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スピンオフ 夕刻跳梁跋扈
不浄
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真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
部屋には、ナニカに謝る声が響いている
声が震えている、音もおかしい
涙が溢れているのだろうか
抑揚も感じられる……
それとは別の音も響いている
夕刻跳梁跋扈 不浄
夕凪:休みをください
鳳:休み?
夕凪:茜と遊びに行くんで
鳳:いや、そういうことではなくて
はて、休みとは?
夕凪:……私、ここで働いているで合ってます?
鳳:おや、友達とばかり
助手の方での申し出だったのか
夕凪:ぼっちは、ずっとぼっちですよ、鳳さん
鳳:ははは、多方面に敵を作る言い方だ
道徳からやり直すかい?夕凪
仕方がない、私が教えてあげよう
夕凪:この場合のぼっちは、鳳さんを指します
他の誰か、は含まれません
鳳:知れば知るほど、付き合えば付き合うほど
君の性格は難ありと言ったところかな
夕凪:鳳さんだけに特別ですよ
鳳:良いね!特別!それは嬉しい
夕凪:多分、そういうところだと思いますよ?
鳳:色々訂正しよう
まず、毎日拘束するつもりはないよ
これは、友人だろうが、助手だろうが一緒だよ
私に許可を取らなくていい
夕凪:ん
鳳に携帯を向ける夕凪
夕凪:じゃあ、この連絡はなんですかね?
彼氏に構ってほしい彼女ですか?
毎日来てますけど?
鳳:仕方ないじゃないか!
気持ちを素直に伝えることは良いことだろう!?
骸は、自分が興味ないと一切返信してくれないし
夕凪はちゃんと返信してくれるじゃないか!
夕凪:……ちゃんと、友達作ってください
鳳:作ってるだろう!君という最高の友人が!
夕凪:はぁ……
鳳:そんなことより、今日は大丈夫なんだろう?
夕凪:まぁ、今日は予定はありませんけど
鳳:うん、時間も申し分ない
少し、散歩しようか
夕凪:散歩って、夕方に?
夜じゃないんですか?
鳳:何故、夜なのかな?
夕凪:霊が出やすいのは夜じゃないんですか?
だから、妖怪も夜の方が出やすいと思って
鳳:ふふふ
では、話ついでに行こうか
【間】
真琴:『「あなたが悪い」と何度言われたことだろう』
『「醜い」と何度言われたことだろう』
『そう言われ続けて育った子供は』
『いつか、何が悪く、醜いのか解らなくなる』
『いつか、自分がそうであると錯覚する』
『いつか、自分以外の弱いモノを』
『醜悪な塵と思い込んでしまうだろう』
その目は黒く濁っていた
光がなく、ただの黒。
命というものがあるとするならば
その目には、もう、命すら宿ってはいなかった。
【間】
夕凪:鳳さんと散歩するのは数回ですけど
いつも夜だったから、そういうものかと
鳳:今までのは、ある程度の情報があったからね
今回は何も無し、本当の散歩
夕凪:散歩という名のパトロールですけどね
鳳:これも大事なこと
夕凪:分かってますよ
鳳:さて、夕方の話だね
これは、霊に限らず事件、事故
実は、案外夕方に起こることが多いんだよ
夕凪:それこそ、夜じゃないんですか?
鳳:確かに多い
だけど、夕方もなんだよ
私は、敬意を込めて
夕刻跳梁跋扈、と呼んでいる
夕凪:夕刻跳梁跋扈?
鳳:夕方に、魑魅魍魎が蔓延る
この場合の魑魅魍魎は、人も霊も妖怪もだよ
夕凪:なんで夕方なんですか?
鳳:重要な時間や、何か力を持つ時間帯には名前がついている
丑三つ時は解るね?
夕凪:……逢魔が時
鳳:流石は夕凪、正解だね
魔と逢える時間だ
黄昏時とも言うが、これは夕方近くの時間だね
名が付いているということは、その意味を持つということだ
だから、夕方は逢えるんだ
夕凪:私の時は、いつもより暗い日だって
鳳さん言ってたじゃないですか
鳳:一つとは限らない
怪異と関わる上で覚えておくこと、とは
思考を一つに絞らないこと、だね
いつもより暗い夜の日にも出逢うし、逢魔が時にも出逢う
ふふ、なんならそれ以外も……出逢うかもね?
夕凪:めんどくさっ
鳳:それが怪異だよ
さて、そろそろ出逢うには良い時間だね
夕凪:……アレですか?
鳳:まぁ、まずは
話を聞いてみようじゃないか
【間】
真琴:…………
ただ、一点を見つめ、呆けている
何を考えているのか
それとも何も考えていないのか
ただ、一点を見つめ、動かない
鳳:やぁ、私は鳳
あぁ、これは珍しい名前だろう?
