BOYS

aika

文字の大きさ
上 下
47 / 61

♡『指導医』(SIDE 剛谷 猛)※R-18 心臓外科医X研修医

しおりを挟む
~~~~登場人物~~~~



♡剛谷 猛(ごうたに たける)34歳

愛治医療センターの消化器外科医。
道原整形外科・内科の有明は医学部同期で、片思いの相手。
がっしりとした190センチの大きな体。
背中が広く、胸板が厚い。筋肉質の体格に恵まれた大男。
男気に溢れ、面倒見が良い。
見た目のまま、同期からはゴリラ、と呼ばれている。周りから頼りにされている愛されキャラ。



♡湊 京(みなと けい) 41歳

愛治医療センターの優秀な心臓外科医。
肩まで伸ばしたロン毛。青光りする黒髪。
医者とは思えないチャラチャラした軽い雰囲気。いい加減で荒っぽい喋り方。
人を小馬鹿にした話し方をするが、愛があるので憎めない愛されキャラ。
患者に対しては、優しく紳士的。腕がよく他病院からよく引き抜きの話がくる。


♡有明 総司(ありあけ そうし) 34歳 内科医

道原整形外科・内科の内科医。
元は、愛治医療センターで勤務していた。
サラサラのマッシュルームヘア。色素の薄い茶髪。クォーター。
童顔で30代には見えない優男。いつもニコニコしている。
朗らかで柔らかい雰囲気の内科医。大人気の医師で外来はいつも混雑している。



~~~~~~~~~~

♡『指導医』(SIDE 剛谷 猛)


今からちょうど10年ほど前、

俺は研修医として、愛治医療センターで医師人生のスタートを切ったばかりだった。

その頃から俺は、同期の有明総司という男に一途な思いを寄せていた。

総司は同じ医学部の連中からも、先輩医師たちからも人気があり、
いかにも高嶺の花という存在。

俺のようなルックスに強みもなく、恋愛テクニックも持ち合わせていない男は、
せいぜい仲の良い友人というポジションで満足するしか無い。


研修医として多忙だったこともあり、元々恋愛に疎い性質も相まって、
色恋沙汰に注力なんてことは夢のまた夢という日々を送っていた。


若くて性欲も強かったが、そのエネルギーを全て仕事に注ぐ毎日は
充実していたと言える。



研修医の日々で、忘れられない強烈な思い出が一つある。

その頃、指導医として面倒を見てくれていた先輩との、ある出来事。



「でけー身体だな。いいケツしてるわ。」

パシン、と後ろから遠慮なく俺の尻を平手打ちするこの男。


俺の指導医、湊 京。
一見医者には見えない軽い雰囲気の先輩医師だ。
肩まで伸ばしたロン毛、いい加減で荒っぽい喋り方。
すぐに人を小馬鹿にする態度。

一転して患者さんや女性看護師相手だと、目に見えて優しく紳士的。
イケメンで腕は一流の心臓外科医。

神は二物を与えないなんてのは嘘だな、と彼を見ていてつくづく思う。

いつも看護師に言い寄られている。


「湊先生、今夜食事でもどうですか?」

「悪いね、君みたいな可愛い女性の申し出を断るなんて馬鹿なことはしたくないんだけど、研修医の指導で遅くなりそうなんだ。」


口もうまい。

また今度、と軽くあしらうが、彼女の目はハートマークだ。

こんな見えすいた言葉にどうして女は騙されるのだろう?




