蛇に祈りを捧げたら。

碧野葉菜

文字の大きさ
上 下
178 / 182
とこしえの恋路

36

しおりを挟む




 楽しき時が過ぎるのは早い。
 春夏秋冬、始まりはただ思うがままに喜び、そして幸せを噛みしめるように、やがて時を惜しむように。
 いろりとの日々は、色彩豊かな折り紙を重ねるかのような美しい思い出となり、蛇珀の心に残った。
 どれだけ愛し合っていても、ともに朽ちることは許されない。
 それでも、蛇珀に後悔などなかった。





.
しおりを挟む

処理中です...