鳳凰の字が入っている、気に入っているんだ
真琴:えっ……
夕凪:ちょっと、鳳さん
なんですかそれ
鳳:いやぁ、骸はこんな感じで話しかけるから
人を真似てみるのも良いと思ってね
真琴:な、なんなんですか……
鳳:君、黒いよ?
もしかして……
人に言えない様なことが、あるんじゃないかな?
真琴:っ!?
どうやら、思う節があるようだ
ただ、呆けていた顔から、焦りが見える
瞬間ーー、逃げ出した
夕凪:あ!ちょ、どこ行くの!
鳳さん!
鳳:人の行動は、案外解りやすい
真琴:はぁ…はぁ………っ!?
壁……?
鳳:何かやましいことがあるとしよう
それを突かれてしまったら
逃げるか、相手を黙らせるかだ
ただ、咄嗟に出てしまう行動は基本的に
逃げ、だよね
真琴:なんで、なにこれ……
鳳:逃げるなら相手を見誤ってはいけない
私に対して逃げるということは
それを突破しなければならないからね
真琴:……バケモノ……
鳳:私は鳳
成人済み、好きなお酒は日本酒
其処等中にいるただの人間
バケモノではないけれど
趣味でバケモノ退治はしているよ
夕凪:逃げない方がいいですよ
この人、こう見えてヤバい……
ヤバいのは見たまんま、かな
鳳:二人とも酷いじゃないか
あと、逃げるなら大事なそれ
持って逃げた方がいいんじゃないかな?
そう言い、一つの袋を指差す
何が入っているのか、黒く覆われたソレは
解らない
真琴:……知っているんですか
鳳:いや、知らないよ
ただ、目は良い方でね
それは、とても、大事そうだから
真琴:ごめんなさい
夕凪:えっ?
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい
夕凪:ちょ、ちょっと
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい
鳳:それ以上、その言葉を口にしない方がいい
呪詛に近くなっているよ
余程その言葉に呪いを込めたいみたいだ
真琴:何も知らないくせに
何も助けてくれないくせに
話しかけるな!近寄るな!
夕凪:情緒不安定!
鳳:憑かれていそうだねー
物怖じしないのは良いけど
はっきりモノを言い過ぎだよ、夕凪
夕凪:……ごめんなさい
鳳:さて、結界内だからいいけど
夕刻跳梁跋扈の獲物だ
夕凪:……え?もしかして跋扈してるのは
私たちの方?
鳳:どちらとも、さ
ここじゃ人目につく
『神隠し』
そう、言葉を口にすると景色が変わる
移動した、そう捉えるのが正しい
そこは、暗く、空気も重い
夕凪:は?何これ?
鳳:『鎮魂墓』
夕凪:何、したんですか?
真琴:なに……これ……
お墓……?
鳳:儀式、封印、結界
私の得意とするところを合わせると
こんなこともできたりする
真琴:やっぱり、バケモノ……
鳳:はは、それはお互い様だよ
夕凪:何のお墓ですか?
鳳:……ここは、私の血縁者しか眠らない場所だ
解りやすく言っているだけで親等は関係ないよ
ずっと昔の人だって眠っている、そういう場所さ
真琴:何をする気…?
殺すつもり!?
鳳:日本では、年間行方不明者が八万人を超える
それは、事件性のあるものから、家出など様々だ
また、見つかる者もいれば、そのまま消えた者もいる
真琴:……こんな場所で消えれば
見つからないって言いたいわけ?
鳳:行方不明に関しては、誘拐など人の仕業もあれば、神隠しの様に怪異の仕業もある
私の『神隠し』は、もちろん怪異側だろうね
結界内を範囲とした人を移動させる
儀式により、ある場所を指定してね
封印は移動の定着かな
夕凪:そんなワープみたいなことできるんですか?
鳳:実際、神隠しというはそういうものだよ
異世界に一旦送って、空間を超えて移動させる
福岡で神隠しにあい、長野の山奥で見つかった話がある
その距離を一瞬で移動させるのが怪異だ
夕凪:それをやったってこと?
鳳:怪異に比べると、まだまだだよ
真琴:ここに連れてきてどうするつもり!?
やるなら、早くしてよ!!
夕凪:ちょ、落ち着いて!
鳳:頭、とはなんだろう
夕凪:頭?
真琴:ッ……
鳳:何故か、人は頭を重要視する
身体だって必要なのにさ
だけど、それがモノになった場合
手や足、性器……そこに執着する人もいるけど
そういう趣味がない人は頭を大事にする
夕凪:モノになった……場合?
まさか……その袋
真琴:……さい
うるさいうるさいうるさいうるさい
夕凪:それ、あなた
真琴:触るなッッ!!!
