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第三章
第六話 学園、秋のイベント。参観日〜何かと様々大渋滞①バークレイ、代表でテンパる。
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ユリアンたちがマード国立初等学園に入学して2ヶ月が過ぎようとしていた。
この時期に学園は毎年参観日を設けている。
マード国立初等学園は6歳から15歳までの子ども達が基礎的な学問を学ぶ学園で、貴族と一部の裕福な平民の子どもがいる学園だ。
ユリアンやリゼルは王都にあるタウンハウスから通っているが、王都にタウンハウスがなく、自宅から通えない学生は寮に入っている。
マード国立初等学園は王族や上位貴族が通う学園のため、教授陣が一流だ。それゆえ評判も良く、多少無理をしても子どもに良い学問をと願っている親がいる。そんな家庭の子どもたちが全国から集まり寮に入る。
参観日は入学してそろそろホームシックになる寮生と、子どもと離れて心配な親のために作られた行事だ。
それ以外にも、同級生の家族を見ることで、彼らにも家族がいて、その家族の中の大事な存在だと意識させることも意図している。
おとなしくて話し下手な同級生が家族の前では明るく笑ったり、逆に威張っていけすかない同級生が家族に叱られてしょんぼりする姿を見ると、話したことがない相手でもなんとなく身近に感じられる。そんな仲間意識を芽生えさせることも狙いだ。もちろん在園生たちも楽しみにしている行事だ。
遠方から来る家族のために参観期間はゆとりをもった5日間となっている。1日だけでも良いし5日観ても良い。参観は家族なら誰が来園しても良いことになっているが、家族付きの従者などは参観できない。
ということで、クイン侯爵家からは当主であるジゼル・クイン侯爵とリディラとルゼルが参観しに来た。
クイン侯爵夫人のシャロンはアロンの体調が悪く、心配だからとお留守番を決めた。リゼルも「母上、絶対アロンのそばにいてやってください」と泣きそうな顔で朝の馬車に乗って行ったこともシャロンの決心を促した。
ルゼルはアロンが心配だったが、それ以上に気になることがあったので参観に来た。
それは、『ユリアンの前歯』だ。
リオンが言ったのだ。「兄上のまえばがぬけたの!」と。まえば?ぬける?
聞けば、人の歯は子どもの歯と大人の歯があり、子どもの歯は自然に抜け落ち、その後大人の歯が生えてくるという。この話にルゼルはヴァジュラが蛙を鷲掴みして現れた時と同じだけ驚いた。
その日、ルゼルはリゼルの歯を見せてもらった。兄の歯は抜けていなかった。
「ユリアンはアニューレより少し早く生まれているから、アニューレより早く歯も抜けたんだよ」
と、兄は言った。
念のため執事や従者たちの歯も見せてもらったが、今クイン侯爵家で歯が抜けている者はいなかった。
見たい。歯が抜けるってどんななんだろう。見たい。
そう思っていた矢先の参観日だ。
学園生活をする兄も見たいが、ユリアンの歯も見たい。
アロンの心配よりユリアンの歯が見たいことに少し罪悪感を感じているルゼルは、ユリアンの歯をしっかり確認して、帰ったらアロンにユリアンの歯の詳細を話そうと決めていた。
クイン侯爵一家が学園に入り、学舎の入口付近まで来ると、他の家族たちが既に沢山集まっていた。皆ワイワイと話していたが、クイン侯爵家が到着するとざわめきが一瞬消えた。
皆がルゼルを見ていた。というか視界にルゼルが入ると視線を外せなくなったという表現が正しい。
噂は聞いていた。クイン侯爵家の子どもたちは美しい、特に次男は人間離れした美しさだと。だが、学園から各家庭に送られてきた入学記念の集合写真でクイン侯爵家嫡男の美しいリゼルをチェック済みであったし、ここにいる多くの者は新聞の王族ニュースでたまに載る写真の隅に写り込むルゼルも見ていて、クイン兄弟の美しさは既知のものと思い込んでいた。
