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入学式
囲炉裏と薪ストーブ
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片付けは手伝わなくて良いとイチロウが固辞するので、アーロンは諦めた。使用人が居ないなら大変だろうと申し出たのだが、タイスケが仕切りに目配せするし、これは従った方が良いのだろうと思い直したのだ。
帰りがけに畳の部屋をきょろきょろ見てしまう。不思議な造りだ。この部屋だけ、異国に来た様だと天井を見上げているとタイスケも同じようにして言う。
「ここ多分後から付け足したんだと思うっす」
「え?」
「裏から見ると分かるんすけど、何処からか小屋を運んできて来てくっつけたみたいになってます」
「へええ」
「何でそんな事したのか、不思議っすよね。おいら達は助かりましたけど」
「確かに」
帰りはタイスケがアーロンの寮迄送ってくれる事になっている。イチロウはこの家の外迄送ってくれると言うので戻りついでに薪ストーブの使い方を説明していく。
畳の部屋にあった竃を使っていたのからして、二人は火の付け方は知っているのだ。使い方が分からないと言っていたが、説明するとすぐ理解したので、多分使って良いのか分からなかったというのが正直な所だったのだろう。
「多分なんですけど、元々この家には暖炉があって、後から薪ストーブに変えたんじゃないかと思うんです」
「ふむふむ?」
「ですので、薪ストーブだけ使えば良いと思います。これに火を付ければ家中暖まる筈です」
「へえ、これ一つで家中ですか?」
「はい」
「囲炉裏みたいですね」
「イロリ?」
「先程の、畳の部屋にあった」
「ああ!」
「火の国の家では、本来は囲炉裏が家の真ん中にあるっす」
「へええ」
「ここに薪を入れて火をつけるんですね?」
「そうです。ただ、薪ストーブは煙を煙突で逃すんです」
「エントツ?」
「はい、さっきの部屋は煙は天井から抜けて行ってましたよね?」
「はい」
アーロンはそれが気になって天井を見ていたのだ。
「でもこっちの煙は煙突で逃す様になってるんです。外で見れば分かると思うんですけど、多分何処か屋根の上に煙突があるはずです。壁の中に煙の通る道があって、上に抜けていく様になってるんです」
「なるほど」
「ずっと使ってなかったなら、中に鳥が巣を作ってる可能性もあるので、掃除して貰った方がいいです。ここを使う様に言われたなら掃除はされてると思うんですけど、万一煙突が詰まってたら悲劇です」
「悲劇?」
「部屋中が、煤だらけに」
「わあ」
「がってん承知の助です! おいら伯爵家の寮の執事さんに聞いてみますよ~」
アーロンは頷く。学院としても、食事は食堂でとっても、寮でお茶を入れる事もある筈と想定はしているだろうから、多分掃除はしてある筈。でも二人は使用人を断っているから、その辺りが心配だ。気にし過ぎかもしれないけれど、今日の生徒達の様子を見ていたら、学院の対応も気になる。留学生二人だけでここに住まわせて本当に良いのか、それはきちんと考えて判断した結果なのかと。
「で、暖炉なんですけど。何で一つだけ暖炉が残ってたか、何で埋めなかったのか不思議で。普通は薪ストーブに変えたら全部埋めちゃうんです。そのままにしておくと、そこから鳥とか動物とかが入って来たりしちゃいますし。その、煙突で外と繋がってるので。ですので、それについても確認された方が良いと思います」
家の中は綺麗に掃除されていて、動物に荒らされた様子は微塵も無かったので、多分何らかの処置はしてあるのだと思うが、アーロンもそこ迄家の構造に詳しい訳でも無い。ちゃんと分かる人に確認して貰った方が無難だろう。
「動物? 王都は都会ですが、動物が居るんですか?」
「学院は木が多いから、栗鼠は居ると思います。あと鼠も」
「鼠嫌いっす」
アーロンも頷く。
「で、薪ストーブなんですけど、上で煮炊きも出来るし、この下の扉を開けるとオーブンになってます」
アーロンは薪ストーブの正面に付いている一番上の扉を開けて見せた。二人は興味津々で覗いて来る。
「オーブン?」
「えっと、パンを焼いたり」
「パンは焼かないですね」
「ですよね」
火の国の主食は米の筈だ。米はオーブンは使わず鍋で作る筈。もしかして二人は使わないかなと思いながらもアーロンは説明を続ける。