夕凪:……嘘でしょ
鳳:見せてごらんよ
真琴:……嫌だ
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
夕凪:痛っ……またっ!
鳳:耳、塞いでおくといいよ
あれ、もう呪詛だから
真琴:近寄るな、触るな、ごめんなさい
ごめんなさい、来るなぁぁぁあ!!
錯乱しているのか、ソレが入った袋を振り回す
もう、何をしているかも解ってない
そして、それは落ちたーーー。
夕凪:ウッ……
鳳:あぁ、可哀想に
真琴:…………ぁ、あ
…ぁ…き…ちゃん……
錯乱しているのか、ソレが入った袋を振り回す
もう、何をしているかも解ってない
ゴトっと鈍い音が響く
それは落ちたーーー。
その目は黒く濁っていた
光がなく、ただの黒。
命というものがあるとするならば
その目には、もう、命すら宿ってはいなかった。
ただ、一点を見つめ、呆けている
何を考えているのか
それとも何も考えていないのか
ただ、一点を見つめ、動かない
あぁ、鏡だ
これは、鏡なんだ
そして、理解する
私は、死んだのだ
【間】
夕凪:あなた……何をしたの……?
真琴:な、なに……も、して……ない……
夕凪:じゃあ!それは何!?
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
夕凪:ッ……それは、もう……解ったッての!
真琴:ヒッ……
鳳:人は過去の経験から多くを学ぶ
意識することもあれば、無意識もだ
夕凪が怒り、叫び、近づき、手を振った
殴られるとでも思ったのかな?
真琴:殴っ……
鳳:虐待かな?それとも虐め?
なんにせよ、怒鳴られ、殴られたことがあるね
夕凪の言動に対して身を守ろうとしたね?
呪詛も自分と誰かを呪ったモノか
その『ごめんなさい』は誰に向けたものかな?
真琴:ごめっ……
鳳:聞き飽きた
『音無結界』
真琴:っ……!?
鳳:ごめんなさいは言えないよ、もう
音を遮断するのはよく使う
妖怪は甘い蜜の様な言葉で惑わすからね
夕凪:何があったのか、話して
真琴:……何が、あったかなんて……
何があったかなんて解らない!!
夕凪:妖怪に憑かれてやったってこと?
鳳:半分正解
夕凪:半分は……自分の意思…?
真琴:っ!?
夕凪:なら、やっぱり
自分がしたこと分かってんの!?
真琴:仕方ない……そう、だ
仕方ないんだ!
だって、みんなそうだから!
みんな、みんな、みんな
殺そうとするから!
殺さないと!殺されるから!
夕凪:じゃあ、この子があなたを殺そうとしたの?
真琴:いつもそうだ
最初は心配したフリをして近づいて
利用価値が無いと解ったら捨てるんだ
捨てられた方のことなんて!何も知らないくせに!
【間】
言葉というものは、人によって姿を変える
私が吐いた言葉も、あなたが吐いた言葉も
誰が受け止めたか、で変わるものだ
私は、あなたを、救いたかった
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
その言葉を呪いの様に吐き捨て
何度も何度も私を刺しながら吐き捨てる
痛みが薄れていく中で、どうしても私は
あなたのことが許せなかった
殺されたことにじゃない
私の言葉を、受け止められなかったあなたに
そして、救えなかった自分を赦せなかった
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい
部屋には、あなたが謝る声が響いている
声が震えている、音もおかしい
涙が溢れているのだろうか
抑揚も感じられる……
それとは別の音も響いている
カン、カン、カン
刃が地面に当たる音だ
真琴:あなたが好きだった
ずっと、好きだった
手をずっと差し伸べてくれたのに
なんで、何で、ナンデ!!
目の前から消えちゃうんだ!!!
人の魂は頭に宿るらしいよ、秋ちゃん
だから、ココだけあればいいよね?
下は要らないよね?
こうすれば、ずっと一緒にいられるよね?
親はダメだったんだ
切り離しても、離れちゃった
だけど、秋ちゃんなら繋がってるよね?
【間】
鳳:魂は頭に宿らないよ
真琴:!?
鳳:解釈の問題だ
真琴:信じない
鳳:そうだね
言葉は受け取り方次第だ
真琴:誰も信じない
鳳:それが、答えかな
真琴:此処、圏外じゃ無い
だったら帰れるってことだ
アンタたちも此処で眠るといい
鳳:混ざってるよ
それに、此処は私の血縁者のみだ
夕凪は眠れない
真琴:知ったことか
鳳:……キミを
殺すことだってできるんだよ?
真琴:殺ッテみろ!!
夕凪:『伏』!!
真琴:ギャッ!!
