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3章 天使と仔猫と風呂と俺、マスコットを添えて
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「シオンさんの温もり…。尊い。」
そんな事言われたら、返してくれなんて言いづらい。
「お前、段々とおかしな方向に進んでないか?」
「何ですか、ラースさん。シオンさんの残り香を楽しみたいならそう言えば良いのに。」
「ぐっ!そんなことしねえよ!」
俺がイジらなくても忙しい男だな。
「わかってます。上着を脱いだシオンさんが魅力的過ぎて目のやり場に困ってるんですよね?」
ファンタジーな衣装だから身体にフィットした黒のハイネックで、しかもノースリーブだもんな。
こんなの来てるやつ、ジムとスポーツ選手以外で見たこと無い。
「それも違うから!腰回りの細さにクラっとなんか来てないからな!それに筋肉なら俺の方が付いてるし!」
あんたまでそんなこと言うのか…。
そしてまた自爆したな。
「素直になったらどうです?思わず見惚れそうになって、負け惜しみを言ってるって。シオンさんは筋肉まで美しいんですから、見つめたい欲求に負けても分かってもらえますって。それに、筋肉は付いてれば良いってものじゃないですもんね、シオンさん!」
もっと言ってくれ。
「ありがとう、フェイト。良かったら触るか?」
上衣を捲って素肌を晒しながら尋ねる。
お前だけだ、俺を細いって言わなかったの。
「ふあああぁぁぁ!いいい良いんですか?力いっぱいラースさんに自慢します!」
「いいぞ。」と答えた俺の腹筋にフェイトが触れる。
「凄く引き締まってて凄いです!お肌も凄くしっとりしてるのに凄くすべすべです!凄いしか言葉が出てきません…。折角触らせてもらったのにすみません。あの、僕に言えるのは極上ってことだけです!」
「そこまで喜んで貰えて、褒められたら俺も嬉しいよ。」
そう言って腹をしまう。
そこで手をわきわきさせている、俺の腰を細いと言った男には触らせてやらん。
俺だってあんたみたいながっしりした腰になりたかったんだからな。
そんなことをやっていたら「シオンさん、シオンさん。」と声がかかった。
「そちらのワイルド系イケメンのお兄さんはラースさんって呼ばれてましたけど、『あの』ラースさんですか?」
「『あの』ラースってなんだ?俺はこのラースしか知らないが、フェイトは知ってるか?」
「すみません、僕もそういうの疎いんです。」
「ええと、最近『挑戦者』とか『反逆者』なんて呼ばれ始めてる大工さんなんですけど…。聞いてた話と大分違うし、別人なのかな?」
「大工」の「ラース」に俺たちの視線が突き刺さる。
当の本人は耳まで真っ赤になって震えながら「どっから漏れた!」「何で広まってんだ!」と頭を抱えて悶えている。
つまり、あんたのことなんだな?
「ルーシャ。聞いてた話って何だ?大分違うっていうのはどういう事だ?教えてくれないか。」
フェイトも頷いているし、やっぱり知っておかなければならない案件だ。
「えっと、通常より早く独立して、今までの様な親方になるんじゃない形を模索してるって聞きました。なんでも、ハーレムを作れって言われたくないし、不幸になる子どもは見たくないから、扶養じゃなくて互助を目指してるって。若手の新しい職能集団誕生!ってちょっと話題になってます。それで新しい仕組みへの『挑戦者』で、今までの慣例への『反逆者』らしいです。」
「そうなのか。」
「そうなんですね。」
本当にデキる男だったんだな。
しかし『反逆者』ね。
色々と大丈夫なのか?
「で、何が違うんだ?」
「やり手だから厳しくて恐いって聞きました。でも花街では人気があって、誇張されてるんでしょうけど百人斬りとか、そんな事も噂されてます。」
本人、「そんなに切ってねえ!」って言ってるぞ。
「でもこちらのラースさんはお仕事中じゃないからかもですが恐くないし、むしろ色事に慣れてない感じで可愛い系のお兄さんに遊ばれてるし、シオンさんにメロメロで、お腹見て手がワキワキしてたむっつりさんじゃないですか?だから別人かなって。」
「だってよ、『挑戦者』。」
「ですって、『反逆者』さん。」
膝をついて半泣きじゃないか。
「えっ!ご本人さんですか!?」
信じられないって感じで言ってるのが、トドメを刺してるって気付いてやってくれ。
「ラース、元気出せ。むしろ世間はあんたを評価してるって分かって良かったじゃないか。」
世間はな。
「そうですよ。世間ではデキる男じゃないですか。」
世間ではな。
「俺たちの前ではいつまでも可愛いあんたで居てくれよ。」
「僕もそう思います。」
我らがマスコットだからな。
「お前ら!他人事だと思って!ヘンな噂とか広まったらどうすんだ!ただでさえ酒の席で酔っぱらいが悪ノリしたのが広がってんのに!」
「だが、ラース本人を知らない人間に恐いと誤解されたままより良くないか?」
「そうですよ。ラースさんを知っていれば厳しいのは仕事関係だけで、プライベートは気の良いお兄さんだって分かりますけどね。」
「むっつりはバレない方が良いのか?」
「ラースさんならむっつりさんでも絵になりますよ。エロ格好良いって。」
「お前ら、ホントに勘弁してくれよ。」
「人のことエロ魔神とか言うからだ。むっつりくらいどうってこと無いだろ。それでだ、ルーシャ。ラースの人となりは分かったか?」
コクリという返事が帰ってきた。
「普段は恐くないし、友人思いの良い男だよ。誤解してる人がいたらよろしくな。」
「わかりました!それにしても皆さんとっても仲良しなんですねぇ。」