「後は塊肉を焼いたりとかピザも焼けます。その、何だろ、じっくり焼く料理とかに向いてます」
「ピザ!」
「あれは美味しい物ですよね~」
「うんうん」
三人はピザに想いを馳せた。あのチーズのとろりとしたところと、焼けた生地のかりっとした部分が堪らない。
「でも、自分は作り方を知らないです」
「そうですよね……」
ピザは隣の国の料理だ。やっぱり二人はオーブンは使わないかもとアーロンは思った。
「この上って火力はどうやって調節するのですか?」
「この、鉄の鍋敷を敷くと弱めになります。今日ご馳走して下さった、ちゃんこも作れると思います。けどきちんと料理するなら、厨房の方が良いかも?」
「ふむふむ」
という事で、厨房へ移動して薪オーブンの説明をする。
「えっと、ここも壁の中で煙の通り道が家中に繋がってるんで、ここで火を使うと家の中が暖まります」
「へええ、やっぱり火の国と似てるとこあるっすね」
「そうですか?」
「はい。厨房の竃に火を入れると家の中が暖まります」
「なるほど」
異国の者同士だが、家の中で共通点が見つかり、三人はにっこりと微笑み合う。使わなそうなオーブンの説明で少々気まずく思っていたアーロンの説明に身が入る。
「で、上で煮炊き出来るんですが、これは場所で火力が違います。ここが強火で、ここが弱め、ここが保温です」
「へええ」
「ええと、あそこにあるフライパンとか鍋とか使って良いんだと思うんで」
と、アーロンは壁にぶら下がっているフライパン達を指差す。
「ふむふむ。フライパン?」
「あ、焼いたり炒めたりとかする為の平たい鍋です。火の国には無いですか? 作るとしたら何だろう? 卵料理とか、ベーコンを焼いたりとか」
「卵料理? もしかしてあれで玉子焼きも作れるのですか?」
「出来ますよー。家でも良く母が作ってくれました」
三番目の兄ケビンが好きで帰ってくると甘い玉子焼きを母に強請るのだ。
「多分深めのを使えば揚げ物とかも出来るんじゃないかな。唐揚げとか」
「揚げ物!」
とタイスケが小躍りしている。
(母上の唐揚げ、懐かしいな。まあ、その辺は食堂でも食べられそうだけど)
学院の食堂は日替わりで、家で食べるのと変わらないような献立が食べられるとケビンから聞いている。
「あの、お二人ってこれからずっと自炊されるつもりなんですか?」
アーロンの疑問にイチロウとタイスケは顔を見合わせた。イチロウが答える。
「普段は食堂で、休みの日だけ自炊しようかと思っています」
「オイラ、米さえ食えれば何の問題もないっす! 今日食堂にあったので安心したっす」
「自分は、たまに火の国の食事が食べたくなりそうで。食堂の食事も美味しかったのですが」
「なるほど」
じゃあ、一応ちゃんと説明した方が良いのかな?と考えてアーロンは、薪オーブンの正面に上下二つずつ並んで、計四つ付いているの扉の説明にうつる事にした。向かって右側上、すぐ手元の大きめの扉を開けようとしてあ、と手が止まる。ここははオーブンだ。でも二人は使わなそうなので軽く流す事にした。
「えっと、ここがオーブンで、その下は保温です。で、オーブンの横が火をくべる所で、炭はその下に落ちます」
「炭!」
「この炭、囲炉裏に使えませんかね?」
二人はやっぱりオーブンには興味を示さなかった。囲炉裏は本来は炭を使うんだと言う。
「どうなんでしょう?」
アーロンの家では炭や灰は畑に撒いて肥料にしていた。
「あ」
それで思い出したとアーロンは慌てた。
「さっきの室内の方の薪ストーブなんですけど、あっちも定期的に灰を掃除して下さい」
「ああ、そうですよね。それは大丈夫です」
「良かった。一応ご説明しておくと、家では炭や灰は畑に撒いてました」
「ああ、それも火の国と同じです! 後は料理にも使ったりとか」
「へえ」
また共通点が見つかって三人は顔を見合わせてにっこりした。良い別れ方が出来そうだ。使わないオーブンの説明は軽く流したけれど。
「後はストーブを使ったら、煙突の掃除が定期的に必要になると思うんです。その辺りは学院と相談した方が良いと思います」
「がってん承知の助っす!」
使用人を断ったと言っていたけれど、煙突の掃除が必要になるのは学院でも分かっているだろう。言わなくてもやってくれると思いたいが、ちょっと不安もあるのでアーロンは二人に言っておく事にした。
(何だったら、僕からもライム先輩に相談してみようかな?)
