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41.憧れ種族
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邸から少し行くと、川が流れていて橋が架かっている。川はそれほど大きくは無いのだけれどそれに架かる橋は大きい。
なんでも数年に1度大雨が降って川の幅が3倍近くになるらしい。その時でも渡れるように大きな橋が架かっているんだって。
その大きな大きな橋を渡って暫く行くと街に着く。邸と街は結構距離がある。
これは、ここの領地が元は隣の領地と同じ領地だったのが、理由の1つでもある。ブレアのお祖父様のそのまたお祖父様の代で領地変更と領地替えがあって今の領地に移ってきたんだって。
この領地で1番大きな街が僕たちがこれから行くところ。その近くにお邸を、という話になったけど、数年に1度の大雨で水没したら大変だからって、街から離れて邸を建てたんだって。
はー、そのお祖父様のお祖父様の代に何があったんだろうか、政変っていうやつかな?家に本があったら読んでみたいな。今度探してみようっと。
気がつけば僕は立派な読書家になっているような気がする。元々読む機会が無かっただけだったんだよね。今は物語も歴史も好き。図鑑も楽しい。うん、立派な読書家だよね。
僕は街に来るにあたり、本を読んで勉強したのだ。最近では、毎日読書時間が設けられて、っていうより僕が1ページでも読みたいから渋々ブレアが我慢してくれてるんだけど、ソファに腰掛けてお茶を嗜むブレアにお行儀悪く横側に寄っかかって、時には体育座りで、時にはごろ寝しながらブレアに膝枕して貰ったり、ん?お行儀悪いって?大丈夫、もう寝るだけで部屋にはブレアと僕しか居ないから咎める人は誰も居ないよ。
因みにブレアが我慢出来なくなってキスされたりシャツの中に手が入ってきたりして読書時間は強制終了になる。僕もブレアにキスされたり触ってもらうの嫌いじゃないから、間違えた、す、好きだから、うん、特に不満は無い。そのままお風呂入って、ベッドでイチャイチャして寝るのが毎日のルーティンだなのだ。
「わ、川幅に比べて本当に橋が大きい!こんなに大きかったっけ?」
「知らないで通るのと知ってから通るのでは大分違うだろう?」
初めてここに来た時と、ブレアに集落に連れていってもらった時と通ってるはずなんだけど、ブレアに言われた通りに事前に勉強したからかな?川幅に比べてこんなに大きな橋だったんだーと改めて認識した。
橋を通っている最中から街が見えてきて、僕にテンションは、今日は朝から高かったけど、さらに上がってくるのを感じた!ついつい、馬車の窓から身を乗り出してブレアを始めとする周りに方達に注意をされた。
それでもやっぱり窓から覗いてしまう。
遠くに薄ら薄茶色で見えてた街が近づくにつれて、色味が増して行き、煉瓦の街並みが目の前に迫ってきた。煉瓦ってこんなにカラフルなものもあったのかと驚く。よく見る黄土色の煉瓦に赤っぽいものや緑っぽいもの等、色のバリエーションが豊富で驚いた。そもそも煉瓦の街並みが僕にとっては馴染みがなくて新鮮だった。
すごい!綺麗!素敵!とはしゃぐ僕にブレアは「実は煉瓦もうちの特産品なんだ」と教えてくれた。なんでも領内のとある地域では煉瓦を作るのに適した粘土質の土が採れて、煉瓦を作る所まで領内で行っているんだって!知らなかった!そこに関してはウィリアムさんの方で回しているから僕達の方に書類が回ってくることが無くて、仕事上でも目にする機会が無かったのだとも教えてくれた。うちって食料庫領地だけじゃなかったんだ。吃驚。「煉瓦を作っている所を見てみたい」と言ったら次はそこに連れて行ってくれる約束をしてくれた。
街を護る城壁といったものはなく、レンガ造りの建物が並んでいる。城壁は無くても、街を護る警備の人が沢山居た。街に入る時も10人以上は居たと思う。僕たちは顔パスならぬ馬車パス。いや、警備パス?よく分からないけどすんなり通って街に入った。
馬車を降りると、邸の敷地とは全く違う匂い!美味しそうな食べ物の匂いもするし、川のせいか分からないけど水の匂い、他にも色々雑多な匂い!
ふあー、取り敢えず人が多い。
「ねぇ、どこ行くどこ行く?何があるの?」
「そうだな、先ずは文房具が売っている店に行こうか。インクと、あと、キーリーのペンを買おう。いつまでも私のお古じゃちょっとな。」
「僕専用の!!?」
そう、僕が今使っているペンは、以前ブレアが使っていた物を使っている。特に新しいのが欲しいとは言ってないんだけど、今使っているペンはブレアの手のサイズに合った物を買ったらしく、僕からしたら少し太くて重い。
ちょっと使いづらいなって思ってたのバレてたのかな?
