落とし穴を掘るのだ!

はりもぐら

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落とし穴を掘るのだ!・2

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僕らはどうするか話し合うため、最初にいた場所まで走った。

「ねえ、僕いいこと思いついたよ」

ケンジくんが言った。

「え、ほんと?」

僕は何も思い浮かばなくて、このままあきらめて帰るしかないと思っていたのに、ケンジくんはすごい。

「最初にね、大きな穴を掘るんだよ。そして、そこに落とし穴で掘った土を入れればいいんだよ。大きな穴の土は山になっててもべつにかまわないだろ?」

「なるほど!」

ビックリするほどの名案というわけじゃなかったけれど、一応落とし穴の土をどうするかという問題は解決しそうだ。

「だけど、大きな穴を掘るのは大変そうだね」

「そうだね」

少し掘っただけで、土を掘るというのは結構大変だということがわかったから。

「まあ、でもやれるところまでやってみよう」僕が言うと、ケンジくんも「うん、そうしよう」と言って、二人はそれぞれ大きな穴を掘ることにしたんだ。

30センチくらい掘ったところで、僕のスコップは何かにぶつかった。

注意深く掘り進めると何やら白いものがたくさん出てきた。

それは野球のボールだった。

「なんで、こんなものが?」

スコップで土をどかすと、僕はボールをつかんで取り出した。

一つ、二つ、三つ、どんどん出てくる。ボールをどかすと、またその下にボールが出てくる。

そんなことを繰り返しているうちに、穴の周りはボールだらけになった。

「なんかボールがいっぱい出てきたよ!」

僕がケンジくんに話しかけると、「こっちもだよ」とケンジくんが答えた。

「誰が埋めたんだろうね、こんなにたくさんの野球のボール」と僕が言うと、「え、野球のボールなの?僕のほうはラグビーボールだよ」と言った。

「ラグビーボール?」僕は生まれてから一度もラグビーボールに触ったことがない。

ただ、ラグビーボールが野球のボールよりも随分大きいことくらいは分かる。

「それは大変だね」僕が言うと「そうなんだよ、どうなってるのかなこれ」ケンジくんはハアハア言いながら答えた。

「ラグビーボールが勝手に転がって行っちゃうから困るんだよ」ケンジくんはかなりてこずっているらしい。

「大丈夫?」僕はちょっと心配になった。

「うん、なんとかもう少しやってみるよ」

ケンジくんは粘り強い性格だ。

「オーケー」

僕はそう答えて、まだまだ出てくるボールを必死で取り出した。
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