141 / 167
俺にだけ見せてくれる表現
しおりを挟む
「あ、ちょっと待ってて取ってくる!」
俺は急いで机の1番上の引き出しを開けてそれを取り出した。
あれ、これってそのまま渡すより、ラッピングとか、なんか良さげなリボンとか付けた方が良かったかな?
イルがくれた時はどうやって貰ったんだっけ?
いや、今からラッピングなんてそんな時間無いんだからこのまま行くしかないんだ!
「ガイ?大丈夫?俺がそっちに行こうか?」
俺が机の引き出しを開けて固まってしまったからか、イルが声をかけてくる。
「だだだ大丈夫!すぐ行くからそこで待ってて!動いちゃダメだよ!!」
「うん、分かった。」
右手にイルに渡すやつ、左手に俺用のを持ってイルの待っているソファまで急ぐ。
ええと、格好良く渡すんだ!あれ待って、格好良くってどうやればいいんだ?
「イルっ、えと、あのねっ」
にこにこ笑顔で待ってくれているイルの前に立つ。
あ、やばいイルが格好良い、って違う、そうじゃなくて。
緊張のあまり思考が逃避行しそうだったが頑張って連れ戻す。
「えと、あのさ。俺にブレスレット、作ってくれたでしょ?だから、俺も、イルに作ってあげたくて、それで、」
「うん」
イルはにこにこと笑顔を絶やさず俺の台詞の続きを待ってくれている。
「あの、これ、時間かかっちゃったんだけど。」
俺はイルの右手を取って、自分の右手に握っていたネックレスを置いた。
「あれ、もしかしてこの色って?」
「うん、イルの瞳の色に近い石を探したの。あの、それでね、これ俺の魔力を入れてあってね。」
「うん、ガイの魔力感じるね。」
「俺のもあってね、こっちにイルの魔力を入れて欲しくて。少しでいいんだけど。」
「分かった、そっちの貸して?」
「うん」
イルは俺の手から俺の分のネックレスを取って魔力を注いでくれる。ほんわりと光が少しだけ灯る。注入する魔力が少ないからその灯りはすぐに消えてしまった。
「これで平気?」
イルが渡してくれた俺用のネックレスを確認する。俺の魔力を細く鋭利にしてとある模様を刻んであるのだ。それにイルの魔力が入って完璧な魔法陣になるように仕組んであって、うん、大丈夫そう。
俺はネックレスを覗き込んで中途半端に途切れていた線が繋がっているのを確認した。
「イルの、それ貰ってくれる?」
「もちろん。すごく嬉しいよ、ガイ、これって婚約の応えのって受け取っていいんだよね?」
そう言って俺を抱きしめてキスをしてこようをした。
俺はそれを慌てて両手で止める。
「ままま、待って!まだ終わりじゃないんだよ!」
「ん?そうなの?この魔法陣が何かあるのかな?」
「そうそうそうなの!ちょっと待ってて!あ、それ耳元に持っておいて!」
俺は抱きしめられた勢いでイルの膝をまたいで両膝立ちになっていた所を素早く降りて、シャワールームの扉の前まで駆け足で移動する。
ふぅ。魔法陣は出来上がったから。
俺は自分のネックレスを口元に近づけて話しかけた。
「イル。聞こえる?聞こえたら返事して?」
「!!すごい、ガイの声が聞こえた。」
「へへへ、凄いでしょー。」
俺は得意げにイルの元へと戻った。
耳がピンっと立って、尻尾がブンブン振れている。
あー、可愛なぁ。俺が好きなの知ってるから、隠そうとしないで表現してくれるところすごい好き。
「ガイ、これガイが作ってくれたの?1人で?俺のために?」
「うん、そうだよ。あ、エディスとノア様にも少し構造とか、魔力の入れ方とか指導してもらいながら、だけど。あとこれね、あとちょっと分かりにくいかもだけど防御の布陣も組み込んであって、何かあったら衝撃緩和とか防御してくれる、はずなんだ。」
さすがにこれは試しでやりたくないから、仮定形になっちゃって申し訳ないんだけど。
「ガイ、嬉しい。ガイ、好き好き。」
でもいるにはそんな事関係なく、沢山キスが降ってくる。
「んはっ、はは、擽ったいよイル。ねぇ、俺がイルに付けてもいい?」
「うん、もちろん。ガイのも付けさせてね。」
そう言ってイルは俺に背中を向けてくれたので、手渡されたネックレスの金具を外して首にかけて、金具を、あれ、思ったより難しいな。
尻尾がじっと動くのを我慢している。
やっぱり感情が出ないように訓練はしてるんだよね。俺がネックレス付けるのに邪魔にならない様に今はじっとしてくれている。
金具が小さくて不器用な俺には金具を外して付けるのが上手に出来ない。
カチッカチッ・・・カチン。
ようやく金具がきちっと嵌った。
「ふぅ、付けたよ。重くない?邪魔にならないかな?大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ、ふふ、嬉しい。すごい嬉しい。ガイがこっそりこんなにも素敵なもの作ってくれていたなんて!」
イルはこっちを向いて、尻尾をブンブン振りながら俺に伝えてくれる。
「俺も、イルが喜んでくれて嬉しい。」
イルがいつも素直に気持ちを伝えてくれるから、俺もいつも素直に伝えようとしている。んふふふ、喜んでくれた、やった~~!
