く。
ドクン、と心臓が痛いほど大きく跳ねた。
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