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やっぱりいろいろ凄いけど謎も多い
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団長の元気が無い、様な気がしてたんだけど、今は魔獣を相手に、まるで蝶のように舞いながら次々と倒していく。
水を得た魚、というのは今の団長の事を言うのかな。
あの後、街道から森に入って、奥に行き過ぎない場所でかつ団長が立ち回れるような所を探した。
僕は団長の指示された大木の下に渡された魔法陣の書かれた布を敷いて上に立って足元に魔力をそっと流す。
団長が周りから見て「うんうん、大丈夫。ちゃんと使えますね」って確認をしてから、少し開けた場所の真ん中で何やら細い木を3本燃やし始めた。
あの木は誘木と言って、燃やすと誘木の中の魔力が変化を起こして魔獣を引き寄せる物質、香りとはまた違うものなんだけどそれが辺りを漂って物質の元になる木に集まってくる、らしい。
知識としてはあったけど本物は初めて見た。もっと太い木かと思ってたから実物に拍子抜けした。本当にこんな物で魔獣が集まってくるのかな、と。
だけどそんなもの杞憂だった。僕の肘から指先までの長さの半分位で、太さは僕の指位しかない木の枝っぽいものが3本。それだけなのに、少し経つと誘木の近くに居る団長に、次々と魔獣が集まっていく。
ツノウサギ、ドクヘビ、ヤケン等基本的に小型の魔獣だ。
双剣を預けてしまっている団長は、氷で作った剣、アイスソードを片手に、読んで字のごとく切っては捨て切っては捨てを繰り返す。
確実に一撃で仕留めて次の一撃を放っている。
すごい、無駄のない動き。一言で言ってカッコイイ。
尊敬の眼差しと同時に、疑問も浮かび上がってくる。
国境に近い辺境の厳しい村の出で、村にいた時は弱いヒト族って事で狩りには参加してない様な事を言っていたのに、僕が今使ってる魔法陣といい、魔術に剣技はどこでどうやって身に付けたんだろう?
だって僕たちみたいに、学校に行くなんて選択肢は無かっただろうし、本当にどうやって身に付けたんだろう。
首都に来るまでどうやって生きてきたんだろう?
そんな事を思ってる間に団長に群がる魔獣は減っていき、最後の1匹を倒して団長はこちらを振り返った。
「出なかったですねぇ、盗賊狼。」
「あ、そうですね。場所変えて続けますか?」
「うーん、そうですねぇ・・・。うん、やっぱり盗賊狼は討伐したいので、場所変えましょうか!」
そう言って団長は、誘木の火を消して腰のポーチにしまい、倒した魔獣の小山を灰にした。
「え、そんな数十秒で灰になります???」
僕は目の前で起こったことに理解が追いつかなかった。
目の前で突然、魔獣の小山に火が着き、小さくなりながら燃えて消えて行き、最後には灰だけが残ったのだ。
え、普通そんなあっという間に燃え切らないでしょ?何が起こったの??
団長は簡単に「火力もあるけど、燃やし方とコツがね」とだけ言った。
燃やすのに方法ってあるの!?コツって何!?
どこでそんなもの身に付けるの?団長って本当に不思議がいっぱい。
そういえば、レスト副団長もミッキィ大先輩もメイソン様も声を揃えて「疲れてる時の魔術の威力は制御されないから半端ない」って言ってたけど今日はそんな事もなさそうで安心した。
というかさっきのはアイスソードだけ作って、あとは剣技のみだったのかな。でも、切り捨てた魔獣を灰にする時も燃えすぎたって事も無さそうだったし、今日は大丈夫そうかな?実際に制御されてないのを見た事ないから何とも言えないんだけども。
な、何かが危険そうだったら僕が止めないと!
「エディス、今度はここね。じゃぁちょっと行ってきます。」
そう言って団長はまた誘木に火をつける。
僕はやっぱり魔獣が怖いので大人しく魔法陣の布の上に乗る。
いや、これで良いのか僕・・・。
でも僕が参戦した所で邪魔にしかならない気がする。
魔獣でこれって、魔物が出てきちゃったらどうするんだよ。僕って本当に弱虫。
そうこうしているうちに、遠くから幾つもの足音が近づいてくる。
「エディスやった!お目当ての盗賊狼ですよ!」
団長が嬉々として声をあげる。
え、足音で分かるの・・・?しかも嬉しそうだし、ああ、元から狙いは盗賊狼だったもんね。でもこの足音の数、相当な数がいるのでは・・・?