「おい、研修医。俺の与えた課題は出来たか?」

女性の前とはまるで違った彼の態度に辟易する。

それでも彼は尊敬に値する一流の外科医だった。

腕と性格は全くの無関係だ。




ある夜、仕事後に残って書物庫で論文を探していた。


ギッチリと並べられたファイルの一つを力尽くで引き抜くと、
棚の上から落ちてきた箱の中に、キラリと何か光ったのが見えた。

金属片だ。

まずい、と思った時にはすでに遅く、俺の腕からは真っ赤な血が溢れ出していた。


俺の戻りが遅いことに文句を言おうとして現れた湊先生は、

驚いたのとうんざりしたのを合わせたような、複雑な表情を浮かべる。


「お前、何してんだよ。」

「腕を切ってしまいました。」


「見りゃわかる。早く来い。」



傷は深くはなく、大事に至るようなものではなかったが、
パックリと開いていたので、彼の診察室で治療してもらうことになった。



彼の縫合の手捌きは、素晴らしかった。
俺は後にも先にも、これほど美しい縫合技術を見たことがない。

あっという間に縫い合わされていく自分の傷を見ながら、
あまりの技術に息をのんだ。


「お前な、外科医志望だろ?簡単に腕に怪我なんてしてんじゃねぇよ。馬鹿か?」


湊先生が怒っているところを初めて見た。


彼の目がいつになく真剣で、俺は気圧されていた。

優秀な、外科医の目。




「なんだよお前、痛みに興奮するタイプか?」



言われて初めて気がついた。

勃起している。



「な・・・、どうして・・・」


「たまにいるんだよなぁ、お前みたいなやつ。」



嘲笑する彼の顔には、先ほどまでの怒りは無く、
俺を辱めることを心底楽しんでいるようだった。

彼は人を馬鹿にしている時が、一番輝いて見える。


縫合の技術に、なのか
傷を縫われる痛みと緊張感が作用したのか、
自分でもわからなかったが、

俺の身体は激しく興奮していた。


彼は素早く縫合を終わらせると、後片付けをして背を向ける。


性格は悪いが、彼の手捌きは本当に素晴らしかった。



ガーゼを当てて医療用テープで止める。

普段は看護師がやることまで、この湊先生がやってくれるとは。


特別待遇に少しだけ気分が良い。



「終わったぜ。」


放心状態の俺に、彼は続けた。


「なんだよ、そっちも治療して欲しいのか?」


俺は彼の言っている意味が、一瞬わからなかった。



白のツータックパンツの中で、はち切れそうに盛り上がっている、
俺の下半身を手で示す。



「これは・・・・、」


「見せてみろよ。お前、すげえな。良いモン持ってるわ。」



パンツの上から握られる。


「う・・・ッ、あ・・・」


先ほどまで俺の傷を縫い合わせていた彼の綺麗な指が、
裏筋に触れる。


思わず、声が出た。



「感じてんの?お前、」



不本意なはずなのに、下半身は馬鹿みたいに興奮したままだ。



「お前の機能がどれくらいのもんか、検査してやろうか。」


診察台の上に浅く腰掛けている俺の前に立つ。

湊先生は俺の耳元に唇を寄せて、そう言った。


カッと耳まで赤くなった俺に、
彼が満足げに意地悪な笑みを浮かべる。


パンパンに弾けそうなパンツから、猛々しい肉棒を取り出した。


「すげぇサイズだな、お前。」


医療用のゴム手袋越しに、彼の指が触れる。


どうして大人しく言いなりになっているのか、自分でも不思議だった。


薄いゴムの感触が、
自分で処理する時に触れるのとは全く違った感覚を与えてくれる。



「あ、・・ぁ・・ッ」


最近は日々の忙しさに追われて、全く触れていなかった。

溜まりに溜まった欲望が疼く。


俺はどちらかというと遅漏気味で、なかなか射精に至らない。


それなのに。

彼の指はどうしてわかるのか、と思わず質問してしまいそうになるほど、
的確に俺の気持ち良い部分ばかりを刺激する。


「あぁ・・ふ・・・ッ、」


「今、もっとヨクしてやるよ。」


上下に動いていた指が離れ、快感の余韻に腰が揺れる。




もっと、触って欲しい。

彼の指でイかせてほしい。

そんな自分の欲望に驚いていた。



俺は総司が好きなのに。

こんな風に淫らな行為を、指導医に許している。



ブチュッと液体が容器から勢いよく飛び出す音。


湊先生が、医療用手袋の上にジェルをたっぷりと注いでいる。


黙って見ていると、彼は診察台の上に俺の片足を上げさせ、
肛門にそのジェルを塗りたくった。


「な・・・っ、先生、」


さすがにまずいと思い、腰を引く。


「知ってるよなぁ、前立腺マッサージ。」


医療行為の一つだ。もちろん知っている。


「射精したいんだろ?気持ち良くしてやるよ。」


挑発的な彼の視線が、妙に色っぽい。


いつも看護師たちに言い寄られている
