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だから割れちゃっただけなんだってば
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彼は入団希望者という事もあって軽い口頭注意で済まされた。
そして俺は今ニラーさんにすんごく睨まれている。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
ええと、俺どうすればいい?
状況はトレントに襲われそうになった入団希望者を助けた立場だから謝るのもおかしいよね?
「はぁぁぁぁぁ。」
ニラーさんは凄い溜息の後、眉間に指を当てて揉んだ。
目、疲れてるの?なんだかジェントルドみたいだね?
「彼を助けて下さり有難うございます。」
「いえ、当然の事をした迄です。」
「あの、割った魔石を確認させて頂いても?」
「あっはい、コレです。」
ずっと握って持っていたので掌を広げて見せた。
「魔石を割った記録は見た事ありますが、本当に割る人が居るとは、しかもヒト族で。」
「割ろうと思ってやったんじゃなくて割れちゃったんです、俺も初めてですよこんな事。年老いた魔物だったんですかね?」
「魔物は年老いると割れやすくなるのですか??」
「・・・さぁ、知りませんけれど。可能性としてはそれかなぁと。」
「・・・あの、いえ、、あ、、、すみません、失礼します。」
そう言って行ってしまった。
最後のは何だったん!?結局何も言わずって逆に気になるっ!そしてやっぱり魔石って割ろうと思っても割れないんだね、じゃぁなんで割れたのこれ。
・・・クラウド先生にあげよっ。
特に怪我人が出た訳でも無かったので、険しいにらみ顔のニラーさんが若干疲れた表情を乗せて実地訓練は続けられた。
その後はニラーさんに採取ったものをチェックしてもらい、食すという流れで、俺はネルソンと白キノコを焼いて食べた。
正確に言うと焼いてもらった。俺が焼こうとしたら指導員さんが「俺が焼きますね」とサッと焼いてくれたのだ。俺には食材を焼くことも容認されないのか。いや、流石に焼くことくらいは・・・うん、焼いてくれてありがとうと思うことにしよう。
この白キノコ、生で食べるとサクッとしてほんのり甘いのに、火を通すと食感がムキュムキュってして良い香りがするんだよね!
「んふふふ~。美味しい幸せ~。」
「僕も初めて食べたけど何これ美味しい~。」
皆でそれぞれ美味しく頂いたあとは来た道を戻る。
団員だけなら1日~数日訓練もあるけど、今日は入団希望者さんも居るから予定が滞りなく終わればそのまま終わる。
帰り道で樹液回収して、その樹液はそのままネルソンにあげた。パンにつけて食べると美味しいよって言ったらすごく楽しみにしてくれた。でも12人兄弟か、全員に回る量はないと思う、ごめん。
ネルソンとの別れ際に「白キノコと樹液のお礼に」とアクセントチャームを貰った。指先程の小ささなんだけど、銀で出来たそれは炎を身に纏った龍の形をしていた。
ネルソンの村に代々伝わる守り神の炎龍らしい。
ネルソンのお爺様が銀の加工職人で端材で作ったらしく、ネルソンの家にはこういうものが結構あるらしい。
銀なら溶かして他の銀にくっ付けちゃえば良いのにって思ったけどそういう細かいのは嫌いな性格だったらしい。・・・職人さんってよく分からない拘りがあるよね?
それにしてもまた龍か・・・ま、クーグゥ様から貰った本は地龍っぽいから偶々だろうね!