突然、木々の間から2匹が団長に飛びかかる、が団長は微動だにせず口元をそっと動かし何かを呟いて、2匹の盗賊狼の正面に氷の槍を出現させる。
2匹が飛びかかる勢いのままに、自ら槍に顔面から突っ込んで行き、そのまま絶命する。
攻撃がエグいし、逃げようがない。
魔術生成のスピードと正確さが僕とは比べ物にならない。やっぱり団長はすごい、と僕は心の底から思った。
盗賊狼は統率のとれた群れで行動してるせいか、頭が良いと言われている。正面だけからではなく、左右から、はたまた後ろから、同時に襲いかかって来たり、次々と襲いかかって来たり攻撃の手が休まない。
それ程までの匹数が集まってるのも驚きだが、休む間もない攻撃にも驚かされる。
それでも、団長は軽くステップを踏み、アイスソードで捌いて、魔法で潰していき、足元には盗賊狼の死骸が溜まっていく。
ある程度溜まっていくと、剣を凪ぐ勢で、いや風魔法かな?1箇所に飛ばしていく。飛ばされた先にはまた小山が出来ている。
団長の足元には、盗賊狼の血溜まりが出来ていて、団長自身も返り血でおどろおどろしい。
うーん、団長何気に楽しそうだし、一見ただの殺戮現場に見える。
盗賊狼の最後の1匹は周りのより少し大きい様な感じもしたけど、これといって今までと変わりなく最後も倒した。
団長は「よっし、討伐完了!」と言って誘木を片付けに向かう。
僕も魔法陣から降りて片付けを手伝おう、と思ったその時。
「わぁ、随分派手にやってるね?」
「うわぁぁああああっ!!」
「エディス!?」
誰も居ないと思ってた僕の真後ろで、声が急に聞こえたから派手に大声を上げてしまった。
声を上げつつもバッと手に持っていた剣を構えて距離を取りつつ振り返ると、そこには魔術棟トップと噂のノア・ホワイト様が居た。
「え、ノア様・・・。」
俺の叫び声を聞いてやって来た団長が呟いてる。
僕はもう状況が分からず何も発せない。
「さすが、非戦闘員でも咄嗟の距離のとり方は良いね。けど大声はダメかな。それと私が敵だとしたら?」
「え、敵!?」
僕は咄嗟に下がりかけてた剣を構え直した。
「言われてから構えてちゃダメですよ?」
「え!てて、敵なんですか!?」
「さぁてどっちかな?」
「え!?え!?」
「ノア様、うちの団員で遊ぶのやめて下さい。」
団長は気づいたらアイスソードを解いて、盗賊狼とその他の魔獣を1箇所に集めて山を作っていた。
盗賊狼ばっかに目が行っちゃってたけど、実は違うのも来てんだ・・・。
「ふふふ。ガイウス君血だらけだね?」
「・・・。」
団長はノア・ホワイト様の言葉を無視してさっきと同じように死骸の山を燃やし始めた。
みるみるうちに火は小さくなっていき、最後には灰が残る。
「わぉ、凄い手際の良さだね。」
「・・・。」
団長はまた無視をして俺の方を向いて「エディス、洗浄魔ほ」とまで言った瞬間返り血を浴びまくって血だらけの団長が綺麗になった。
「魔法、かけて頂いてありがとうございます。」
団長、眉間に凄い皺が寄ってる!
団長、ノア・ホワイト様が来てから反応薄いけど大丈夫かな。もしかしてもの凄く仲悪いのかな!?
え、でも団長って仲良くしようよ派じゃないっけ??なんで団長がムッとしてるの??
ノア・ホワイト様はフランクだしもう訳わかんないんだけど・・・。
「ガイウス君、大丈夫だよ。私は様子を見てきてって言われただけだから、無理やり連れて帰ったりしないから。」
「そう、ですか。・・・ノア様はそれだけの為にここに?」
「明日からここの先にある町で仕事があってね。だからガイウス君を見に来た訳じゃないんだよ。私も出来ればガイウス君だけに会いに来たかったんだけど。」
「・・・なら良かったです。俺たち寝てないんで宿に戻りますね。」
え、えーと?
団長はノア・ホワイト様に連れて帰らされると思ってたって事?
でも、彼は仕事のついでに様子を見に来た。誰かに頼まれて。
って言う事??
あれって言うことは団長は元々知り合いだったの?魔術棟トップの方と!?