実物の迫力は全く違っていた。
父と姉の間で笑って歩くルゼルは未知の美しい子どもだった。姿形の美しさだけではない。まとっている空気がふわりと違っているのだ。
「…夢かしら…」
どこからか呟きが聴こえた。その声にハッと我に返った人々だったが、少し離れた場所から声がした時、再び声を失った。
「るぜー」
そこにはもう一人の美幼児がいた。
「りろんー」
リオンがコーク公爵夫妻と共にいた。
キャーと言って二人がかけより、「るぜ」「りろん、りろん」と手を取り合って跳ねた。跳ねながら回り出した。
コーク公爵家が美形一族なことはコーク公爵家出身のマディが王太子妃に決まった時から国中に知られていた。もちろん現当主の次男がとびきりの美しさだという噂も聞いていた。しかし、クイン侯爵家の次男と同じように既知のことと思い込んでいた。これまた全く違う。ルゼルとは少し違う美しさの美幼児だが、そのまとう空気はルゼルと同じで今まで感じたことのないふわりとした空気をまとっている。
「ぱんぱんぱんぷきーん」
キャー。きゃははは。
なんだか二人はパンプキンを始めたが、周りの人々は自分たちが見ている光景が現実とはすぐには思えなかった。
あれ?学園に来たつもりが…ここはどこ?自分が見ているのは幻?妖精が実在?光ってるよね?天からの使い?は?
人々の反応を見て
「やはり、こうなるのか…」
小さく呟いたのはコーク公爵であるアーネストだ。
「アーネスト、時間が取れたのか」
クイン侯爵ジゼルが気安く声をかける。二人は今は親戚でもあるが、元は同級生の親友だ。
「現状把握のため、少しだけ見にきたんだ」とアーネストが答える。アーネストは宰相を務めており、戦後復興中の今は多忙を極めている。
アーネストのいう現状把握には様々な意味があったが、その一つにユリアンからの警告があった。「リオンとルゼルの警護を強化した方が良いです」と。
世間の次男に対する反応は聞き及んでいたが、いざ目の当たりにするとユリアンの危惧する意味もよくわかった。
「伯父様、リディラがご挨拶申し上げます」
「ああ、リディラ、また一段と美しくなったな。先日話していた刺繍の本は図書棟にあったと報告があったぞ。近く見に来ると良い」
「ありがとうございます」
コーク公爵家には娘がいない。溺愛していた妹も王妃になって簡単には会えなくなってしまった。アーネストはこの妻に似た姪を娘のように可愛がっていた。
二家族の周囲にいる同じ立場のはずの他の家族はもはやオーディエンスだ。なんなのだ、この煌びやかな塊は。
そこにさらなる美形が加わる。
「父上!叔父上!」
学舎からルゼルが一番に走り出てきた。
時間になり、学生が家族を迎えにきたのだ。
1日目の一限は学生による学舎案内に充てられている。
「あにゅーれぇ」
ルゼルは公然の場なので「兄上」と言っているが、まだアニューレに聞こえる。
「ルゼル、よく来たね。リディラも、ありがとう。アロンの具合はどう?」
リゼルはアロンの様子が知りたくて真っ先に迎えに出てきたらしい。リディラからアロンはよく眠れていると聴き安心した様子を見せ「良かったぁ」とリゼルが微笑んだ。ルゼルに負けない極上の笑みだ。ずきゅーん。そんな効果音が聞こえるような笑顔だ。
「あにゅーれ、ゆりあんしゃまのは、あえましゅ?」
「あはは、会えるよ。というか無いものに会うって面白いね」
すごい塊だった。
まず公爵夫妻がいる。しかも公爵は現宰相様であり王妃様の兄だ。そしてクイン侯爵がいる。クイン侯爵家といえば手広い商売と科学的研究をしていて戦後の国の経済を支えた家だ。