案内してもらったお店は緑や青い煉瓦で建てられた建物で青緑とオフホワイトの縞々模様の軒先テントが一体感を出していて何処と無く可愛い雰囲気のお店だ。大きな窓から商品が見える。文房具と一緒に木彫りの人形も飾ってあった。人形からしたらペンの方が大きかったりして、体全体で持っている格好の物や、何なら2つの人形で持っているペンもある。うん、人形が小人さんみたいで可愛い。
扉を開けるとドアベルのカランカランと心地よい音が鳴って奥から店主と思われる人がやって来る。
背が高いが細い。しなやかな長い尻尾と大きめの耳。美しく手入れが行き届いた長めの綺麗な茶色寄りの銀色の毛並み。目尻には穏やかな笑い皺を刻み、黒いスーツを見に纏った翁は腰が曲がることはなくピシッと伸びた背筋が凛々しさを感じさせた。
「フォレストキャットだ。」
つい、口が勝手に呟いていた。
なんでも数年に1度大雨が降って川の幅が3倍近くになるらしい。その時でも渡れるように大きな橋が架かっているんだって。
その大きな大きな橋を渡って暫く行くと街に着く。邸と街は結構距離がある。
これは、ここの領地が元は隣の領地と同じ領地だったのが、理由の1つでもある。ブレアのお祖父様のそのまたお祖父様の代で領地変更と領地替えがあって今の領地に移ってきたんだって。
この領地で1番大きな街が僕たちがこれから行くところ。その近くにお邸を、という話になったけど、数年に1度の大雨で水没したら大変だからって、街から離れて邸を建てたんだって。
はー、そのお祖父様のお祖父様の代に何があったんだろうか、政変っていうやつかな?家に本があったら読んでみたいな。今度探してみようっと。
気がつけば僕は立派な読書家になっているような気がする。元々読む機会が無かっただけだったんだよね。今は物語も歴史も好き。図鑑も楽しい。うん、立派な読書家だよね。
僕は街に来るにあたり、本を読んで勉強したのだ。最近では、毎日読書時間が設けられて、っていうより僕が1ページでも読みたいから渋々ブレアが我慢してくれてるんだけど、ソファに腰掛けてお茶を嗜むブレアにお行儀悪く横側に寄っかかって、時には体育座りで、時にはごろ寝しながらブレアに膝枕して貰ったり、ん?お行儀悪いって?大丈夫、もう寝るだけで部屋にはブレアと僕しか居ないから咎める人は誰も居ないよ。
因みにブレアが我慢出来なくなってキスされたりシャツの中に手が入ってきたりして読書時間は強制終了になる。僕もブレアにキスされたり触ってもらうの嫌いじゃないから、間違えた、す、好きだから、うん、特に不満は無い。そのままお風呂入って、ベッドでイチャイチャして寝るのが毎日のルーティンだなのだ。
「わ、川幅に比べて本当に橋が大きい!こんなに大きかったっけ?」
「知らないで通るのと知ってから通るのでは大分違うだろう?」
初めてここに来た時と、ブレアに集落に連れていってもらった時と通ってるはずなんだけど、ブレアに言われた通りに事前に勉強したからかな?川幅に比べてこんなに大きな橋だったんだーと改めて認識した。
橋を通っている最中から街が見えてきて、僕にテンションは、今日は朝から高かったけど、さらに上がってくるのを感じた!ついつい、馬車の窓から身を乗り出してブレアを始めとする周りに方達に注意をされた。
それでもやっぱり窓から覗いてしまう。
遠くに薄ら薄茶色で見えてた街が近づくにつれて、色味が増して行き、煉瓦の街並みが目の前に迫ってきた。煉瓦ってこんなにカラフルなものもあったのかと驚く。よく見る黄土色の煉瓦に赤っぽいものや緑っぽいもの等、色のバリエーションが豊富で驚いた。そもそも煉瓦の街並みが僕にとっては馴染みがなくて新鮮だった。
すごい!綺麗!素敵!とはしゃぐ僕にブレアは「実は煉瓦もうちの特産品なんだ」と教えてくれた。なんでも領内のとある地域では煉瓦を作るのに適した粘土質の土が採れて、煉瓦を作る所まで領内で行っているんだって!知らなかった!そこに関してはウィリアムさんの方で回しているから僕達の方に書類が回ってくることが無くて、仕事上でも目にする機会が無かったのだとも教えてくれた。うちって食料庫領地だけじゃなかったんだ。吃驚。「煉瓦を作っている所を見てみたい」と言ったら次はそこに連れて行ってくれる約束をしてくれた。
街を護る城壁といったものはなく、レンガ造りの建物が並んでいる。城壁は無くても、街を護る警備の人が沢山居た。街に入る時も10人以上は居たと思う。僕たちは顔パスならぬ馬車パス。いや、警備パス?よく分からないけどすんなり通って街に入った。
馬車を降りると、邸の敷地とは全く違う匂い!美味しそうな食べ物の匂いもするし、川のせいか分からないけど水の匂い、他にも色々雑多な匂い!
ふあー、取り敢えず人が多い。
「ねぇ、どこ行くどこ行く?何があるの?」
「そうだな、先ずは文房具が売っている店に行こうか。インクと、あと、キーリーのペンを買おう。いつまでも私のお古じゃちょっとな。」
「僕専用の!!?」
そう、僕が今使っているペンは、以前ブレアが使っていた物を使っている。特に新しいのが欲しいとは言ってないんだけど、今使っているペンはブレアの手のサイズに合った物を買ったらしく、僕からしたら少し太くて重い。
ちょっと使いづらいなって思ってたのバレてたのかな?
案内してもらったお店は緑や青い煉瓦で建てられた建物で青緑とオフホワイトの縞々模様の軒先テントが一体感を出していて何処と無く可愛い雰囲気のお店だ。大きな窓から商品が見える。文房具と一緒に木彫りの人形も飾ってあった。人形からしたらペンの方が大きかったりして、体全体で持っている格好の物や、何なら2つの人形で持っているペンもある。うん、人形が小人さんみたいで可愛い。
扉を開けるとドアベルのカランカランと心地よい音が鳴って奥から店主と思われる人がやって来る。
背が高いが細い。しなやかな長い尻尾と大きめの耳。美しく手入れが行き届いた長めの綺麗な茶色寄りの銀色の毛並み。目尻には穏やかな笑い皺を刻み、黒いスーツを見に纏った翁は腰が曲がることはなくピシッと伸びた背筋が凛々しさを感じさせた。
「フォレストキャットだ。」
つい、口が勝手に呟いていた。
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