夕凪:できた!
鳳:流石、夕凪!
練習した甲斐があったね!
夕凪:呪言、こんな感じで良いんですか?
鳳:まぁ、悪く無いね
夕凪は意志が強いから相性良いと思ったんだ
それに感覚が鋭いからね
掴むのも早くて助かるよ
真琴:何をシタ……
鳳:私は誰かさんのように
万能スーパーマンじゃないからね
友達である夕凪には、自分で自分の身を少しは守れるように
相性の良さそうな呪言を教えたんだ
夕凪:悪いけど、簡単に死なないから
あなたは、駆除対象だ
真琴:ヒッ……
鳳:それに、キミがいると話が拗れる
悪いけど、これで終わりだよ
……『陣血結界』
【間】
夕凪:じゃあ、此処は鳳さんの結界、みたいな?
鳳:テリトリーかな?
すぐに結界や儀式、封印をできるように
ある程度の準備は終わっている場所だよ
まぁ、人目に付かないなら滅多に使わない
みんな寝てるしね
夕凪:……お邪魔しました
鳳:さて
夕凪:あ、私が!
……あの
話しかけられたのは久しぶりの様な気がする
全てを終わらせてくれた恩人だ
夕凪:あなたの大切なもの
どうしたらいいですか?
……………
………
夕凪:……分かりました
責任を持って帰します
あぁ、これで、やっと
あの子も救われる……
夕凪:あっ……ありがとうございました
成仏……できたの…かな
鳳:……
やぁ、廻門
そんな嫌そうな声を出さないでくれよ
殺人事件、かっこ霊も関わってるよ
……未成年、だね
一応会って話す方がいいかな
それと、遺物もあるよ
ん、私はいいけど
……少し、刺激が強すぎたかもしれない
じゃあ、いつもの場所で
夕凪:……鳳さん
鳳:……なにかな?
夕凪:帰りましょう
鳳:あぁ、そうだね
【間】
真琴:『「あなたが悪い」と何度言われたことだろう』
『「醜い」と何度言われたことだろう』
『そう言われ続けて育った子供は』
『いつか、何が悪く、醜いのか解らなくなる』
『いつか、自分がそうであると錯覚する』
『いつか、自分以外の弱いモノを』
『醜悪な塵と思い込んでしまうだろう』
『誰かが、違うと言った気がする』
『誰かが、綺麗にしてくれた気がする』
『誰かが、助けようとしてくれた気がする』
『それを、解らず、理解せず、見ない様にして』
『結局、醜悪な塵に成ったのは自分自身だ』
鳳の家でテレビを見ている夕凪
夕凪:……
テレビからは、未成年の犯罪について、大人たちが議論している
そして、虐待問題についても専門家たちが、あぁでもないと続ける
夕凪:これって、あの子ですよね
鳳:未成年だから、名前も顔も出ないけどね
SNSでは、話題だね
便利な世の中になったけど不便だね
夕凪:そう、ですね
……西尾 秋奈
そっか、秋奈ちゃんか
鳳:最終的には廻門に帰してもらったよ
私たちじゃ不審すぎるからね
夕凪:はい
鳳:……心に棲みつく怪異は多い
虐待による心の穴に棲みついた妖怪
今回は、蝕穢という奴だ
穢れに触れ、穢れることを言うけど
その字が妖怪に転じたモノだね
自分をゴミと思い込んだ人は
自分に触れることも穢れになる
夕凪:悲しすぎますよ、それ
……何か、できることはなかったのかな
鳳:神でも仏でも無い私たちには無理だね
怪異とは、良く出来ている
人の闇を食べるのも使うのも上手い
半分と言ったけど、大半は妖怪のせいでもある
だけど、少なからず本人の意思も存在していた
いや、本人だけじゃない
周りの環境も、あの子にとっては穢れだった
夕凪:助けようとした人の声でも届かない
そんなの、認めたくない
鳳:強さも人それぞれだよ
憶測で語ることは幾らでも出来る
怪異と関わるなら、これは日常茶飯事だよ
人の生き死にこそ、怪異だ
夕凪:だったら私は
鳳:うん?
夕凪:助けますよ、手の届く範囲は
鳳:私の友人は、強い人が多いね
嫌いじゃあないよ、夕凪
私も賛成だ
夕凪:夕刻跳梁跋扈
鳳:……
夕凪:続けますから
跋扈するのは私たちもですよね?
鳳:あぁ、そうだね
夕凪:それと、友人が多いって冗談ですか?
鳳:ハハッ!口が減らないなぁ!