っていうか団長。
連れて帰らされるって思ったって事は良くない事してるって意識あったんですね・・・。
「エディス帰りますよー?」
既に歩き出した団長に呼ばれる。
僕は、足元の魔法陣の布を畳んで片付けてから、ノア・ホワイト様に一礼して団長の後を追いかけた。
水を得た魚、というのは今の団長の事を言うのかな。
あの後、街道から森に入って、奥に行き過ぎない場所でかつ団長が立ち回れるような所を探した。
僕は団長の指示された大木の下に渡された魔法陣の書かれた布を敷いて上に立って足元に魔力をそっと流す。
団長が周りから見て「うんうん、大丈夫。ちゃんと使えますね」って確認をしてから、少し開けた場所の真ん中で何やら細い木を3本燃やし始めた。
あの木は誘木と言って、燃やすと誘木の中の魔力が変化を起こして魔獣を引き寄せる物質、香りとはまた違うものなんだけどそれが辺りを漂って物質の元になる木に集まってくる、らしい。
知識としてはあったけど本物は初めて見た。もっと太い木かと思ってたから実物に拍子抜けした。本当にこんな物で魔獣が集まってくるのかな、と。
だけどそんなもの杞憂だった。僕の肘から指先までの長さの半分位で、太さは僕の指位しかない木の枝っぽいものが3本。それだけなのに、少し経つと誘木の近くに居る団長に、次々と魔獣が集まっていく。
ツノウサギ、ドクヘビ、ヤケン等基本的に小型の魔獣だ。
双剣を預けてしまっている団長は、氷で作った剣、アイスソードを片手に、読んで字のごとく切っては捨て切っては捨てを繰り返す。
確実に一撃で仕留めて次の一撃を放っている。
すごい、無駄のない動き。一言で言ってカッコイイ。
尊敬の眼差しと同時に、疑問も浮かび上がってくる。
国境に近い辺境の厳しい村の出で、村にいた時は弱いヒト族って事で狩りには参加してない様な事を言っていたのに、僕が今使ってる魔法陣といい、魔術に剣技はどこでどうやって身に付けたんだろう?
だって僕たちみたいに、学校に行くなんて選択肢は無かっただろうし、本当にどうやって身に付けたんだろう。
首都に来るまでどうやって生きてきたんだろう?
そんな事を思ってる間に団長に群がる魔獣は減っていき、最後の1匹を倒して団長はこちらを振り返った。
「出なかったですねぇ、盗賊狼。」
「あ、そうですね。場所変えて続けますか?」
「うーん、そうですねぇ・・・。うん、やっぱり盗賊狼は討伐したいので、場所変えましょうか!」
そう言って団長は、誘木の火を消して腰のポーチにしまい、倒した魔獣の小山を灰にした。
「え、そんな数十秒で灰になります???」
僕は目の前で起こったことに理解が追いつかなかった。
目の前で突然、魔獣の小山に火が着き、小さくなりながら燃えて消えて行き、最後には灰だけが残ったのだ。
え、普通そんなあっという間に燃え切らないでしょ?何が起こったの??
団長は簡単に「火力もあるけど、燃やし方とコツがね」とだけ言った。
燃やすのに方法ってあるの!?コツって何!?
どこでそんなもの身に付けるの?団長って本当に不思議がいっぱい。
そういえば、レスト副団長もミッキィ大先輩もメイソン様も声を揃えて「疲れてる時の魔術の威力は制御されないから半端ない」って言ってたけど今日はそんな事もなさそうで安心した。
というかさっきのはアイスソードだけ作って、あとは剣技のみだったのかな。でも、切り捨てた魔獣を灰にする時も燃えすぎたって事も無さそうだったし、今日は大丈夫そうかな?実際に制御されてないのを見た事ないから何とも言えないんだけども。
な、何かが危険そうだったら僕が止めないと!
「エディス、今度はここね。じゃぁちょっと行ってきます。」
そう言って団長はまた誘木に火をつける。
僕はやっぱり魔獣が怖いので大人しく魔法陣の布の上に乗る。
いや、これで良いのか僕・・・。
でも僕が参戦した所で邪魔にしかならない気がする。
魔獣でこれって、魔物が出てきちゃったらどうするんだよ。僕って本当に弱虫。
そうこうしているうちに、遠くから幾つもの足音が近づいてくる。
「エディスやった!お目当ての盗賊狼ですよ!」
団長が嬉々として声をあげる。
え、足音で分かるの・・・?しかも嬉しそうだし、ああ、元から狙いは盗賊狼だったもんね。でもこの足音の数、相当な数がいるのでは・・・?
