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第三章
第八話 学園、秋のイベント。参観日〜何かと様々大渋滞③その日の午後、学園ごっこ。
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学園参観日初日は王都在住組の見学は午前だけで終わりだ。
初日は特に来園者が多く、食堂が混雑することから地方組に配慮しての対策だ。
午前授業の終わった後に講堂で学園長の短い挨拶がある。それをもってして初日は終わり。午後は寮生活組のみ、寮の案内の後、各家族でゆったり過ごす日となっている。
王都在住組のコーク家とクイン家は昼からはフリーだ。
クイン侯爵ジゼルは妹のリリィラと甥のユリアン、リオンも連れてクイン侯爵邸に戻ってきた。保護者の中には侯爵やリリィラと話したそうな旧知の者もいたようだが、キラキラ集団に初日に斬り込む勇者はいなかった。
クイン侯爵邸に戻ったルゼルは、リゼルやリディラと真っ先にアロンの様子を見に行った。
アロンの熱は「突発」という赤子のかかる一過性の熱で心配いらないことがわかったと聞かされ一安心したが、ユリアンの歯の説明はまだいけませんと言われて部屋から出されてしまった。
子どもたちは遊び部屋に集合だ。
クイン侯爵邸の遊び部屋は広い。子沢山家系で子煩悩家系でもあるため、おもちゃも充実している。異年齢の子どもたちが集まってもお互いが全く邪魔にならない広さと充実さの部屋だ。
そこで、ユリアン、リゼル、リディラはメモを取りながら何か話し合い、リオンとルゼルは少し離れたところで「学園ごっこ」を始めていた。
「ここ、おんがくしつね」
リオンがおもちゃの楽器を一つ所に集めて言うと、ルゼルも
「ここ、ごほんのおへや」
「『としょしつ』いうのよ」
「とちょちちゅ?うーん、むつかし…」
言えないルゼルが可愛い。
ルゼルの作った図書室には「きしだんと、りんごのき」や、もちろんリオンお手製の「みっかの、だいぼうけん」も並んでいる。ルゼル曰くリオン色の植物図鑑もある。
理科室にはぬいぐるみや、造花を並べた。
「はじまりはじまはりー」
学園参観日の始まりらしい。まずリオンが音楽室を案内する。
「ここのがっき、ならしていいですよー」
「わーい。これはなんてがっきでしゅか?」
保護者になりきったルゼルが聞く。
「これは、かすたねっと、です。こうします」
タンタンタンと鳴らしてみせる。
「うわー、めずらしでしゅねー」
「これは、たんばりんです」
またタンタンタンと鳴らす。
「うわー、げんきなおとでしゅねー」
「これは、もっきんです。こうです」
マレットを持ってリオンがポロンポロンと音を出す。
「いっしょにどうぞ」
とマレットの一本をルゼルに渡すと、二人でポンポンと叩いて音を出す。
「きゃー」「きゃははは」
自分たちの叩くめちゃくちゃな音に大興奮して大笑いする。
「おんがくしつのとなりは、なんですか」
「とちょちちゅでしゅ」
今度はルゼルが案内役だ。
「これは、しゅごいきしさまのごほんでしゅ。これはりろんとおんなじの、きれいなずかんでしゅ」
「とてもりっぱなごほんですね」
それらしく返すリオン。
「そして、これがーぁ…」
リオンが作ったお手製『みっかの、だいぼうけん』を持ち、もったいぶって言葉をためるルゼル。
「じゃーん。こくほうの『みっかの、だいぼうけん』でしゅ!」
きゃー。
きゃー。
「どうして、こくほうですか?」
「それはぁー」
またためるルゼル。
「せかいに、たったひとちゅしかないのごほんだからでしゅ!」
きゃー。
きゃー。
自分の作ったお手製絵本を国宝扱いされてリオンは大喜びだし、ルゼルは本当にそれくらい大切に思っているので、これまた大興奮な図書室になった。
次は理科室だ。理科室は二人で作り上げたので、兄姉に保護者役をやってもらうことにした。もちろん二つ返事だ。
「あにゅーれ、あねーれ、おきゃくさまして?」
ユリアンたちには兄弟協定のことを話しているから安心してアニューレと言える。
ユリアンは「良いなぁ、リゼル。まだアニューレって呼ばれて」と、また言っている。
「はい。ここは、りかしつです。ずかんのもの、たくさんあります」
「これは何ですか?」
リゼルがウサギのぬいぐるみを指差してルゼルに聞く。
「しょれは、うさぎでしゅ。いちばんゆうめいなうさぎは、ゔぁじゅらしゃまのうさぎきょうでしゅ」
「これは何ですか?」
今度はユリアンが造花を見て聞く。
「それは、せかいでひとつしかさかない、おはなです。まぼろしのおはな、です」
リオンが胸を張って答える。
「つぎは、おへやにいきます」
教室に移動して授業になるらしい。
5人は夕食の声かけがあるまでずっと遊び続けた。
ユリアンとリゼルは最近弟たちと遊べなかったので「可愛い」を沢山摂取できて大満足だった。
リオンとルゼルも新しい刺激を沢山受けて楽しい一日だった。特にルゼルはユリアンの前歯を見ることができて大大満足だ。
リディラも楽しく過ごせたが、先程の教室説明の二人のやりとりが可愛すぎて記憶することに忙しかった。「忘れそう。忘れたら損よ!ああ、速記も習うべきかしら?」