「ほら、俺にも付けさせて?こっちにも防御のが入っているの?」
「うん、その方がイルも安心出来るかなって思って。」
イルは俺とは違ってあっという間に俺の首にネックレスを付けた。
そのまま俺の項や首筋にちゅっちゅっちゅとキスを落としていく。
「んっ、イル、擽ったいよ。ふふっ。」
俺はクルッとイルに向き直って首に腕を巻き付けて、綺麗に線を引いたその唇に俺のを合わせて
ちゅっ
俺はワザと唇を合わせただけで、リップ音を立てて離れた。
俺は腕を外さないままイルに思いっきり甘い声で囁いた。
「ねぇ、イル、しよ?」
俺は急いで机の1番上の引き出しを開けてそれを取り出した。
あれ、これってそのまま渡すより、ラッピングとか、なんか良さげなリボンとか付けた方が良かったかな?
イルがくれた時はどうやって貰ったんだっけ?
いや、今からラッピングなんてそんな時間無いんだからこのまま行くしかないんだ!
「ガイ?大丈夫?俺がそっちに行こうか?」
俺が机の引き出しを開けて固まってしまったからか、イルが声をかけてくる。
「だだだ大丈夫!すぐ行くからそこで待ってて!動いちゃダメだよ!!」
「うん、分かった。」
右手にイルに渡すやつ、左手に俺用のを持ってイルの待っているソファまで急ぐ。
ええと、格好良く渡すんだ!あれ待って、格好良くってどうやればいいんだ?
「イルっ、えと、あのねっ」
にこにこ笑顔で待ってくれているイルの前に立つ。
あ、やばいイルが格好良い、って違う、そうじゃなくて。
緊張のあまり思考が逃避行しそうだったが頑張って連れ戻す。
「えと、あのさ。俺にブレスレット、作ってくれたでしょ?だから、俺も、イルに作ってあげたくて、それで、」
「うん」
イルはにこにこと笑顔を絶やさず俺の台詞の続きを待ってくれている。
「あの、これ、時間かかっちゃったんだけど。」
俺はイルの右手を取って、自分の右手に握っていたネックレスを置いた。
「あれ、もしかしてこの色って?」
「うん、イルの瞳の色に近い石を探したの。あの、それでね、これ俺の魔力を入れてあってね。」
「うん、ガイの魔力感じるね。」
「俺のもあってね、こっちにイルの魔力を入れて欲しくて。少しでいいんだけど。」
「分かった、そっちの貸して?」
「うん」
イルは俺の手から俺の分のネックレスを取って魔力を注いでくれる。ほんわりと光が少しだけ灯る。注入する魔力が少ないからその灯りはすぐに消えてしまった。
「これで平気?」
イルが渡してくれた俺用のネックレスを確認する。俺の魔力を細く鋭利にしてとある模様を刻んであるのだ。それにイルの魔力が入って完璧な魔法陣になるように仕組んであって、うん、大丈夫そう。
俺はネックレスを覗き込んで中途半端に途切れていた線が繋がっているのを確認した。
「イルの、それ貰ってくれる?」
「もちろん。すごく嬉しいよ、ガイ、これって婚約の応えのって受け取っていいんだよね?」
そう言って俺を抱きしめてキスをしてこようをした。
俺はそれを慌てて両手で止める。
「ままま、待って!まだ終わりじゃないんだよ!」
「ん?そうなの?この魔法陣が何かあるのかな?」
「そうそうそうなの!ちょっと待ってて!あ、それ耳元に持っておいて!」
俺は抱きしめられた勢いでイルの膝をまたいで両膝立ちになっていた所を素早く降りて、シャワールームの扉の前まで駆け足で移動する。
ふぅ。魔法陣は出来上がったから。
俺は自分のネックレスを口元に近づけて話しかけた。
「イル。聞こえる?聞こえたら返事して?」
「!!すごい、ガイの声が聞こえた。」
「へへへ、凄いでしょー。」
俺は得意げにイルの元へと戻った。
耳がピンっと立って、尻尾がブンブン振れている。
あー、可愛なぁ。俺が好きなの知ってるから、隠そうとしないで表現してくれるところすごい好き。