それでいい、君はそのままで
夕凪:行きましょう、鳳さん
鳳:そうだね、夕刻を跋扈しようか、夕凪
夕刻跳梁跋扈 不浄 終
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
部屋には、ナニカに謝る声が響いている
声が震えている、音もおかしい
涙が溢れているのだろうか
抑揚も感じられる……
それとは別の音も響いている
夕刻跳梁跋扈 不浄
夕凪:休みをください
鳳:休み?
夕凪:茜と遊びに行くんで
鳳:いや、そういうことではなくて
はて、休みとは?
夕凪:……私、ここで働いているで合ってます?
鳳:おや、友達とばかり
助手の方での申し出だったのか
夕凪:ぼっちは、ずっとぼっちですよ、鳳さん
鳳:ははは、多方面に敵を作る言い方だ
道徳からやり直すかい?夕凪
仕方がない、私が教えてあげよう
夕凪:この場合のぼっちは、鳳さんを指します
他の誰か、は含まれません
鳳:知れば知るほど、付き合えば付き合うほど
君の性格は難ありと言ったところかな
夕凪:鳳さんだけに特別ですよ
鳳:良いね!特別!それは嬉しい
夕凪:多分、そういうところだと思いますよ?
鳳:色々訂正しよう
まず、毎日拘束するつもりはないよ
これは、友人だろうが、助手だろうが一緒だよ
私に許可を取らなくていい
夕凪:ん
鳳に携帯を向ける夕凪
夕凪:じゃあ、この連絡はなんですかね?
彼氏に構ってほしい彼女ですか?
毎日来てますけど?
鳳:仕方ないじゃないか!
気持ちを素直に伝えることは良いことだろう!?
骸は、自分が興味ないと一切返信してくれないし
夕凪はちゃんと返信してくれるじゃないか!
夕凪:……ちゃんと、友達作ってください
鳳:作ってるだろう!君という最高の友人が!
夕凪:はぁ……
鳳:そんなことより、今日は大丈夫なんだろう?
夕凪:まぁ、今日は予定はありませんけど
鳳:うん、時間も申し分ない
少し、散歩しようか
夕凪:散歩って、夕方に?
夜じゃないんですか?
鳳:何故、夜なのかな?
夕凪:霊が出やすいのは夜じゃないんですか?
だから、妖怪も夜の方が出やすいと思って
鳳:ふふふ
では、話ついでに行こうか
【間】
真琴:『「あなたが悪い」と何度言われたことだろう』
『「醜い」と何度言われたことだろう』
『そう言われ続けて育った子供は』
『いつか、何が悪く、醜いのか解らなくなる』
『いつか、自分がそうであると錯覚する』
『いつか、自分以外の弱いモノを』
『醜悪な塵と思い込んでしまうだろう』
その目は黒く濁っていた
光がなく、ただの黒。
命というものがあるとするならば
その目には、もう、命すら宿ってはいなかった。
【間】
夕凪:鳳さんと散歩するのは数回ですけど
いつも夜だったから、そういうものかと
鳳:今までのは、ある程度の情報があったからね
今回は何も無し、本当の散歩
夕凪:散歩という名のパトロールですけどね
鳳:これも大事なこと
夕凪:分かってますよ
鳳:さて、夕方の話だね
これは、霊に限らず事件、事故
実は、案外夕方に起こることが多いんだよ
夕凪:それこそ、夜じゃないんですか?
鳳:確かに多い
だけど、夕方もなんだよ
私は、敬意を込めて
夕刻跳梁跋扈、と呼んでいる
夕凪:夕刻跳梁跋扈?
鳳:夕方に、魑魅魍魎が蔓延る
この場合の魑魅魍魎は、人も霊も妖怪もだよ
夕凪:なんで夕方なんですか?
鳳:重要な時間や、何か力を持つ時間帯には名前がついている
丑三つ時は解るね?
夕凪:……逢魔が時
鳳:流石は夕凪、正解だね
魔と逢える時間だ
黄昏時とも言うが、これは夕方近くの時間だね
名が付いているということは、その意味を持つということだ
だから、夕方は逢えるんだ
夕凪:私の時は、いつもより暗い日だって
鳳さん言ってたじゃないですか
鳳:一つとは限らない
怪異と関わる上で覚えておくこと、とは
思考を一つに絞らないこと、だね
いつもより暗い夜の日にも出逢うし、逢魔が時にも出逢う
ふふ、なんならそれ以外も……出逢うかもね?
夕凪:めんどくさっ
鳳:それが怪異だよ
さて、そろそろ出逢うには良い時間だね
夕凪:……アレですか?
鳳:まぁ、まずは
話を聞いてみようじゃないか
【間】
真琴:…………
ただ、一点を見つめ、呆けている
何を考えているのか
それとも何も考えていないのか
ただ、一点を見つめ、動かない
鳳:やぁ、私は鳳
あぁ、これは珍しい名前だろう?
