【完結済】ヒト族ですがもふもふの国で騎士団長やらされてます。

れると

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そんな事知らなかったよ

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年末と年始のお祭りは去年よりも楽しんだと思う。

次回はきっと来れないから、みんなと沢山回って沢山食べて、色々な物を見て、買って、今までで1番堪能したかもしれない。

もちろん、大好きなイカ焼きも食べた。とても満足。


そして俺たちは今、マシュー義兄様とルーカス様に呼ばれて登城している。

挨拶の口上を述べて顔を上げると、ルーカス様のお腹が大きいのが気になった。

「久しぶりだな?」

ルーカス様はゆったりとしたイスにゆったりとした衣装で腰を下ろし、お腹をなでなでしている。

「ガイウス、おいで。」

マシュー義兄様に呼ばれたのでとことことマシュー義兄様の所に行く。ルーカス様を避けて。

「おい、なんで俺を避けて通るんだよ。」

ルーカス様に文句を言われたので対抗する。

「そ、粗相があっては行けないと思いまして。」
「ねぇから来いよ。」
「いえ、俺はマシュー義兄様に呼ばれたので。」
「ふふふ、ガイウス。妊娠した人を見るのは何回目?」
「え?ええと、この前お世話になった宿屋の女将さんが妊娠されてました。」
「そっかそっか。じゃぁ2回目だね。」

そう言ってマシュー義兄様は俺の手を引いてルーカス様のお腹の上に、俺の手を置いた。

「へあ!!?」
「ち、なんだ俺が初めてじゃないのか。」

なんか言ってるこの人・・・。

「あの、えと、大きくないですか??」

俺は初めて見た時から気になっている事を聞いた。
宿屋の女将さんより、明らかに大きい。

「お?よく気づいたな。双子なんだ。」
「ふたご・・・。」

双子って2人って事だよね?このお腹の中に2人も入っているの?

「殿下、私も触って良いですか?」

イルが俺の隣に来てルーカス様に聞く。
俺の手はマシュー義兄様の手のせいでまだルーカス様のお腹の上だ。

「ああ、良い。後ろにいる公爵達もどうだ?」

ルーカス様が義母様達にも声をかけて、みんなで順番にルーカス様のお腹をなでなでする。

「このお腹の中に2人も入ってるんだね、凄いなぁ。」

俺が感想を言うと中からポコポコと蹴る感覚がした。

「くくっ、ガイウスの声に反応したな。色んな人に声をかけて貰えると元気に産まれてくるらしいぞ?」
「え、そうなんですか!?」

そんな事初めて聞いた!
どうしよう、宿屋の女将さんのお腹は触ったけど、声はかけてない!また会いに行かなくちゃ。

「声、掛けてくれないのか?」
「あ、ええと。2人とも、元気に育って無事に産まれてきてください 。」

俺は慌てて両手でルーカス様のお腹を撫でて声をかけた。2人居るなら右と左かなって思って。

「皆も声をかけてくれるか?」

ルーカス様はイルを初めとした義母様達にも声をかけてまた順番に声がかけられる。

見ているだけでも、ポコポコと蹴られてお腹が波打つ。

はえー、凄いなぁ。そして不思議だなぁ。

「ガイウス。」
「はい。」
「まぁ、俺はこの通り身重だから式には参列出来ん。」
「ああ、いえ。お身体の方が大事ですので。」

ああ、それを伝えるために今日は呼ばれたのか。

俺はまたルーカス様のお腹を撫でる。

「くっくっく。今日は珍しく2人とも起きてるみたいだ。ガイウスに撫でられたいのか?」
「えっ!?りょ、両手の方が良いですかね?」
「まぁ好きにしろ。」

両手でさすさすと優しく撫でる。
時折ポコポコと挨拶のように蹴り返される。

「ふふふ。なんか可愛いかも。」

撫でると蹴り返されて、また撫でると蹴り返されて。

「まだお腹の中だけど意識あるのかな?」
「あるかも知れんが、皆産まれてくると忘れるものだろ。」
「そうなんですね、なんかちょっと残念かも。」

こんなに繰り返しコミュニケーション取ってるのに、忘れられちゃうのか。

ひとしきり堪能して、ルーカス様は体を休める為に下がって行った。

「マシュー、殿下はもう悪阻は治まったのか?」
「大分良くなったけど、まだ治まっては無いんだ。」
「そうか、それは大変だな。しっかり着いていてやりな。」
「はい、もちろんです。」

つわり・・・?何だそれ。

俺が頭にクエスチョンマークを浮かべているとマシュー義兄様がくすくすと笑って説明してくれた。

人それぞれ症状が違うらしいが、自分以外の魔力も含めて子供がお腹の中で育つから、それに慣れるために体が変化していく過程で、吐き気を催したり、熱が出たり、食欲がなくなったり、または食欲が出過ぎたり、全く何も症状が出ない場合もあるらしい。

ななな、何だそれ!初めて聞いた!

今回のルーカス様は2人もお腹の中で育てているからか、熱が出たり、吐き気でご飯が食べられなかったり大変だったらしい。

「ご飯食べれなかったら、お腹の中で子供が育たないんじゃ?」
「そうなんだよね。だから無理しても食べなくちゃいけなくて、でも吐いちゃって、凄く大変だったよ。代われるなら代わってあげたいくらいだよ。」

ひ、ひぇぇぇ。吐くの分かってるのに食べるの!?

「症状が軽い人もいっぱい居るから、今からそんなに怖がらなくても大丈夫だよ。」

マシュー義兄様が俺の表情を見て慰めてくれる。

「私はあまり無かったぞ。」

義母様は悪阻は酷くなかったらしい。俺もそうだといいんだけど。

でも、でもでもそれは今からじゃ分からないじゃん!!

俺はまた一気に妊娠に対する不安が大きくなった。
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