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宇宙人
しおりを挟む研究員:住野 梓。 理性が強くいやらしいことが嫌いな潔癖性の女性。ツンとした素っ気ない態度。さらさらのストレートロングヘア。黒髪。
~~~~~~~~~~
「俺、宇宙人なんだ。」
「・・・・はぁ?」
実験室の中に、男と二人きり。
それだけでも充分なほどの嫌悪感に苛まれているというのに、目の前の優男は頭がオカシイらしい。
この世界の人間は、性に対する関心を失いつつあった。
それはイコール「人類の破滅」を意味する。
私、住野 梓は、生まれてこの方「セックスしたい」と思ったことがない。
経験は、何度かある。
高校生の時に、数回だけ。
元々性欲があまりなかった私は、一つ年上の彼氏に押し切られ何度か関係を持ったが、やはりイイとは思えず、それから性的な関係を持つことは無いまま大人になった。
理性が強く、潔癖症気味の私の体質が、セックスを遠ざける要因となっていることは自覚している。
「住野 梓・・・梓さんって呼んでもいいですか?」
「いえ、住野でお願いします。」
これからセックスをする相手。
奴は自分を宇宙人だと名乗る、イカれた男だ。
研究員として実験のためのセックスには参加するけれど、気安く呼ぶのは辞めてもらいたい。
そっけなく相手を去なすと、彼はめげた様子もなくにっこりと笑った。
「それでは、始めましょう。」
この程度の優男なら、研究員としての意地とプライドで、なんとかセックスできそうだった。
この実験は、失敗に終わる。
私が、彼に性欲を煽られる心配はない。
この男に触れられて、私が興奮しセックスを求める女に、変わる訳が無い。
「どんな容姿が、お好みですか?」
彼は、にっこりと気味の悪い笑顔を浮かべたまま、そう問いかけてきた。
面倒臭い。
内心舌打ちをしたところで、目の前の優男が突然ウニューンと気持ち悪い音をたてながら、銀色のスライムのような物体に変化した。
「ひっ・・・・!!」
信じられないことが、目の前で起きている。
私は声にならない悲鳴をあげながら、後ずさった。
ウニューンと不気味な音をたてながら、銀色のスライムは先程の優男とはまるで違うものに変化した。
タプンとハミ出た醜い腹、吹き出物だらけの油ぎった顔、ボサボサと乾いた汚らしい髪型。
まるで豚のような男に、みるみるうちに変化していった。
(何・・・ッ・・?!この、穢らわしい男は・・・っ!)
見ているだけで、嫌悪感が込み上げてくる。
同じ空間で呼吸をすることさえ嫌だと感じるような男。
冷や汗が止まらなかった。
「こういう男が、お好みなんですね・・・?」
「ひっ・・・・!」
一歩、また一歩と近づいてくる男に、逃げ出そうと掴んだドアノブは、何度回しても虚しく空転する。
男は、汚らしい顔でにっこりと笑いながら、私の手を取った。
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