【完結済】ヒト族ですがもふもふの国で騎士団長やらされてます。

れると

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参加希望申込書は出しましたよ

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今日は騎士団の2年目までの団員と入団希望者予定の皆さんと雪山に実地訓練に来ている。

皆さん有志の参加希望者で指導員としてベテランの団員5名とそれ以下の団員5名の10人とおまけの俺。

ベテランさんは入団歴5年以上の人。因みに騎士団で3年も務めあげると、特に武力に関して好成績を上げてる者には宮廷騎士団からお声が掛かったり、というか宮廷騎士団の試験に受からなくてこっちで実績と経験を積み上げる感じの人が多いのと、辺境騎士団にスカウトされてホイホイ行っちゃうからそこまで多くは居ない。

でもぶっちゃけ騎士団って色々緩いところが多いから一定数出戻りが居るのも確かだったりする。

指導員が多いのは正式な団員以外が参加してるので念には念を、との事で。

そして俺は正式にレスト副団長に参加申し込みをしたが許可が降りなかったのでこっそり着いてきちゃった!テヘ!同じ仕事でもこういうのって1番楽しくない?執務室でのお茶会も楽しいけどさ!こういうのも大事!
ただ今回の指導員に仲の良い人が居ないので、入団希望者の体で参加します!たくさん質問して困らせてあげようと思います!

そして今日のメイン訓練は冬場での自然の中で食べ物を探そう!である。

魔獣魔物討伐ではぐれちゃった時とかね、こういうの本当に大事だからね!冬場でも実をつける樹木だってあるし食べられる草木もキノコだってあるんだぞ!

ということで30人弱の集団の後ろに着いていく。

森の入口で3グループに分かれるらしい。

ぇーっと、あ、あそこグループに入ろうっと。

そのグループは出発の挨拶の時に俺の事を凄い睨んできた指導員の居るグループだ。明白な敵意!そして顔は知ってるけど名前は知らない!まぁそんなもんだよね。

入団希望者3名、新人3名、指導員3名プラス俺の10人グループで、先頭に指導員2人、新人で希望者挟んで指導員と俺って感じ。うんうん、悪くないね。

山に入る前に敵意丸出しの指導員が「1人参加希望を出てない人が混じってますがまぁいいでしょう!」と俺の事を睨みながら大声で発言した。思いっ切り俺のことだね?参加希望は出したけど却下されたんだよ?きちんと希望は出したんだからね?

そして道から外れて木々の間を入っていく。
1週間ほど前から雪が降り始めて、俺の膝位まで積もっている。雪の本番はまだまだこれからだ。

俺一人だったら歩くのも大変だけど前を歩いている皆が踏み固めてくれるから歩きやすい。

暫く進むと隣に居た指導員が話しかけてきた。

「あの、すみません、もしかしなくても、その、だ」

俺は相手が言い終わる前に自分の口に人差し指を宛てて言葉を制した。

「!やっぱり!、御一緒出来て嬉しいです!」
「あのね俺、きちんと参加希望は出してますよ。出したけど却下されたから、出してない訳じゃないんですよ?」

きちんと大事な所は訂正しておく。だってきちんと出したもん。出してない訳じゃ無いんだよ。

「はい、心得ておきます。」

それから暫く奥に向かって進む。
一応すぐに戻れない場面を想定しているので、ある程度進んでから訓練に入るのだ。

晴れてても山の中は木のお陰で陽射しが地面まで降り注がない。
俺はイルがすぐ体を冷やすんだから!とまるでおかんみたいな小言を言われつつ着せられたモコモコの冬用ブーツにモコモコの訓練用パンツ、グローブも手首はモフモフである。一見目立つ団服は身に付けてないので入団希望者に見えるはずである!