鳳凰の字が入っている、気に入っているんだ
真琴:えっ……
夕凪:ちょっと、鳳さん
なんですかそれ
鳳:いやぁ、骸はこんな感じで話しかけるから
人を真似てみるのも良いと思ってね
真琴:な、なんなんですか……
鳳:君、黒いよ?
もしかして……
人に言えない様なことが、あるんじゃないかな?
真琴:っ!?
どうやら、思う節があるようだ
ただ、呆けていた顔から、焦りが見える
瞬間ーー、逃げ出した
夕凪:あ!ちょ、どこ行くの!
鳳さん!
鳳:人の行動は、案外解りやすい
真琴:はぁ…はぁ………っ!?
壁……?
鳳:何かやましいことがあるとしよう
それを突かれてしまったら
逃げるか、相手を黙らせるかだ
ただ、咄嗟に出てしまう行動は基本的に
逃げ、だよね
真琴:なんで、なにこれ……
鳳:逃げるなら相手を見誤ってはいけない
私に対して逃げるということは
それを突破しなければならないからね
真琴:……バケモノ……
鳳:私は鳳
成人済み、好きなお酒は日本酒
其処等中にいるただの人間
バケモノではないけれど
趣味でバケモノ退治はしているよ
夕凪:逃げない方がいいですよ
この人、こう見えてヤバい……
ヤバいのは見たまんま、かな
鳳:二人とも酷いじゃないか
あと、逃げるなら大事なそれ
持って逃げた方がいいんじゃないかな?
そう言い、一つの袋を指差す
何が入っているのか、黒く覆われたソレは
解らない
真琴:……知っているんですか
鳳:いや、知らないよ
ただ、目は良い方でね
それは、とても、大事そうだから
真琴:ごめんなさい
夕凪:えっ?
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい
夕凪:ちょ、ちょっと
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい
鳳:それ以上、その言葉を口にしない方がいい
呪詛に近くなっているよ
余程その言葉に呪いを込めたいみたいだ
真琴:何も知らないくせに
何も助けてくれないくせに
話しかけるな!近寄るな!
夕凪:情緒不安定!
鳳:憑かれていそうだねー
物怖じしないのは良いけど
はっきりモノを言い過ぎだよ、夕凪
夕凪:……ごめんなさい
鳳:さて、結界内だからいいけど
夕刻跳梁跋扈の獲物だ
夕凪:……え?もしかして跋扈してるのは
私たちの方?
鳳:どちらとも、さ
ここじゃ人目につく
『神隠し』
そう、言葉を口にすると景色が変わる
移動した、そう捉えるのが正しい
そこは、暗く、空気も重い
夕凪:は?何これ?
鳳:『鎮魂墓』
夕凪:何、したんですか?
真琴:なに……これ……
お墓……?
鳳:儀式、封印、結界
私の得意とするところを合わせると
こんなこともできたりする
真琴:やっぱり、バケモノ……
鳳:はは、それはお互い様だよ
夕凪:何のお墓ですか?
鳳:……ここは、私の血縁者しか眠らない場所だ
解りやすく言っているだけで親等は関係ないよ
ずっと昔の人だって眠っている、そういう場所さ
真琴:何をする気…?
殺すつもり!?
鳳:日本では、年間行方不明者が八万人を超える
それは、事件性のあるものから、家出など様々だ
また、見つかる者もいれば、そのまま消えた者もいる
真琴:……こんな場所で消えれば
見つからないって言いたいわけ?
鳳:行方不明に関しては、誘拐など人の仕業もあれば、神隠しの様に怪異の仕業もある
私の『神隠し』は、もちろん怪異側だろうね
結界内を範囲とした人を移動させる
儀式により、ある場所を指定してね
封印は移動の定着かな
夕凪:そんなワープみたいなことできるんですか?
鳳:実際、神隠しというはそういうものだよ
異世界に一旦送って、空間を超えて移動させる
福岡で神隠しにあい、長野の山奥で見つかった話がある
その距離を一瞬で移動させるのが怪異だ
夕凪:それをやったってこと?
鳳:怪異に比べると、まだまだだよ
真琴:ここに連れてきてどうするつもり!?
やるなら、早くしてよ!!
夕凪:ちょ、落ち着いて!
鳳:頭、とはなんだろう
夕凪:頭?
真琴:ッ……
鳳:何故か、人は頭を重要視する
身体だって必要なのにさ
だけど、それがモノになった場合
手や足、性器……そこに執着する人もいるけど
そういう趣味がない人は頭を大事にする
夕凪:モノになった……場合?
まさか……その袋
真琴:……さい
うるさいうるさいうるさいうるさい
夕凪:それ、あなた
真琴:触るなッッ!!!