「ガイ、これガイが作ってくれたの?1人で?俺のために?」
「うん、そうだよ。あ、エディスとノア様にも少し構造とか、魔力の入れ方とか指導してもらいながら、だけど。あとこれね、あとちょっと分かりにくいかもだけど防御の布陣も組み込んであって、何かあったら衝撃緩和とか防御してくれる、はずなんだ。」
さすがにこれは試しでやりたくないから、仮定形になっちゃって申し訳ないんだけど。
「ガイ、嬉しい。ガイ、好き好き。」
でもいるにはそんな事関係なく、沢山キスが降ってくる。
「んはっ、はは、擽ったいよイル。ねぇ、俺がイルに付けてもいい?」
「うん、もちろん。ガイのも付けさせてね。」
そう言ってイルは俺に背中を向けてくれたので、手渡されたネックレスの金具を外して首にかけて、金具を、あれ、思ったより難しいな。
尻尾がじっと動くのを我慢している。
やっぱり感情が出ないように訓練はしてるんだよね。俺がネックレス付けるのに邪魔にならない様に今はじっとしてくれている。
金具が小さくて不器用な俺には金具を外して付けるのが上手に出来ない。
カチッカチッ・・・カチン。
ようやく金具がきちっと嵌った。
「ふぅ、付けたよ。重くない?邪魔にならないかな?大丈夫?」
「うん、大丈夫だよ、ふふ、嬉しい。すごい嬉しい。ガイがこっそりこんなにも素敵なもの作ってくれていたなんて!」
イルはこっちを向いて、尻尾をブンブン振りながら俺に伝えてくれる。
「俺も、イルが喜んでくれて嬉しい。」
イルがいつも素直に気持ちを伝えてくれるから、俺もいつも素直に伝えようとしている。んふふふ、喜んでくれた、やった~~!
「ほら、俺にも付けさせて?こっちにも防御のが入っているの?」
「うん、その方がイルも安心出来るかなって思って。」
イルは俺とは違ってあっという間に俺の首にネックレスを付けた。
そのまま俺の項や首筋にちゅっちゅっちゅとキスを落としていく。
「んっ、イル、擽ったいよ。ふふっ。」
俺はクルッとイルに向き直って首に腕を巻き付けて、綺麗に線を引いたその唇に俺のを合わせて
ちゅっ
俺はワザと唇を合わせただけで、リップ音を立てて離れた。
俺は腕を外さないままイルに思いっきり甘い声で囁いた。
「ねぇ、イル、しよ?」
22
あなたにおすすめの小説
伝説のS級おじさん、俺の「匂い」がないと発狂して国を滅ぼすらしいい
マンスーン
BL
ギルドの事務職員・三上薫は、ある日、ギルドロビーで発作を起こしかけていた英雄ガルド・ベルンシュタインから抱きしめられ、首筋を猛烈に吸引。「見つけた……俺の酸素……!」と叫び、離れなくなってしまう。
最強おじさん(変態)×ギルドの事務職員(平凡)
世界観が現代日本、異世界ごちゃ混ぜ設定になっております。
美貌の騎士候補生は、愛する人を快楽漬けにして飼い慣らす〜僕から逃げないで愛させて〜
飛鷹
BL
騎士養成学校に在席しているパスティには秘密がある。
でも、それを誰かに言うつもりはなく、目的を達成したら静かに自国に戻るつもりだった。
しかし美貌の騎士候補生に捕まり、快楽漬けにされ、甘く喘がされてしまう。
秘密を抱えたまま、パスティは幸せになれるのか。
美貌の騎士候補生のカーディアスは何を考えてパスティに付きまとうのか……。
秘密を抱えた二人が幸せになるまでのお話。
異世界で8歳児になった僕は半獣さん達と仲良くスローライフを目ざします
み馬下諒
BL
志望校に合格した春、桜の樹の下で意識を失った主人公・斗馬 亮介(とうま りょうすけ)は、気がついたとき、異世界で8歳児の姿にもどっていた。
わけもわからず放心していると、いきなり巨大な黒蛇に襲われるが、水の精霊〈ミュオン・リヒテル・リノアース〉と、半獣属の大熊〈ハイロ〉があらわれて……!?