そこに美しい娘。さらに両家の噂以上の次男。…またパンプキンを始めた…。そこにクイン侯爵家嫡男の登場。笑顔が眩しい。
どこを見れば良い?誰を見たら良い?そんな混乱。
しかも、アーネストとジゼルは学生当時、学園でツートップの人気を誇っていた令嬢たちの憧れの人物だ。当然今ここにいる保護者たちの中には当時のファンだった元令嬢方もいる。それにヤキモチを妬いていた元令息方もいる。そこここで勢いよく扇が開く音がしている。バサッ、バササッ。
『きゃー!アーネスト様!相変わらず素敵!』
『きゃー!ジゼル様!相変わらず素敵!』
『くーっ!あいつら、相変わらずかっこよすぎ(泣)』
そんな声なき声も聞こえる。
「やけに静かだな。まだ集まってないのかな?」
と学舎入口に向かって歩いているのはレイノルド・バークレイだ。例年参観日の学舎入口は賑わっているので気をつけて行くよう教授から言われて教室を出てきたところだ。ユリアンが答える。
「いや、リゼルがルゼルの気配がするって走って行ったからもう人は来てるはずだよ」
なんだそのリゼルの能力。そしてリゼルに対するユリアンの信頼加減。
「あ、ほら、沢山いるよ」
「あ、ホントだ。そのわりに静かだな」
その時、小さな二人の子どもの後ろ姿が見えた。小さな二人のうち金髪の子どもが振り向いた。
「あ!兄上!」
そしてバークレイが叫んだ。
「なーっ⁉︎」
自然に出た。続いてもう一人茶髪の子どもも振り向いた。
「あ!あにゅーれ!ゆりあんにいしゃまよ!は!はにあいたいでしゅ!」
バークレイの前に見たことがないくらいの美幼児たちがいた。
「は?え?天使?何?人?はにあいたい?何?え?アニューレって誰?こ…公爵様?あっ、リディ…(ラ嬢!)(バクバクバクバクバクバク)え?ここどこ?」
バークレイは『その場代表』のテンパリを見せた。
参観日はまだ始まっていない。
この時期に学園は毎年参観日を設けている。
マード国立初等学園は6歳から15歳までの子ども達が基礎的な学問を学ぶ学園で、貴族と一部の裕福な平民の子どもがいる学園だ。
ユリアンやリゼルは王都にあるタウンハウスから通っているが、王都にタウンハウスがなく、自宅から通えない学生は寮に入っている。
マード国立初等学園は王族や上位貴族が通う学園のため、教授陣が一流だ。それゆえ評判も良く、多少無理をしても子どもに良い学問をと願っている親がいる。そんな家庭の子どもたちが全国から集まり寮に入る。
参観日は入学してそろそろホームシックになる寮生と、子どもと離れて心配な親のために作られた行事だ。
それ以外にも、同級生の家族を見ることで、彼らにも家族がいて、その家族の中の大事な存在だと意識させることも意図している。
おとなしくて話し下手な同級生が家族の前では明るく笑ったり、逆に威張っていけすかない同級生が家族に叱られてしょんぼりする姿を見ると、話したことがない相手でもなんとなく身近に感じられる。そんな仲間意識を芽生えさせることも狙いだ。もちろん在園生たちも楽しみにしている行事だ。
遠方から来る家族のために参観期間はゆとりをもった5日間となっている。1日だけでも良いし5日観ても良い。参観は家族なら誰が来園しても良いことになっているが、家族付きの従者などは参観できない。
ということで、クイン侯爵家からは当主であるジゼル・クイン侯爵とリディラとルゼルが参観しに来た。
クイン侯爵夫人のシャロンはアロンの体調が悪く、心配だからとお留守番を決めた。リゼルも「母上、絶対アロンのそばにいてやってください」と泣きそうな顔で朝の馬車に乗って行ったこともシャロンの決心を促した。
ルゼルはアロンが心配だったが、それ以上に気になることがあったので参観に来た。
それは、『ユリアンの前歯』だ。
リオンが言ったのだ。「兄上のまえばがぬけたの!」と。まえば?ぬける?