ニコっと笑顔でストレートに言われると、少し照れるな。
だが悪くない気分だ。
「俺はまた丸め込まれているんじゃないのか?」と唸っているむっつりさんは無視するがな。
そんな事言われたら、返してくれなんて言いづらい。
「お前、段々とおかしな方向に進んでないか?」
「何ですか、ラースさん。シオンさんの残り香を楽しみたいならそう言えば良いのに。」
「ぐっ!そんなことしねえよ!」
俺がイジらなくても忙しい男だな。
「わかってます。上着を脱いだシオンさんが魅力的過ぎて目のやり場に困ってるんですよね?」
ファンタジーな衣装だから身体にフィットした黒のハイネックで、しかもノースリーブだもんな。
こんなの来てるやつ、ジムとスポーツ選手以外で見たこと無い。
「それも違うから!腰回りの細さにクラっとなんか来てないからな!それに筋肉なら俺の方が付いてるし!」
あんたまでそんなこと言うのか…。
そしてまた自爆したな。
「素直になったらどうです?思わず見惚れそうになって、負け惜しみを言ってるって。シオンさんは筋肉まで美しいんですから、見つめたい欲求に負けても分かってもらえますって。それに、筋肉は付いてれば良いってものじゃないですもんね、シオンさん!」
もっと言ってくれ。
「ありがとう、フェイト。良かったら触るか?」
上衣を捲って素肌を晒しながら尋ねる。
お前だけだ、俺を細いって言わなかったの。
「ふあああぁぁぁ!いいい良いんですか?力いっぱいラースさんに自慢します!」
「いいぞ。」と答えた俺の腹筋にフェイトが触れる。
「凄く引き締まってて凄いです!お肌も凄くしっとりしてるのに凄くすべすべです!凄いしか言葉が出てきません…。折角触らせてもらったのにすみません。あの、僕に言えるのは極上ってことだけです!」
「そこまで喜んで貰えて、褒められたら俺も嬉しいよ。」
そう言って腹をしまう。
そこで手をわきわきさせている、俺の腰を細いと言った男には触らせてやらん。
俺だってあんたみたいながっしりした腰になりたかったんだからな。
そんなことをやっていたら「シオンさん、シオンさん。」と声がかかった。
「そちらのワイルド系イケメンのお兄さんはラースさんって呼ばれてましたけど、『あの』ラースさんですか?」
「『あの』ラースってなんだ?俺はこのラースしか知らないが、フェイトは知ってるか?」
「すみません、僕もそういうの疎いんです。」
「ええと、最近『挑戦者』とか『反逆者』なんて呼ばれ始めてる大工さんなんですけど…。聞いてた話と大分違うし、別人なのかな?」
「大工」の「ラース」に俺たちの視線が突き刺さる。
当の本人は耳まで真っ赤になって震えながら「どっから漏れた!」「何で広まってんだ!」と頭を抱えて悶えている。
つまり、あんたのことなんだな?
「ルーシャ。聞いてた話って何だ?大分違うっていうのはどういう事だ?教えてくれないか。」
フェイトも頷いているし、やっぱり知っておかなければならない案件だ。
「えっと、通常より早く独立して、今までの様な親方になるんじゃない形を模索してるって聞きました。なんでも、ハーレムを作れって言われたくないし、不幸になる子どもは見たくないから、扶養じゃなくて互助を目指してるって。若手の新しい職能集団誕生!ってちょっと話題になってます。それで新しい仕組みへの『挑戦者』で、今までの慣例への『反逆者』らしいです。」
「そうなのか。」
「そうなんですね。」
本当にデキる男だったんだな。
しかし『反逆者』ね。
色々と大丈夫なのか?
「で、何が違うんだ?」
「やり手だから厳しくて恐いって聞きました。でも花街では人気があって、誇張されてるんでしょうけど百人斬りとか、そんな事も噂されてます。」
本人、「そんなに切ってねえ!」って言ってるぞ。
「でもこちらのラースさんはお仕事中じゃないからかもですが恐くないし、むしろ色事に慣れてない感じで可愛い系のお兄さんに遊ばれてるし、シオンさんにメロメロで、お腹見て手がワキワキしてたむっつりさんじゃないですか?だから別人かなって。」
「だってよ、『挑戦者』。」
「ですって、『反逆者』さん。」
膝をついて半泣きじゃないか。
「えっ!ご本人さんですか!?」
信じられないって感じで言ってるのが、トドメを刺してるって気付いてやってくれ。
「ラース、元気出せ。むしろ世間はあんたを評価してるって分かって良かったじゃないか。」
世間はな。
「そうですよ。世間ではデキる男じゃないですか。」
世間ではな。
「俺たちの前ではいつまでも可愛いあんたで居てくれよ。」
「僕もそう思います。」
我らがマスコットだからな。
「お前ら!他人事だと思って!ヘンな噂とか広まったらどうすんだ!ただでさえ酒の席で酔っぱらいが悪ノリしたのが広がってんのに!」
「だが、ラース本人を知らない人間に恐いと誤解されたままより良くないか?」
「そうですよ。ラースさんを知っていれば厳しいのは仕事関係だけで、プライベートは気の良いお兄さんだって分かりますけどね。」
「むっつりはバレない方が良いのか?」
「ラースさんならむっつりさんでも絵になりますよ。エロ格好良いって。」
「お前ら、ホントに勘弁してくれよ。」
「人のことエロ魔神とか言うからだ。むっつりくらいどうってこと無いだろ。それでだ、ルーシャ。ラースの人となりは分かったか?」
コクリという返事が帰ってきた。
「普段は恐くないし、友人思いの良い男だよ。誤解してる人がいたらよろしくな。」
「わかりました!それにしても皆さんとっても仲良しなんですねぇ。」
ニコっと笑顔でストレートに言われると、少し照れるな。
だが悪くない気分だ。
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