タレ目の甘ったるい瞳の奥に、俺が映っていた。


彼の中指が、肛門に侵入してくる。


ツツツ、とゴムが擦れる感覚に、尻が固くなった。



「力抜いてくださいねぇ、剛谷さん。」



いつも患者さんにかけるような、優しい声。



彼は俺を辱める行為を、心から楽しんでいるのだとわかった。



深く指を差し込まれ、クイッと指先の角度が変わる。



「う・・ッ、~ッ、ああ・・・ッ!!」


ある一点に触れられた瞬間、電気が走ったように下半身が震えた。



「これが前立腺、わかるよな?」



いつも俺に指導しているのと変わらない声色で言う彼に、動揺する。


恥ずかしい。




触ってもいないのに、ペニスがビクンビクン、と大きく動く。


「あ・・あ・・ぁ・・ッ、なんで・・・ッ」


目の前にチカチカと光が走り抜ける。


気持ち良いなんて、そんな言葉では言い表せないほどの
激しい刺激。


クイクイと、彼の指先が激しい快感に耐える俺を嘲笑うように
悪戯に動いた。


「あぁッ、そこ・・・ッダメ・・・」


情けないほどか弱い声が出る。



湊先生は声を上げて笑った。




「んだよ、ここ触られるの初めてかぁ?」


「あぁッ・・!ダメ・・ッ」



ほんの少し動かされるだけでもイッてしまいそうだ。


ペニスに触れていないのに、こんなに射精感が強いなんて。



「なんで・・ッ、す、すごい・・・ッ」


言葉にならない。


途切れ途切れに声を発するのが精一杯だった。



「なんで?おいおい、お前医者だろ。それくらいわかれよ。」


前立腺を押さえられて、俺はもう彼の言いなりになるしかなかった。


「おい、やりやすい体勢になれよ。手、疲れるだろ。」



彼の指が抜けた感触に、達してしまいそうになる。


片足を上げた状態で差し込まれるのは、俺も辛い。


自分から診察台の上に四つん這いになると、
湊先生は熱っぽい視線で俺の尻を思いきり叩いた。



「よく出来ました。」


彼の甘い声が耳に届く。

ゾクゾクと、身震いした。


「ここな。こうしたら、どうだ?」


指が2本に増やされ、また同じ部分に届いた瞬間、

俺はあまりの快楽に、思考全てを持っていかれた。



「お・・ぉ・・ッあ・・ぅ~ッ、おぉ・・・あ~ッ」


獣のような低い情けない声が出る。


どうにも抑えられず、口から勝手に漏れてくる声に
恥ずかしくて興奮がさらに高まっていく。



「情けねぇ声だな。まぁ、男はここ押さえられたらみんなこうなる。気にすんなよ。」


耳元で言葉責めされて、俺はもう限界だった。




「おぉ・・・ッん、あっ、ん・・、あ~ッ!!」


頭に、身体中に、電流が駆け巡る。



ビクッビクンッ!!!!!!

激しく痙攣した臀部から、押し出されるように前に刺激が走り、
大きく震えたペニスが精を吐き出した。




「剛谷君、よくできました。」



指導医の彼に、実習中何度も言われた台詞。

湊先生は俺の耳に唇を押し当て、いやらしく甘い声でそう囁いた。






♢♢♢♢♢♢♢♢♢♢



「なんだよ、剛谷、何見てんだ?」


昼休み。


昔のことを思い出しながら彼の顔を見たら、
思わず勃起しそうになった。


俺はもうかつての研修医ではなく、
消化器外科の医師になった今も、湊先生に弱い。


いつまでも頭が上がらない。


消化器外科の控え室ではなく、
彼の居る心臓外科の控え室でランチをしている。


「なんでもありません。」

「んだよ、変なやつだな。」

「少し昔のことを思い出していただけですよ。」

「昔?」



彼は解せない、という顔つきで俺を睨むと、
読んでいた書類に目を戻した。



俺はあの夜の出来事が忘れないまま、

今も彼の後輩として、多忙な日々を過ごしている。



しおりを挟む
1 / 5

この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!

職業村人、パーティーの性処理要員に降格。

BL / 完結 24h.ポイント:213pt お気に入り:532

人類サンプルと虐殺学園

BL / 連載中 24h.ポイント:56pt お気に入り:353

王様と鍵 ~最弱Dom王子、寝取られがちSubに求愛中♡

BL / 完結 24h.ポイント:14pt お気に入り:63

おっとり少年の異世界冒険譚

BL / 完結 24h.ポイント:28pt お気に入り:966

【R18】俺とましろの調教性活。

BL / 連載中 24h.ポイント:85pt お気に入り:553

異世界で普通に死にたい

BL / 完結 24h.ポイント:99pt お気に入り:1,182

令息ひたすらエロい目に遭う

BL / 連載中 24h.ポイント:170pt お気に入り:57

処理中です...