俺は貰ったチャームを紐でベルトに括り付けて執務室へと帰った。
「ただいま戻りました~」
「「あ、団長っ」」
執務室の扉を開けたら少し焦った声のエディスとリックステンの声が聞こえた。
執務室に入って後ろ手に扉を閉めると、レスト副団長から冷ややかな冷気が漂って来た。
あ、コレ宜しくないやつだ。
「団長。」
「はいっ」
「私、今日の野外訓練には参加出来ませんと、理由をきちんと説明してご納得頂きましたよね?」
「ん、うん、ええと。そうでしたっけ?」
「ええ、そうです。ですが今日はもうお疲れでしょうからいつも通り帰っていただいても結構ですよ?」
「・・・今日『は』?」
「ええ。明日は別室に資料を全て準備しておきますので今日はしっかりとお休み下さい。今日『は』ね。」
「・・・明日『は』?」
「終わるまで帰れませんよ?当然でしょう?今日は何にも手がつけられていないのですから。いえ、今日『まで』何も手をつけていらっしゃらいのですからね。」
「あ、・・・はい。承知しました。」
「では、私は別室の準備をして参りますので。時間になったら退勤頂いて問題ありませんよ。」
そう言ってレスト副団長は執務室を後にした。
笑顔が超怖かった!全く感情的じゃないのに、静かに怒るとかこわっ。久しぶりにこわっ。
「あ、俺のせいで今日空気悪かった・・・?」
「いえ、俺達にはいつも通りでした。」
「ただ時々団長に対して俺たちでは躊躇うような発言を、ですね。」
2人して顔を見合わせて頷き合う。
なるほど。とりあえず2人に危害が無ければ別にいいや。
「大丈夫、今回のはそこ迄でも無いと思うので。」
「「え、これ以上が?」」
「前に無言で襟首掴まれて別室に缶詰状態にされたことあるんで!」
再度2人で顔を見合せて
「いや反省して下さい?」
「きっとそれも自業自得ですよね?」
と言ってきた。
2人とも手厳しいね!?
「そんな事より団長っ」
「そんな事より!?明日缶詰状態決定の団長を慰めて下さい?」
「いえ、自業自得なんで自分で何とかしてください。」
「うん??」
「そんな事よりですよ!トレントの魔石を生きたまま砕いたって本当ですか??」
エディスが興奮気味に聞いてくる。
「待ってその言い方、まるで俺が残虐非道では・・・。」
「やっぱり砕いたんですね!」
リックステン?何でそんなに嬉しそうなの?
「砕きに行ったんじゃなくて、偶々割れちゃったんです。ほら、これ。」
掌に乗せて2人に見せる。
「ほんとに砕けてる・・・。」
「これはマジでヤバい・・・。」
・・・だから砕いてないです、割れちゃったんです。
・・・ヤバいって何がですか。
そして俺は今ニラーさんにすんごく睨まれている。
「・・・・・・。」
「・・・・・・。」
ええと、俺どうすればいい?
状況はトレントに襲われそうになった入団希望者を助けた立場だから謝るのもおかしいよね?
「はぁぁぁぁぁ。」
ニラーさんは凄い溜息の後、眉間に指を当てて揉んだ。
目、疲れてるの?なんだかジェントルドみたいだね?
「彼を助けて下さり有難うございます。」
「いえ、当然の事をした迄です。」
「あの、割った魔石を確認させて頂いても?」
「あっはい、コレです。」
ずっと握って持っていたので掌を広げて見せた。
「魔石を割った記録は見た事ありますが、本当に割る人が居るとは、しかもヒト族で。」
「割ろうと思ってやったんじゃなくて割れちゃったんです、俺も初めてですよこんな事。年老いた魔物だったんですかね?」
「魔物は年老いると割れやすくなるのですか??」
「・・・さぁ、知りませんけれど。可能性としてはそれかなぁと。」
「・・・あの、いえ、、あ、、、すみません、失礼します。」
そう言って行ってしまった。
最後のは何だったん!?結局何も言わずって逆に気になるっ!そしてやっぱり魔石って割ろうと思っても割れないんだね、じゃぁなんで割れたのこれ。
・・・クラウド先生にあげよっ。
特に怪我人が出た訳でも無かったので、険しいにらみ顔のニラーさんが若干疲れた表情を乗せて実地訓練は続けられた。
その後はニラーさんに採取ったものをチェックしてもらい、食すという流れで、俺はネルソンと白キノコを焼いて食べた。
正確に言うと焼いてもらった。俺が焼こうとしたら指導員さんが「俺が焼きますね」とサッと焼いてくれたのだ。俺には食材を焼くことも容認されないのか。いや、流石に焼くことくらいは・・・うん、焼いてくれてありがとうと思うことにしよう。
この白キノコ、生で食べるとサクッとしてほんのり甘いのに、火を通すと食感がムキュムキュってして良い香りがするんだよね!
