オタクな俺にフラグが立った〜恋愛ジャンルだと思ったら異世界転移でした〜

koh

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「この店に予約を入れてある。」
ドアを開けると店員が出迎えた。

「予約した矢野ですが。」

「お連れ様がお待ちです、ご案内します。」
店員は迷路の様な店内を付かず離れずの距離感で進む。

「こちらになります。」
衝立で仕切られている一角に女性が一人座っていた。

「お待たせ。」
「私も今来たところ。」
女性は俺に向かって会釈した。

『どっかで見た事がある気がする……』

「紹介するよ、谷玲香だ。
こっちが高城陸斗だ。」
「谷玲香です。」

「どっかで会った事が有りますよね?」

「おいおい、いきなりナンパしてんじゃねぇよ。」
「ちげーよ。
どっかで会ってるんだよ。」

「良く覚えてますね、一年以上前なのに。」
「ほら、やっぱり会ってるよ。」

「なんだ、マジの話だったか。」
「ただ、会った場所が思い出せねぇんだよ。」

「ヒントは私の前を通る時は朝じゃないのに、いつも眠そうな顔をしてましたよ。」
「眠そうな顔?」
「はい、いつも眠そうな顔でした。」
「思い出した!
sonodaの受付嬢だ!」

「はい、その通りです(笑)」

「なんだ、お前ナンパしたのか?」
「だから、してねーって。
寝不足の時はザッキーと打ち合わせするんだよ、夢の中で(笑)」

「あぁ、ザッキーの居る会社か。
しかし、良く覚えていたな。
…やっぱり気が有ったんじゃねぇの?」
「可愛かったからな。
ただ、その当時は俺にも彼女が居たからな。」

「まぁいいや、改めて紹介するよ。
俺の結婚を約束した谷玲香だ。」

「お前、結婚するの?」

「あぁ、そのうちな。
まだ色々と片付けなきゃならない事が山積みだから、時期は未定だ。」

「俺の事を捨てるのか?(笑)」
「拾った記憶もない(爆)」

「そっか、おめでとう。
心から祝福するよ。」
「ありがとう。
誰より先にお前に報告したかったんだ。」
ヤノマンは本当に嬉しそうだ。
その顔を見て、ちょっと涙が出た(笑)

料理が運ばれてくると、ヤノマンは食べながらこれからの事を話し始めた。

「玲香は今親父さんの事務所を手伝ってるんだけど上手くいってないんだよ。」
「そうなの、最近入った子が中国人でコミュニケーション取れ無いから浮いちゃってるみたいなの。
今日も何かあったみたいで泣いてたし。」

「へー。何系の事務所なの?」
「小さい芸能事務所よ。」
「もしかして、谷プロ?」
「えっ?知ってるの?」
玲香は不思議な物を見る目で俺を見た。

「ちょっとね、泣いてた子って李梨園じゃ無いのか?」
「その通りだけど、ホントに何で知ってるの?」
「ヤノマンは知ってるよな?」
「当たり前だろ、引き込んだのは俺だ。」
「お前が元凶か……」

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