夕凪:……嘘でしょ
鳳:見せてごらんよ
真琴:……嫌だ
ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさい
夕凪:痛っ……またっ!
鳳:耳、塞いでおくといいよ
あれ、もう呪詛だから
真琴:近寄るな、触るな、ごめんなさい
ごめんなさい、来るなぁぁぁあ!!
錯乱しているのか、ソレが入った袋を振り回す
もう、何をしているかも解ってない
そして、それは落ちたーーー。
夕凪:ウッ……
鳳:あぁ、可哀想に
真琴:…………ぁ、あ
…ぁ…き…ちゃん……
錯乱しているのか、ソレが入った袋を振り回す
もう、何をしているかも解ってない
ゴトっと鈍い音が響く
それは落ちたーーー。
その目は黒く濁っていた
光がなく、ただの黒。
命というものがあるとするならば
その目には、もう、命すら宿ってはいなかった。
ただ、一点を見つめ、呆けている
何を考えているのか
それとも何も考えていないのか
ただ、一点を見つめ、動かない
あぁ、鏡だ
これは、鏡なんだ
そして、理解する
私は、死んだのだ
【間】
夕凪:あなた……何をしたの……?
真琴:な、なに……も、して……ない……
夕凪:じゃあ!それは何!?
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
夕凪:ッ……それは、もう……解ったッての!
真琴:ヒッ……
鳳:人は過去の経験から多くを学ぶ
意識することもあれば、無意識もだ
夕凪が怒り、叫び、近づき、手を振った
殴られるとでも思ったのかな?
真琴:殴っ……
鳳:虐待かな?それとも虐め?
なんにせよ、怒鳴られ、殴られたことがあるね
夕凪の言動に対して身を守ろうとしたね?
呪詛も自分と誰かを呪ったモノか
その『ごめんなさい』は誰に向けたものかな?
真琴:ごめっ……
鳳:聞き飽きた
『音無結界』
真琴:っ……!?
鳳:ごめんなさいは言えないよ、もう
音を遮断するのはよく使う
妖怪は甘い蜜の様な言葉で惑わすからね
夕凪:何があったのか、話して
真琴:……何が、あったかなんて……
何があったかなんて解らない!!
夕凪:妖怪に憑かれてやったってこと?
鳳:半分正解
夕凪:半分は……自分の意思…?
真琴:っ!?
夕凪:なら、やっぱり
自分がしたこと分かってんの!?
真琴:仕方ない……そう、だ
仕方ないんだ!
だって、みんなそうだから!
みんな、みんな、みんな
殺そうとするから!
殺さないと!殺されるから!
夕凪:じゃあ、この子があなたを殺そうとしたの?
真琴:いつもそうだ
最初は心配したフリをして近づいて
利用価値が無いと解ったら捨てるんだ
捨てられた方のことなんて!何も知らないくせに!
【間】
言葉というものは、人によって姿を変える
私が吐いた言葉も、あなたが吐いた言葉も
誰が受け止めたか、で変わるものだ
私は、あなたを、救いたかった
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
その言葉を呪いの様に吐き捨て
何度も何度も私を刺しながら吐き捨てる
痛みが薄れていく中で、どうしても私は
あなたのことが許せなかった
殺されたことにじゃない
私の言葉を、受け止められなかったあなたに
そして、救えなかった自分を赦せなかった
真琴:ごめんなさい、ごめんなさい
ごめんなさい、ごめんなさい
部屋には、あなたが謝る声が響いている
声が震えている、音もおかしい
涙が溢れているのだろうか
抑揚も感じられる……
それとは別の音も響いている
カン、カン、カン
刃が地面に当たる音だ
真琴:あなたが好きだった
ずっと、好きだった
手をずっと差し伸べてくれたのに
なんで、何で、ナンデ!!
目の前から消えちゃうんだ!!!
人の魂は頭に宿るらしいよ、秋ちゃん
だから、ココだけあればいいよね?
下は要らないよね?
こうすれば、ずっと一緒にいられるよね?
親はダメだったんだ
切り離しても、離れちゃった
だけど、秋ちゃんなら繋がってるよね?
【間】
鳳:魂は頭に宿らないよ
真琴:!?
鳳:解釈の問題だ
真琴:信じない
鳳:そうだね
言葉は受け取り方次第だ
真琴:誰も信じない
鳳:それが、答えかな
真琴:此処、圏外じゃ無い
だったら帰れるってことだ
アンタたちも此処で眠るといい
鳳:混ざってるよ
それに、此処は私の血縁者のみだ
夕凪は眠れない
真琴:知ったことか
鳳:……キミを
殺すことだってできるんだよ?
真琴:殺ッテみろ!!
夕凪:『伏』!!