「んふふふ~。美味しい幸せ~。」
「僕も初めて食べたけど何これ美味しい~。」
皆でそれぞれ美味しく頂いたあとは来た道を戻る。
団員だけなら1日~数日訓練もあるけど、今日は入団希望者さんも居るから予定が滞りなく終わればそのまま終わる。
帰り道で樹液回収して、その樹液はそのままネルソンにあげた。パンにつけて食べると美味しいよって言ったらすごく楽しみにしてくれた。でも12人兄弟か、全員に回る量はないと思う、ごめん。
ネルソンとの別れ際に「白キノコと樹液のお礼に」とアクセントチャームを貰った。指先程の小ささなんだけど、銀で出来たそれは炎を身に纏った龍の形をしていた。
ネルソンの村に代々伝わる守り神の炎龍らしい。
ネルソンのお爺様が銀の加工職人で端材で作ったらしく、ネルソンの家にはこういうものが結構あるらしい。
銀なら溶かして他の銀にくっ付けちゃえば良いのにって思ったけどそういう細かいのは嫌いな性格だったらしい。・・・職人さんってよく分からない拘りがあるよね?
それにしてもまた龍か・・・ま、クーグゥ様から貰った本は地龍っぽいから偶々だろうね!
俺は貰ったチャームを紐でベルトに括り付けて執務室へと帰った。
「ただいま戻りました~」
「「あ、団長っ」」
執務室の扉を開けたら少し焦った声のエディスとリックステンの声が聞こえた。
執務室に入って後ろ手に扉を閉めると、レスト副団長から冷ややかな冷気が漂って来た。
あ、コレ宜しくないやつだ。
「団長。」
「はいっ」
「私、今日の野外訓練には参加出来ませんと、理由をきちんと説明してご納得頂きましたよね?」
「ん、うん、ええと。そうでしたっけ?」
「ええ、そうです。ですが今日はもうお疲れでしょうからいつも通り帰っていただいても結構ですよ?」
「・・・今日『は』?」
「ええ。明日は別室に資料を全て準備しておきますので今日はしっかりとお休み下さい。今日『は』ね。」
「・・・明日『は』?」
「終わるまで帰れませんよ?当然でしょう?今日は何にも手がつけられていないのですから。いえ、今日『まで』何も手をつけていらっしゃらいのですからね。」
「あ、・・・はい。承知しました。」
「では、私は別室の準備をして参りますので。時間になったら退勤頂いて問題ありませんよ。」
そう言ってレスト副団長は執務室を後にした。
笑顔が超怖かった!全く感情的じゃないのに、静かに怒るとかこわっ。久しぶりにこわっ。
「あ、俺のせいで今日空気悪かった・・・?」
「いえ、俺達にはいつも通りでした。」
「ただ時々団長に対して俺たちでは躊躇うような発言を、ですね。」
2人して顔を見合わせて頷き合う。
なるほど。とりあえず2人に危害が無ければ別にいいや。
「大丈夫、今回のはそこ迄でも無いと思うので。」
「「え、これ以上が?」」
「前に無言で襟首掴まれて別室に缶詰状態にされたことあるんで!」
再度2人で顔を見合せて
「いや反省して下さい?」
「きっとそれも自業自得ですよね?」
と言ってきた。
2人とも手厳しいね!?
「そんな事より団長っ」
「そんな事より!?明日缶詰状態決定の団長を慰めて下さい?」
「いえ、自業自得なんで自分で何とかしてください。」
「うん??」
「そんな事よりですよ!トレントの魔石を生きたまま砕いたって本当ですか??」
エディスが興奮気味に聞いてくる。
「待ってその言い方、まるで俺が残虐非道では・・・。」
「やっぱり砕いたんですね!」
リックステン?何でそんなに嬉しそうなの?
「砕きに行ったんじゃなくて、偶々割れちゃったんです。ほら、これ。」
掌に乗せて2人に見せる。
「ほんとに砕けてる・・・。」
「これはマジでヤバい・・・。」
・・・だから砕いてないです、割れちゃったんです。
・・・ヤバいって何がですか。
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