二人を出しにしている様な気もしないでは無いが。あの格好良い先輩とまた話してみたいとアーロンが考えていると、タイスケが薪オーブンの扉に興味を示した。
「ここの保温ってとこに、冬場履物を入れても大丈夫っすかね?」
「え?」
アーロンは吃驚した。
「そこは食べ物を入れるとこですよ」
「あ、そうなんすか。国では竃の下に履き物を温める場所があったっす。いつも婆ちゃんがあっためてくれてたんすけど、違うんですねえ」
似ている所もあるけど、やっぱり文化が違うんだなと思ったアーロンであった。
帰りがけに畳の部屋をきょろきょろ見てしまう。不思議な造りだ。この部屋だけ、異国に来た様だと天井を見上げているとタイスケも同じようにして言う。
「ここ多分後から付け足したんだと思うっす」
「え?」
「裏から見ると分かるんすけど、何処からか小屋を運んできて来てくっつけたみたいになってます」
「へええ」
「何でそんな事したのか、不思議っすよね。おいら達は助かりましたけど」
「確かに」
帰りはタイスケがアーロンの寮迄送ってくれる事になっている。イチロウはこの家の外迄送ってくれると言うので戻りついでに薪ストーブの使い方を説明していく。
畳の部屋にあった竃を使っていたのからして、二人は火の付け方は知っているのだ。使い方が分からないと言っていたが、説明するとすぐ理解したので、多分使って良いのか分からなかったというのが正直な所だったのだろう。
「多分なんですけど、元々この家には暖炉があって、後から薪ストーブに変えたんじゃないかと思うんです」
「ふむふむ?」
「ですので、薪ストーブだけ使えば良いと思います。これに火を付ければ家中暖まる筈です」
「へえ、これ一つで家中ですか?」
「はい」
「囲炉裏みたいですね」
「イロリ?」
「先程の、畳の部屋にあった」
「ああ!」
「火の国の家では、本来は囲炉裏が家の真ん中にあるっす」
「へええ」
「ここに薪を入れて火をつけるんですね?」
「そうです。ただ、薪ストーブは煙を煙突で逃すんです」
「エントツ?」
「はい、さっきの部屋は煙は天井から抜けて行ってましたよね?」
「はい」
アーロンはそれが気になって天井を見ていたのだ。
「でもこっちの煙は煙突で逃す様になってるんです。外で見れば分かると思うんですけど、多分何処か屋根の上に煙突があるはずです。壁の中に煙の通る道があって、上に抜けていく様になってるんです」
「なるほど」
「ずっと使ってなかったなら、中に鳥が巣を作ってる可能性もあるので、掃除して貰った方がいいです。ここを使う様に言われたなら掃除はされてると思うんですけど、万一煙突が詰まってたら悲劇です」
「悲劇?」
「部屋中が、煤だらけに」
「わあ」
「がってん承知の助です! おいら伯爵家の寮の執事さんに聞いてみますよ~」
アーロンは頷く。学院としても、食事は食堂でとっても、寮でお茶を入れる事もある筈と想定はしているだろうから、多分掃除はしてある筈。でも二人は使用人を断っているから、その辺りが心配だ。気にし過ぎかもしれないけれど、今日の生徒達の様子を見ていたら、学院の対応も気になる。留学生二人だけでここに住まわせて本当に良いのか、それはきちんと考えて判断した結果なのかと。
「で、暖炉なんですけど。何で一つだけ暖炉が残ってたか、何で埋めなかったのか不思議で。普通は薪ストーブに変えたら全部埋めちゃうんです。そのままにしておくと、そこから鳥とか動物とかが入って来たりしちゃいますし。その、煙突で外と繋がってるので。ですので、それについても確認された方が良いと思います」
家の中は綺麗に掃除されていて、動物に荒らされた様子は微塵も無かったので、多分何らかの処置はしてあるのだと思うが、アーロンもそこ迄家の構造に詳しい訳でも無い。ちゃんと分かる人に確認して貰った方が無難だろう。
「動物? 王都は都会ですが、動物が居るんですか?」
「学院は木が多いから、栗鼠は居ると思います。あと鼠も」
「鼠嫌いっす」
アーロンも頷く。
「で、薪ストーブなんですけど、上で煮炊きも出来るし、この下の扉を開けるとオーブンになってます」
アーロンは薪ストーブの正面に付いている一番上の扉を開けて見せた。二人は興味津々で覗いて来る。
「オーブン?」
「えっと、パンを焼いたり」
「パンは焼かないですね」
「ですよね」
火の国の主食は米の筈だ。米はオーブンは使わず鍋で作る筈。もしかして二人は使わないかなと思いながらもアーロンは説明を続ける。
「後は塊肉を焼いたりとかピザも焼けます。その、何だろ、じっくり焼く料理とかに向いてます」
「ピザ!」
「あれは美味しい物ですよね~」
「うんうん」
三人はピザに想いを馳せた。あのチーズのとろりとしたところと、焼けた生地のかりっとした部分が堪らない。