これは、異世界へ転移した8歳児が、しゃべる動物たちとスローライフ?を目ざす、ファンタジーBLです。
おとなサイド(半獣×精霊)のカプありにつき、R15にしておきました。
※ 造語、出産描写あり。前置き長め。第21話に登場人物紹介を載せました。
★お試し読みは第1部(第22〜27話あたり)がオススメです。物語の傾向がわかりやすいかと思います★
★第11回BL小説大賞エントリー作品★最終結果2773作品中/414位★応援ありがとうございました★
あの日、北京の街角で
ゆまは なお
BL
5年前、一度だけ体を交わした彼が、通訳として出張に同行するーーー。
元留学生×駐在員。年下攻め。再会もの。
北京に留学していた上野孝弘は駐在員の高橋祐樹と街中で出会い、突然のアクシデントにより、その場で通訳を頼まれる。その後も友人としてつき合いが続くうちに、孝弘は祐樹に惹かれていくが、半年間の研修で来ていた祐樹の帰国予定が近づいてくる。
孝弘の告白は断られ、祐樹は逃げるように連絡を絶ってしまう。
その5年後、祐樹は中国出張に同行するコーディネーターとして孝弘と再会する。
3週間の出張に同行すると聞き、気持ちが波立つ祐樹に、大人になった孝弘が迫ってきて……?
2016年に発表した作品の改訂版。他サイトにも掲載しています。
もふもふ獣人に転生したら最愛の推しに溺愛されています
* ゆるゆ
BL
『もふもふ獣人転生』からタイトル変更しました!
白い耳としっぽのもふもふ獣人に生まれ、強制労働で息絶えそうなところを助けてくれたのは、最愛の推しでした。
本編、完結済です。
魔法学校編、はじめました!
リクエストのお話や舞踏会編を読まなくても、本編→魔法学校編、でお話がつながるようにお書きしています。
リトとジゼの動画をつくりました!
インスタ @yuruyu0 絵もあがります。
Youtube @BL小説動画 アカウントなくてもどなたでもご覧になれます。
プロフのwebサイトから飛べるので、もしよかったら、お話と一緒に楽しんでくださったら、とてもうれしいです!
第12回BL大賞さまで奨励賞をいただきました。
読んでくださった方、応援してくださった皆さまのおかげです。ほんとうにありがとうございました!
名前が * ゆるゆ になりましたー!
中身はいっしょなので(笑)これからもどうぞよろしくお願い致しますー!
人族は一人で生きられないらしい――獣人公爵に拾われ、溺愛されて家族になりました
よっちゃん
BL
人族がほとんど存在しない世界に、
前世の記憶を持ったまま転生した少年・レオン。
獣人が支配する貴族社会。
魔力こそが価値とされ、
「弱い人族」は守られるべき存在として扱われる世界で、
レオンは常識の違いに戸惑いながらも必死に生きようとする。
そんな彼を拾ったのは、
辺境を治める獣人公爵アルト。
寡黙で冷静、しかし一度守ると決めたものは決して手放さない男だった。
溺愛され、守られ、育てられる日々。
だが、レオンはただ守られるだけの存在で終わることを選ばない。
学院での出会い。
貴族社会に潜む差別と陰謀。
そして「番」という、深く重い絆。
レオンは学び、考え、
自分にしかできない魔法理論を武器に、
少しずつ“並び立つ覚悟”を身につけていく。
獣人と人族。
価値観も、立場も、すべてが違う二人が、
それでも選び合い、家族になるまでの物語。
溺愛×成長×異世界BL。
読後に残るのは、
「ここに居場所があっていい」と思える、あたたかな幸福。
【WEB版】監視が厳しすぎた嫁入り生活から解放されました~冷徹無慈悲と呼ばれた隻眼の伯爵様と呪いの首輪~【BL・オメガバース】
古森きり
BL
【書籍化決定しました!】
詳細が決まりましたら改めてお知らせにあがります!
たくさんの閲覧、お気に入り、しおり、感想ありがとうございました!
アルファポリス様の規約に従い発売日にURL登録に変更、こちらは引き下げ削除させていただきます。
政略結婚で嫁いだ先は、女狂いの伯爵家。
男のΩである僕には一切興味を示さず、しかし不貞をさせまいと常に監視される生活。
自分ではどうすることもできない生活に疲れ果てて諦めた時、夫の不正が暴かれて失脚した。
行く当てがなくなった僕を保護してくれたのは、元夫が口を開けば罵っていた政敵ヘルムート・カウフマン。
冷徹無慈悲と呼び声高い彼だが、共に食事を摂ってくれたりやりたいことを応援してくれたり、決して冷たいだけの人ではなさそうで――。
カクヨムに書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLoveにそのうち掲載します。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる