転生者とバグでない異世界人の物語

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24.公爵邸での講義

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 公爵邸でユリアーネ様と一緒に貴族の勉強をすることになった。
 月曜日は午前中が国語、午後が数学、火曜日は午前中が魔法の座学、午後が実技、水曜日は午前中が地理と歴史と主な貴族領の特徴、午後が貴族のマナー、木曜日は午前中が法律、午後がダンスの実技、金曜日は午前中が外国語、午後が剣術の実技。
 無茶苦茶ハードである。聞くだけで気がめいってしまう。しかし、やると言った以上やめるわけにはいかない、こんな機会は絶対にない。

 月曜日の朝公爵邸に行くと勉強室に通された。しばらくすると、ユリアーネ様と講師の先生が入ってきた。講師の先生は部屋に入るとテストをすると言い出した。
 ユリアーネ様にも同じ用紙を配っているところを見ると、試験の出来を比較する気のようだ。
 結果から言うと俺は全問正解。俺には言語理解のスキルがあるのでこれぐらい朝飯前である。不思議とレンもほどほどできていた。
 レンの場合レベルを上げると魔力と知識と器用度が爆上がりする体質だったことを思い出した。そういう意味では容姿もバグだが、これもバグのようである。
 そしてユリアーネ様はレンと同じくらいだった。これには講師の先生も驚いた。そしてユリアーネ様が怒られていた。結局3人同じ講義を受けることになった。

 昼食は公爵家で用意してくれるというので期待したが、前世の記憶を知っている俺としては、塩だけの味付けとは、味噌、醤油、ソースにケチャップ、マヨネーズ、物足らない。
 しかし顔に出すわけにもいかず、「美味しいです」と言って食べた。

 午後もテストが行われたが、俺とレンは満点、ユリアーネ様は満点でなかったので、これもユリアーネ様が怒られた。結局これも3人同じ講義を受けることになった。

 次の日の午前中は魔法の座学、しかし、俺もレンも座学など受けたことがない。それを伝えると、別授業となった。
 俺とレンは公爵家の魔法の本を貸してもらい、それを読んで勉強することになった。魔法の初級はラノベの知識で何とかなった。それで、俺は本を読みながらレンに内容を教えた。
 その中で魔法陣が気になった。これを理解すると魔道具が作れるのではないか。本当は魔法陣の形から内容を理解するのだそうだが、俺はそんなことは無視して、片っ端から魔法陣を、アイテムボックスの中の用紙に転写していった。乱雑に順不同で転写していっても、後で「整理」と唱えると、アイテムボックスの中で自動的に仕分けしてくれる。俺のアイテムボックスは便利である。
 そして、体系的に整理された魔法陣の違いから、何となく魔法陣が理解できたような気になった。もしわからない場合は鑑定をかければ内容がわかる。とりあえずはこれでしのぐことにした。
 それで、今度は明かりの魔道具を作ってみることにした。俺の転写機能を使えば、かなり小さな魔法陣を作ることができる。これで豆粒くらいの前世のLED電球を作ってみた。
 これを魔石につないでスイッチを入れたところ、あまりにも眩しすぎるのでびっくりした。見ると、講師の先生もユリアーネ様も驚いている。

 午後は実技である。講師の先生がレベルを知りたいというので、俺とレンが順に魔法を披露した。
 的に向かって、俺は土魔法で銃弾を10個作って風魔法で打ち込んだら、的がハチの巣になった。
 レンは土魔法で3mぐらいの杭を的の下から生やしたら的が壊れた。2人とも無詠唱だったので、講師の先生が驚いていた。
「どうして詠唱しないのか」
と言われたので
「詠唱文を知らない」
と言ったら、
「普通、無詠唱だと、こんな強力な魔法はできない」
と言われた。
 結局魔法実技についても好きにしていいと言われた。

 水曜日の午前中の地理と歴史と主な貴族領の特徴についてはこれまでマリアンヌさんから教わったことをより深くする内容だったので、一緒に講義を受けることになった。

 午後の貴族のマナーについては、平民だし本来いらないのではないかという話になったが、とにかく知識として知っておく必要があるということで見学することになった。

 木曜日の午前中の法律についても、これまでマリアンヌさんから教わったことをより深くする内容だったので、一緒に講義を受けることになった。

 午後のダンスの実技については、学院に行くと必要ということになったが、俺もレンも初めてなので戸惑うばかりであった。

 金曜日の午前中の外国語は、俺は初めてのはずなのに、言語理解のスキルのせいかすんなり理解できた。
 レンは全くだった。

 午後の剣術の実技は、レベル上げで俊敏性も上がったことにより、講師の先生の剣が遅く感じる。
 レンも同じようだ。
 講師の先生からは
「技は全然だめだが早さだけは一流、身体強化をかけると力も増すようだし、そこそこ、行けるのではないか。」
との評価、当然ユリアーネ様よりは上の評価である。

 その1週間の講義が終わってから、執事が公爵へハルトとレンの評価の報告がされた。

 まず、ハルト殿ですが、国語、数学、外国語はほぼ満点。特に、数学は学院の卒業レベルかそれ以上とのことです。
 魔法座学については学ぶことが初めてのことで、何も知らなかったようですが、公爵邸の本を読んだだけで、今までになかった新たな魔道具を作りました。能力は相当なものと思われます。
 魔法の実技は無詠唱で強力な魔法を発動したとのことで能力的には公爵家の魔法師団長以上とのことです。
 歴史地理法律については低位貴族の子息程度の知識はあるとのことです。
 貴族マナーとダンスは全くダメとのことです。
 剣術は、技は全然だめだが早さと身体強化をかけた時の力は公爵家の騎士団長以上、それに身体強化は連続して半日以上かけられるとのことです。
 出身は領都から東へ馬車で1日行ったところのコー村です。そこの農家の次男で、両親は今も健在で、兄姉が1人ずつ、妹が2人います。

 次にレン殿ですが、国語、数学はほぼ満点。外国語と魔法座学は全然ダメ。でも能力的には高いので今後は伸びるのではないかとのことです。
 魔法の実技はハルト殿と同様、無詠唱で強力な魔法を発動したとのことで能力的には公爵家の魔法師団長以上とのことです。
 歴史地理法律については低位貴族の子息程度の知識はあるとのことです。
 貴族マナーとダンスは全くダメとのことです。
 剣術はハルト殿と同様、技は全然だめだが早さと身体強化をかけた時の力は公爵家の騎士団長以上、それに身体強化は連続して半日以上かけられるとのことです。
 出身は西のツーラ男爵領のア村です。そこの農家の長女で、凶作の年に口減らしのため奴隷に売られたようです。
 あの容姿ですのでずいぶん長く売れ残ったようで、最後は今度売れ残ったら家畜のえさにすると言われていたようです。そこをハルト殿に金貨10枚で買われたようです。
 
 これを聞いた公爵は、「2人ともユリアーネの護衛としては申し分ないな。」とつぶやいた。
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