転生者とバグでない異世界人の物語

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39.砂糖の生産

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 晩秋になったので、テンサイから砂糖の生産をすることにした。これまではほとんどを種取り用にしてきたので、砂糖の生産は自家消費分ぐらいであったが、今回は少し多めに取って、商用にも使おうと思う。
 そのため一度領都に戻ることにした。工程と計画の詳細は事前に公爵様にお伝えして了解を得た。

 詳細は次のとおりである。レンはユリアーネお義姉様の護衛のため領都に残る。
 王都を馬で金曜日の夕方に出て、馬に回復魔法をかけながら走れば、土曜日の朝に領都につく。
 公爵様に挨拶して、テンサイが植えられているコー村に行って、実家に挨拶、そしてテンサイを半分ほど収穫、領都の公爵邸に帰って1泊、日曜日の朝から砂糖の生産、100kgほどを領都の公爵家に、100kgほどを王都の公爵邸に、500kgほどを俺の砂糖を用いた商品の開発用に、それ以外をヤマユリ商会の販売用にあてる。
 なお、テンサイの生産農家にはテンサイ1t当たり金貨3枚でヤマユリ商会が買い取ることにした。
 そして、日曜日の夕方に領都を出て、月曜日の朝に王都に帰ってきて、学園に向かう。

 砂糖の販売価格は1kg銀貨1枚、「もう少し高くしてはどうか」と公爵様に言われたが、「これ以上高くなると砂糖を用いた商品ができない」と押し切った。

 晩秋の11月に、俺はこの計画通り王都を出て、馬で領都に向けて走った。王都を出てしばらくして俺は領都の近くの森に転移した。そして、そこで野営した。
 そしてあとは計画通り、領都で砂糖を生産し、帰りも転移を使って王都に帰ってきた。無茶苦茶ハードである。転移がなかったら寝る時間がない。

 ちなみに、テンサイは約6t購入し、砂糖は約1,000kgできた。ヤマユリ商会の販売用は300kgである。これで砂糖を用いた商品ができる。

 料理のことは前世の記憶にもないのでよくわからない。料理のスキルを持つレンに協力を仰ぎ1.砂糖入りの果実のジュース、2.クッキー3.ケーキの3つについて商品開発をすることにした。

 ジュースについては、市場で売っている果物からジュースを作り、砂糖の配分を変えてみて公爵家のメイドさんに飲んでもらって一番おいしいと言った配合にすることにした。この作業はリタに任せた。
 クッキーについては、バターと牛乳と卵を買いたかったが、市場で売っているものはどうも鮮度が気になる。そこでレンに直接農家まで買い付けに行ってもらった。時間停止のマジックバッグなら鮮度が保たれる。あとは市場で売っている小麦粉に混ぜてオーブンで焼くだけである。配合についてはレンに任せた。
 ケーキについては俺が担当することにした。材料はレンが買ってきたものを使うことにした。鑑定を用いて最適な材料の配合を決めていく。
 生地を混ぜるためにハンドミキサーのような魔道具を作った。手で混ぜるのは無理である。細かい気泡を生地に入れ込む必要がある。できた生地を型に流し込んで、オーブンで焼いて生地の出来上がり。
 そこで問題点に気づいた。生クリームがない。それにもしあったとしても、冷蔵庫がない状況では鮮度が保てない。すぐに腐ってしまう。
 そこで、ケーキについては生地のみであきらめることにした。とりあえずフワフワケーキと呼ぶことにした。それでも、この世界にないフワフワの生地というのは、公爵家のメイドさんの受けがよかった。

 この段階での販売価格を試算すると、材料代は主に砂糖(1kg銀貨1枚)の使用量によって決まる。ジュース1杯で砂糖20g(銅貨2枚)ぐらいなので、販売額は銅貨8枚、クッキー15個で砂糖50g(銅貨5枚)ぐらいなので、クッキー1枚は銅貨1枚、フワフワケーキ1個で砂糖60g(銅貨6枚)ぐらいなので、販売額は小銀貨2枚。こんな感じとなる。

 出来上がった、砂糖入りの果実ジュース、クッキー、フワフワケーキについては試作段階ということで、まだヤマユリ商会で販売の予定はない。
 そこで、この取り扱いについて、ユリアーネお義姉様に相談したら、公爵家のお茶会でこれらのお菓子を出したいとのこと。それとフワフワケーキは今までにないものだから、レシピ登録した方がいいとのこと。それで商業ギルドへ行ってフワフワケーキを登録した。ついでにハンドミキサーも登録した。

 前世の記憶をもとに菓子作りにいそしんでいたら、前世の食べ物が無性に食べたくなった。
 味噌と醤油、それと、うどん、そば、ラーメン、スパゲッティー、空揚げ、てんぷら、名前は出てくるのだけど、作り方が分からない。
 うどんやそばやラーメンの麺は出来そうな気がするが、味噌も醤油もないと、多分味が物足らないと思う。
 今後の課題にすることにした。
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