真琴:ギャッ!!
夕凪:できた!
鳳:流石、夕凪!
練習した甲斐があったね!
夕凪:呪言、こんな感じで良いんですか?
鳳:まぁ、悪く無いね
夕凪は意志が強いから相性良いと思ったんだ
それに感覚が鋭いからね
掴むのも早くて助かるよ
真琴:何をシタ……
鳳:私は誰かさんのように
万能スーパーマンじゃないからね
友達である夕凪には、自分で自分の身を少しは守れるように
相性の良さそうな呪言を教えたんだ
夕凪:悪いけど、簡単に死なないから
あなたは、駆除対象だ
真琴:ヒッ……
鳳:それに、キミがいると話が拗れる
悪いけど、これで終わりだよ
……『陣血結界』
【間】
夕凪:じゃあ、此処は鳳さんの結界、みたいな?
鳳:テリトリーかな?
すぐに結界や儀式、封印をできるように
ある程度の準備は終わっている場所だよ
まぁ、人目に付かないなら滅多に使わない
みんな寝てるしね
夕凪:……お邪魔しました
鳳:さて
夕凪:あ、私が!
……あの
話しかけられたのは久しぶりの様な気がする
全てを終わらせてくれた恩人だ
夕凪:あなたの大切なもの
どうしたらいいですか?
……………
………
夕凪:……分かりました
責任を持って帰します
あぁ、これで、やっと
あの子も救われる……
夕凪:あっ……ありがとうございました
成仏……できたの…かな
鳳:……
やぁ、廻門
そんな嫌そうな声を出さないでくれよ
殺人事件、かっこ霊も関わってるよ
……未成年、だね
一応会って話す方がいいかな
それと、遺物もあるよ
ん、私はいいけど
……少し、刺激が強すぎたかもしれない
じゃあ、いつもの場所で
夕凪:……鳳さん
鳳:……なにかな?
夕凪:帰りましょう
鳳:あぁ、そうだね
【間】
真琴:『「あなたが悪い」と何度言われたことだろう』
『「醜い」と何度言われたことだろう』
『そう言われ続けて育った子供は』
『いつか、何が悪く、醜いのか解らなくなる』
『いつか、自分がそうであると錯覚する』
『いつか、自分以外の弱いモノを』
『醜悪な塵と思い込んでしまうだろう』
『誰かが、違うと言った気がする』
『誰かが、綺麗にしてくれた気がする』
『誰かが、助けようとしてくれた気がする』
『それを、解らず、理解せず、見ない様にして』
『結局、醜悪な塵に成ったのは自分自身だ』
鳳の家でテレビを見ている夕凪
夕凪:……
テレビからは、未成年の犯罪について、大人たちが議論している
そして、虐待問題についても専門家たちが、あぁでもないと続ける
夕凪:これって、あの子ですよね
鳳:未成年だから、名前も顔も出ないけどね
SNSでは、話題だね
便利な世の中になったけど不便だね
夕凪:そう、ですね
……西尾 秋奈
そっか、秋奈ちゃんか
鳳:最終的には廻門に帰してもらったよ
私たちじゃ不審すぎるからね
夕凪:はい
鳳:……心に棲みつく怪異は多い
虐待による心の穴に棲みついた妖怪
今回は、蝕穢という奴だ
穢れに触れ、穢れることを言うけど
その字が妖怪に転じたモノだね
自分をゴミと思い込んだ人は
自分に触れることも穢れになる
夕凪:悲しすぎますよ、それ
……何か、できることはなかったのかな
鳳:神でも仏でも無い私たちには無理だね
怪異とは、良く出来ている
人の闇を食べるのも使うのも上手い
半分と言ったけど、大半は妖怪のせいでもある
だけど、少なからず本人の意思も存在していた
いや、本人だけじゃない
周りの環境も、あの子にとっては穢れだった
夕凪:助けようとした人の声でも届かない
そんなの、認めたくない
鳳:強さも人それぞれだよ
憶測で語ることは幾らでも出来る
怪異と関わるなら、これは日常茶飯事だよ
人の生き死にこそ、怪異だ
夕凪:だったら私は
鳳:うん?
夕凪:助けますよ、手の届く範囲は
鳳:私の友人は、強い人が多いね
嫌いじゃあないよ、夕凪
私も賛成だ
夕凪:夕刻跳梁跋扈
鳳:……
夕凪:続けますから
跋扈するのは私たちもですよね?
鳳:あぁ、そうだね
夕凪:それと、友人が多いって冗談ですか?
鳳:ハハッ!口が減らないなぁ!
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夕凪:行きましょう、鳳さん
鳳:そうだね、夕刻を跋扈しようか、夕凪
夕刻跳梁跋扈 不浄 終
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