「でも、自分は作り方を知らないです」
「そうですよね……」
ピザは隣の国の料理だ。やっぱり二人はオーブンは使わないかもとアーロンは思った。
「この上って火力はどうやって調節するのですか?」
「この、鉄の鍋敷を敷くと弱めになります。今日ご馳走して下さった、ちゃんこも作れると思います。けどきちんと料理するなら、厨房の方が良いかも?」
「ふむふむ」
という事で、厨房へ移動して薪オーブンの説明をする。
「えっと、ここも壁の中で煙の通り道が家中に繋がってるんで、ここで火を使うと家の中が暖まります」
「へええ、やっぱり火の国と似てるとこあるっすね」
「そうですか?」
「はい。厨房の竃に火を入れると家の中が暖まります」
「なるほど」
異国の者同士だが、家の中で共通点が見つかり、三人はにっこりと微笑み合う。使わなそうなオーブンの説明で少々気まずく思っていたアーロンの説明に身が入る。
「で、上で煮炊き出来るんですが、これは場所で火力が違います。ここが強火で、ここが弱め、ここが保温です」
「へええ」
「ええと、あそこにあるフライパンとか鍋とか使って良いんだと思うんで」
と、アーロンは壁にぶら下がっているフライパン達を指差す。
「ふむふむ。フライパン?」
「あ、焼いたり炒めたりとかする為の平たい鍋です。火の国には無いですか? 作るとしたら何だろう? 卵料理とか、ベーコンを焼いたりとか」
「卵料理? もしかしてあれで玉子焼きも作れるのですか?」
「出来ますよー。家でも良く母が作ってくれました」
三番目の兄ケビンが好きで帰ってくると甘い玉子焼きを母に強請るのだ。
「多分深めのを使えば揚げ物とかも出来るんじゃないかな。唐揚げとか」
「揚げ物!」
とタイスケが小躍りしている。
(母上の唐揚げ、懐かしいな。まあ、その辺は食堂でも食べられそうだけど)
学院の食堂は日替わりで、家で食べるのと変わらないような献立が食べられるとケビンから聞いている。
「あの、お二人ってこれからずっと自炊されるつもりなんですか?」
アーロンの疑問にイチロウとタイスケは顔を見合わせた。イチロウが答える。
「普段は食堂で、休みの日だけ自炊しようかと思っています」
「オイラ、米さえ食えれば何の問題もないっす! 今日食堂にあったので安心したっす」
「自分は、たまに火の国の食事が食べたくなりそうで。食堂の食事も美味しかったのですが」
「なるほど」
じゃあ、一応ちゃんと説明した方が良いのかな?と考えてアーロンは、薪オーブンの正面に上下二つずつ並んで、計四つ付いているの扉の説明にうつる事にした。向かって右側上、すぐ手元の大きめの扉を開けようとしてあ、と手が止まる。ここははオーブンだ。でも二人は使わなそうなので軽く流す事にした。
「えっと、ここがオーブンで、その下は保温です。で、オーブンの横が火をくべる所で、炭はその下に落ちます」
「炭!」
「この炭、囲炉裏に使えませんかね?」
二人はやっぱりオーブンには興味を示さなかった。囲炉裏は本来は炭を使うんだと言う。
「どうなんでしょう?」
アーロンの家では炭や灰は畑に撒いて肥料にしていた。
「あ」
それで思い出したとアーロンは慌てた。
「さっきの室内の方の薪ストーブなんですけど、あっちも定期的に灰を掃除して下さい」
「ああ、そうですよね。それは大丈夫です」
「良かった。一応ご説明しておくと、家では炭や灰は畑に撒いてました」
「ああ、それも火の国と同じです! 後は料理にも使ったりとか」
「へえ」
また共通点が見つかって三人は顔を見合わせてにっこりした。良い別れ方が出来そうだ。使わないオーブンの説明は軽く流したけれど。
「後はストーブを使ったら、煙突の掃除が定期的に必要になると思うんです。その辺りは学院と相談した方が良いと思います」
「がってん承知の助っす!」
使用人を断ったと言っていたけれど、煙突の掃除が必要になるのは学院でも分かっているだろう。言わなくてもやってくれると思いたいが、ちょっと不安もあるのでアーロンは二人に言っておく事にした。
(何だったら、僕からもライム先輩に相談してみようかな?)
二人を出しにしている様な気もしないでは無いが。あの格好良い先輩とまた話してみたいとアーロンが考えていると、タイスケが薪オーブンの扉に興味を示した。
「ここの保温ってとこに、冬場履物を入れても大丈夫っすかね?」
「え?」
アーロンは吃驚した。
「そこは食べ物を入れるとこですよ」
「あ、そうなんすか。国では竃の下に履き物を温める場所があったっす。いつも婆ちゃんがあっためてくれてたんすけど、違うんですねえ」
似ている所もあるけど、やっぱり文化が違うんだなと思ったアーロンであった。
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