聞けば、人の歯は子どもの歯と大人の歯があり、子どもの歯は自然に抜け落ち、その後大人の歯が生えてくるという。この話にルゼルはヴァジュラが蛙を鷲掴みして現れた時と同じだけ驚いた。
その日、ルゼルはリゼルの歯を見せてもらった。兄の歯は抜けていなかった。
「ユリアンはアニューレより少し早く生まれているから、アニューレより早く歯も抜けたんだよ」
と、兄は言った。
念のため執事や従者たちの歯も見せてもらったが、今クイン侯爵家で歯が抜けている者はいなかった。
見たい。歯が抜けるってどんななんだろう。見たい。
そう思っていた矢先の参観日だ。
学園生活をする兄も見たいが、ユリアンの歯も見たい。
アロンの心配よりユリアンの歯が見たいことに少し罪悪感を感じているルゼルは、ユリアンの歯をしっかり確認して、帰ったらアロンにユリアンの歯の詳細を話そうと決めていた。
クイン侯爵一家が学園に入り、学舎の入口付近まで来ると、他の家族たちが既に沢山集まっていた。皆ワイワイと話していたが、クイン侯爵家が到着するとざわめきが一瞬消えた。
皆がルゼルを見ていた。というか視界にルゼルが入ると視線を外せなくなったという表現が正しい。
噂は聞いていた。クイン侯爵家の子どもたちは美しい、特に次男は人間離れした美しさだと。だが、学園から各家庭に送られてきた入学記念の集合写真でクイン侯爵家嫡男の美しいリゼルをチェック済みであったし、ここにいる多くの者は新聞の王族ニュースでたまに載る写真の隅に写り込むルゼルも見ていて、クイン兄弟の美しさは既知のものと思い込んでいた。
実物の迫力は全く違っていた。
父と姉の間で笑って歩くルゼルは未知の美しい子どもだった。姿形の美しさだけではない。まとっている空気がふわりと違っているのだ。
「…夢かしら…」
どこからか呟きが聴こえた。その声にハッと我に返った人々だったが、少し離れた場所から声がした時、再び声を失った。
「るぜー」
そこにはもう一人の美幼児がいた。
「りろんー」
リオンがコーク公爵夫妻と共にいた。
キャーと言って二人がかけより、「るぜ」「りろん、りろん」と手を取り合って跳ねた。跳ねながら回り出した。
コーク公爵家が美形一族なことはコーク公爵家出身のマディが王太子妃に決まった時から国中に知られていた。もちろん現当主の次男がとびきりの美しさだという噂も聞いていた。しかし、クイン侯爵家の次男と同じように既知のことと思い込んでいた。これまた全く違う。ルゼルとは少し違う美しさの美幼児だが、そのまとう空気はルゼルと同じで今まで感じたことのないふわりとした空気をまとっている。
「ぱんぱんぱんぷきーん」
キャー。きゃははは。
なんだか二人はパンプキンを始めたが、周りの人々は自分たちが見ている光景が現実とはすぐには思えなかった。
あれ?学園に来たつもりが…ここはどこ?自分が見ているのは幻?妖精が実在?光ってるよね?天からの使い?は?