しかしモコモコでも寒いなぁ。体を動かせば直ぐにでも暖まるのに。

ところが獣人の中には雪が積もっていようがビックリするぐらい薄着の人も居る。例えば、先祖が年中雪山で暮らしてた雪狼の種族なんかは見てるこっちが寒くなるくらい。逆に夏は暑くて辛そうだけどね。あと鎧系の皮膚を持ったアルマジロとかも外気の気温は関係ないっていう種族もいる。

良いなぁ、特殊獣人羨ましす。


ある程度奥まで進んだら先頭に居る指導員が声をかけた。

「ではまず、ここから見える範囲で食べられるものが分かる人!」

俺の事を凄く睨む彼である。よし、名前知らないからとりあえずニラーさんと呼ぼう。

ニラーさんは発言の為に手を上げた人達を指していく。
そこに成っている赤い木の実や黄色い実、木に蔦を絡みつかせて陽の当たる上の方で咲いている青い花、小鳥等が挙げられ、パッと見で食べられそうな物が全て挙げられたかと思った時、ニラーさんは「じゃ、後ろのちっこいヤツ!」と俺を指名してきた。

皆がぐるっと俺を振り返ったので俺も例に漏れず後ろを見やる。当たり前だが誰も居ない。

「いやお前だお前!」
「・・・俺か!」

隣の団員が何やってんの?って視線を投げかけてくるが気にしないよ!
ニラーさんも入団希望者として対応してくれているんだしね!んふふふふ!

「わっかりましたぁ!では、挙がってない食べられるもの片っ端から挙げて行きますね!」

そして俺は歩いていた道を少し外れて積もってから触れられてないだろう綺麗な雪の上部分だけをそっと手で掬った。

「先ずは雪です!これは水分です!食べものと言われてモグモグゴックン出来るものに目が行きがちですが、水分は筋肉の原動力です!減ってきた水筒の中に入れて溶かして何時でも水分補給出来るようにしておく事はとても大事です!」

そしてそのまま雪の中を進み、ん、俺の膝くらいしか積もってないのに進み辛っ。
少しもたつきながらも大きな木の横に立って幹を叩く。

「この大きな木ですが!」
「ぇ、木食べるの?」

1部から声が上がったので、乗って差し上げましょう!

「ええ!食べれますとも!皮を向いて白くて柔らかい部分をですね、ぇっと!ちょっと処理が複雑なので割愛しまぁす!」

ニラーさんが鋭い眼光で睨んできたから割愛したんだよ!これが言いたかった訳じゃないしね!

「この木のここ、前の部分ちょっと雪が凹んでるので、洞か獣か何かが根元を掘って冬眠してる可能性が高いので、腹ぺこで死にそうな時は掘り返して討伐して食べましょう!寝起きで覚醒前なら動きが鈍いので勝算高いです!」

「・・・討伐出来ません・・・。」

1部入団希望者だろう人から声が上がる。

「討伐しなくても大丈夫です!この雪が凹んでるとこの際部分、冬眠獣が怖かったら普通に積もってる側の雪を退かすと、あったあった!」

俺は雪の下から立派に丸々とした肉厚の真っ白いキノコを2つ掘り出した。

「このように冬眠している獣の熱で白キノコが立派に育ちます!そのまま食べてもほんのり甘くて美味しいんですよ!別名雪下キノコとか呼ばれますね!」
「高級キノコ・・・」
「そうです!高級キノコです!この時期にしか採れないキノコですからね!ちなみに白キノコが生えていたのでここに何かが冬眠していることが判明しました!・・・討伐されますか?」

ニラーさんに伺うと、彼は少し悩んだあと「団員以外も居るので危険は犯せません。」と言った。うんうん、良い判断だね!

「承知しました!で、この何かが冬眠している木ですが、冬眠している木の大半は甘い樹液が出ます!ので、」

グサっ!

俺は懐から筒状になった棒を取り出し先端が少し下を向くように斜めに刺す。先端にポチッと突起があるので小さなバケツの取手をそこに引っ掛けてぶら下げた。

「これで帰る頃にはこのバケツに樹液が溜まっているはずです!因みにこの樹液採取セットはモックル材木店で買った物です!」
「宣伝するな!」

良いじゃないか、宣伝くらい・・・。
ニラーさんは心が狭いねー。

「樹液が出るという事はですね!」

俺は更に続ける。
ふふふ、まだまだ終わりませんよー?
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