夕食にはクイン侯爵夫人であるルゼルたちの母、シャロンも加わり、参観に来られなかったシャロンのために、5人が詳しく様子を語って、いつも以上の楽しい夕食になった。
初日は特に来園者が多く、食堂が混雑することから地方組に配慮しての対策だ。
午前授業の終わった後に講堂で学園長の短い挨拶がある。それをもってして初日は終わり。午後は寮生活組のみ、寮の案内の後、各家族でゆったり過ごす日となっている。
王都在住組のコーク家とクイン家は昼からはフリーだ。
クイン侯爵ジゼルは妹のリリィラと甥のユリアン、リオンも連れてクイン侯爵邸に戻ってきた。保護者の中には侯爵やリリィラと話したそうな旧知の者もいたようだが、キラキラ集団に初日に斬り込む勇者はいなかった。
クイン侯爵邸に戻ったルゼルは、リゼルやリディラと真っ先にアロンの様子を見に行った。
アロンの熱は「突発」という赤子のかかる一過性の熱で心配いらないことがわかったと聞かされ一安心したが、ユリアンの歯の説明はまだいけませんと言われて部屋から出されてしまった。
子どもたちは遊び部屋に集合だ。
クイン侯爵邸の遊び部屋は広い。子沢山家系で子煩悩家系でもあるため、おもちゃも充実している。異年齢の子どもたちが集まってもお互いが全く邪魔にならない広さと充実さの部屋だ。
そこで、ユリアン、リゼル、リディラはメモを取りながら何か話し合い、リオンとルゼルは少し離れたところで「学園ごっこ」を始めていた。
「ここ、おんがくしつね」
リオンがおもちゃの楽器を一つ所に集めて言うと、ルゼルも
「ここ、ごほんのおへや」
「『としょしつ』いうのよ」
「とちょちちゅ?うーん、むつかし…」
言えないルゼルが可愛い。
ルゼルの作った図書室には「きしだんと、りんごのき」や、もちろんリオンお手製の「みっかの、だいぼうけん」も並んでいる。ルゼル曰くリオン色の植物図鑑もある。
理科室にはぬいぐるみや、造花を並べた。
「はじまりはじまはりー」
学園参観日の始まりらしい。まずリオンが音楽室を案内する。
「ここのがっき、ならしていいですよー」
「わーい。これはなんてがっきでしゅか?」
保護者になりきったルゼルが聞く。
「これは、かすたねっと、です。こうします」
タンタンタンと鳴らしてみせる。
「うわー、めずらしでしゅねー」
「これは、たんばりんです」
またタンタンタンと鳴らす。
「うわー、げんきなおとでしゅねー」
「これは、もっきんです。こうです」
マレットを持ってリオンがポロンポロンと音を出す。
「いっしょにどうぞ」
とマレットの一本をルゼルに渡すと、二人でポンポンと叩いて音を出す。
「きゃー」「きゃははは」
自分たちの叩くめちゃくちゃな音に大興奮して大笑いする。
「おんがくしつのとなりは、なんですか」
「とちょちちゅでしゅ」
今度はルゼルが案内役だ。
「これは、しゅごいきしさまのごほんでしゅ。これはりろんとおんなじの、きれいなずかんでしゅ」
「とてもりっぱなごほんですね」
それらしく返すリオン。
「そして、これがーぁ…」
リオンが作ったお手製『みっかの、だいぼうけん』を持ち、もったいぶって言葉をためるルゼル。
「じゃーん。こくほうの『みっかの、だいぼうけん』でしゅ!」
きゃー。
きゃー。
「どうして、こくほうですか?」
「それはぁー」
またためるルゼル。
「せかいに、たったひとちゅしかないのごほんだからでしゅ!」
きゃー。
きゃー。
自分の作ったお手製絵本を国宝扱いされてリオンは大喜びだし、ルゼルは本当にそれくらい大切に思っているので、これまた大興奮な図書室になった。
次は理科室だ。理科室は二人で作り上げたので、兄姉に保護者役をやってもらうことにした。もちろん二つ返事だ。
「あにゅーれ、あねーれ、おきゃくさまして?」
ユリアンたちには兄弟協定のことを話しているから安心してアニューレと言える。
ユリアンは「良いなぁ、リゼル。まだアニューレって呼ばれて」と、また言っている。
「はい。ここは、りかしつです。ずかんのもの、たくさんあります」
「これは何ですか?」
リゼルがウサギのぬいぐるみを指差してルゼルに聞く。
「しょれは、うさぎでしゅ。いちばんゆうめいなうさぎは、ゔぁじゅらしゃまのうさぎきょうでしゅ」
「これは何ですか?」
今度はユリアンが造花を見て聞く。
「それは、せかいでひとつしかさかない、おはなです。まぼろしのおはな、です」
リオンが胸を張って答える。
「つぎは、おへやにいきます」
教室に移動して授業になるらしい。
5人は夕食の声かけがあるまでずっと遊び続けた。
ユリアンとリゼルは最近弟たちと遊べなかったので「可愛い」を沢山摂取できて大満足だった。
リオンとルゼルも新しい刺激を沢山受けて楽しい一日だった。特にルゼルはユリアンの前歯を見ることができて大大満足だ。
リディラも楽しく過ごせたが、先程の教室説明の二人のやりとりが可愛すぎて記憶することに忙しかった。「忘れそう。忘れたら損よ!ああ、速記も習うべきかしら?」
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