人々の反応を見て
「やはり、こうなるのか…」
小さく呟いたのはコーク公爵であるアーネストだ。
「アーネスト、時間が取れたのか」
クイン侯爵ジゼルが気安く声をかける。二人は今は親戚でもあるが、元は同級生の親友だ。
「現状把握のため、少しだけ見にきたんだ」とアーネストが答える。アーネストは宰相を務めており、戦後復興中の今は多忙を極めている。
アーネストのいう現状把握には様々な意味があったが、その一つにユリアンからの警告があった。「リオンとルゼルの警護を強化した方が良いです」と。
世間の次男に対する反応は聞き及んでいたが、いざ目の当たりにするとユリアンの危惧する意味もよくわかった。
「伯父様、リディラがご挨拶申し上げます」
「ああ、リディラ、また一段と美しくなったな。先日話していた刺繍の本は図書棟にあったと報告があったぞ。近く見に来ると良い」
「ありがとうございます」
コーク公爵家には娘がいない。溺愛していた妹も王妃になって簡単には会えなくなってしまった。アーネストはこの妻に似た姪を娘のように可愛がっていた。
二家族の周囲にいる同じ立場のはずの他の家族はもはやオーディエンスだ。なんなのだ、この煌びやかな塊は。
そこにさらなる美形が加わる。
「父上!叔父上!」
学舎からルゼルが一番に走り出てきた。
時間になり、学生が家族を迎えにきたのだ。
1日目の一限は学生による学舎案内に充てられている。
「あにゅーれぇ」
ルゼルは公然の場なので「兄上」と言っているが、まだアニューレに聞こえる。
「ルゼル、よく来たね。リディラも、ありがとう。アロンの具合はどう?」
リゼルはアロンの様子が知りたくて真っ先に迎えに出てきたらしい。リディラからアロンはよく眠れていると聴き安心した様子を見せ「良かったぁ」とリゼルが微笑んだ。ルゼルに負けない極上の笑みだ。ずきゅーん。そんな効果音が聞こえるような笑顔だ。
「あにゅーれ、ゆりあんしゃまのは、あえましゅ?」
「あはは、会えるよ。というか無いものに会うって面白いね」
すごい塊だった。
まず公爵夫妻がいる。しかも公爵は現宰相様であり王妃様の兄だ。そしてクイン侯爵がいる。クイン侯爵家といえば手広い商売と科学的研究をしていて戦後の国の経済を支えた家だ。
そこに美しい娘。さらに両家の噂以上の次男。…またパンプキンを始めた…。そこにクイン侯爵家嫡男の登場。笑顔が眩しい。
どこを見れば良い?誰を見たら良い?そんな混乱。
しかも、アーネストとジゼルは学生当時、学園でツートップの人気を誇っていた令嬢たちの憧れの人物だ。当然今ここにいる保護者たちの中には当時のファンだった元令嬢方もいる。それにヤキモチを妬いていた元令息方もいる。そこここで勢いよく扇が開く音がしている。バサッ、バササッ。
『きゃー!アーネスト様!相変わらず素敵!』
『きゃー!ジゼル様!相変わらず素敵!』
『くーっ!あいつら、相変わらずかっこよすぎ(泣)』
そんな声なき声も聞こえる。
「やけに静かだな。まだ集まってないのかな?」
と学舎入口に向かって歩いているのはレイノルド・バークレイだ。例年参観日の学舎入口は賑わっているので気をつけて行くよう教授から言われて教室を出てきたところだ。ユリアンが答える。
「いや、リゼルがルゼルの気配がするって走って行ったからもう人は来てるはずだよ」
なんだそのリゼルの能力。そしてリゼルに対するユリアンの信頼加減。
「あ、ほら、沢山いるよ」
「あ、ホントだ。そのわりに静かだな」
その時、小さな二人の子どもの後ろ姿が見えた。小さな二人のうち金髪の子どもが振り向いた。
「あ!兄上!」
そしてバークレイが叫んだ。
「なーっ⁉︎」
自然に出た。続いてもう一人茶髪の子どもも振り向いた。
「あ!あにゅーれ!ゆりあんにいしゃまよ!は!はにあいたいでしゅ!」
バークレイの前に見たことがないくらいの美幼児たちがいた。
「は?え?天使?何?人?はにあいたい?何?え?アニューレって誰?こ…公爵様?あっ、リディ…(ラ嬢!)(バクバクバクバクバクバク)え?ここどこ?」
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