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甘いものは現実の後で

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「はぁ?あんた何いってんの!?なんであんたなんかに守られないといけないのよ、ふざけないで。」

僕は泣きそうです、お母さん。
人生初の一大決心、告白、激しくフラれました。

「で、でもどうすんだよ、これから。」

「そんな事知らないわよ、じゃあね!!」

バタンッ。

彼女は荷物を持つと勢いよく出て行ってしまった。

はぁー、失敗したなぁ。

僕はベッドの上に倒れこんだ。

さっきまで彼女が寝ていたベッド、
うっすらと甘い香りがする。

・・・・・

ダダダダダッ

バタン、勢いよくドアが開いて彼女が戻ってきた。
えらくもじもじしている。

「あ、あの、さっきはごめんね。」

僕の横に腰をおろした。

「え、あう、うん、大丈夫。こっちこそごめんね。」

どうした、どうした一体この数分で何が?

「そ、それでね、冷静になって少し考えてみたの。」

え、なんだなんだこの急展開。

「う、うん。」

「あの、そ、その……」

ピトッ

肩にもたれかかってきた。

ドクンドクンドクンドクン

やばい、すごいドキドキする。

彼女は上目遣いで僕にトドメの一言を放つ。

「羽音に、守ってほしいなぁ。」

くはっ、思わず吐血しそうな破壊力だ。

返事をしようとしたその時

キーンコーンカーンコーン

・・・・・
辺りを見渡しても彼女はいない。

嘘だろ…

時計は朝の8時30分を指していた。

「やっと起きたのぉ?」
知らない声が聞こえる。

「あ、あなたは誰ですか?」

「私は医務官の北萩桜子(きたはぎ さくらこ)よ、入学式の時も居たんだけど気づいてくれなかったのん?」

全く気づかなかった、どちらかというとそんな場合じゃなかった。

「い、いつからいらしたんですか?」

「そうねぇ、いつからでしょう?たぶん素敵な夢を見たんでしょうねとだけ言っておくわ。」

いや、寝ている時から居たのなら起こせよ。

「それより、早く行かないとぉ。遅刻してるんだから。」

そうだった。
まぁもう今更手遅れだからどうしようないもないので、さっさと行って謝るしかないが。

「ありがとうございました、では失礼します。」

「もう学校で夜を越しちゃダ・メ・よ。」

僕は医務室を後にした。

ピピッ

「報告、1位生徒ノアの・・・・・・・・」

出る間際、北萩教官が何か言っていた気もしたがそんな事を気にする余裕はなかった。
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