突然、木々の間から2匹が団長に飛びかかる、が団長は微動だにせず口元をそっと動かし何かを呟いて、2匹の盗賊狼の正面に氷の槍を出現させる。
2匹が飛びかかる勢いのままに、自ら槍に顔面から突っ込んで行き、そのまま絶命する。
攻撃がエグいし、逃げようがない。
魔術生成のスピードと正確さが僕とは比べ物にならない。やっぱり団長はすごい、と僕は心の底から思った。
盗賊狼は統率のとれた群れで行動してるせいか、頭が良いと言われている。正面だけからではなく、左右から、はたまた後ろから、同時に襲いかかって来たり、次々と襲いかかって来たり攻撃の手が休まない。
それ程までの匹数が集まってるのも驚きだが、休む間もない攻撃にも驚かされる。
それでも、団長は軽くステップを踏み、アイスソードで捌いて、魔法で潰していき、足元には盗賊狼の死骸が溜まっていく。
ある程度溜まっていくと、剣を凪ぐ勢で、いや風魔法かな?1箇所に飛ばしていく。飛ばされた先にはまた小山が出来ている。
団長の足元には、盗賊狼の血溜まりが出来ていて、団長自身も返り血でおどろおどろしい。
うーん、団長何気に楽しそうだし、一見ただの殺戮現場に見える。
盗賊狼の最後の1匹は周りのより少し大きい様な感じもしたけど、これといって今までと変わりなく最後も倒した。
団長は「よっし、討伐完了!」と言って誘木を片付けに向かう。
僕も魔法陣から降りて片付けを手伝おう、と思ったその時。
「わぁ、随分派手にやってるね?」
「うわぁぁああああっ!!」
「エディス!?」
誰も居ないと思ってた僕の真後ろで、声が急に聞こえたから派手に大声を上げてしまった。
声を上げつつもバッと手に持っていた剣を構えて距離を取りつつ振り返ると、そこには魔術棟トップと噂のノア・ホワイト様が居た。
「え、ノア様・・・。」
俺の叫び声を聞いてやって来た団長が呟いてる。
僕はもう状況が分からず何も発せない。
「さすが、非戦闘員でも咄嗟の距離のとり方は良いね。けど大声はダメかな。それと私が敵だとしたら?」
「え、敵!?」
僕は咄嗟に下がりかけてた剣を構え直した。
「言われてから構えてちゃダメですよ?」
「え!てて、敵なんですか!?」
「さぁてどっちかな?」
「え!?え!?」
「ノア様、うちの団員で遊ぶのやめて下さい。」
団長は気づいたらアイスソードを解いて、盗賊狼とその他の魔獣を1箇所に集めて山を作っていた。
盗賊狼ばっかに目が行っちゃってたけど、実は違うのも来てんだ・・・。
「ふふふ。ガイウス君血だらけだね?」
「・・・。」
団長はノア・ホワイト様の言葉を無視してさっきと同じように死骸の山を燃やし始めた。
みるみるうちに火は小さくなっていき、最後には灰が残る。
「わぉ、凄い手際の良さだね。」
「・・・。」
団長はまた無視をして俺の方を向いて「エディス、洗浄魔ほ」とまで言った瞬間返り血を浴びまくって血だらけの団長が綺麗になった。
「魔法、かけて頂いてありがとうございます。」
団長、眉間に凄い皺が寄ってる!
団長、ノア・ホワイト様が来てから反応薄いけど大丈夫かな。もしかしてもの凄く仲悪いのかな!?
え、でも団長って仲良くしようよ派じゃないっけ??なんで団長がムッとしてるの??
ノア・ホワイト様はフランクだしもう訳わかんないんだけど・・・。
「ガイウス君、大丈夫だよ。私は様子を見てきてって言われただけだから、無理やり連れて帰ったりしないから。」
「そう、ですか。・・・ノア様はそれだけの為にここに?」
「明日からここの先にある町で仕事があってね。だからガイウス君を見に来た訳じゃないんだよ。私も出来ればガイウス君だけに会いに来たかったんだけど。」
「・・・なら良かったです。俺たち寝てないんで宿に戻りますね。」
え、えーと?
団長はノア・ホワイト様に連れて帰らされると思ってたって事?
でも、彼は仕事のついでに様子を見に来た。誰かに頼まれて。
って言う事??
あれって言うことは団長は元々知り合いだったの?魔術棟トップの方と!?
っていうか団長。
連れて帰らされるって思ったって事は良くない事してるって意識あったんですね・・・。
「エディス帰りますよー?」
既に歩き出した団長に呼ばれる。
僕は、足元の魔法陣の布を畳んで片付けてから、ノア・ホワイト様に一礼して団長の後を追いかけた。
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